「シャンプーのたびに抜け毛が増えた」「自分に合うシャンプーがわからない」と感じる方もいるのではないでしょうか。
女性の髪と頭皮は非常にデリケートで、ホルモンバランスや生活スタイルの変化によって、その状態は日々変化します。
抜け毛を防ぎ、健やかな髪を育むためには、毎日のシャンプー選びと正しい洗い方の知識がとても重要です。
女性の抜け毛になぜシャンプー選びが重要なのか
抜け毛の悩みがあると育毛剤やサプリメントに目が行きがちですが、その前にまず見直すべきは、毎日使うシャンプーです。
頭皮は髪が育つ土壌であり、シャンプーはその土壌の状態を左右する最も基本的なケアだからです。
頭皮環境と髪の成長サイクルの関係
髪の毛は、「成長期」「退行期」「休止期」というサイクルを繰り返しています。健康な頭皮では、ほとんどの髪が成長期にあり、太く長く育ちます。
しかし、頭皮環境が悪化するとこの成長期が短くなり、髪が十分に育たないまま抜け落ちてしまいます。
フケやかゆみ、乾燥、あるいは過剰な皮脂は、頭皮環境が悪化しているサインです。この状態を放置すると、薄毛や抜け毛の直接的な原因となります。
間違ったシャンプーが招く頭皮トラブル
洗浄力が強すぎるシャンプーは、頭皮を守るために必要な皮脂まで洗い流してしまいます。
皮脂を奪われた頭皮は乾燥し、バリア機能が低下した状態です。外部からの刺激に弱くなり、かゆみや炎症を引き起こしやすくなります。
逆に、頭皮は失われた皮脂を補おうとして皮脂を過剰に分泌する場合もあり、毛穴の詰まりやべたつきの原因にもなります。
これらの頭皮トラブルは、いずれも健やかな髪の育成を妨げ、抜け毛を助長する要因です。
抜け毛予防は毎日のシャンプーから
高価なトリートメントや特別なケアも大切ですが、それも健康な頭皮があってこそ効果を発揮します。
まずは日々のシャンプーで頭皮を清潔で潤いのある状態に保つ習慣が、抜け毛を防ぎ、美しい髪を育むための基本中の基本です。
自分の頭皮タイプに合ったシャンプーを選び、正しく使う習慣を身につけることが、何よりも効果的な抜け毛対策なのです。
抜け毛を防ぐシャンプーの選び方|5つの基本
ドラッグストアには無数のシャンプーが並んでいますが、何を基準に選べばよいのでしょうか。
ここでは、女性のデリケートな頭皮を守り、抜け毛を防ぐためのシャンプー選びの基本的なポイントを解説します。
アミノ酸系洗浄成分で優しく洗う
シャンプーの最も重要な役割は「洗浄」です。
その洗浄を担う成分(界面活性剤)にはいくつかの種類がありますが、抜け毛が気になる女性には「アミノ酸系」の洗浄成分を主成分とするシャンプーを強く推奨します。
アミノ酸系は人間の皮膚や髪と同じタンパク質から作られているため、頭皮への刺激が少なく、潤いを保ちながら優しく汚れを落とせます。
主な洗浄成分の種類と特徴
洗浄成分の種類 | 特徴 | こんな方におすすめ |
---|---|---|
アミノ酸系 | マイルドな洗浄力で低刺激。保湿性が高い。 | 乾燥肌、敏感肌、抜け毛が気になる方 |
高級アルコール系 | 洗浄力が強く泡立ちが良い。価格が手頃。 | 皮脂が多い方、スタイリング剤を多用する方 |
石けん系 | さっぱりとした洗い上がり。洗浄力は強め。 | 頭皮のべたつきが気になる方 |
頭皮の乾燥を防ぐ保湿成分に注目
洗浄成分とあわせて確認したいのが、保湿成分です。特に頭皮の乾燥は、かゆみやフケ、抜け毛の大きな原因となります。
シャンプーを選ぶ際はヒアルロン酸やコラーゲン、セラミドやグリセリンといった保湿成分が配合されているかを確認しましょう。
これらの成分が、シャンプーによる水分の蒸発を防ぎ、頭皮の潤いを守ります。
代表的な頭皮保湿成分
保湿成分 | 主な働き |
---|---|
セラミド | 角質層の水分を保持し、バリア機能をサポートする。 |
ヒアルロン酸 | 高い保水力を持ち、頭皮に潤いと柔軟性を与える。 |
コラーゲン | 頭皮の弾力を保ち、保湿効果を発揮する。 |
シリコンの有無|メリットとデメリット
「ノンシリコン」という言葉をよく耳にしますが、シリコン(ジメチコンなど)が必ずしも悪いわけではありません。
シリコンには髪のキューティクルをコーティングし、指通りを滑らかにしたり、摩擦によるダメージを防いだりするメリットがあります。
一方で、髪や頭皮に残りやすく、毛穴を塞いだり、パーマやカラーがかかりにくくなったりする可能性も指摘されています。
抜け毛が気になる方は頭皮への負担を考慮し、まずはノンシリコンのシャンプーを試してみるのが良いでしょう。
添加物の少ないシンプルな処方を選ぶ
シャンプーには品質を安定させるための防腐剤や、見た目を良くするための着色料、香りをつけるための香料などが含まれています。
これらの成分がすべて悪いわけではありませんが、人によってはアレルギーや刺激の原因となるときがあります。
頭皮が敏感な方や、原因のわからないトラブルを抱えている方は、できるだけこれらの添加物が含まれていない、あるいは配合量が少ないシンプルな処方の製品がおすすめです。
【成分表でチェック】避けるべきシャンプー成分
シャンプーボトル裏面の成分表示は小さい文字でカタカナばかりが書かれていて敬遠しがちですが、ここには重要な情報が詰まっています。
特に注意して確認したい、刺激の強い可能性のある成分について解説します。
刺激の強い高級アルコール系洗浄成分
市販のシャンプーに多く使われている「高級アルコール系」の洗浄成分は泡立ちが良く、強い洗浄力でさっぱりとした洗い心地が得られます。
しかし、その洗浄力の強さから頭皮に必要な皮脂まで奪いやすく、乾燥や刺激の原因になるケースがあります。
抜け毛や頭皮の乾燥が気になるときは、これらの成分が成分表示の上位に記載されているシャンプーは避けた方が賢明です。
注意したい高級アルコール系洗浄成分
成分名 | 主な特徴 |
---|---|
ラウリル硫酸Na | 洗浄力が非常に強く、刺激を感じる人もいる。 |
ラウレス硫酸Na | ラウリル硫酸Naより刺激は緩和されているが、脱脂力は強い。 |
オレフィン(C14-16)スルホン酸Na | 洗浄力が高く、皮脂の多い方向けだが乾燥肌には不向き。 |
頭皮の負担になる可能性のある添加物
香りや使用感を良くするために配合される成分の中には、頭皮の負担となりうるものもあります。
特に合成香料や合成着色料、パラベン(防腐剤)などは、アレルギー反応を引き起こす可能性があります。
すべての人が反応するわけではありませんが、頭皮が敏感になっている時期は、これらの成分が含まれていない製品を選ぶと安心です。
- 合成香料
- 合成着色料(タール色素など)
- パラベン(メチルパラベン、プロピルパラベンなど)
- エタノール(配合量が多い場合)
成分表示の読み解き方
シャンプーの成分表示は、配合量の多い順に記載されています。つまり、最初に書かれている成分が、そのシャンプーの主成分です。
水分の次に記載されている洗浄成分(界面活性剤)のチェックが、シャンプーの性質を知る上で最も重要です。
「ココイルグルタミン酸Na」や「ラウロイルメチルアラニンNa」といったアミノ酸系の成分が上位にあれば、頭皮に優しいシャンプーである可能性が高いと言えます。
髪の成長をサポートするシャンプーの有効成分
抜け毛予防を考えるなら汚れを落とすだけでなく、頭皮環境を整え、髪の成長を助ける成分にも注目したいところです。
医薬部外品(薬用シャンプー)には、以下のような有効成分が配合されているものがあります。
血行を促進する成分
髪の毛は、毛根にある毛母細胞が毛細血管から栄養を受け取って成長します。
そのため、頭皮の血行を良くすることが、抜け毛予防と育毛において非常に大切です。
血行を促進する成分が配合されたシャンプーは、マッサージしながら使うと、より効果が期待できます。
血行促進が期待できる成分
成分名 | 働き |
---|---|
センブリエキス | 毛根の血流を改善し、毛母細胞の働きを活性化させる。 |
ビタミンE(トコフェロール) | 末梢血管を広げ、血行を良くする。抗酸化作用もある。 |
ナイアシンアミド | 血管拡張作用により、頭皮の血行を促進する。 |
頭皮の炎症を抑える成分
かゆみやフケ、赤みといった頭皮の炎症は抜け毛のサインです。炎症を放置すると毛根がダメージを受け、健康な髪が育ちにくくなります。
抗炎症成分が配合されたシャンプーは、頭皮を健やかな状態に保つのに役立ちます。
髪にハリとコシを与える成分
髪が細く、ボリュームがなくなってきたと感じる方には、髪の内部を補修してハリやコシを与える成分が有効です。
これらの成分は髪一本一本を強くし、見た目の印象を若々しくする助けとなります。
抗炎症・ハリ・コシ成分
目的 | 代表的な成分 |
---|---|
抗炎症 | グリチルリチン酸ジカリウム(グリチルリチン酸2K) |
抗炎症 | ピロクトンオラミン |
ハリ・コシ | 加水分解ケラチン、加水分解シルク |
効果を最大化する髪の毛が抜けない洗い方
どんなに良いシャンプーを選んでも、洗い方が間違っていては効果が半減してしまいます。
髪と頭皮への負担を最小限に抑え、シャンプーの効果を最大限に引き出す洗い方の手順を身につけましょう。
洗う前のブラッシングで汚れを浮かせる
シャンプー前に毛先から優しく髪のもつれを解き、次に頭皮を軽くマッサージするようにブラッシングします。
この一手間により髪の表面についたホコリや汚れが落ち、シャンプーの泡立ちが格段に良くなります。
また、頭皮の血行が促進され、毛穴の汚れも浮き上がりやすくなります。
38℃のぬるま湯でしっかり予洗い
シャンプーをつける前に、38℃程度のぬるま湯で髪と頭皮を1分から2分ほど、しっかりと洗い流します。
熱すぎるお湯は頭皮を乾燥させ、逆に冷たすぎると皮脂汚れが落ちにくくなります。
実は、この予洗いだけで髪の汚れの7割程度は落ちると言われています。シャンプーの使用量を減らすことにもつながり、頭皮への負担を軽減できます。
指の腹でマッサージするように洗う
シャンプーを手のひらでよく泡立ててから、髪ではなく頭皮につけ、指の腹を使ってマッサージするように洗います。
爪を立ててゴシゴシ洗うのは、頭皮を傷つける原因になるため絶対にやめましょう。
生え際から頭頂部へ、襟足から頭頂部へと、下から上に向かって円を描くように優しく動かすのがポイントです。
特に皮脂の分泌が多い頭頂部や、洗い残しやすい耳の後ろ、襟足は丁寧に洗いましょう。
すすぎ残しは頭皮トラブルのもと
シャンプー成分が頭皮に残ると、かゆみやフケ、毛穴の詰まりといったトラブルの原因になります。
洗う時にかけた時間の2倍以上の時間をかけて、丁寧にすすぎましょう。
シャワーヘッドを頭皮に近づけ、髪の根元にしっかりお湯が届くように意識します。フェイスラインや首筋は特にすすぎ残しが多い部分なので、念入りに洗い流してください。
シャンプー後のケアも大切|ドライヤーと保湿
シャンプー後の濡れた髪は、キューティクルが開いて非常にデリケートな状態です。正しいアフターケアで、髪と頭皮を優しく保護しましょう。
タオルドライは優しく押さえるように
濡れた髪をゴシゴシと擦るのはキューティクルを傷つけ、切れ毛や枝毛の原因になります。
吸水性の高いタオルで髪を挟み込み、ポンポンと優しく押さえるようにして水分を吸い取りましょう。
頭皮も同様に、タオルを押し当てるようにして水分を取ります。
ドライヤーは頭皮から乾かすのが基本
髪の自然乾燥は雑菌が繁殖しやすく、頭皮の臭いやかゆみの原因になるため避けましょう。
ドライヤーは髪から15〜20cmほど離し、まずは髪の根元、つまり頭皮から乾かしていきます。同じ場所に熱風が当たり続けないように、ドライヤーを小刻みに振りながら全体に風を送ります。
8割ほど乾いたら冷風に切り替えて仕上げると、開いたキューティクルが引き締まり髪にツヤが出ます。
頭皮用ローションで潤いを補給
顔を洗った後に化粧水をつけるように、シャンプー後の頭皮にも保湿が必要です。特に乾燥が気になる方は、頭皮用のローションやエッセンスを使って潤いを補給しましょう。
ドライヤーで髪を乾かした後に、清潔な頭皮に直接塗布し、指の腹で優しくなじませます。
この習慣が、乾燥による抜け毛やフケの予防につながります。
ストレスだけではない?見落としがちな抜け毛のサイン
抜け毛の原因として「ストレス」や「加齢」がよく挙げられますが、それだけで片付けてしまうと、本当の原因を見過ごしてしまうかもしれません。
ここでは、多くの女性が見落としがちな、しかし髪の健康に深く関わる生活習慣のサインについて掘り下げます。
ライフステージの変化とホルモンバランス
女性の体は、一生を通じてホルモンバランスが大きく変動します。特に「産後」と「更年期」は、女性ホルモン(エストロゲン)が急激に減少する時期です。
エストロゲンには髪の成長を促進して成長期を維持する働きがあるため、このホルモンが減ると、抜け毛が増えやすくなります(「分娩後脱毛症」「FAGA」など)。
これは一時的な生理現象の場合も多いですが、生活習慣の乱れが重なると回復が遅れるケースもあります。
女性のライフステージと髪への影響
ライフステージ | ホルモンバランスの変化 | 髪への影響 |
---|---|---|
妊娠中 | エストロゲンが増加 | 髪の成長期が延長され、抜けにくくなる。 |
産後 | エストロゲンが急激に減少 | 一斉に休止期に入り、抜け毛が急増する。 |
更年期 | エストロゲンが継続的に減少 | 髪が細くなり、全体的にボリュームダウンしやすい。 |
食生活の乱れが髪に与える影響
髪の主成分は「ケラチン」というタンパク質です。過度なダイエットや偏った食事でタンパク質が不足すると、髪は栄養不足になり、細く弱い髪しか作れなくなります。
また、タンパク質を髪に変えるためには、亜鉛やビタミン類も必要です。
外食やインスタント食品に偏った食生活は、知らず知らずのうちに髪の栄養不足を招いているかもしれません。
健やかな髪を育む栄養素
栄養素 | 働き | 多く含まれる食品 |
---|---|---|
タンパク質 | 髪の主成分となる。 | 肉、魚、卵、大豆製品 |
亜鉛 | タンパク質の合成を助ける。 | 牡蠣、レバー、牛肉、ナッツ類 |
ビタミンB群 | 頭皮の新陳代謝を促す。 | 豚肉、レバー、うなぎ、マグロ |
睡眠の質と髪の健康の深い関係
髪を成長させる「成長ホルモン」は、主に睡眠中に分泌されます。
眠り始めの深いノンレム睡眠時に最も多く分泌されるため、睡眠時間が短いだけでなく、眠りが浅いなど「睡眠の質」が低いと成長ホルモンの恩恵を十分に受けられません。
スマートフォンを寝る直前まで見ていたり、不規則な生活を送っていたりすると、髪の成長を妨げる要因となります。
シャンプー選びと洗い方に関するよくある質問
さいごに、シャンプー選びや洗い方についてよくいただく質問をまとめます。
- シャンプーは毎日しない方がいい?
-
一概には言えません。皮脂の分泌量や汗をかく量には個人差があるためです。
基本的には、スタイリング剤を使用した場合や、日中の汗や汚れが気になる場合は毎日洗うと良いです。洗浄力のマイルドなシャンプーを選べば、毎日洗っても頭皮の負担になりすぎることはありません。
乾燥がひどい場合は、1日おきにする、お湯だけで洗う「湯シャン」の日を設けるなどの調整も有効です。
- 朝シャンと夜シャン、どちらがいい?
-
髪と頭皮の健康を考えるなら「夜シャン」がおすすめです。
日中に付着した皮脂や汗、ホコリや花粉、スタイリング剤などの汚れをその日のうちにリセットすると、頭皮を清潔に保てて、睡眠中の髪の成長を妨げません。
朝シャンは寝癖直しには良いですが、時間がなくてすすぎが不十分になったり、紫外線から頭皮を守る皮脂膜が洗い流された状態で外出することになったりするデメリットがあります。
- シャンプーを変える頻度は?
-
明確な決まりはありません。しかし、季節の変化によって頭皮の状態は変わります。
例えば、夏は汗や皮脂でべたつきやすいためさっぱりタイプ、冬は乾燥しやすいためしっとりタイプ、というように使い分けるのは良い方法です。
また、年齢やホルモンバランスの変化によっても頭皮環境は変化するので、今の自分の状態に合わないと感じたら、シャンプーを見直す良いタイミングです。
- 抜け毛が減らない場合、どうすればいい?
-
シャンプーや生活習慣を見直しても、半年以上抜け毛の量が減らない、あるいは頭皮が透けて見えるなど薄毛が進行していると感じる場合は、セルフケアだけでは改善が難しい状態かもしれません。
女性の薄毛には、FAGA(女性男性型脱毛症)や円形脱毛症など、専門的な治療を要する疾患が隠れている可能性もあります。
悩みを一人で抱え込まず、できるだけ早く女性の薄毛治療を専門とするクリニックに相談してください。専門医があなたの状態を正しく診断し、適切な治療法を提案します。
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