![デュタステリドの副作用と発生確率|治療開始前の注意点](https://agacare.clinic/wp-content/uploads/2025/02/2d6114a091a70b4ee242329ab70a1a02.png)
前田 祐助
AGAメディカルケアクリニック 統括院長
【経歴】
- 慶應義塾大学医学部医学研究科卒業
- 慶應義塾大学病院 初期臨床研修課程終了
- 大手AGAクリニック(院長)を経て、薄毛・AGA治療の2018年AGAメディカルケアクリニック新宿院を開設
- 2020年に2院目となるAGAメディカルケアクリニック横浜院を開設
- 2023年に3院目となるAGAメディカルケアクリニック東京八重洲院を開設
【資格】
- 医師免許
- ⽇本医師会認定産業医
- 医学博士
【所属学会】
- 日本内科学会
- 日本美容皮膚科学会
- 日本臨床毛髪学会
【症例数】
- 3万人以上※
- ※2018年5月~2022年12月AGAメディカルケアクリニック全店舗の延べ患者数
![前田 祐助](https://agacare.clinic/wp-content/themes/agamedical22/agamedical22/src/img/shared/img_maeda_usuke.jpg)
デュタステリドは、抜け毛や薄毛に悩む多くの方に用いられる治療薬です。しかし、性機能低下や肝機能への影響など、副作用を気にされる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、副作用の発生確率と注意点を詳しく説明します。適切な知識を持って治療に臨むことで、服用中の不安を減らせます。
デュタステリドとは
デュタステリドは、主に男性型脱毛症(AGA)の治療に用いられ、髪の成長を助ける薬の1つです。
デュタステリドの概要
デュタステリドは、元々前立腺肥大症の治療薬として開発されましたが、AGA改善効果が確認されたことで、薄毛治療薬としても用いられるようになりました。
男性ホルモンの一種であるDHT(ジヒドロテストステロン)の生成を抑えることで、毛母細胞や毛乳頭にかかる脱毛シグナルを軽減させます。
一般的には内服薬として処方され、決められた用量を継続して服用することで効果を期待します。
デュタステリドの特徴
- もともとは前立腺肥大症の治療目的で登場
- DHTの産生を抑えて髪の成長を助ける
- AGAの進行を遅らせる効果が見込まれている
- 継続的な内服で十分な発毛が期待される
メカニズムと作用
デュタステリドは、5αリダクターゼと呼ばれる酵素の働きを阻害します。この酵素はテストステロンをDHTに変換する際に機能し、DHTは毛髪の成長を阻害する大きな要因です。
デュタステリドは、この5αリダクターゼをタイプ1とタイプ2の両方に対して阻害作用を示すため、比較的強力にDHTを減少させると考えられています。
フィナステリドとの比較
薄毛治療に用いられる薬として、フィナステリドもよく知られています。フィナステリドは主に5αリダクターゼのタイプ2を阻害する一方で、タイプ1への作用は限定的です。
デュタステリドはタイプ1とタイプ2の両方を阻害するため、より広い範囲でDHTを抑制しやすい可能性があります。
ただし、一概にどちらが良いとは言えず、症状や体質によって適切な薬を選ぶことが大切です。
AGA治療における意義
AGAは放置すると進行しやすく、早期に治療を開始することが大切です。
デュタステリドはDHTを抑えることで毛髪の成長サイクルを整え、抜け毛の進行を緩やかにします。しかし、効果を実感するにはある程度の期間が必要となり、即効性を期待しすぎると途中で挫折しやすいです。
治療薬を理解し、自身の生活習慣や治療方針に合わせて取り入れることが重要でしょう。
フィナステリドとデュタステリドの比較
比較項目 | フィナステリド | デュタステリド |
---|---|---|
5αリダクターゼ阻害 | タイプ2が中心 | タイプ1とタイプ2を抑制する |
服用方法 | 1日1回の内服が一般的 | 1日1回の内服が一般的 |
効果発現期間 | 6か月程度で変化を感じる人が多い | 半年前後で効果を実感する例もある |
副作用の傾向 | 性機能の低下などが報告される | 性機能低下や肝機能への影響など |
デュタステリドの主な副作用
デュタステリドを服用すると、ホルモンバランスに影響が及ぶため、さまざまな副作用が報告されています。
これらの症状は必ずしも全員に生じるわけではありませんが、服用を検討する際に知っておくことが望ましいです。
性機能への影響
デュタステリドの副作用として多く取り上げられるのが、性欲減退や勃起機能の低下です。
これはDHTが男性の性機能に関連しているためと考えられています。もちろん個人差が大きく、まったく影響を受けない方もいれば、著しく生活の質が変わるほどの症状が出る方もいます。
あまりにも気になる場合は医師に相談し、服用量の見直しや別の治療法を検討することが大切です。
体内のホルモンバランス変化
デュタステリドの服用によってDHTが減少すると、体内ではテストステロンの相対的な増加やその他のホルモンバランスの変化が見られる可能性があります。
体毛の増加や皮脂分泌の変化なども報告されることがあります。ホルモンバランスの乱れは人によって症状が出る場所や程度が違い、注意が必要です。
ホルモンバランスの変化で起こりうる変化
- 体毛が濃くなる
- 肌の脂っぽさの増加
- 情緒不安定やイライラ感
- むくみなどの軽度な体調変化
肝機能への負担
薬は肝臓で代謝されるため、デュタステリドを含めた経口薬は肝機能に対する影響が懸念されます。特に肝機能が低下している方や、過去に肝疾患の既往がある方は注意が必要です。
通常の範囲内であれば大きな問題は起こりにくいとされていますが、定期的に血液検査を受けて肝機能の状態を確認すると安心です。
過敏症反応
ごくまれに、デュタステリドが原因と思われる発疹やかゆみ、アレルギー反応を起こす方もいます。
重篤な症例は多くないものの、異変を感じた場合はすぐに医療機関へ連絡してください。特に、呼吸困難や強い倦怠感を伴う場合は早急な対応が求められます。
よく挙げられる副作用と生じやすいタイミング
副作用 | 主な症状 | 生じやすいタイミング |
---|---|---|
性機能低下 | 性欲減退、勃起障害 | 服用開始から数週間〜数か月 |
ホルモン変化 | 皮脂の増加、体毛の濃さの変化など | 数か月継続して服用した頃 |
肝機能への影響 | ASTやALTなど肝機能値の上昇 | 不定期(定期検査で発見) |
過敏症反応 | 発疹、かゆみ、呼吸困難 | 服用初期から発現する場合も |
副作用の発生確率をどう考えるか
デュタステリドにおける副作用の発生率は気になるところですが、数字上の確率だけに振り回されるのは避けたいものです。
データの出どころや意味合いを把握しておくことで、正しい判断がしやすくなります。
医薬品添付文書に記載のデータ
厚生労働省の承認を受けた医薬品には、それぞれに添付文書が用意されています。
そこには、臨床試験や海外データなどをもとにした副作用の頻度が記載されており、例えば勃起機能低下が数%程度と明記されていることがあります。
ただし、臨床試験の対象や条件によって数値が変動するため、一概に全員に当てはまるわけではありません。
臨床試験からの統計
臨床試験では、被験者が限定された条件下で薬を服用するため、現実の患者さんとは異なる背景があります。
例えば年齢層や既往歴、生活習慣が制限される場合があり、実際の服用時とは異なる反応が出ることもあるため、注意して数字を解釈してください。
臨床試験で報告された副作用発生率
副作用 | 報告される頻度(目安) |
---|---|
性欲減退 | 約3〜5% |
勃起機能障害 | 約3% |
乳房の張り | 1%未満 |
肝機能異常 | 1%未満 |
個人差が生じる理由
副作用が出るかどうかは、体質や生活習慣、他の疾患の有無など多くの要素が関わります。
代謝酵素の活性度やホルモン感受性は人によって大きく異なるため、同じ用量を服用していても強く副作用を感じる人とまったく感じない人がいます。
副作用の程度と重症度
同じ副作用が起きたとしても、その重症度には個人差があります。例えば勃起機能の低下といっても軽度のものから重度のものまでさまざまです。
副作用は必ずしも重篤な問題を引き起こすわけではなく、症状を継続的に観察しながら必要に応じて医師に相談することが重要です。
副作用の重症度に影響する要素
- 年齢や基礎疾患の有無
- 服用している他の薬剤
- 栄養状態や生活リズム
- 個人のホルモン受容体の感受性
副作用と生活習慣の関係
デュタステリドの副作用はホルモンや体の代謝機能に関連しますが、普段の生活習慣によって症状の現れ方が変わる場合があります。
食事や運動、ストレスの管理を意識することで、多少なりとも副作用のリスクを下げられる可能性があります。
食生活とデュタステリド
バランスの良い食生活は、全身の健康状態を整える基本です。タンパク質やビタミン、ミネラルをバランスよく摂ることで、髪や肌の状態が改善しやすくなります。
一方で、高脂肪食や糖質の過剰摂取はホルモンバランスを乱す恐れがあると指摘されています。
デュタステリドの効果を高めたり、副作用を緩和する意味でも、食生活を見直すことが大切です。
髪や頭皮の健康を意識した栄養素
栄養素 | 食材例 | 期待される作用 |
---|---|---|
タンパク質 | 肉類、魚、卵、大豆製品 | 髪の主成分であるケラチンを作る |
ビタミンB群 | 豚肉、レバー、玄米など | 細胞の再生や代謝をサポートする |
亜鉛 | 牡蠣、牛肉、かぼちゃの種 | ホルモン合成を助ける |
ビタミンE | ナッツ類、アボカドなど | 血行促進に役立つ |
飲酒・喫煙との相互作用
大量のアルコール摂取は肝臓への負担を増やし、薬の代謝に影響を与えるリスクがあります。喫煙も血流に悪影響を与え、髪や頭皮の状態を悪化させる可能性があります。
デュタステリドの服用中には、過度な飲酒や喫煙を控えるよう意識することが望ましいでしょう。
睡眠とストレスの影響
睡眠不足やストレス過多はホルモンバランスを崩す要因になります。AGA治療においてもストレスは抜け毛を増やす一因になると考えられ、デュタステリドの効果が出にくくなる可能性があります。
適度な休息とストレス解消方法の確立も意識したいところです。
運動習慣のメリット
適度な運動は血行を良くし、ホルモンバランスの調整にも役立ちます。特に有酸素運動はストレスを低減し、頭皮への血流を改善すると期待されています。
激しすぎる運動は逆にストレスホルモンを増やすため、無理のない範囲で継続することが大切です。
副作用リスクを減らすためのポイント
副作用を完全に防ぐことは難しいものの、工夫をすることでリスクを軽減したり、早期に対処できたりする可能性があります。ここでは、どのような点に気をつければいいのかを整理します。
服用スケジュールの管理
デュタステリドは1日1回の服用が一般的で、決められた時間に継続して飲むことが推奨されます。
服用のタイミングがばらつくと血中濃度が安定しにくく、効果や副作用の出方にも影響する可能性があります。
飲み忘れを防ぐためにスマホのアラームを活用するなど、生活リズムに合わせた服用管理が大切です。
定期的な血液検査の重要性
副作用を早期に発見するためには、血液検査が有効です。特に肝機能やホルモンの状態を定期的にチェックすれば、大きなトラブルが起きる前に対処できます。
医師と相談の上、3か月から6か月に1回程度の頻度で検査を受けることを検討してみてください。
確認したい検査項目
- AST、ALTなどの肝機能指標
- 血中テストステロン濃度
- PSA(前立腺特異抗原)値
- 血中脂質や血糖値などの生活習慣病関連指標
併用薬との相互作用
すでにほかの薬を服用している場合、デュタステリドとの相互作用により副作用のリスクが高まることがあります。
特に降圧剤や抗うつ薬、ホルモン製剤などは注意が必要です。医師には必ず現在の服用薬を伝え、相互作用が懸念される場合は用量調整や処方変更を検討してもらいましょう。
日々のセルフチェック
副作用をいち早く察知するには、日頃から自分の体調を観察することが役立ちます。
性欲や勃起機能の変化はもちろん、皮膚の状態、倦怠感、イライラなど、些細な変化も見逃さないようにすると安心です。気になる症状があれば、早めに医師へ相談してください。
セルフチェック項目
チェック内容 | 具体的な確認方法 | 参考になる兆候 |
---|---|---|
性機能の変化 | 朝の勃起の有無、性欲の強さなど | 以前より減退したと感じる場合 |
肌・頭皮の状態 | かゆみや湿疹の有無を確認 | 皮脂が増えたり、赤みが出たりした場合 |
全身の倦怠感 | 朝起きるときの疲れの残り具合 | 日中も疲れやすく感じる場合 |
メンタルの変動 | イライラや落ち込みが増えたか | ストレスを感じやすくなった場合 |
症状別の副作用への対応策
副作用と一口にいっても、その内容や程度は人によって異なります。ここでは、よく取り上げられる症状に着目し、具体的な対処法を考えます。
性機能低下がみられる場合
デュタステリドの服用中に性欲や勃起機能の低下を感じる場合は、まず医師に相談しましょう。場合によっては用量を減らしたり、服用の中止を提案されたりします。
また、生活習慣の改善やカウンセリングによって改善が見られる例もあります。パートナーとのコミュニケーションも大切です。
性機能低下へのケア
- 生活リズムや睡眠時間の見直し
- アルコールや喫煙の制限
- ストレス源の特定と解消法の工夫
- 必要に応じて専門科を受診する
肝機能への影響が懸念される場合
定期的な血液検査で肝機能の数値がやや高めだった場合は、医師と相談してデュタステリドの継続を見直すこともあります。
肝臓に負担をかける飲酒や高脂肪食を控える、休肝日を設けるなどの工夫で数値が改善し、治療を続行できるケースもあります。
頭皮や皮膚のかゆみがある場合
頭皮や肌の過敏症状があらわれた場合は、デュタステリドの影響かどうかを切り分ける必要があります。
シャンプーや整髪料が合わないことも考えられるため、新しいヘアケア製品を試した時期と症状の開始時期を照らし合わせてみましょう。
悪化傾向がある場合は医師に相談し、アレルギー検査などを検討してみてください。
それ以外の不調がある場合
だるさやめまい、体重増加など、はっきりとデュタステリドが原因かどうか判断しにくい症状も少なくありません。
そのようなときも記録をとって医師に報告することで、他の要因を排除しながら原因を特定しやすくなります。
どんな小さな変化でも、気になったら相談するようにすると早めの対応が可能です。
はっきり原因がわからない症状の例
症状 | 可能性のある原因 | 対応のヒント |
---|---|---|
軽いめまい | 血圧の変動、貧血、ストレスなど | 血圧測定や食事内容の見直し |
体重増加 | 代謝低下、食生活の乱れ、むくみなど | 食事や運動量の改善、塩分量の調整 |
軽度の発熱 | 風邪や感染症、アレルギー反応など | 他の症状との関連性を医師に報告 |
関節や筋肉痛 | 運動不足、急な運動、炎症性疾患の可能性など | 痛みの程度やタイミングを記録し医師へ |
デュタステリドを始める前に知っておきたいこと
デュタステリドはAGA治療薬として一定の効果が期待されていますが、副作用に対する正しい理解を持っておくと安心して治療を続けやすくなります。
医師とのカウンセリング
デュタステリドの服用を検討する場合は、専門医によるカウンセリングを受けることが望ましいです。
現在の頭髪の状態や生活習慣、家族歴などを踏まえた上で、デュタステリドの効果や副作用のリスクを丁寧に説明してもらえます。自分の考えや不安を率直に伝え、疑問点は遠慮なく質問しましょう。
副作用の予備知識を共有する
デュタステリドによる副作用は、時にパートナーや家族の理解が欠かせません。
性機能への影響はデリケートな話題でもあるため、あらかじめ予備知識を共有しておくと、万が一症状が出た際にもサポートを得やすいでしょう。
共有しておきたい情報
- デュタステリドの作用と目的
- 副作用が起こる可能性と具体的な症状
- 飲み忘れや飲み方に関する注意点
- 体調の異変を感じたときの相談先
適切な治療計画の立て方
AGA治療は、服用期間が長期にわたることが多いです。医師と話し合って、3か月や6か月単位の目標を設定しながら進めると、モチベーションを維持しやすいです。
頭髪の状態はすぐには変わらないため、短期間での判断ではなく、ある程度の幅を持って経過を追うことをおすすめします。
投薬後の定期受診
治療を開始してから1か月〜3か月程度経過した時点で、早めに医師の診察を受けると安心です。その際には、服用中に感じた体調や精神面の変化を詳しく伝えてください。
定期的な診察を受けると、副作用の早期発見や治療計画の修正が可能になります。
投薬後の受診スケジュール
投薬期間 | 主なチェック内容 | 診察・検査の目安 |
---|---|---|
開始〜1か月 | 初期副作用の有無、服用の習慣化 | 問診と軽い身体検査 |
1〜3か月 | 効果の兆候、副作用の変化 | 血液検査と頭髪の状態の確認 |
3〜6か月 | 副作用の長期的影響、発毛状況 | 再度血液検査と医師の面談 |
6か月以降 | 治療効果の評価、治療方針の再検討 | 定期的な受診の継続 |
安心して治療を続けるための工夫
デュタステリドは効果が認められる一方、副作用の存在が心配になる薬でもあります。
ただし、医療機関との連携や日常生活の工夫によって、心配を最小限に抑えることは可能です。
病院のサポート体制
定期的に診察を行っている医療機関であれば、副作用や効果に応じて柔軟に対応してもらえます。
看護師やスタッフに話しやすい環境があると、ちょっとした不安も相談しやすくなり、問題を早期に解決できます。
情報収集とセカンドオピニオン
デュタステリドに関する情報は、ネットや書籍など多くの媒体から得られます。
ただし、中には根拠のあいまいな情報もあるため、信頼できる医療機関や専門サイトから情報を得るのが理想です。
また、治療方針に疑問を感じる場合は、別の医療機関で意見を聞くことも検討できます。
信頼できる情報源を探すコツ
- 学会や専門医が監修しているサイトを参考にする
- 認定医のクリニックに相談する
- 国公立の医療機関の情報を活用する
- 友人や口コミは参考程度にとどめる
生活習慣の見直し
AGA治療では、薬の効果だけでなく生活習慣も重要です。規則正しい睡眠時間の確保、栄養バランスに優れた食事の実践、適度な運動などは髪や頭皮の環境を整えるうえで大切です。
デュタステリドを服用しているから安心というわけではなく、自分自身の健康管理にも目を向けてください。
取り入れやすい生活習慣
項目 | 具体的な取り組み例 | 期待できる効果 |
---|---|---|
食生活の改善 | 野菜中心の食事、加工食品や脂質の摂取を控える | ホルモンバランスの安定、頭皮環境改善 |
運動 | 有酸素運動や軽い筋トレを週3日程度行う | 血行促進、ストレス軽減 |
ストレス管理 | 趣味やリラクゼーション、深呼吸など | コルチゾールの増加を抑える |
睡眠 | 1日6〜8時間程度の十分な休息 | 体の修復とホルモン分泌の安定化 |
長期的視点でのAGA治療
AGAは慢性的な進行を特徴とするため、効果を実感しても服用をやめると再び進行するケースも見られます。長期的に治療を見据えたうえで、副作用と上手に付き合いながら継続する意識が必要です。
医療機関とのコミュニケーションを絶やさず、定期的な検査や診断を受けながら、無理のないペースで治療を続けていきましょう。
長期的なAGA治療の進め方
治療期間 | 目標や重点 | 推奨される診察・検査頻度 |
---|---|---|
開始〜1年 | 薬への慣れと副作用の確認 | 3か月〜6か月に1回の定期検査・診察 |
1年〜2年 | 効果評価と治療計画の再設定 | 半年に1回程度 |
2年以降 | 維持療法とメンテナンス | 個人差はあるが年1回以上 |
状態が安定した場合 | 副作用のモニタリング優先 | 状況に応じて柔軟に調整 |
デュタステリドはAGA治療において注目度が高い薬であり、副作用を理解しつつ適切に取り入れることで、大きなメリットを得られる可能性があります。
副作用の発生確率をどう捉えるかは個人によって異なるため、信頼できる医療機関と相談しながら、焦らずに治療を続けてください。
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