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髪が抜けやすい時期と女性ホルモンの関係|季節ごとの対策法

髪が抜けやすい時期と女性ホルモンの関係|季節ごとの対策法

髪が抜けやすい時期や季節というのがあるのかどうか、髪が抜けやすい原因にはどのようなものがあるのか、といった疑問をお持ちの方もいらっしゃるようです。

女性の髪の悩みは、ホルモンバランスの変化や季節の移り変わりと深く関わっています。

この記事では、髪が抜けやすい時期やその原因、特に女性ホルモンとの関係を詳しく解説します。

さらに、季節ごとの具体的なヘアケア対策や、日常生活で取り入れやすい予防法を紹介し、健やかな髪を育むためのポイントをまとめます。

目次

女性の髪が抜けやすい時期とは?

髪が抜けやすい時期というのは、多くの女性が経験しています。しかし、それがいつなのか、どのようなサインがあるのかを正確に把握している方は少ないかもしれません。

ここでは、抜け毛が増えやすいタイミングや、髪からのSOSサインについて解説します。

抜け毛が増えたと感じる瞬間

日常生活の中で「髪が抜けやすい」と感じる瞬間は人それぞれです。

シャンプー時の排水溝にたまる髪の量、ブラッシング時にブラシにつく髪の毛、朝起きたときの枕元の抜け毛など、ふとした時に変化に気づく場合があります。

これらの変化は、髪が抜けやすい時期に入っている可能性を示唆しています。

季節の変わり目は要注意

特に春や秋といった季節の変わり目は、一年の中でも髪が抜けやすい季節として知られています。

気温や湿度の変化、生活環境の変動などが自律神経やホルモンバランスに影響を与え、頭皮環境が悪化しやすくなるためです。

この時期の抜け毛は一時的なケースも多いですが、注意深く観察することが大切です。

季節の変わり目の頭皮環境変化

季節主な頭皮への影響注意点
寒暖差、花粉、新生活のストレス頭皮の乾燥や炎症
夏のダメージ蓄積、乾燥の始まり抜け毛の増加、頭皮のバリア機能低下

ライフステージと抜け毛の関係

女性のライフステージ、特に妊娠・出産後や更年期はホルモンバランスが大きく変動するため、髪が抜けやすい時期です。

これらの時期は、女性ホルモンの一種であるエストロゲンの分泌量が大きく変わるのが、髪の成長サイクルに影響を与える主な原因と考えられます。

それぞれのライフステージにおける髪の変化を理解し、適切なケアを行う必要があります。

髪からのSOSサイン

抜け毛の量だけでなく、髪質の変化も重要なサインです。

髪のハリやコシがなくなる、髪が細くなる、ツヤが失われる、分け目が目立つようになるといった変化は、頭皮環境の悪化や栄養不足、ホルモンバランスの乱れなど髪が抜けやすい原因が潜んでいる可能性があります。

これらのサインに早めに気づき、対策を始めることが、健やかな髪を保つために必要です。

なぜ?女性ホルモンと髪の深いつながり

女性の髪の健康は、女性ホルモンと密接に関わっています。

「エストロゲン」と「プロゲステロン」という2つのホルモンが、髪の成長や維持に重要な役割を果たしています。

エストロゲンとプロゲステロンの役割

エストロゲンは髪の成長期を持続させ、髪のハリやツヤを保つ働きがあります。

一方、プロゲステロンは、頭皮環境を整え、髪の成長をサポートする役割を担います。

これらのホルモンがバランス良く分泌されると、髪は健康に保たれます。

女性ホルモンの主な働きと髪への影響

ホルモン名主な働き髪への影響
エストロゲンコラーゲン生成促進、血管拡張髪の成長期維持、ハリ・ツヤ向上
プロゲステロン皮脂分泌調整、子宮内膜安定頭皮環境の安定化、成長サポート

ホルモンバランスの乱れが髪に与える影響

ストレスや不規則な生活、睡眠不足や過度なダイエットなどは、女性ホルモンのバランスを乱す大きな要因です。

ホルモンバランスが崩れると髪の成長サイクルが乱れ、成長期が短縮されたり、休止期が長引いたりします。

そのため髪が十分に成長する前に抜け落ちてしまい、全体的に髪が薄く感じる「髪が抜けやすい」状態を引き起こします。

妊娠・出産とホルモン変動

妊娠中はエストロゲンの分泌量が増加して髪の成長期が長く保たれるため、一時的に抜け毛が減る方が多いです。

しかし、出産後はエストロゲンが急激に減少するため多くの髪が一斉に休止期に入り、産後脱毛症として知られる、髪が抜けやすい時期を迎えます。

これは一時的な現象である場合が多いですが、適切なケアでの回復サポートが必要です。

更年期とホルモン減少

更年期に入るとエストロゲンの分泌量が大幅に減少し始めます。

エストロゲンの減少は髪の成長を遅らせ、髪を細く、弱くする原因です。また、頭皮の乾燥が進みやすくなるなど、頭皮環境も変化します。

この時期の抜け毛や薄毛は、多くの女性が直面する髪が抜けやすい原因の一つであり、ホルモン補充療法や専門的な育毛治療が選択肢となる場合もあります。

季節ごとの抜け毛要因と具体的な対策【春・夏編】

髪の健康は季節の変動にも大きく左右されます。春と夏は特有の環境要因が頭皮や髪に影響を与え、髪が抜けやすい季節となり得ます。

ここでは、春夏の抜け毛要因と、それぞれの季節に合わせた具体的な対策法を見ていきましょう。

春先の抜け毛要因と頭皮ケア

春は寒暖差が大きく、自律神経が乱れやすい季節です。また、花粉や黄砂などのアレルゲンが増加し、頭皮にかゆみや炎症を引き起こす場合もあります。

これらの要因が重なると頭皮環境が悪化し、抜け毛が増えるケースがあります。

  • 十分な睡眠
  • バランスの取れた食事
  • 頭皮の保湿ケア
  • アレルゲン対策(帽子やスカーフの着用)

優しい洗い心地のシャンプーを選び、頭皮を清潔に保ちながらも、乾燥させないように保湿を心がけるのが春の頭皮ケアのポイントです。

夏の紫外線ダメージと対策

夏は一年で最も紫外線が強い季節です。

紫外線は髪のタンパク質を破壊してキューティクルを傷つけるだけでなく、頭皮にもダメージを与え、炎症や乾燥を引き起こします。この頭皮ダメージが、秋の抜け毛増加の一因となる場合もあります。

外出時には帽子や日傘を使用する、髪用のUVカットスプレーを利用するなど、積極的な紫外線対策が必要です。

夏の紫外線対策アイテム

アイテム使用目的ポイント
帽子・日傘物理的に紫外線を遮断通気性の良い素材を選ぶ
髪用UVカットスプレー髪と頭皮を紫外線から保護こまめにスプレーし直す
洗い流さないトリートメント紫外線ダメージの補修・予防UVカット効果のあるものも

汗や皮脂による頭皮トラブル予防

夏の高温多湿な環境は、汗や皮脂の分泌を活発にします。

過剰な汗や皮脂は毛穴を詰まらせて雑菌の繁殖を招き、頭皮の炎症やかゆみ、フケといったトラブルの素です。これが髪が抜けやすい原因となるケースもあります。

毎日のシャンプーで頭皮を清潔に保つのが基本ですが、洗いすぎによる乾燥にも注意が必要です。洗浄力の強すぎないシャンプーを選び、しっかりとすすぎましょう。

夏におすすめのヘアケア習慣

夏のダメージを最小限に抑えて健康な髪を維持するためには、日々のケアが重要です。

紫外線対策に加え、頭皮のクールダウンや保湿も意識しましょう。アロエベラエキスやメントール配合の頭皮用ローションは、日焼け後のほてりを鎮め、爽快感を与えます。

また、夏場でもエアコンによる乾燥対策として、保湿成分配合のヘアケア製品を取り入れると良いでしょう。

季節ごとの抜け毛要因と具体的な対策【秋・冬編】

秋から冬にかけても、特有の気候条件が髪の健康に影響を及ぼします。夏の間に受けたダメージの顕在化や、乾燥、血行不良などがこの時期の髪が抜けやすい原因です。

ここでは、秋冬の抜け毛要因と、それぞれの季節に適した対策法を解説します。

秋の抜け毛「休止期脱毛」とは

秋は一年の中でも特に抜け毛が増えやすい季節と言われます。これは、夏の間に紫外線などのダメージを受けた髪が休止期に入り、数ヶ月後に抜け落ちる「休止期脱毛」が一因と考えられています。

また、動物の毛が生え変わるように、人間にも季節性の脱毛があるという説もあります。

過度に心配する必要はありませんが、日頃からの頭皮ケアで健やかな状態を保つ工夫が大切です。

冬の乾燥と血行不良の影響

冬は空気が乾燥して気温も低下するため、頭皮も乾燥しやすく、血行不良に陥りがちです。頭皮の乾燥はフケやかゆみを引き起こし、バリア機能の低下を招きます。

また、血行不良は髪の成長に必要な栄養素が毛根に届きにくくなるため、髪の成長を妨げて抜け毛を促進する可能性があります。

この時期は、保湿ケアと血行促進が重要なポイントとなります。

秋冬の頭皮ケアポイント

ケアの種類具体的な方法期待できる効果
保湿ケア保湿成分配合のシャンプー・トリートメント、頭皮用ローションの使用乾燥によるフケ・かゆみの予防、バリア機能の維持
血行促進頭皮マッサージ、適度な運動、バランスの取れた食事毛根への栄養供給促進、新陳代謝の活性化
保温外出時の帽子着用、首元の保温冷えによる血行不良の予防

暖房による頭皮の乾燥対策

冬場の暖房は室内の空気を乾燥させ、頭皮の水分を奪います。

加湿器を使用して室内の湿度を適切に保つ(50~60%が目安)、頭皮用の保湿ローションやオイルで直接潤いを与える、などが効果的です。

また、熱すぎるお湯でのシャンプーは頭皮の皮脂を奪いすぎるため、ぬるま湯を使用するようにしましょう。

冬のインナーケアとヘアケア

冬の寒さや乾燥に負けない強い髪を育むためには、外側からのヘアケアだけでなく、内側からのインナーケアも重要です。

髪の主成分であるタンパク質や、ビタミン、ミネラルをバランス良く摂取するように心がけましょう。

特に、血行を促進するビタミンEや、頭皮の新陳代謝を助けるビタミンB群は積極的に摂りたい栄養素です。

  • タンパク質(肉、魚、大豆製品)
  • ビタミンE(ナッツ類、植物油)
  • ビタミンB群(レバー、緑黄色野菜)
  • 亜鉛(牡蠣、赤身肉)

抜け毛だけじゃない!髪質の変化もホルモンの影響かも?

「最近、髪が抜けやすい気がする」という悩みだけでなく、髪質の変化に気づく方もいます。

実は、これらの髪質の変化も女性ホルモンのバランスと深く関わっている場合があります。

髪のパサつき・うねり

女性ホルモンの一種であるエストロゲンには、髪の水分量を保ちツヤを与える働きがあります。

エストロゲンの分泌量が減少すると髪が乾燥しやすくなり、パサつきやうねりといった髪質の変化が現れる場合があります。

特に更年期など、ホルモンバランスが大きく変動する時期に感じやすい変化です。

髪のハリ・コシの低下

エストロゲンは髪の成長期を維持し、太く健康な髪を育む役割も担っています。

そのため、エストロゲンが減少すると髪が細くなったり、ハリやコシが失われたりしやすいです。

髪全体のボリュームが減ったように感じるのも、この髪質の変化が原因の一つです。髪が抜けやすい女性が同時に感じやすい悩みでもあります。

髪質の変化と関連するホルモン要因

髪質の変化主な関連ホルモン影響
パサつき・乾燥エストロゲン減少髪の水分保持力低下
うねり・くせ毛化エストロゲン減少毛髪内部の水分バランス変化
ハリ・コシ低下、細毛化エストロゲン減少髪の成長期短縮、毛包の機能低下

白髪とホルモンの関係性

白髪の主な原因は加齢によるメラノサイト(色素細胞)の機能低下ですが、女性ホルモンも間接的に関与していると考えられています。

ホルモンバランスの乱れがストレスや血行不良を引き起こし、メラノサイトの働きを弱める可能性があります。

また、甲状腺ホルモンの異常なども白髪の原因となるときがあります。

頭皮環境の変化と髪質

ホルモンバランスの変動は、頭皮の皮脂分泌量や水分量にも影響を与えます。頭皮が乾燥しすぎたり、逆に脂っぽくなったりすると、健康な髪が育ちにくい環境になります。

この頭皮環境の変化が、フケやかゆみだけでなく、髪のうねりやパサつきといった髪質の変化にもつながるケースがあります。

髪が抜けやすい季節には、特に頭皮環境の変化に注意が必要です。

あなたの抜け毛は大丈夫?セルフチェックと専門医相談の目安

「髪が抜けやすい」と感じても、それが正常な範囲内なのか、それとも専門医の診察が必要な状態なのか、判断に迷うときがあるでしょう。

ご自身でできる抜け毛のセルフチェック方法と、専門クリニックを受診するタイミングの目安について確認しておきましょう。

1日の抜け毛本数の目安

健康な人でも、1日に50本から100本程度の髪の毛は自然に抜け落ちています。これは髪の成長サイクル(ヘアサイクル)による正常な現象です。

ただし、シャンプー時やブラッシング時に明らかに以前より多くの髪が抜ける、枕に付着する髪の毛が目立つなど、1日に100本を大幅に超えるような状態が続くときは注意が必要です。

危険な抜け毛のサイン

単に抜け毛の本数が多いだけでなく、以下のようなサインが見られるときは、何らかの脱毛症が進行している可能性があります。早めに専門医に相談しましょう。

サインの種類具体的な状態考えられること
抜け毛の質細く短い毛が多い、毛根の形が異常ヘアサイクルの乱れ、毛根の異常
頭皮の状態かゆみ、赤み、フケ、湿疹が続く脂漏性皮膚炎、接触性皮膚炎など
抜け方特定の場所だけ集中的に抜ける(円形脱毛症など)自己免疫疾患の可能性
進行度短期間で急激に薄毛が進行する急速進行性の脱毛症

セルフケアで改善が見られない場合

食生活の見直しや十分な睡眠、ストレス軽減や適切なヘアケアなど、セルフケアを一定期間(例えば2~3ヶ月程度)続けても抜け毛の量に変化がない、あるいは悪化するようであれば、自己判断せずに専門医の意見を求めることが重要です。

髪が抜けやすい原因が、自分で対処できない医学的な問題である可能性も考えられます。

専門クリニックを受診するタイミング

抜け毛や薄毛の悩みはデリケートな問題ですが、早期発見・早期治療が改善への近道です。

「髪が抜けやすい時期が長く続く」「地肌が透けて見えるようになってきた」「髪質の変化が著しい」など、ご自身で気になる変化があれば、まずは専門クリニックのカウンセリングを受けてみましょう。

医師による正確な診断のもと、適切な治療法やケア方法についてアドバイスを受けられます。

食生活と睡眠|美髪を育む基本の「き」

健やかで美しい髪を育むためには、高価なヘアケア製品を使うだけでなく、日々の食生活や睡眠といった基本的な生活習慣の見直しが非常に重要です。

これらは、髪が抜けやすい原因を根本から改善し、髪の成長を内側からサポートします。

髪に必要な栄養素とは

髪の主成分はケラチンというタンパク質です。そのため、良質なタンパク質の摂取が丈夫な髪を作るための基本となります。

また、タンパク質の合成を助ける亜鉛、頭皮の血行を促進するビタミンE、頭皮環境を整えるビタミンB群なども、美髪のためには欠かせない栄養素です。

美髪を育む主な栄養素と食材

栄養素主な働き多く含む食材例
タンパク質髪の主成分、組織の修復肉類、魚介類、卵、大豆製品
亜鉛タンパク質の合成サポート、細胞分裂促進牡蠣、レバー、赤身肉、ナッツ類
ビタミンE血行促進、抗酸化作用アーモンド、植物油、アボカド
ビタミンB群エネルギー代謝、頭皮の新陳代謝促進レバー、マグロ、カツオ、緑黄色野菜

バランスの取れた食事の重要性

特定の栄養素だけを偏って摂取するのではなく、様々な食材からバランス良く栄養を摂る心がけが大切です。主食、主菜、副菜をそろえ、野菜や果物も積極的に取り入れましょう。

インスタント食品やファストフード、甘いものの摂りすぎは皮脂の過剰分泌や血行不良を招き、頭皮環境を悪化させる可能性があるため注意が必要です。

髪が抜けやすい女性は、まず食生活から見直してみましょう。

質の高い睡眠と髪の成長

髪の成長には、睡眠中に分泌される成長ホルモンが深く関わっています。成長ホルモンは細胞の修復や新陳代謝を促し、髪の成長をサポートします。

質の高い睡眠を確保するためには、寝る前のカフェイン摂取を避ける、スマートフォンやパソコンの使用を控える、毎日同じ時間に寝起きするなど、生活リズムを整えると良いです。

  • 毎日同じ時間に就寝・起床する
  • 寝る前にリラックスする時間を作る(入浴、軽いストレッチなど)
  • 寝室の環境を整える(温度、湿度、光、音)

ストレスと髪の関係

過度なストレスは自律神経のバランスを乱し、血管を収縮させて頭皮への血流を悪化させます。また、ホルモンバランスにも影響を与え、髪の成長を妨げる可能性があります。

ストレスを完全に無くすのは難しいですが、自分なりのリフレッシュ方法を見つけ、上手にストレスをコントロールすることが髪の健康を守る上で大切です。

適度な運動、趣味の時間、十分な休息などを心がけましょう。

よくある質問

さいごに、女性の抜け毛や薄毛治療に関して、患者さんからよく寄せられるご質問とその回答をまとめました。

市販の育毛剤は効果がありますか?

市販の育毛剤には、頭皮環境を整える成分や血行を促進する成分が含まれているものが多く、抜け毛予防や育毛のサポートとして一定の効果が期待できる場合があります。

しかし、その効果は個人の状態や製品によって異なり、全ての髪が抜けやすい原因に対応できるわけではありません。特に、進行した薄毛や特定の脱毛症に対しては、市販品だけでは改善が難しいケースもあります。

効果を実感できないときは専門医に相談し、医学的根拠に基づいた治療を検討すると良いでしょう。

シャンプーの頻度はどのくらいが良いですか?

シャンプーの適切な頻度は、個人の頭皮タイプ(乾燥肌、脂性肌など)、季節や活動量によって異なります。

一般的には、毎日1回のシャンプーで頭皮を清潔に保つのが推奨されますが、乾燥が気になる場合は2日に1回にするなど調整が必要です。

自分の頭皮の状態に合わせて、洗いすぎず、汚れや皮脂を適切に落とすのが大切です。髪が抜けやすい時期には、特に優しい洗い方を心がけましょう。

遺伝的な薄毛も改善しますか?

薄毛の原因には遺伝的要因も関与している場合がありますが、遺伝だからといって諦める必要はありません。近年では、遺伝的要因による薄毛に対しても有効な治療法が開発されています。

専門クリニックでは、内服薬や外用薬、注入治療など、個々の状態に合わせた治療プランを提案します。

早期に適切な治療を開始すると進行を遅らせたり、改善を目指したりすることが可能です。

治療にはどのくらいの期間が必要ですか?

薄毛治療の効果が現れるまでの期間や治療全体の期間は、薄毛の原因や進行度、選択する治療法、そして個人の体質や生活習慣によって大きく異なります。

髪の成長サイクルを考慮すると、効果を実感し始めるまでに最低でも3ヶ月から6ヶ月程度はかかると考えてください。

治療は根気強く続けることが重要であり、医師と相談しながら、焦らずに取り組むことが大切です。定期的な診察で治療効果を確認し、必要に応じて治療計画を見直していきます。

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この記事を書いた人

Dr.前田祐助のアバター Dr.前田祐助 AGAメディカルケアクリニック 統括院長

経歴
慶應義塾大学医学部医学研究科卒業
慶應義塾大学病院 初期臨床研修課程終了
大手AGAクリニック(院長)を経て、2018年AGAメディカルケアクリニック新宿院を開設

資格
医師免許
⽇本医師会認定産業医
医学博士

所属学会
日本内科学会
日本美容皮膚科学会
日本臨床毛髪学会

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