最近、頭皮のベタつきやフケ、かゆみが気になりませんか?もしかしたら、その症状は「脂漏性脱毛症」のサインかもしれません。
これは皮脂の過剰分泌が引き起こす脱毛症で、男性だけでなく多くの女性も悩んでいます。この記事では、脂漏性脱毛症の具体的な症状や、ご自身で確認できるセルフチェック法を詳しく解説します。
早期に気づき、適切な頭皮ケアを始めることが、健やかな髪を守る第一歩です。
あなたの頭皮の状態、本当に大丈夫ですか
毎日鏡を見るたび、髪のボリュームや分け目の変化に一喜一憂していませんか。しかし、本当に注目すべきは髪そのものだけでなく、その土台である「頭皮」の状態です。
健康な頭皮は青白く、透明感がありますが、トラブルを抱えた頭皮は赤みを帯びたり、黄色っぽくくすんだりしています。
特に女性の場合、ホルモンバランスの変化やストレス、生活習慣の乱れが頭皮環境に影響しやすく、気づかぬうちに脂漏性脱毛症のリスクが高まっていることがあります。
まずはご自身の頭皮に関心を持つことが、美髪を維持するための重要なスタートラインです。
見過ごしがちな頭皮からのSOSサイン
「少しべたつくだけ」「季節の変わり目だからかゆいだけ」と、頭皮が発する小さなサインを見過ごしていませんか。
シャンプーしてもすぐに感じる頭皮の不快感や、枕についたフケ、抜け毛の増加は、単なる一時的な不調ではない可能性があります。
これらのサインは、頭皮環境が悪化し、脂漏性脱毛症へと進行している警告かもしれません。頭皮の健康状態を正しく把握し、異常があれば早めに対処することが、深刻な抜け毛を防ぐ鍵となります。
頭皮トラブルが全身に与える影響
頭皮のトラブルは、見た目の問題だけにとどまりません。慢性的なかゆみや炎症は精神的なストレスの原因となり、集中力の低下や睡眠の質の悪化を招くこともあります。
また、頭皮の臭いが気になって人との距離を意識してしまうなど、日常生活にも影響を及ぼしかねません。頭皮は顔の皮膚とつながっており、頭皮環境の悪化が顔の肌トラブルにつながることも考えられます。
頭皮を健やかに保つことは、髪だけでなく心と体の健康にもつながるのです。
脂漏性脱毛症の代表的な症状 – 見逃してはいけない5つのサイン
脂漏性脱毛症は、いくつかの特徴的な症状を伴います。これらのサインに早期に気づくことが、進行を食い止めるために重要です。
頭皮のベタつき、かゆみや炎症、湿ったフケ、特有の抜け毛、そして頭皮の臭い。これら5つのサインは、頭皮環境が「脂漏性皮膚炎」という炎症状態にあり、それが原因で髪が抜けていることを示唆しています。
一つでも当てはまる場合は、注意深く頭皮を観察し始める必要があります。
サイン1 頭皮の異常なべたつき
朝シャンをしても、午後には髪が束になってしまうほどの「べたつき」。これは脂漏性脱毛症の最も分かりやすい初期症状の一つです。
皮脂腺から分泌される皮脂の量が異常に増えることで、毛穴が詰まりやすくなります。
健康な頭皮の皮脂は、外部の刺激から守るバリアの役割を果たしますが、過剰になると雑菌の温床となってしまいます。
サイン2 我慢できないかゆみと赤み
頭皮に強い「かゆみ」を感じ、掻かずにはいられない状態も危険なサインです。皮脂が酸化したり、皮脂をエサにする常在菌の「マラセチア菌」が異常繁殖したりすることで、頭皮に炎症が起こります。
鏡で確認した際に、頭皮が部分的に、あるいは全体的に「赤み」を帯びている場合、それは脂漏性皮膚炎が起きている証拠です。
かゆみの種類と特徴
かゆみの種類 | 特徴 | 主な原因 |
---|---|---|
持続的なかゆみ | 一日中、ムズムズとしたかゆみが続く。特に体温が上がる時に強くなる傾向がある。 | 皮脂の酸化、マラセチア菌の増殖による継続的な刺激。 |
発作的な強いかゆみ | 突然、掻きむしりたくなるほどの強いかゆみに襲われる。 | 汗や汚れによる刺激、アレルギー反応などが加わった状態。 |
サイン3 湿り気のある大きなフケ
脂漏性脱毛症の「フケ」は、乾燥によって生じるパラパラとした細かいものではなく、皮脂と混じり合った黄色っぽく湿り気のある塊であることが特徴です。
指で触るとベタッとしており、髪の根元や頭皮にこびりついていることもあります。これは、剥がれ落ちた古い角質が過剰な皮脂と結びついて発生するもので、毛穴を塞ぐ直接的な原因になります。
サイン4 毛根に付着物がある抜け毛
「抜け毛」自体は誰にでも起こる自然な現象ですが、脂漏性脱毛症の場合は抜けた毛の毛根部分に注目する必要があります。
毛根に白い塊、つまり皮脂や角質が付着している場合、それは毛穴の環境が悪化しているサインです。正常な抜け毛の毛根は、ふくらみがあるものの、付着物はほとんどありません。
この違いを見分けることが重要です。
サイン5 頭皮からの不快な臭い
皮脂が酸化したり、雑菌が繁殖したりすることで、頭皮から脂っぽい「臭い」が発生します。
自分では気づきにくいこともありますが、枕カバーの臭いや、ドライヤーの温風で感じる臭いで異変に気づくケースもあります。
この臭いは、頭皮の衛生状態が悪化し、炎症が起きやすい環境になっていることを示しています。
頭皮のベタつきと異常な皮脂分泌の特徴
頭皮の「ベタつき」は、脂漏性脱毛症の根本的な問題である皮脂の過剰分泌から生じます。皮脂そのものは頭皮を守るために必要な存在ですが、そのバランスが崩れると一転してトラブルの原因となります。
ここでは、正常な皮脂分泌と異常な状態の違い、そしてなぜ皮脂が過剰になってしまうのかについて掘り下げていきます。
正常な皮脂と過剰な皮脂の違い
健康な頭皮では、皮脂は薄い膜となって水分の蒸発を防ぎ、外的刺激から守る役割を担っています。この状態では、頭皮は適度な潤いを保ち、ベタつきを感じることはありません。
しかし、何らかの原因で皮脂が過剰に分泌されると、このバリア機能が正常に働かなくなります。余分な皮脂は毛穴を塞ぎ、酸化して刺激物質へと変化します。
皮脂の状態比較
項目 | 正常な皮脂 | 過剰な皮脂(脂漏性) |
---|---|---|
頭皮の見た目 | 青白く透明感がある | 黄色っぽく、テカっている |
髪の状態 | サラサラで根元が立ち上がっている | 根元がベタつき、髪が束になる |
シャンプー後の感覚 | すっきり感が長時間持続する | 数時間でベタつきや臭いが戻る |
皮脂分泌が乱れる生活習慣
皮脂の分泌量は、ホルモンバランスの影響を強く受けます。特に、男性ホルモンは皮脂腺を刺激する働きがあります。
女性でも、ストレスや睡眠不足、食生活の乱れによってホルモンバランスが崩れると、男性ホルモンが優位になり皮脂分泌が活発になることがあります。
脂っこい食事や糖質の多い食事は、皮脂の原料となり、過剰分泌を助長する原因にもなります。
- 睡眠不足や不規則な生活
- 精神的なストレス
- 脂肪分や糖質の多い食生活
- 間違ったヘアケア
かゆみ・炎症・フケの症状パターン
頭皮の「かゆみ」、ヒリヒリとした「炎症」、そして気になる「フケ」。これらは脂漏性皮膚炎が引き起こす3大トラブルです。これらの症状は単独で現れることもあれば、複合的に現れて悪循環に陥ることもあります。
それぞれの症状がどのように関連し合っているのかを理解することで、ご自身の頭皮で何が起きているのかを把握しやすくなります。
かゆみと炎症の悪循環
過剰な皮脂をエサにして増殖したマラセチア菌は、皮脂を分解する過程で刺激性のある脂肪酸を作り出します。
これが頭皮を刺激して「かゆみ」を引き起こし、我慢できずに掻いてしまうと、物理的な刺激で皮膚のバリア機能が破壊され、さらに「炎症」が悪化。赤みやヒリヒリ感が増すという悪循環に陥ります。
この炎症が毛根にダメージを与え、抜け毛の直接的な原因となります。
フケの種類で見分ける頭皮の状態
フケには大きく分けて2つのタイプがあります。一つは乾燥によって起こる乾性のフケ、もう一つが脂漏性皮膚炎で見られる湿性のフケ(脂性フケ)です。
自分のフケがどちらのタイプかを知ることは、頭皮の状態を判断する上で非常に重要です。
脂性フケは、頭皮のターンオーバーが異常に早まり、未熟な角質細胞が過剰な皮脂と混ざって剥がれ落ちることで発生します。
乾性フケと脂性フケの比較
項目 | 乾性フケ | 脂性フケ |
---|---|---|
見た目・特徴 | 白く、パラパラと細かい | 黄色っぽく、湿ってベタベタしている |
大きさ | 小さい | 比較的大きく、塊になりやすい |
主な原因 | 頭皮の乾燥、洗浄力の強すぎるシャンプー | 皮脂の過剰分泌、マラセチア菌の増殖 |
脂漏性脱毛症特有の抜け毛の見分け方
髪が抜けること自体は生理現象ですが、脱毛症が疑われる場合は「抜け毛」の質や量に注意を払う必要があります。
脂漏性脱毛症による抜け毛には、他の脱毛症とは異なるいくつかの特徴が見られます。ご自身の抜け毛を観察することで、頭皮の状態を推測する手がかりが得られます。
特に、女性に多いびまん性脱毛症や、男性型脱毛症(女性の場合はFAGA)との違いを知っておくことが大切です。
毛根の状態をチェックする
健康な髪の毛が寿命を迎えて自然に抜ける場合(自然脱毛)、毛根は丸みを帯びた棍棒のような形をしています。
しかし、脂漏性脱毛症で抜けた髪の毛根には、ベタっとした皮脂の塊が付着していることが多く見られます。
これは、毛穴に詰まった皮脂(角栓様物質)が、髪が抜ける際に一緒に取れてきたものです。この付着物の有無が、一つの大きな判断基準となります。
抜け毛の毛根チェックポイント
毛根の状態 | 考えられる頭皮環境 |
---|---|
マッチ棒のように丸い | 正常なヘアサイクルによる自然な抜け毛の可能性が高い。 |
白くベタついた塊が付着 | 皮脂が過剰で毛穴が詰まっている可能性。脂漏性脱毛症が疑われる。 |
細く尖っている、形がない | ヘアサイクルが乱れ、成長途中で抜けている可能性。AGAなども考えられる。 |
抜け毛の量と質の変化
脂漏性脱毛症では、1日の抜け毛の本数が100本を大きく超えるなど、全体的に量が増加する傾向があります。また、抜ける毛が細く短い「軟毛」である点も特徴です。
これは、毛穴の炎症によって毛母細胞の働きが阻害され、髪が十分に成長しきる前に抜けてしまうためです。
シャンプー時やブラッシング時の抜け毛を注意深く観察し、以前と比べて量や質に変化がないか確認しましょう。
簡単セルフチェック – 鏡で確認できる頭皮状態の判定法
専門的な機器がなくても、ご自宅の鏡を使って頭皮の状態をある程度チェックすることが可能です。特に分け目や生え際、頭頂部は自分で確認しやすい場所です。
明るい光の下で、指で髪をかき分けながら、頭皮の色や毛穴の状態、フケの有無などをじっくりと観察してみましょう。このセルフチェックを定期的に行うことで、頭皮の変化にいち早く気づけます。
頭皮の色で健康度を判定する
頭皮の色は、健康状態を示すバロメーターです。健康な頭皮は血行が良く、少し青みがかった白色をしています。
もし頭皮が全体的に赤みを帯びていたり、部分的に赤い斑点があったりする場合は、炎症が起きているサインです。黄色っぽくくすんでいる場合は、皮脂が酸化しているか、血行不良が考えられます。
頭皮の色と状態の目安
頭皮の色 | 状態 | 考えられること |
---|---|---|
青白い | 健康 | 血行が良く、正常な状態。 |
赤い・ピンク色 | 炎症 | 脂漏性皮膚炎や日焼け、シャンプーのすすぎ残しなど。 |
黄色・茶色 | 要注意 | 皮脂の酸化、血行不良、新陳代謝の低下。 |
毛穴の詰まりと髪の密度を確認する
健康な毛穴はくっきりとくぼんでおり、一つの毛穴から2〜3本の髪の毛がしっかりと生えています。
一方、脂漏性脱毛症のリスクがある頭皮では、皮脂や角質で毛穴が埋まってしまい、くぼみが見えにくくなっています。
また、一つの毛穴から生えている髪の本数が減っていたり、生えている髪が細くなっていたりする場合も注意が必要です。
- 頭皮の色は青白いか? 赤みや黄色っぽさはないか?
- 毛穴はくっきりとくぼんでいるか? 皮脂で埋まっていないか?
- ベタついたフケが頭皮や髪の根元に付着していないか?
- 頭皮を指の腹で軽く押したとき、弾力があるか? 硬くなっていないか?
日常生活での症状観察ポイント
脂漏性脱毛症のサインは、特別なチェックをしなくても日常生活のふとした瞬間に現れます。日々の暮らしの中で少し意識を向けるだけで、頭皮の状態変化を捉えることができます。
シャンプーの選び方や使い方、そして日中の頭皮の状態など、継続的に観察することが早期発見と対策につながります。
シャンプー時の感覚と抜け毛
毎日の「シャンプー」は、頭皮の状態を確かめる絶好の機会です。シャンプー中に指の腹で頭皮を洗う際、ヌルつきやベタつきを感じませんか?
すすぎの際に、指に絡まる抜け毛の量はいつもと比べてどうでしょうか。
また、洗浄力の強いシャンプーを使うと一時的にスッキリするものの、かえって皮脂の分泌を促し、症状を悪化させることもあるため、使用するシャンプーが自分の頭皮に合っているかどうかも観察のポイントです。
日中の頭皮の変化と臭い
朝、髪をセットした時には問題なくても、夕方になると髪がペタンとしてきたり、頭皮のかゆみが増したりすることはないでしょうか。このような日中の変化は、皮脂分泌の多さを示唆しています。
また、帽子を脱いだ時や、運動で汗をかいた後などに、自分でも分かるほどの「臭い」を感じる場合も注意が必要です。これらの変化を記録しておくと、専門医に相談する際に役立ちます。
日常で観察すべきポイント
タイミング | チェックポイント |
---|---|
起床時 | 枕についた抜け毛の量、フケ、臭い。 |
シャンプー時 | 頭皮のベタつき、すすぎ時の抜け毛の本数、かゆみの有無。 |
日中・夕方 | 髪のボリュームダウン、頭皮のベタつき、かゆみの再発。 |
脂漏性脱毛症と他の脱毛症との症状の違い
女性の薄毛や抜け毛の原因は一つではありません。脂漏性脱毛症の他にも、女性男性型脱毛症(FAGA)や円形脱毛症、牽引性脱毛症など、さまざまな種類があります。
それぞれ症状の現れ方や原因が異なるため、自分の症状がどれに近いのかを知ることは、適切な対策への第一歩です。ここでは、特に間違えやすい他の脱毛症との違いを解説します。
女性男性型脱毛症(FAGA)との比較
FAGAは、女性ホルモンの減少などによってヘアサイクルが乱れ、髪が細く短くなることで薄毛が進行する状態です。
脂漏性脱毛症のように強いかゆみや大量のフケといった炎症症状を伴うことは少なく、主に頭頂部や分け目を中心に、全体のボリュームが徐々に失われていくのが特徴です。
「AGA」は男性の症状を指しますが、女性でも同様の仕組みで薄毛が起こることがあります。
円形脱毛症との比較
円形脱毛症は、自己免疫疾患の一種と考えられており、突然、円形や楕円形に髪が抜け落ちるのが特徴です。脱毛部分の境界がはっきりしており、頭皮自体に赤みやフケなどの異常が見られないことが多いです。
脂漏性脱毛症のように、頭皮全体の環境悪化が原因でびまん性(広範囲)に抜けるのとは、症状の現れ方が大きく異なります。
主な女性の脱毛症との症状比較
脱毛症の種類 | 主な症状 | 抜け毛の特徴 |
---|---|---|
脂漏性脱毛症 | 強いかゆみ、赤み、湿ったフケ、ベタつき、臭い。 | 頭部全体から抜ける。毛根に皮脂が付着。 |
女性男性型脱毛症(FAGA) | 頭頂部や分け目を中心に髪が細くなり、地肌が透けて見える。炎症は少ない。 | 細く短い毛(軟毛)の割合が増える。 |
円形脱毛症 | 円形・楕円形の脱毛斑が突然発生する。通常、かゆみやフケはない。 | 脱毛斑内の髪が一気に抜ける。 |
症状の進行段階別チェックリスト
脂漏性脱毛症は、ある日突然発症するというよりは、時間をかけて徐々に進行していくケースがほとんどです。初期、中期、末期と、進行段階によって現れる症状も変化します。
ご自身の状態がどの段階にあるのかを把握することで、危機感を持ち、より具体的な対策を考えるきっかけになります。以下のチェックリストで、現在の進行度を確認してみましょう。
- 初期段階 シャンプー後、半日ほどで頭皮がベタつき始める。時々、頭皮にかゆみを感じることがある。細かいフケが少し気になる。
- 中期段階 常に頭皮がベタベタしており、強いかゆみや赤みが続いている。湿った大きなフケが目立ち、抜け毛が増えたと実感する。頭皮の臭いが気になることがある。
- 後期段階 頭皮の炎症がひどく、かさぶたができることもある。明らかに髪全体のボリュームが減り、地肌が透けて見える範囲が広がっている。抜け毛の量も非常に多い。
初期症状を見逃さない
初期段階では、「少し体調が悪いのかな」「使っているシャンプーが合わないだけかも」と見過ごしてしまいがちです。
しかし、この段階で生活習慣を見直したり、頭皮ケアに力を入れたりすることで、症状の進行を食い止められる可能性が最も高いです。「頭皮のベタつき」と「時々感じるかゆみ」が重要なサインです。
中期症状は皮膚科への相談を
中期段階になると、セルフケアだけで改善するのは難しくなってきます。かゆみや炎症が常態化し、抜け毛が明らかに増えてきたら、それは専門家による診断と指導が必要なサインです。
自己判断でケアを続けると、かえって症状を悪化させる危険もあります。なるべく早く「皮膚科」や薄毛治療を専門とするクリニックに相談することが重要です。
後期症状と治療の必要性
後期段階まで進行すると、頭皮環境はかなり悪化しており、毛根も深刻なダメージを受けている状態です。
この段階では、抜け毛を減らすだけでなく、残っている髪を守り、新たな髪が生えてくる環境を取り戻すための積極的な治療が必要になります。
脂漏性脱毛症は、適切な治療を受ければ「治る」可能性のある疾患です。諦めずに専門医の力を借りましょう。
よくある質問
ご自身の症状について、より深く知りたいと思われた方は、脂漏性脱毛症の根本的な原因や、クリニックで行う詳しい検査方法について解説した「脂漏(しろう)性脱毛症の原因と検査法 」もあわせてご覧ください。
なぜ皮脂が過剰になるのか、どのような検査で状態を正確に把握するのかを知ることで、治療への理解がより一層深まります。
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