シャンプーで抜け毛が増えた女性へ。原因（洗い方・成分）と正しい選び方

「最近、シャンプーするたびに抜け毛が増えた気がする…」「シャンプーを変えたら、かえって抜け毛が多くなった」。そんな不安を感じていませんか。

抜け毛の原因は一つではありませんが、毎日のシャンプーの「洗い方」や「成分」が、デリケートな女性の頭皮に合っていない可能性があります。

この記事では、シャンプーで抜け毛が増えたと感じる女性のために、考えられる原因を深掘りし、今日から実践できる正しいヘアケア方法と、ご自身の頭皮に合ったシャンプーの選び方を詳しく解説します。

大切な髪を守るためのヒントを見つけてください。

シャンプーで抜け毛が増えたと感じる女性の悩み

シャンプー時の抜け毛は、多くの方が一度は経験する悩みです。

特に女性は、髪の変化に敏感であり、排水溝にたまる髪の毛を見て「もしかして薄毛が始まっているのでは？」と不安になることも少なくありません。

しかし、抜け毛が増えたと感じる背景には、シャンプーそのものだけでなく、さまざまな要因が隠れている場合があります。

多くの女性が抱える「シャンプーと抜け毛」の不安

鏡の前で髪を乾かすとき、あるいは朝起きて枕を見たとき、抜け毛の多さに驚くことがあります。

特にバスルームでのシャンプー中は、濡れた髪が指に絡みつくため、抜け毛を最も実感しやすい瞬間です。

「シャンプーが合わないせいだ」「このまま抜け続けたらどうしよう」という不安は、精神的なストレスにもつながりかねません。

抜け毛は本当にシャンプーだけが原因か

シャンプーで抜け毛が増えたと感じる場合、確かにシャンプーの洗浄成分が強すぎたり、頭皮に合わない成分が含まれていたりすることが原因の一つになり得ます。

しかし、抜け毛の原因をシャンプーだけに限定するのは早計です。髪には「ヘアサイクル（毛周期）」があり、1日に50本から100本程度の髪の毛は、誰でも自然に抜け落ちています。

シャンプーは、その日に抜けるはずだった髪の毛が、洗うという物理的な刺激によってまとめて流れ落ちるため、多く抜けたように「見える」場合が多いのです。

季節の変わり目や体調も抜け毛に影響する

抜け毛は、季節とも深く関連しています。特に「秋」は、夏の間に浴びた紫外線のダメージや、気候の変化による体調の揺らぎから、抜け毛が増えやすい時期として知られています。

また、過度なダイエットによる栄養不足、睡眠不足、ホルモンバランスの乱れ（出産後や更年期など）、そして日々のストレスも、髪の毛の健やかな成長を妨げ、抜け毛を増やす大きな要因となります。

抜け毛を増やす「間違ったシャンプーの洗い方」

抜け毛が増えたと感じる原因が、シャンプーの製品自体ではなく、毎日の「洗い方」にあるケースは非常に多いです。

良かれと思って行っているヘアケアが、実は頭皮に負担をかけ、抜け毛を助長している可能性があります。ここでは、特に注意したい間違った洗い方を解説します。

「洗いすぎ」が頭皮のバリア機能を壊している

頭皮のベタつきやニオイを気にするあまり、1日に何度もシャンプーをしたり、洗浄力の強いシャンプーでゴシゴシと洗いすぎたりしていませんか。

頭皮には、外部の刺激から肌を守り、潤いを保つために必要な「皮脂膜」というバリア機能があります。洗いすぎは、この必要な皮脂まで根こそぎ奪ってしまい、頭皮を無防備な乾燥状態にしてしまいます。

乾燥した頭皮は、フケやかゆみを引き起こすだけでなく、かえって皮脂を過剰に分泌させようとしてしまい、毛穴の詰まりや炎症など、抜け毛につながる頭皮環境の悪化を招きます。

爪を立てて洗うゴシゴシ洗いの危険性

かゆいところをスッキリさせたい一心で、爪を立てて力強く頭皮を洗うのは絶対に避けてください。頭皮は顔の皮膚よりもデリケートな部分です。

爪を立てることで、頭皮の表面に無数の細かい傷がつき、そこから雑菌が入り込んで炎症（毛嚢炎など）を引き起こすことがあります。

頭皮が傷つけば、健康な髪の毛が生える土壌が失われ、結果として抜け毛や切れ毛の原因となります。

すすぎ残しが引き起こす頭皮トラブル

シャンプー剤やコンディショナー、トリートメントの「すすぎ残し」も、頭皮トラブルの大きな原因です。

特に、髪の生え際、耳の後ろ、首筋（襟足）は、すすぎ残しが起こりやすい「要注意エリア」です。

洗い流されずに残った洗浄成分や保湿成分は、頭皮の毛穴を塞ぎ、酸化して刺激物となり、かゆみ、フケ、ニオイ、そして炎症を引き起こします。

これが抜け毛の引き金になることは言うまでもありません。

シャンプー時の適切な温度設定

熱すぎるお湯は、頭皮の乾燥を招く原因となります。逆に冷たすぎる水では、皮脂汚れやスタイリング剤が十分に落ちません。以下の温度目安を参考にしてください。

温度	頭皮への影響	推奨
40℃以上	必要な皮脂まで奪い、頭皮が乾燥しやすい。	×
38℃〜39℃	皮脂汚れを適度に落とし、頭皮への刺激も少ない。	◎
37℃以下	汚れが落ちにくく、すすぎ残しの原因になる。	△

女性が知っておきたい「正しい髪の洗い方」

頭皮環境を健やかに保ち、抜け毛を予防するためには、毎日のシャンプー方法を見直すことが重要です。

シャンプーは「髪」を洗うというよりも、「頭皮」の汚れを優しく落とすという意識を持って行いましょう。正しい手順を身につけることで、頭皮への負担を最小限に抑えることができます。

まずはブラッシングで汚れを浮かせる

シャンプーをする前に、乾いた髪の状態で、目の粗いブラシ（クッションブラシなど）を使って髪のもつれを優しくときほぐします。

毛先から徐々に根元に向かってブラッシングすることで、髪に付着したホコリやフケなどの表面的な汚れを浮かせることができます。

このひと手間で、シャンプー時の泡立ちが格段に良くなり、髪の摩擦を減らすことにもつながります。

ぬるま湯での「予洗い」が重要

シャンプー剤をつける前に、まずは38℃程度のぬるま湯で頭皮と髪をしっかりと濡らします。この「予洗い」を1〜2分程度（髪の長い方は2〜3分）行うだけで、髪の汚れの約7割は落ちると言われています。

予洗いを丁寧に行うことで、使用するシャンプーの量を減らすことができ、頭皮への刺激を抑えるとともに、すすぎ残しのリスクも減らせます。

シャンプーは手のひらで泡立ててから

シャンプー剤をボトルのから直接頭皮につけるのは避けてください。洗浄成分が頭皮の一箇所に集中し、刺激になったり、すすぎ残しの原因になったりします。

適量（ショートヘアで1プッシュ程度）を手のひらに取り、少量のぬるま湯を加えながら、両手でしっかりと泡立てます。

きめ細かく泡立てることで、泡がクッションとなり、洗髪中の摩擦から髪と頭皮を守ります。

指の腹を使ったマッサージ洗い

泡立てたシャンプーを髪全体になじませたら、爪を立てず、指の腹（指紋のある部分）を使います。

頭皮を優しくマッサージするように、下から上へ（耳の上、襟足から頭頂部へ）と、頭皮全体を動かすイメージで洗います。特に皮脂の分泌が多い頭頂部や、汚れがたまりやすい生え際は丁寧に洗いましょう。

洗う時間（泡がついている時間）は3分以内を目安にし、長時間泡をつけたまま放置しないことも大切です。

シャンプーを変えたら抜け毛が増えた原因は「成分」かも

「抜け毛が気になったから、新しいシャンプーに変えてみた。それなのに、逆に抜け毛が増えた気がする…」という経験はありませんか。

これは、新しく使い始めたシャンプーの「成分」が、ご自身の頭皮タイプや状態に合っていない可能性があります。特に洗浄力の強すぎる成分は、頭皮の環境を乱す原因となります。

抜け毛が多いと感じるシャンプーの共通点

抜け毛が増えたと感じるシャンプーには、いくつかの共通した特徴が見られることがあります。最も多いのが「洗浄力の強すぎる」シャンプーです。

ドラッグストアなどで市販されている安価なシャンプーの多くは、少ない量でもよく泡立ち、洗い上がりが「さっぱり」「スッキリ」するように作られていますが、その洗浄力が頭皮の必要な皮脂まで奪い去り、乾燥や刺激を招いている場合があります。

洗浄力が強すぎる「高級アルコール系」成分

シャンプーの裏面にある成分表示を見たことはありますか。

成分表示は、配合量の多い順に記載されています。「ラウレス硫酸Na」や「ラウリル硫酸Na」といった「硫酸系（高級アルコール系）」と呼ばれる洗浄成分は、非常に高い洗浄力と脱脂力（油分を取り除く力）を持っています。

これらの成分は、食器用洗剤にも使われることがあるほど強力で、脂性肌（オイリー肌）の方には適している場合もありますが、乾燥肌や敏感肌の方が使用すると、頭皮のバリア機能を破壊し、乾燥、かゆみ、そして抜け毛につながる可能性があります。

注意したいシャンプーの洗浄成分例

洗浄力が強すぎる可能性のある成分と、比較的マイルドな成分の例です。シャンプー選びの参考にしてください。

洗浄成分の系統	主な成分名	特徴
高級アルコール系（硫酸系）	ラウレス硫酸Na、ラウリル硫酸Na	洗浄力・脱脂力が非常に強い。泡立ちが良い。
アミノ酸系	ココイルグルタミン酸〜、ラウロイルメチルアラニンNa	洗浄力がマイルドで低刺激。頭皮の潤いを保ちやすい。
ベタイン系	コカミドプロピルベタイン、ラウラミドプロピルベタイン	低刺激で、アミノ酸系と併用されることが多い。

頭皮への刺激となりうる添加物

洗浄成分以外にも、シャンプーに含まれる添加物が頭皮の刺激となっている場合があります。

例えば、香りを長持ちさせるための「合成香料」、製品を長持ちさせるための「防腐剤（パラベン、フェノキシエタノールなど）」、色をつけるための「合成着色料」などです。

これらの成分が必ずしも悪いわけではありませんが、頭皮が敏感な状態にあるときは、これらの化学成分がアレルギー反応や刺激を引き起こし、頭皮環境を悪化させる一因となることがあります。

抜け毛に悩む女性のための「シャンプーの正しい選び方」

シャンプーによる抜け毛を減らすためには、現在の頭皮の状態に合った製品を選ぶことが何よりも重要です。

洗浄力の強さだけで選ぶのではなく、「今の自分の頭皮に必要な成分は何か」「不要な刺激は何か」を見極める目を持つことが、健やかな髪への第一歩となります。

自分の頭皮タイプ（乾燥肌・脂性肌・敏感肌）を知る

シャンプーを選ぶ前に、まずはご自身の頭皮タイプを正しく把握しましょう。

• 乾燥肌：洗髪後、頭皮がつっぱる感じがする。フケはカサカサと乾いている。
• 脂性肌（オイリー肌）：洗髪して半日〜1日経つと、頭皮や髪がベタつく。フケは湿っている。
• 敏感肌：少しの刺激で頭皮がかゆくなったり、赤くなったりしやすい。

自分のタイプが分からない場合は、美容室で相談してみるのも良いでしょう。

「アミノ酸系シャンプー」がおすすめの理由

抜け毛や頭皮の乾燥に悩む女性に、まず試していただきたいのが「アミノ酸系シャンプー」です。

アミノ酸は、私たちの皮膚や髪のタンパク質を構成する成分と同じであり、非常に低刺激で、頭皮や髪との親和性が高いのが特徴です。

洗浄力は高級アルコール系に比べてマイルドですが、頭皮の必要な潤い（皮脂）を守りながら、汚れを優しく洗い流します。

洗い上がりは「しっとり」と感じることが多く、乾燥肌や敏感肌の方に特に適しています。

頭皮ケアを目的とした「スカルプシャンプー」とは

「スカルプシャンプー」とは、その名の通り「頭皮（Scalp）」のケアを主な目的としたシャンプーのことです。

髪の毛の汚れを落とすことよりも、頭皮の環境（毛穴の詰まり、フケ、かゆみ、ニオイなど）を整えることに重点を置いて開発されています。

多くはアミノ酸系やベタイン系のマイルドな洗浄成分をベースに、頭皮の炎症を抑える成分（グリチルリチン酸2Kなど）や、保湿成分、血行促進成分などが配合されています。

抜け毛や薄毛が気になる方の「土台作り」として有効な選択肢の一つです。

頭皮タイプ別のおすすめ洗浄成分

ご自身の頭皮タイプに合わせて、成分表示をチェックしてみましょう。

頭皮タイプ	おすすめの洗浄成分	特徴
乾燥肌・敏感肌	アミノ酸系（ココイル〜）	低刺激で保湿力が高い。
脂性肌（オイリー肌）	アミノ酸系＋ベタイン系	適度な洗浄力と低刺激性を両立。
普通の肌	アミノ酸系、ベタイン系	現状維持、または頭皮の状態に合わせて選択。

シリコンとノンシリコンの違い

「ノンシリコンシャンプー」が一時期ブームになりましたが、シリコン（ジメチコンなど）は髪のキューティクルをコーティングし、指通りを滑らかにしたり、摩擦やドライヤーの熱から髪を守ったりする役割があります。

決して「悪」な成分ではありません。ただし、このシリコンが頭皮に残ると毛穴を塞ぐ可能性があるため、すすぎは丁寧に行う必要があります。

頭皮のベタつきが気になる方や、髪にボリュームを出したい方は「ノンシリコン」を、髪のダメージやきしみが気になる方は「シリコン入り」を選ぶなど、髪の状態に合わせて使い分けるのが良いでしょう。

シャンプー以外の日常でできる抜け毛対策

抜け毛の原因はシャンプーだけでなく、日々の生活習慣が大きく影響しています。

シャンプーの見直しと並行して、生活全体で髪をいたわる習慣を取り入れることが、健やかな髪を育むためには重要です。

髪を乾かす（ドライヤー）時の注意点

髪が濡れたままの状態は、キューティクルが開いており、非常にデリケートで傷みやすい状態です。また、濡れた頭皮は雑菌が繁殖しやすく、ニオイやかゆみ、抜け毛の原因にもなります。

シャンプー後は、まず清潔なタオルで髪の水分を優しく吸い取ります（ゴシゴシ擦らない）。その後、すぐにドライヤーで乾かしましょう。

ドライヤーは頭皮から20cm以上離し、同じ場所に熱風が当たり続けないよう、小刻みに動かしながら全体を乾かします。

8割程度乾いたら、冷風に切り替えて頭皮の熱を冷まし、キューティクルを引き締めると、髪にツヤが出ます。

食生活と髪の健康

髪の毛は「ケラチン」というタンパク質からできています。美しい髪を育てるためには、バランスの取れた食事が欠かせません。

過度なダイエットや偏った食事は、髪に十分な栄養が行き渡らなくなり、抜け毛や髪のパサつきを招きます。

髪の主成分である「タンパク質」（肉、魚、卵、大豆製品）はもちろん、「ビタミン」（野菜、果物）、そして「ミネラル（特に亜鉛）」（牡蠣、レバー、ナッツ類）を意識的に摂取することが大切です。

髪の成長をサポートする栄養素

日々の食事で意識したい、髪に良いとされる代表的な栄養素です。

栄養素	主な働き	多く含む食品
タンパク質	髪の毛の主成分。	肉、魚、卵、大豆製品
亜鉛	タンパク質の合成を助ける。	牡蠣、レバー、牛肉（赤身）
ビタミンB群	頭皮の新陳代謝を促す。	豚肉、レバー、青魚、納B

睡眠とストレス管理

髪の毛は、私たちが寝ている間に成長します。特に、入眠から3時間の「ゴールデンタイム」と呼ばれる時間帯に、髪の成長を促す「成長ホルモン」が活発に分泌されます。

質の良い睡眠を最低でも6時間は確保するよう心がけましょう。また、強いストレスは自律神経のバランスを崩し、頭皮の血行不良を引き起こします。

血流が悪くなれば、髪の毛根に栄養が届きにくくなり、抜け毛につながります。

リラックスできる時間を作り、適度な運動を取り入れるなど、上手にストレスを発散する方法を見つけることも、大切な抜け毛対策の一つです。

抜け毛が続く場合に考えるべきこと

シャンプーを低刺激なものに変え、洗い方や生活習慣も見直した。

それにもかかわらず、抜け毛が一向に減らない、あるいは悪化しているように感じる場合は、別の原因が潜んでいる可能性があります。

セルフケアだけで抱え込まず、専門的な視点からのアプローチも検討する時期かもしれません。

シャンプーを見直しても改善しない時

セルフケアを1〜2ヶ月続けても抜け毛の量に変化が見られない場合、それはシャンプーや生活習慣だけの問題ではないサインかもしれません。

頭皮のターンオーバー（生まれ変わり）の周期は約28日と言われています。シャンプーを変えた効果が実感できるまでには、少なくともそれ以上の期間が必要です。

しかし、それを過ぎても改善しない場合は、他の要因を疑う必要があります。

女性の薄毛（びまん性脱毛症・FAGA）の可能性

男性の薄毛（AGA）とは異なり、女性の薄毛は頭頂部を中心に髪の毛が全体的に細く、少なくなる「びまん性脱毛症」という症状が一般的です。

これは、加齢やホルモンバランスの乱れ（特に更年期など）、過度なストレス、遺伝的要因などが複雑に絡み合って発症すると考えられています。

「FAGA（女性男性型脱毛症）」と呼ばれることもあり、セルフケアだけでの改善が難しいケースも多いのが実情です。

専門のクリニック（皮膚科・女性の薄毛専門）への相談

抜け毛が異常に多い、頭皮が透けて見える、髪の毛が明らかに細く弱々しくなったなど、具体的な症状が進行している場合は、早めに専門の医療機関に相談することをお勧めします。

まずは一般的な「皮膚科」で、頭皮に湿疹や炎症などの異常がないかを診てもらうことができます。

さらに、より専門的な診断や治療を望む場合は、「女性の薄毛専門クリニック」を受診することも有効な選択肢です。

専門医による正しい診断を受けることが、不安を解消し、適切な対策を講じるための第一歩となります。

相談を検討する抜け毛のサイン

以下のようなサインが見られたら、一度専門医に相談することを検討してください。

サイン	具体的な症状
抜け毛の量が異常	シャンプー時やブラッシング時、1回の抜け毛が100本を明らかに超える日が続く。
髪質の変化	新しく生えてくる髪が、以前より細く、柔らかく、コシがなくなった。
頭皮の状態	頭頂部や分け目の地肌が、以前より目立つ（透けて見える）ようになった。
頭皮の異常	フケ、かゆみ、赤み、湿疹などが長期間治らない。

Ｑ＆Ａ

シャンプーと抜け毛に関して、多くの方が疑問に思う点をまとめました。

シャンプーは毎日しない方がいい？

一概には言えません。頭皮のタイプや季節、その日の活動量（汗をかいたかなど）によります。

脂性肌の方や、夏場で汗を多くかいた日は、その日の汚れを落とすために毎日洗う方が頭皮を清潔に保てます。

一方、乾燥肌の方や、冬場で汗をかかなかった日は、1日おきにするなど、洗いすぎによる乾燥を防ぐ調整も必要です。

ご自身の頭皮の状態を観察しながら、最適な頻度を見つけてください。

高級なシャンプーほど抜け毛は減る？

価格と効果は必ずしも比例しません。

高価なシャンプーには、希少な保湿成分や美容成分がふんだんに配合されていることが多いですが、最も重要なのは「洗浄成分」がご自身の頭皮に合っているかどうかです。

価格が高くても、洗浄力が強すぎたり、特定の成分が肌に合わなかったりすれば、抜け毛の原因になり得ます。

価格やブランドイメージだけでなく、成分表示をしっかりと確認して選ぶことが大切です。

抜け毛が減るシャンプーの「変え方」は？

シャンプーを変えた直後は、一時的に頭皮環境が変化し、抜け毛が増えたように感じることがあります（「好転反応」と呼ばれることもありますが、一概には言えません）。

新しいシャンプーが本当に合っているかを見極めるには、最低でも1ヶ月、できれば頭皮のターンオーバーを考慮して2〜3ヶ月は継続して使用してみることをお勧めします。

すぐに諦めず、頭皮の状態（かゆみやフケが出ないか）を注意深く観察してください。

育毛剤とシャンプーはどちらを優先すべき？

役割が異なるため、どちらも重要です。

シャンプーは「頭皮の汚れを落とし、環境を整える（マイナスをゼロにする）」役割、育毛剤は「頭皮に栄養を与え、発毛・育毛を促進する（ゼロをプラスにする）」役割を担います。

どれだけ良い育毛剤を使っても、頭皮（土壌）が汚れていて毛穴が詰まっていては、有効成分が浸透しません。

まずはご自身に合ったシャンプーで頭皮環境を整えることが、育毛剤の効果を引き出すための第一歩となります。

シャンプー中の抜け毛は何本までが普通？

1日の自然な抜け毛は50〜100本程度とされています。そのうち、シャンプー時に抜ける髪の毛が半分以上（30〜60本程度）を占めることが多いです。

濡れた髪は束になりやすいため、排水溝にたまった髪の毛は実際の量よりも多く見えがちです。

毎日鏡を見て、分け目の地肌が目立ってきていないか、髪全体のボリュームが減っていないかなど、長期的な変化で判断することが重要です。