若年性の抜け毛に悩む方へ｜10代からの予防と対策

思春期から感じ始める抜け毛は、一時的なものだと思って放置すると大人になってからの薄毛につながる可能性があります。

たとえば中学生や高校生で頭皮の違和感や髪のボリュームの減少を早期に自覚したとき、日々の生活習慣やケア方法を見直すことが大切です。

この記事では、10代の抜け毛が増える背景や予防の基礎、ケアの方法からクリニックでの相談までをわかりやすく解説します。

10代における抜け毛の背景と特徴

10代は成長と変化が著しい時期であり、ホルモンバランスや生活リズムも大きく変わります。髪や頭皮にもその影響が及びやすく、早い段階で抜け毛や頭皮トラブルを感じる場合があります。

周囲の友人にはあまり見られない悩みでもあり、相談できずに一人で抱え込んでしまうケースも珍しくありません。

現代の生活習慣と抜け毛

栄養バランスの偏りや夜更かしが続くと、頭皮の血行不良やホルモンバランスの乱れが起こりやすくなります。スマートフォンの長時間使用やオンラインゲームなどで夜遅くまで活動する習慣が、睡眠不足につながるケースもあります。

このような現代の生活リズムの乱れは、10代の抜け毛を引き起こす要因として見過ごせません。

10代の生活習慣の乱れが招くリスク

生活習慣の乱れ	頭皮・髪への影響
夜更かしや睡眠不足	成長ホルモンの分泌低下や血行不良が起こり、髪の成長サイクルが乱れやすくなる
偏った食生活	毛根に十分な栄養が行き渡らず、髪が細くなったり抜け毛が増えたりする
ストレス過多	ホルモンバランスが崩れ、抜け毛や頭皮トラブルを引き起こしやすくなる

髪の成長サイクルを正常に保つためには、食事や睡眠、ストレス管理などの生活習慣を整えることが重要です。

中学生の抜け毛が増える主な要因

中学生の時期は、成長期の真っ只中にあたります。勉強や部活動、人間関係など、新しい環境に適応しようとする過程でストレスを感じやすくなります。さらに身体の急激な成長に伴い、ホルモンバランスが大きく変動します。

これらの要因が髪や頭皮に影響を与えるため、中学生の抜け毛の増加が起こる場合があります。

ストレスを受けると自律神経が乱れ、血流が悪くなりやすいです。その結果、頭皮の栄養状態が悪化して抜け毛につながるケースがあります。

さらに思春期にありがちな皮脂分泌量の増加によって、頭皮のコンディションが不安定になりやすい点も考慮が必要です。

中学生が意識したい日常の工夫

• 部活動や勉強のスケジュールに無理がないように調整する
• 十分な睡眠時間を確保し、夜更かしを控える
• 食事はタンパク質やビタミン・ミネラルをバランスよく摂取する
• 洗髪やケアの方法を見直し、過度な皮脂汚れを残さないようにする

高校生の抜け毛の特徴

高校生になると、勉強や受験、部活動の合宿など、さらに忙しさが増して睡眠時間が削られる人も多いです。高校生の抜け毛は、生活習慣だけでなく「学校や将来に対する精神的プレッシャー」も影響しやすいと考えられます。

人前に立つ機会が増えた結果、自分の外見を気にするあまりに髪型を過度にセットし、ヘアアイロンの熱ダメージや整髪料の影響を受ける場合もあるでしょう。

さらにアルバイトや学外活動などで帰宅が遅くなり、夜間のケアが疎かになるケースも見受けられます。

高校生の時期に多い頭皮ダメージ要因

原因	結果
過度なヘアスタイリング	ヘアアイロンやスプレーなどで髪と頭皮が傷みやすい
食生活の乱れ	ファストフードや炭水化物中心の食事が栄養不足を招く
長時間の勉強やスマホ使用	猫背や姿勢の悪化で頭皮への血流が落ちやすい
ストレスや精神的な負担の増加	ホルモンバランスや睡眠リズムが乱れ、抜け毛につながる

抜け毛のメカニズム

10代の抜け毛を考える際には、どのような要因が髪に影響を与えているのか把握できると、より的確な予防や対策が取りやすくなります。

頭皮の健康状態とヘアサイクル、ホルモンの働きや遺伝要因がどのように絡み合うかを整理しながら、髪の基礎知識を深めていきましょう。

頭皮の健康とヘアサイクル

髪は毛根から生え、成長期→退行期→休止期を経て抜け落ち、再び新しい髪が生えてくるサイクルを繰り返します。頭皮が清潔で血行が良好な状態なら、毛母細胞が活発に働き、健康的な髪が育ちます。

しかし頭皮環境が乱れると、成長期が短くなって退行期や休止期が早まり、抜け毛の量が増えるケースがあります。

ヘアサイクルに影響する要素

• 毛母細胞への栄養供給
• 頭皮の血行状態
• ホルモンバランス（男性ホルモンなど）
• ストレスの有無や強度

男性ホルモンとAGAの関係

男性ホルモン（テストステロン）は髪の成長を妨げるわけではありませんが、5αリダクターゼという酵素によってDHT（ジヒドロテストステロン）に変換されると、毛母細胞を萎縮させる働きが強まると考えられています。

これによって進行する薄毛の代表的なものがAGA（男性型脱毛症）です。10代でもホルモンバランスの乱れや遺伝的素因がある場合、AGAの初期症状が見られる場合があります。

ホルモンと頭皮環境

ホルモン	頭皮や髪への影響
テストステロン	直接的な悪影響は少ないが、DHTへ変換されやすいと薄毛につながる可能性
エストロゲン	髪の成長を支援する働きを持ち、頭皮環境にも好影響を与える
DHT（ジヒドロテストステロン）	毛母細胞の働きを抑制し、髪の成長期を短縮する作用がある

遺伝やその他の要因

抜け毛には遺伝が関与する場合があります。父親や母方の家系に薄毛の人が多いと、10代のうちから注意する必要があるかもしれません。

しかし遺伝要因があったとしても、必ずしも中学生や高校生の段階で抜け毛が進行するわけではありません。生活習慣や頭皮ケア次第で症状が軽減できるケースも多いため、遺伝がすべてを決定づけるわけではないのです。

10代の抜け毛に多い症状とセルフチェック

10代で感じる抜け毛には、前頭部や生え際の後退、頭頂部の髪が細くなるなどの症状が多く見られます。一方で、単に髪が弱っているだけのケースもあり、実際に心配するほどではない場合もあります。

早期にセルフチェックを行い、必要に応じて医療機関で相談することが、将来の髪のトラブルを防ぐ近道になります。

前頭部や生え際の変化

思春期を迎えると額の形が変わって見えることがあります。生え際が少し上がっただけでも大きなコンプレックスを感じやすい時期です。

前頭部や生え際に抜け毛が集中する場合は、AGAの初期症状や生活習慣による頭皮ダメージが影響している可能性があります。

前頭部に起こりやすい変化

変化	考えられる要因
生え際が薄く見える	生活リズムの乱れ、過度のストレス、AGAの初期症状
前髪がまとまらず細く感じる	シャンプー選びのミス、頭皮の皮脂バランスの乱れ

分け目の広がりと頭頂部の様子

前髪だけでなく、頭頂部における分け目の広がりを気にする学生もいます。頭頂部は髪全体の印象を大きく左右するため、薄くなってくると見た目の変化が顕著に表れます。

鏡を上から覗き込んだり、写真を撮ったりして確認してみると、分け目の状態がわかりやすいでしょう。

自宅で気軽にできるセルフチェック

• 頭頂部の分け目が明らかに広がっていないか
• シャンプー後の排水口に残っている髪が急に増えていないか
• ブラッシング時にごっそり髪が抜けないか
• 朝起きたときに枕元に大量の髪が落ちていないか

皮脂トラブルとフケの増加

思春期の時期は皮脂の分泌量が急増しやすく、頭皮がオイリーになりがちです。頭皮の汚れがきちんと洗い流せていない場合や、逆に洗いすぎてバリア機能が低下している場合など、バランスを崩すとフケやかゆみが増えることがあります。

頭皮環境が悪化すると抜け毛にもつながるので、皮脂トラブルがあるときは早めの対処が必要です。

皮脂バランスの乱れ

コンディション	特徴	おすすめの対処法
オイリー頭皮	頭皮が脂っぽくベタつき、フケが湿っていることも	洗髪時は指の腹で優しくマッサージし、スッキリ洗う
ドライ頭皮	乾燥して粉状のフケが出やすい	保湿効果のあるシャンプーを選び、乾燥を防ぐ
混合頭皮（部分的に脂っぽい）	前頭部や頭頂部のみベタつき、後頭部は乾燥気味	洗う際は頭皮の状態に合わせてシャンプー量を調整

10代からできる抜け毛予防の基本

若いからといって抜け毛や頭皮トラブルを放置すると、将来の薄毛につながる可能性があります。10代から実践できる基本的な予防策を確認して、日常生活の中で少しずつ取り入れる心がけが大切です。

食事や運動などは全身の健康にも直結するため、髪だけでなく心身全体のバランスを整える意味でも役立つでしょう。

食生活の見直し

忙しい学生生活の中で、コンビニ弁当や菓子パンだけで済ませてしまう日が続いていませんか。髪はタンパク質や亜鉛、ビタミン、ミネラルなど多様な栄養素を必要とします。

栄養バランスの偏りによって毛根の細胞に十分な栄養が届かないと、抜け毛が進行しやすくなります。

髪に良い栄養素と食品

栄養素	主な食品	働き
タンパク質	魚、肉、大豆製品	髪の主成分であるケラチンを作る原材料
亜鉛	牡蠣、牛肉、レバー、ナッツ類	ケラチン合成を助け、髪の成長をサポート
ビタミンB群	レバー、豚肉、卵、緑黄色野菜	頭皮の代謝や血行促進、ホルモン調整をサポート
鉄分	レバー、赤身肉、ほうれん草、納豆	酸素を運ぶ働きを支え、毛根への栄養供給を助ける

適度な運動とストレスケア

有酸素運動や軽い筋トレなど、体を動かす時間を確保すると血行が促進され、頭皮にも栄養が届きやすくなります。また運動はストレス発散にもつながります。

ストレス過多な状態はホルモンバランスを乱し、抜け毛を加速させるリスクがあります。たとえばランニングやウォーキング、ヨガなど、自分の好きな方法で体と心の負担を軽くすることが望ましいです。

ヘアケアの方法

誤ったヘアケアは抜け毛につながる可能性があります。髪をゴシゴシと力任せに洗ったり、過度に熱いお湯で洗い流したりする行為が続くと、頭皮や毛根に負担をかけます。

洗髪後はタオルでやさしく押さえるように水気をとり、ドライヤーを適度な距離で使用します。また整髪料を使う場合は、しっかりと洗い落とすことが重要です。

ヘアケアで意識したいポイント

• シャンプー前にブラッシングしてほこりや皮脂を軽く落とす
• シャンプー時は指の腹で頭皮をマッサージするように洗う
• 洗髪後はすぐに乾かし、頭皮が湿ったままの時間を作らない
• 毎日のスタイリング剤は最小限の量に留め、皮膚呼吸を妨げないようにする

自宅で試せるケアと注意点

10代の抜け毛には生活習慣の改善が基本ですが、加えて自宅で簡単に試せるケア方法も多数あります。正しい方法を守りながら継続すると、頭皮環境を整えやすくなります。

ただし、独学で間違ったケアをしてしまうと逆効果になる場合もあるため、無理のない範囲で取り組みましょう。

シャンプーの選び方と洗い方

フケやかゆみ、ベタつきなどの頭皮トラブルがある場合は、低刺激性のシャンプーや頭皮ケア用シャンプーを試すのも選択肢のひとつです。

ただし、洗浄力が強すぎると皮脂が過剰に奪われて乾燥を招き、頭皮を守ろうとする反動で脂分泌が増えるケースもあります。

逆に洗浄力が弱すぎて汚れが落ちにくい場合もあるため、自分の頭皮や髪質に合うものを見極めるのが重要です。

シャンプー選びのポイント

• 洗浄力が強すぎないアミノ酸系やベタイン系を中心に検討する
• 香りや刺激の強い成分を含むものは慎重に扱う
• 頭皮トラブルが深刻な場合は皮膚科医に相談する
• 同じシャンプーでも頻度や洗い方で刺激度合いが変化する

マッサージや育毛剤の活用

頭皮マッサージは血行を良くし、毛母細胞に栄養を届けやすくする効果が期待できます。シャンプー時やお風呂上がりに軽く指圧するように行うと、リラックス効果も得られます。

また、ドラッグストアなどで販売されている育毛剤は有効成分が含まれているものがあり、頭皮環境の改善を後押しします。

ただし、育毛剤は継続して使うことで一定の効果が見込まれるタイプが多く、数日の使用で大きな変化を期待しすぎるのは避けましょう。

市販薬の選択とリスク

市販の外用薬や内服薬で抜け毛を抑制できると聞き、自分で判断して購入する人もいます。しかし、体質に合わない成分や副作用がある場合もあるため、10代の方は特に注意が必要です。

効果があまり感じられないまま使い続けると、頭皮以外の健康リスクが高まる可能性もあります。自己判断で利用する前に、必要があれば医師や薬剤師に相談することをおすすめします。

市販薬を使用する際の注意

留意点	内容
年齢制限がないか	一部の育毛剤や内服薬は未成年への使用を推奨していない場合がある
副作用や禁忌事項をしっかり読む	発疹やかゆみ、体調不良などが出たらすぐに使用を中止する
期待する効果と実際の作用を確認する	過度に効果を求めず、あくまでサポートとして利用する

クリニックでの抜け毛相談と治療

10代で抜け毛が深刻化していると感じる場合は、専門医への相談が選択肢に入ります。早期にクリニックで診断を受けると、適切なケアや治療を始めやすくなるでしょう。

自分に合った治療法を見つけるためにも、カウンセリングの受け方や治療内容の概要を知っておくと安心です。

カウンセリングで分かること

医師や看護師とのカウンセリングを通じて、頭皮の状態やホルモンバランス、家族の薄毛状況などを総合的に把握できます。専門機器を使って頭皮や毛根の様子をチェックし、抜け毛の原因を探ることも可能です。

カウンセリングを受けると、自分の状態が「単なる一時的な抜け毛」なのか「AGAなどの症状に近いもの」なのかを客観的に判断しやすくなります。

カウンセリングでよく聞かれる内容

• 抜け毛の期間や症状の程度
• 生活リズムや食生活
• ストレスの有無と内容
• 家族の髪に関する遺伝的背景

サプリメントの処方と効果

AGA治療薬にはフィナステリドやデュタステリドなどがありますが、基本的には20歳未満の方は服用できません。

そのため、10代の方がAGA治療を行う際は、クリニックオリジナルのサプリメントが処方されるケースがあります。

ただし、発毛効果は個人差があり、飲んですぐに実感できるものではない点に留意してください。

薄毛治療に用いられるケア技術

クリニックによっては、頭皮に微小な穴をあけて有効成分を浸透させるメソセラピーを実施しています。

10代の場合はまだ髪の生え変わりも活発であり、必要な治療をピンポイントで行うことで、効果が期待しやすい面もあります。

しかし、施術内容によって費用や通院頻度が異なるため、カウンセリング時に詳しく確認することが望ましいです。

家族や周囲との向き合い方

抜け毛の悩みはデリケートな問題であり、10代の若者にとっては家族や友人に打ち明けづらいこともあるでしょう。しかし、一人で抱え込みすぎるとストレスが増え、状況が悪化する可能性があります。

相談しやすい環境づくり

まずは家族に相談できる雰囲気を整えるのが大切です。保護者にとっては、成長期の子どもの悩みを正しく理解し、適切なサポートをすることが重要になります。

抜け毛の悩みは恥ずかしさから話しづらい面がありますが、「髪のことで少し不安がある」「シャンプーや栄養面をどう改善したらいいかわからない」といった保護者への小さな声掛けから始めると、家族も対応しやすくなります。

家庭内で取り組みたいコミュニケーション

• 日々の食生活や睡眠リズムを一緒に見直す
• ストレスの要因を聞き出し、解決策を話し合う
• ケア用品やクリニック受診の相談ができる状況を作る

部活動や学校生活でのケア

部活動や学校行事で汗をかいた後に、そのまま放置してしまうと頭皮が蒸れて菌が繁殖し、髪や頭皮に悪影響を及ぼすときがあります。運動後のシャワーや早めのシャンプーなど、頭皮の清潔を保つ習慣をつけましょう。

さらに髪型や帽子の着用が原因で強い摩擦や頭皮への圧迫が起きるのであれば、なるべく負荷の少ない選択に変えるといった工夫も可能です。

心の負担を減らす工夫

髪の悩みはメンタルにも直結するケースが多く、「人前に出るのが恥ずかしい」「周囲からどう思われているか気になる」などプレッシャーを抱きやすくなります。

こうした心理的ストレスが抜け毛をさらに悪化させる恐れがあるため、積極的にストレス管理法を身につけることが重要です。

たとえば深呼吸や簡単なストレッチ、趣味の時間を作るなど、自分に合ったリラクゼーションを取り入れてみましょう。

方法	内容
定期的な運動	ストレス発散と血行促進を同時に行える
友人や家族との会話	不安や悩みを共有し、共感を得ることで安心感が高まる
日記やメモを書く	自分の気持ちを整理し、悩みの原因を可視化する
音楽やアートなどの趣味	頭皮の悩みから離れ、リラックスする時間を作る

10代へのAGA治療は使用できる薬が限られます。AGAクリニックでも、必ずしも薬を使うとは限らず、頭皮ケアや栄養指導のみで改善するケースも多いです。

抜け毛が増えて精神的なストレスが大きくなってしまうよりも、早めに保護者や医師に相談して、髪の健康を守りましょう。

参考文献

FRANÇA, Katlein, et al. Comprehensive overview and treatment update on hair loss. 2013.

XU, Liwen; LIU, Kevin X.; SENNA, Maryanne M. A practical approach to the diagnosis and management of hair loss in children and adolescents. Frontiers in medicine, 2017, 4: 112.

TOSTI, Antonella; IORIZZO, Matilde; PIRACCINI, Bianca Maria. Androgenetic alopecia in children: report of 20 cases. British Journal of Dermatology, 2005, 152.3: 556-559.

HARRISON, Shannon; SINCLAIR, Rodney. Optimal management of hair loss (alopecia) in children. American journal of clinical dermatology, 2003, 4: 757-770.

KANTI, Varvara, et al. Evidence‐based (S3) guideline for the treatment of androgenetic alopecia in women and in men–short version. Journal of the European Academy of Dermatology and Venereology, 2018, 32.1: 11-22.

TROST, Leonid Benjamin; BERGFELD, Wilma Fowler; CALOGERAS, Ellen. The diagnosis and treatment of iron deficiency and its potential relationship to hair loss. Journal of the American Academy of Dermatology, 2006, 54.5: 824-844.

GRIGGS, Jacob; BURROWAY, Brandon; TOSTI, Antonella. Pediatric androgenetic alopecia: a review. Journal of the American Academy of Dermatology, 2021, 85.5: 1267-1273.

ORFANOS, C. E. Androgenetic alopecia: clinical aspects and treatment. In: Hair and hair diseases. Berlin, Heidelberg: Springer Berlin Heidelberg, 1990. p. 485-527.