つむじが人より多い気がする、つむじの位置が変わっている気がする、といった悩みを持つ方もいるようです。
つむじの数や位置は生まれつき決まっていることがほとんどですが、薄毛が進行するとつむじ周りの地肌が目立ちやすくなるため、薄毛との関連を心配される方もいらっしゃいます。
この記事では、つむじの基本的な知識から、つむじの数や位置と薄毛リスクの関係、自分でできるチェックポイント、そして専門的な治療について詳しく解説します。
つむじとは何か?髪の毛の流れを決める頭皮の渦
はじめに、普段あまり意識することのない「つむじ」について、その基本的な役割や種類、一般的な位置について解説します。
つむじの基本的な役割
つむじは、頭部にある毛が渦を巻いている部分を指します。これは毛流、つまり髪の毛が生える方向が一点を中心に渦状になっている状態です。
胎児の頃に髪の毛が生え始める際、その起点となる場所がつむじとなります。
つむじは頭皮上で髪の毛の流れを決定づける重要な役割を担っており、ヘアスタイルにも影響を与えます。多くの人は頭頂部に1つ持っていますが、数や位置には個人差があります。
つむじの種類
つむじには渦の巻く方向によって「右巻き(時計回り)」と「左巻き(反時計回り)」の2種類があります。
どちらの巻き方になるかは遺伝的な要因が関与していると考えられています。
つむじの巻き方向の一般的な割合
巻き方向 | 日本人におけるおおよその割合 |
---|---|
右巻き | 約60~70% |
左巻き | 約30~40% |
一般的に日本人では右巻きの方が多い傾向にありますが、左巻きであるからといって特に問題があるわけではありません。
髪の毛のスタイリング時に、流れに逆らってセットしにくいと感じる場合がある程度です。
一般的なつむじの位置
つむじが最も多く見られるのは頭頂部です。頭のてっぺん付近に位置するのが一般的ですが、これも個人差があり、やや前方にあったり後頭部に近い位置にあったりする方もいます。
つむじの位置によっても、髪の毛全体の流れや特定の部位のボリューム感に影響が出るケースがあります。例えば、つむじが前頭部に近いと前髪が立ち上がりやすくなる、といった具合です。
つむじと毛髪の健康状態
つむじ周辺はもともと髪の毛が渦を巻いているため、地肌が見えやすい部分です。そのため、健康な状態であっても光の当たり具合などによっては薄く見えてしまうときがあります。
しかし、以前と比べて明らかにつむじ周りの地肌が透けて見える範囲が広がってきた、髪の毛が細くなってきたなどの変化が見られる場合は、薄毛が進行している可能性も考えられます。
つむじが複数あるのはなぜ?発生確率と遺伝の影響
つむじは通常1つですが、中には2つ以上持つ人もいます。ここでは、つむじが複数できる原因やその確率、遺伝との関連性について解説します。
つむじが複数できる仕組み
つむじは、胎児期に頭皮上で毛包(毛穴)が形成される過程で決まります。通常、髪の毛の流れの起点が1つ形成されるため、つむじも1つになります。
しかし、何らかの理由で髪の毛の流れの起点が複数箇所に形成されると、つむじもその数だけできると考えられています。これは異常なことではなく、個性のひとつとして捉えられます。
つむじが2つある人の確率
日本人において、つむじが2つある人の割合は、おおよそ7%程度と言われています。
つまり、100人いれば7人くらいはつむじが2つある計算になります。決して珍しいわけではありません。
つむじの数に関するデータ
つむじの数 | 日本人におけるおおよその割合 |
---|---|
1つ | 約90% |
2つ | 約7% |
3つ以上 | 約3% |
大多数の人はつむじが1つですが、複数のつむじを持つ人も一定数存在します。つむじが3個ある人や、まれに4つある人もいますが、その確率はさらに低くなります。
つむじの数と遺伝の関係
つむじの数や巻き方、位置といった特徴は、遺伝的要因が強く関与していると考えられています。両親や祖父母など、血縁者につむじが複数ある人がいる場合、その子供も複数のつむじを持つ可能性が高まります。
ただし、遺伝ですべてが決まるわけではなく、他の要因も複合的に影響している可能性があります。つむじの数が親子で必ずしも一致しないこともあります。
複数つむじを持つことの身体的影響
つむじが複数あること自体が、健康上の問題を引き起こすケースは基本的にありません。
髪の毛の流れが複雑になるため、ヘアセットがしにくいと感じる場合があるかもしれませんが、それ以外に特筆すべき身体的な影響はないとされています。
そのため、つむじが2つや3つあるからといって、過度に心配する必要はありません。
つむじの数や位置と薄毛の関連性についての俗説と真実
「つむじが2つあると薄毛になりやすい」「つむじの位置が低いとハゲる」といった俗説を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。ここでは、これらの俗説と科学的な見解について解説します。
「つむじが複数あると薄毛になりやすい」は本当か?
結論から言うと、つむじが複数あることと将来薄毛になりやすいかどうかには、直接的な医学的根拠はありません。
つむじが2つあっても3つあっても、それが原因で薄毛が進行するということはありません。
ただ、つむじが複数ある人は髪の毛の流れが複雑になり、それぞれのつむじ周辺で地肌が見えやすくなる場合があります。
そのため、薄毛でなくても、見た目上地肌が目立ちやすいと感じることが、このような俗説が広まった一因かもしれません。
つむじの数と薄毛リスクの誤解
俗説 | 科学的見解 |
---|---|
つむじが複数あると薄毛リスクが高い | 直接的な関連性を示す根拠はない |
つむじの渦が弱いと薄毛になりやすい | つむじの渦の状態と薄毛リスクに直接的な関連はない |
薄毛の主な原因は、男性型脱毛症(AGA)や女性型脱毛症(FAGA/FPHL)、加齢、生活習慣の乱れ、ストレスなどであり、つむじの数自体が原因となるわけではありません。
つむじの位置と薄毛の関係
つむじの位置についても、「頭頂部より低い位置にあると薄毛になりやすい」といった話を聞くことがありますが、これも医学的な根拠はありません。つむじの位置は生まれつきのものであり、それが薄毛のリスクを高めることはありません。
ただし、AGA(男性型脱毛症)は、頭頂部(つむじ周辺)や前頭部から薄毛が進行する例が多いという特徴があります。
そのため、もともとつむじ周辺の髪が薄いわけではなく、AGAの進行によってつむじ周りの地肌が目立ってくるケースはあります。これは、つむじの位置が問題なのではなく、AGAが原因です。
つむじの渦の向きや大きさと薄毛
つむじの渦の巻き方(右巻き・左巻き)や、渦の大きさについても、薄毛との直接的な関連性は認められていません。
渦がはっきりしている、あるいはぼんやりしているといった見た目の違いも、薄毛リスクとは関係ありません。
重要なのは、以前と比較してつむじ周辺の髪の毛の状態がどう変化したかです。髪の毛が細くなった、地肌の見える範囲が広がったなどの変化があれば、薄毛のサインである可能性を考えます。
俗説に惑わされず正しい知識を
つむじの数や位置に関する俗説は多くありますが、医学的な根拠に基づかない情報に惑わされないことが大切です。
つむじの特徴はあくまで個性のひとつであり、薄毛の直接的な原因ではありません。
薄毛が気になる場合は、つむじの数や位置ではなく、髪の毛や頭皮の状態の変化に注目しましょう。
要注意!薄毛リスクを示唆するつむじ周りのサイン
つむじの数や位置自体は薄毛と直接関係ありませんが、つむじ周りの状態の変化は薄毛のサインである可能性があります。
つむじ周りの地肌の透け具合の変化
つむじは元々地肌が見えやすい部分ですが、その見え方が以前と比べて変化していないかを確認することが重要です。
確認項目 | 具体的なポイント |
---|---|
地肌が見える範囲 | 以前よりも明らかに地肌が透けて見える範囲が広がっていないか |
髪の毛の密度 | つむじ周辺の髪の毛がまばらになっていないか |
光の当たり具合による見え方 | 明るい場所で見たときに、以前より地肌が目立つようになっていないか |
鏡を使って、様々な角度からつむじ周りの状態を確認しましょう。可能であれば、定期的に写真を撮って比較するのも良い方法です。
髪の毛の太さやハリ・コシの変化
薄毛が進行する場合、髪の毛が細く、弱々しくなる傾向があります。これを「軟毛化」と呼びます。
軟毛化のサイン
以前の髪質 | 変化後の髪質(可能性) |
---|---|
太く、しっかりしていた | 細く、柔らかくなった |
ハリ・コシがあった | ボリュームがなく、へたりやすくなった |
産毛のようではなかった | つむじ周辺に細い産毛のような毛が増えた |
つむじ周辺の髪の毛を指でつまんでみて、他の部位の髪の毛と比べて明らかに細くなっていたり、ハリやコシが失われていたりしないかを確認してください。
つむじの渦の明瞭さの変化
健康な状態であれば、つむじの渦は比較的はっきりしていることが多いです。しかし、薄毛が進行し、髪の毛の密度が低下したり、髪が細くなったりすると、つむじの渦がぼやけて見える場合があります。
以前ははっきりとした渦巻きだったのに、最近なんだか形が不明瞭になってきた、と感じるときは注意が必要です。
頭皮の色や状態
健康な頭皮は青白い色をしていますが、血行が悪かったり炎症を起こしていたりすると、赤みを帯びたり黄色っぽくくすんだりするケースがあります。
また、フケやかゆみ、湿疹などの頭皮トラブルも、毛髪の健やかな成長を妨げる要因となりえます。
頭皮の状態チェック
- 頭皮の色は健康的な青白いか?(赤み、黄色っぽさはないか)
- フケやかゆみはないか?
- 頭皮が乾燥しすぎていたり、逆に脂っぽすぎたりしないか?
- 湿疹やできものはないか?
つむじ周辺だけでなく、頭皮全体の健康状態を確認するのも大切です。
つむじ周りの薄毛が気になり始めたら考えるべきこと
つむじ周りの地肌の透けや髪質の変化など、薄毛のサインに気づいたときはどのような対策を考えればよいのでしょうか。ここでは、自分でできるケアから専門的な治療法までを紹介します。
まずは生活習慣の見直しから
健やかな髪の毛を育むためには、体全体の健康が基本です。
不規則な生活や栄養バランスの偏りは、頭皮環境や髪の毛の成長に悪影響を与える可能性があります。
見直したい生活習慣のポイント
項目 | 具体的な内容例 |
---|---|
食事 | タンパク質、ビタミン、ミネラルをバランス良く摂取する |
睡眠 | 質の高い睡眠を十分な時間確保する |
ストレス | 適度な運動や趣味などでストレスを発散する |
喫煙・飲酒 | 過度な喫煙や飲酒は控える |
特に髪の毛の主成分であるタンパク質(肉、魚、大豆製品など)や、髪の成長を助けるビタミンB群、亜鉛などを意識的に摂取すると良いです。
適切なヘアケアの実践
間違ったヘアケアは、頭皮環境を悪化させ、薄毛を助長する可能性があります。
シャンプー
自分の頭皮タイプ(乾燥肌、脂性肌など)に合ったシャンプーを選び、優しく洗いましょう。洗浄力が強すぎるシャンプーや、洗いすぎは頭皮の乾燥を招くときがあります。
爪を立てずに指の腹でマッサージするように洗い、すすぎ残しがないように注意してください。
ドライヤー
洗髪後は、ドライヤーで髪と頭皮をしっかり乾かします。自然乾燥は雑菌の繁殖や頭皮の冷えにつながる可能性があります。
ただし、熱風を長時間当てすぎると頭皮や髪を傷めるため、適切な距離を保ち、温風と冷風を使い分けるなど工夫しましょう。
スタイリング剤
ワックスやスプレーなどのスタイリング剤は、毛穴を詰まらせないよう、頭皮に直接つけないように注意し、その日のうちにしっかり洗い流すことが重要です。
育毛剤や発毛剤の使用を検討する
セルフケアの一環として、市販の育毛剤や発毛剤の使用を検討する方もいるでしょう。
育毛剤は主に頭皮環境を整え、現在生えている髪の毛を健康に保つことを目的としています。
一方、発毛剤には、ミノキシジルなど発毛効果が認められている成分が含まれており、新たな髪の毛を生やす効果が期待できます。
薬剤選択の注意点
種類 | 主な目的 | 主な成分例 |
---|---|---|
育毛剤 | 頭皮環境改善、抜け毛予防 | 血行促進成分、抗炎症成分など |
発毛剤(OTC医薬品) | 発毛促進 | ミノキシジル |
自分の状態や目的に合わせて選ぶことが重要ですが、効果や副作用には個人差があります。特に発毛剤の使用にあたっては、薬剤師や登録販売者、あるいは医師に相談すると良いでしょう。
自己判断せず専門家への相談も視野に
生活習慣の改善やセルフケアを行ってもつむじ周りの薄毛の進行が止まらない、あるいは原因がはっきりしない場合は、自己判断を続けるのではなく、皮膚科やAGA・薄毛治療を専門とするクリニックへの相談を検討しましょう。
専門医が頭皮や毛髪の状態を詳しく診察し、薄毛の原因を特定した上で適切なアドバイスや治療法を提案してくれます。
AGA・薄毛治療専門クリニックに相談するメリット
セルフケアだけでは改善が見られない場合や、薄毛の原因を正確に知りたい場合は、AGA・薄毛治療を専門とするクリニックへの相談が有効な選択肢となります。
正確な診断に基づいた治療計画
専門クリニックでは、医師がマイクロスコープなどを用いて頭皮や毛髪の状態を詳細に観察し、問診や血液検査などを通じて薄毛の原因を正確に診断します。
薄毛の原因はAGA(男性型脱毛症)だけでなく、円形脱毛症、脂漏性脱毛症、牽引性脱毛症など様々です。
原因を特定することで、一人ひとりの状態に合わせたより効果的な治療計画を立てられます。
クリニックでの主な診断方法
- 問診(生活習慣、既往歴、家族歴など)
- 視診・触診(頭皮の色、硬さ、毛髪の状態)
- マイクロスコープ検査(毛穴の状態、髪の太さ、密度)
- 血液検査(ホルモン値、栄養状態など)
これらの検査結果を総合的に判断し、適した治療法を検討します。
医学的根拠に基づいた治療法の選択肢
クリニックでは、市販の育毛剤や発毛剤だけでなく、医学的な根拠に基づいた様々な治療法を提供しています。
代表的なものには、内服薬(フィナステリド、デュタステリドなど)や外用薬(ミノキシジル)、注入療法(メソセラピー、HARG療法など)があります。
主なAGA治療薬(医師の処方が必要)
種類 | 作用機序 | 主な薬剤名 |
---|---|---|
内服薬(5α還元酵素阻害薬) | AGAの原因物質DHTの生成を抑制 | フィナステリド、デュタステリド |
外用薬 | 毛母細胞を活性化し発毛を促進 | ミノキシジル(高濃度) |
これらの治療薬は、医師の処方が必要であり、効果や副作用について十分に説明を受けた上で使用することが大切です。
クリニックでは患者さんの状態や希望に合わせて、これらの治療法を単独または組み合わせて行います。
治療経過のモニタリングとサポート
治療を開始した後も定期的に通院し、医師が治療効果や副作用の有無を確認します。治療経過を客観的に評価して必要に応じて治療内容を調整し、より高い効果を目指します。
また、治療中の不安や疑問点についても医師やスタッフに気軽に相談できるため、安心して治療を続けられるでしょう。治療は長期にわたるケースが多いため、専門家による継続的なサポートは心強い存在となります。
早期相談・早期治療の重要性
AGAなどの進行性の脱毛症の場合、放置すると薄毛が徐々に進行していきます。
治療の開始が早いほど毛根が残っている可能性が高く、治療効果も得られやすい傾向があります。
つむじ周りの変化に気づいたら「まだ大丈夫だろう」と自己判断せず、できるだけ早めに専門クリニックに相談することが、将来的な毛髪の状態を良好に保つ上で重要です。
よくある質問
つむじと薄毛に関する、患者さんからよく寄せられる質問とその回答をまとめました。
Q. つむじが2つあると、将来必ず薄毛になりますか?
つむじが2つあることと、将来薄毛になることの間に直接的な医学的根拠はありません。つむじの数は生まれつきの個性であり、薄毛のリスクを高める要因ではありません。
薄毛の主な原因はAGA(男性型脱毛症)、加齢、生活習慣などです。つむじの数に関わらず、髪質の変化や地肌の透け具合など、薄毛のサインが見られる場合は注意が必要です。
Q. 最近、つむじの位置が変わった気がするのですが…
基本的に、つむじ(毛渦の中心)の位置自体が移動することはありません。しかし、薄毛が進行し、つむじ周辺の髪の毛が薄くなると、以前とは渦の中心の位置がずれたように感じたり、つむじが広がったように見えたりする場合があります。
特にAGAは頭頂部から進行する人が多いため、つむじ周りの変化として現れやすいです。位置が変わったように感じる場合は、薄毛が進行しているサインかもしれません。
Q. つむじ周りの薄毛はセルフケアで治せますか?
生活習慣の改善や適切なヘアケア、市販の育毛剤などは、頭皮環境を整えて抜け毛を予防する助けにはなりますが、AGAのように進行性の脱毛症が原因の場合、セルフケアだけで発毛させたり、進行を完全に止めたりするのは難しいケースが多いです。
特に発毛効果を期待する場合は、ミノキシジル配合の発毛剤(OTC医薬品)や、クリニックで処方される治療薬(内服薬・外用薬)の使用が検討されます。
セルフケアで改善が見られない場合は、専門医に相談しましょう。
Q. クリニックでの治療はどのくらいの期間が必要ですか?
薄毛治療の効果が現れるまでには、一般的に時間がかかります。個人差はありますが、内服薬や外用薬による治療の場合、効果を実感し始めるまでに最低でも3ヶ月から6ヶ月程度の継続が推奨されます。
治療効果を見ながら、医師と相談の上で治療を継続していきます。AGAは進行性の脱毛症であるため、治療を中断すると再び薄毛が進行する可能性がありますので、根気強く治療に取り組みましょう。
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