髪は女性の印象を大きく左右するため、抜け毛が増えると不安な気持ちになります。
しかし、諦める必要はありません。実際に抜け毛を減らすことに成功した女性たちには、いくつかの共通した生活習慣や対策があります。
この記事では、髪の健康を取り戻し、抜け毛を減らすための具体的な方法を、専門的な観点から詳しく解説します。
抜け毛が減った女性に共通する生活習慣
抜け毛を減らした女性たちの多くは、特別なことを始めたわけではありません。
日々の生活習慣を見直し、髪と頭皮にとって良い環境を地道に整えていった結果、変化を実感しています。
規則正しい生活リズムの確立
私たちの体は、体内時計によってコントロールされています。
毎日同じ時間に起き、同じ時間に寝るという規則正しい生活は自律神経のバランスを整え、ホルモンの分泌を正常に保つために重要です。
髪の成長に関わる成長ホルモンは、特に夜間の睡眠中に多く分泌されます。
生活リズムが乱れると、これらの重要な働きが妨げられ、髪の成長サイクルに悪影響を及ぼす可能性があります。
栄養バランスを意識した食生活
髪の毛は、私たちが食べたものから作られます。そのため、栄養バランスの取れた食事は、健康な髪を育てるための土台となります。
特定の食品だけを食べるのではなく、タンパク質やビタミン、ミネラルなどをバランス良く摂取する工夫が大切です。
特に、外食やインスタント食品に偏りがちな方は、意識的に食生活を見直す必要があります。
自分に合ったストレス解消法の実践
現代社会において、ストレスを完全になくすのは現実的ではありません。しかし、ストレスは自律神経を乱し、頭皮の血行不良を引き起こす原因です。
抜け毛が減った女性は、自分なりのストレス解消法を見つけ、上手に気分転換を図っています。
趣味に没頭する時間を作ったり、友人と話したり、軽い運動をしたりと、心と体をリフレッシュさせる習慣が、結果として髪の健康にもつながります。
頭皮に優しいヘアケアへの切り替え
毎日使うシャンプーやヘアケア製品が、知らず知らずのうちに頭皮に負担をかけている場合があります。
洗浄力の強すぎるシャンプーや自分の頭皮タイプに合わない製品の使用は、頭皮の乾燥やかゆみ、過剰な皮脂分泌を招き、抜け毛の原因となり得ます。
自身の頭皮状態を正しく把握し、それに合った優しいヘアケアに切り替えることが、抜け毛を減らす第一歩です。
バランスの取れた食事が髪の健康を支える
健康な髪を育てるためには、内側からのケア、つまり食事が非常に重要です。
髪の成長に必要な栄養素を日々の食事から十分に摂取すると、強くしなやかな髪の毛が作られます。
髪の主成分となるタンパク質の摂取
髪の毛の約90%は、「ケラチン」というタンパク質で構成されています。そのため、良質なタンパク質が不足すると、髪が細くなったり弱くなったりする原因になります。
肉や魚、卵や大豆製品など、タンパク質を豊富に含む食品を毎日の食事にバランス良く取り入れましょう。
- 鶏むね肉・ささみ
- 青魚(サバ、イワシなど)
- 卵
- 豆腐・納豆
健やかな頭皮を保つビタミン類
ビタミン類は、タンパク質の働きを助けたり、頭皮の環境を整えたりする上で欠かせない栄養素です。
ビタミンB群は皮脂の分泌をコントロールし、頭皮の新陳代謝を促します。また、ビタミンCはコラーゲンの生成を助け、ビタミンEは血行を促進する働きがあります。
緑黄色野菜や果物、ナッツ類などを積極的に食べるようにしましょう。
髪の健康に関わる主なビタミン
ビタミンの種類 | 主な働き | 多く含む食品 |
---|---|---|
ビタミンB群 | 頭皮の新陳代謝を促進、皮脂分泌の調整 | 豚肉、レバー、うなぎ、玄米 |
ビタミンC | 頭皮の血管や組織を丈夫にするコラーゲンの生成を助ける | ピーマン、ブロッコリー、キウイ |
ビタミンE | 血行を促進し、頭皮に栄養を届けやすくする | ナッツ類、アボカド、かぼちゃ |
血行を促進するミネラルの重要性
ミネラルの中でも、特に「亜鉛」はタンパク質が髪の毛に再合成されるのを助ける重要な役割を担います。
亜鉛が不足すると、新しい髪の毛が作られにくくなり、抜け毛につながりやすいです。
また、「鉄分」は血液中の酸素を運ぶ役割があり、不足すると頭皮の血行不良を招きます。
牡蠣やレバー、海藻類などから意識的に摂取しましょう。
正しいヘアケアが頭皮環境を整える鍵
抜け毛を減らすためには、毎日のヘアケアの見直しが効果的です。間違ったケアは頭皮にダメージを与え、健康な髪の成長を妨げます。
正しい知識を身につけ、今日から実践できることを始めてみましょう。
自分の頭皮タイプに合ったシャンプー選び
シャンプーは髪を洗うものだと思いがちですが、本来は頭皮の汚れを落とし、清潔に保つためのものです。
自分の頭皮タイプ(乾燥肌、脂性肌、敏感肌など)を把握し、それに合った洗浄成分や保湿成分を含むシャンプーを選ぶのが重要です。
洗浄力が強すぎるものは、必要な皮脂まで洗い流してしまい、乾燥やフケの原因になるので注意が必要です。
頭皮タイプ別シャンプー選びのポイント
頭皮タイプ | 特徴 | おすすめの洗浄成分 |
---|---|---|
乾燥肌 | フケやかゆみが出やすい。皮脂が少ない。 | アミノ酸系(ココイルグルタミン酸など) |
脂性肌 | 髪がベタつきやすい。皮脂が多い。 | 高級アルコール系(ラウレス硫酸Naなど)※使いすぎに注意 |
敏感肌 | 刺激を感じやすく、赤みが出やすい。 | ベタイン系(コカミドプロピルベタインなど) |
摩擦を避ける優しいシャンプーの方法
シャンプーをする際は、ゴシゴシと強くこするのは禁物です。摩擦は頭皮を傷つけ、抜け毛を増やす原因になります。
まずはお湯で髪と頭皮を十分に予洗いし、汚れを浮かせておきます。
シャンプーは手のひらでよく泡立ててから、指の腹を使って頭皮をマッサージするように優しく洗いましょう。
すすぎ残しは毛穴の詰まりや炎症につながるため、時間をかけて丁寧におこないます。
ドライヤーでの適切な乾かし方
髪を洗った後、濡れたまま放置するのは避けましょう。濡れた頭皮は雑菌が繁殖しやすく、かゆみや臭いの原因となります。
まずはタオルで髪を優しく挟むようにして、水分をしっかりと吸い取ります。
ドライヤーは頭皮から20cm以上離し、同じ場所に熱風が当たり続けないように、小刻みに動かしながら全体を乾かします。
8割ほど乾いたら冷風に切り替えて仕上げると、キューティクルが引き締まり髪にツヤが出ます。
頭皮マッサージで血行を促す
頭皮が硬くなっていると血行が悪くなり、髪に十分な栄養が届きにくくなります。
シャンプーのついでや、リラックスタイムに頭皮マッサージを取り入れるのがおすすめです。
指の腹を使い、頭皮全体を優しく動かすように、下から上へと引き上げるようにマッサージします。気持ち良いと感じる程度の力加減でおこないましょう。
抜け毛対策で見落としがちな誤った思い込み
「髪のために良かれ」と思っておこなっている習慣が、実は逆効果になっているケースは少なくありません。
ここでは、多くの人がやりがちな、しかし抜け毛を減らすためには見直すべき誤った思い込みについて解説します。ご自身の習慣と照らし合わせてみてください。
「毎日2回シャンプー」は洗いすぎ?
頭皮のベタつきが気になるからといって、1日に何度もシャンプーをするのは洗いすぎの可能性があります。
過度な洗髪は、頭皮を守るために必要な皮脂まで取り除いてしまいます。
これによって頭皮は失われた皮脂を補おうと、かえって皮脂を過剰に分泌するようになり、悪循環に陥るときがあります。
シャンプーは基本的に1日1回で十分です。
トリートメントは頭皮につけるべきではない
コンディショナーやトリートメントは、主に髪の毛のダメージを補修し、指通りを良くするためのものです。
これらの製品に含まれる油分が毛穴に詰まると、炎症やかゆみの原因になりやすいです。
トリートメント類は頭皮にはつけず、髪の中間から毛先を中心にもみ込むように使用しましょう。
ヘアケア製品の正しい使い方
製品 | 主な目的 | 正しい使い方 |
---|---|---|
シャンプー | 頭皮の洗浄 | 指の腹で頭皮をマッサージするように洗う |
コンディショナー | 髪の表面を保護 | 毛先中心になじませ、頭皮を避ける |
トリートメント | 髪の内部を補修 | ダメージが気になる部分にもみ込み、頭皮を避ける |
自然乾燥は頭皮に負担をかける
ドライヤーの熱が髪に悪いと考え、自然乾燥を好む方もいますが、これは頭皮環境にとっては好ましくありません。
髪が濡れた状態が長く続くと、頭皮の常在菌であるマラセチア菌などが繁殖しやすくなります。
この菌の異常繁殖は、フケやかゆみ、さらには脂漏性皮膚炎といった頭皮トラブルを引き起こし、抜け毛の原因となります。
洗髪後は、できるだけ速やかにドライヤーで乾かしましょう。
髪を強く結ぶ習慣が引き起こす牽引性脱毛症
仕事などで毎日ポニーテールやきついお団子ヘアにする方は注意が必要です。
髪が常に強く引っ張られる状態が続くと毛根に負担がかかり、生え際や分け目の髪が薄くなる「牽引性脱毛症(けんいんせいだつもうしょう)」を引き起こす場合があります。
たまには髪を下ろしたり、結ぶ位置を変えたり、シュシュなど緩めのヘアアクセサリーを使ったりして、頭皮を休ませる日を作りましょう。
ストレス管理が抜け毛を減らす重要な要素
心と体は密接につながっており、精神的なストレスは髪の健康にも大きな影響を与えます。
抜け毛の悩みがさらなるストレスとなり、症状を悪化させるケースも見受けられます。
ストレスの仕組みを理解し、上手に付き合っていく方法を見つけることが、抜け毛対策においても重要です。
ストレスが自律神経に与える影響
強いストレスを感じると体は緊張状態になり、自律神経のうち交感神経が優位になります。
交感神経が活発になると血管が収縮するため、頭皮の血行が悪くなります。
その結果、髪の成長に必要な酸素や栄養素が毛根まで届きにくくなり、抜け毛や薄毛につながります。
ストレスが引き起こす体のサイン
身体的サイン | 精神的サイン | 行動的サイン |
---|---|---|
頭痛、肩こり、不眠 | 不安、イライラ、集中力低下 | 過食、拒食、飲酒量の増加 |
動悸、めまい、疲労感 | 気分の落ち込み、無気力 | ミスが増える、人付き合いを避ける |
リラックスできる時間を作る工夫
意識的に心身をリラックスさせ、副交感神経を優位にすることが大切です。
例えば、就寝前にぬるめのお風呂にゆっくり浸かる、アロマを焚く、好きな音楽を聴くなど、自分が「心地よい」と感じる時間を作りましょう。
毎日5分でも10分でも、何も考えずにリラックスする時間を持つとストレスの軽減につながります。
- 深呼吸
- 瞑想・ヨガ
- 温かいハーブティーを飲む
趣味や軽い運動で気分転換を図る
ストレスから意識をそらし、気分をリフレッシュさせる工夫も効果的です。
読書や映画鑑賞、ガーデニングなど、自分が夢中になれる趣味の時間を大切にしましょう。
また、ウォーキングやストレッチなどの軽い運動は血行を促進するだけでなく、幸福感をもたらすセロトニンという脳内物質の分泌を促し、ストレス解消に役立ちます。
質の高い睡眠が健やかな髪を育む
睡眠は、単に体を休ませるだけの時間ではありません。日中に受けたダメージを修復し、体の各機能を整えるための重要な時間です。
特に髪の毛の成長にとって、質の高い睡眠は欠かせません。
成長ホルモンと髪の成長サイクル
髪の毛の細胞分裂を促し、成長を助ける「成長ホルモン」は、睡眠中に最も多く分泌されます。
特に、眠り始めてから最初の3時間にあらわれる「ノンレム睡眠(深い眠り)」の間に分泌がピークに達します。
睡眠時間が不足したり眠りが浅かったりすると、成長ホルモンの分泌が減少し、髪の成長が妨げられてしまいます。
就寝前のスマホ操作が睡眠の質を下げる
スマートフォンやパソコンの画面から発せられるブルーライトは、睡眠を促すホルモンである「メラトニン」の分泌を抑制する働きがあります。
就寝前に長時間スマホなどを見ると脳が覚醒してしまい、寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったりする原因になります。
質の高い睡眠のためには、就寝1〜2時間前にはデジタルデバイスの使用を控えるのが望ましいです。
快適な睡眠環境を整えるポイント
ぐっすりと眠るためには、寝室の環境を整えることも大切です。光や音、温度、湿度などが快適な状態に保たれているか見直してみましょう。
自分に合った寝具を選ぶのも、睡眠の質を向上させる上で効果的です。
睡眠の質を高める環境づくりのヒント
要素 | ポイント | 具体的な工夫 |
---|---|---|
光 | 寝室をできるだけ暗くする | 遮光カーテンを利用する、豆電球を消す |
音 | 静かな環境を保つ | 耳栓やホワイトノイズマシンを活用する |
温度・湿度 | 快適な室温と湿度を維持する | エアコンや加湿器を適切に設定する |
適度な運動が血行を促進し髪に栄養を届ける
運動不足は、全身の血行不良を招く一因です。頭皮の毛細血管は非常に細いため、血行が悪くなるとすぐに影響を受け、髪への栄養供給が滞ってしまいます。
定期的な運動習慣は、抜け毛予防だけでなく、心身の健康維持にもつながります。
有酸素運動による効果
ウォーキングやジョギング、水泳などの有酸素運動は、全身の血行を促進するのに非常に効果的です。
継続的におこなうと心肺機能が高まり、血液を体の隅々まで送り届ける力が向上します。
これによって頭皮の毛母細胞にも十分な酸素と栄養が供給され、健康な髪の成長をサポートします。
日常生活に取り入れやすい運動習慣
忙しい毎日の中で、運動のために特別な時間を確保するのは難しいと感じるかもしれません。
しかし、日常生活の中で少し意識を変えるだけで、運動量を増やすことは可能です。
エレベーターの代わりに階段を使う、一駅手前で降りて歩くなど、小さなことから始めてみましょう。
- 通勤時のウォーキング
- 昼休みのストレッチ
- 休日のサイクリング
運動習慣がホルモンバランスに与える好影響
適度な運動は、ストレスホルモンであるコルチゾールを減少させ、自律神経のバランスを整える効果も期待できます。
また、ホルモンバランスの乱れは女性の抜け毛の大きな原因の一つですが、運動習慣はホルモンバランスを整える助けにもなります。
無理のない範囲で、楽しみながら続けられる運動を見つけましょう。
運動とホルモンバランス
運動による効果 | ホルモンへの影響 | 髪への好影響 |
---|---|---|
血行促進 | (直接的な影響は少ない) | 頭皮への栄養供給アップ |
ストレス軽減 | コルチゾール(ストレスホルモン)の減少 | 血管収縮の抑制、血行改善 |
自律神経の調整 | セロトニン(幸福ホルモン)の分泌促進 | リラックス効果、睡眠の質向上 |
女性の抜け毛に関するよくある質問
さいごに、患者さんからよく寄せられる抜け毛に関する質問とその回答をまとめました。
- シャンプーを変えたら抜け毛は減りますか?
-
ご自身の頭皮タイプに合っていないシャンプーを使っている場合、合ったものに変えると頭皮環境が改善し、抜け毛が減る可能性があります。
特に、洗浄力が強すぎるシャンプーで頭皮が乾燥している方や、逆に皮脂を落としきれずに毛穴が詰まっている方は、シャンプーの見直しが効果的な場合があります。
ただし、シャンプーだけで全ての抜け毛が解決するわけではありません。
- サプリメントは効果がありますか?
-
食事だけでは不足しがちな栄養素を補うという意味で、サプリメントの活用は一つの方法です。
特に、髪の主成分であるタンパク質の合成を助ける亜鉛や、頭皮環境を整えるビタミンB群などは、有効な場合があります。
しかし、サプリメントはあくまで食事の補助です。まずはバランスの取れた食事を基本とし、必要に応じて専門家に相談の上で取り入れることを検討してください。
- 抜け毛が減ったら、また元の量に戻りますか?
-
適切な対策によってヘアサイクルが正常化すれば抜け毛が減り、新しく生えてくる髪の毛がしっかりと育つことで、髪全体のボリュームが回復する可能性は十分にあります。
ただし、一度ダメージを受けた毛根が完全に回復するには時間がかかります。また、加齢による変化など、元に戻すのが難しい要因もあります。根気強くケアを続けましょう。
- どのくらいで効果を実感できますか?
-
髪の毛には成長期・退行期・休止期という「ヘアサイクル」があり、1本の髪が生えてから自然に抜け落ちるまで数年かかります。
生活習慣の改善やヘアケアの見直しを始めても、すぐに全ての髪が入れ替わるわけではありません。最低でも3ヶ月から6ヶ月はかかると考え、焦らずに継続することが重要です。
効果の現れ方には個人差があるため、不安な場合は専門のクリニックに相談すると良いでしょう。
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