女性はなぜ禿げる？髪の毛が抜ける原因を徹底解説。ホルモン・遺伝・生活習慣

「女性はなぜ禿げるの？」この疑問は、髪の毛が抜けることに悩む多くの女性が抱く切実なものです。

女性の薄毛や抜け毛は、男性とは異なり、一つの原因ではなく複数の要因が複雑に絡み合って起こることがほとんどです。

主な原因として、妊娠や更年期に伴うホルモンバランスの変動、過度なダイエットや睡眠不足などの生活習慣の乱れ、精神的なストレス、そして遺伝的要因が挙げられます。

この記事では、なぜ髪の毛が抜けるのか、その根本的な原因をホルモン、遺伝、生活習慣の観点から深く掘り下げ、分かりやすく解説します。

女性の薄毛・抜け毛の主な原因とは

女性の薄毛や抜け毛は、多くの場合、単一の原因ではなく、ホルモンバランスの変化、生活習慣、ストレス、遺伝など、複数の要因が複雑に絡み合って発生します。

全体的に髪が薄くなる「びまん性」の症状を示すことが特徴です。

男性とは異なる女性の薄毛の特徴

男性の薄毛（AGA：男性型脱毛症）が局所的に進行しやすい（生え際の後退や頭頂部の薄毛）のに対し、女性の薄毛は特定の部分だけが禿げるのではなく、髪の毛全体のボリュームが失われたり、分け目が目立ったりする「びまん性脱毛症」が主流です。

これは、原因や対処法が男性と異なることを意味します。女性の場合、髪の毛が細くなる（軟毛化）ことで、地肌が透けて見えるようになるケースが多く見受けられます。

男性のAGAと女性の薄毛（FAGA）の比較

項目	女性の薄毛（FAGA/びまん性）	男性の薄毛（AGA）
主な症状	頭部全体の髪が細くなり、ボリュームが減る。分け目が目立つ。	生え際の後退（M字）や頭頂部（O字）の薄毛。
進行パターン	全体的にゆっくりと進行する。	局所から進行し、パターンが明確。
主な原因	ホルモンバランス、生活習慣、ストレス、加齢など複合的。	男性ホルモン（DHT）と遺伝的要因が強い。

複数の要因が絡み合う複雑さ

女性の抜け毛は、単純な理由で起こることは稀です。

例えば、仕事や家庭のストレスが自律神経を乱し、それがホルモンバランスの変動を引き起こし、さらに頭皮の血行不良につながる、といった連鎖的な反応が考えられます。

また、食事制限によるダイエットが栄養不足を招き、髪の成長を妨げることもあります。このように、生活のあらゆる側面が髪の健康に影響を与え合うため、原因の特定が難しい場合があります。

びまん性脱毛症とは何か

びまん性脱毛症は、前述の通り、女性の薄毛の代表的な症状です。「びまん」とは「全体に広がる」という意味を持ちます。特定の部位ではなく、頭部全体の髪の毛が均等に薄くなる状態を指します。

髪の毛1本1本が細くなったり、ハリやコシが失われたりすることで、全体のボリュームダウンを実感することが多いです。

初期段階では気づきにくく、分け目が広くなった、髪のセットが決まらなくなった、と感じることから自覚するケースが一般的です。

ホルモンバランスの乱れと抜け毛の関係

女性の髪の健康は、女性ホルモンの働きと密接に関連しており、ホルモンバランスの変動が抜け毛の直接的な引き金になることは少なくありません。

特にエストロゲンの減少は、髪のハリやコシを失わせ、抜け毛を増加させる大きな要因です。

女性ホルモン（エストロゲン）の役割

女性ホルモンの一つである「エストロゲン（卵胞ホルモン）」は、髪の成長を促進し、髪の毛の「成長期」を維持する働きを持っています。

エストロゲンが豊富に分泌されている時期は、髪は太く、長く、健康的に成長しやすい状態にあります。

また、髪にツヤやハリを与えるコラーゲンの生成にも関与しており、美髪を保つために重要なホルモンです。

ライフステージ別ホルモン変動

女性は一生を通じて、ホルモンバランスが大きく変動する時期を何度も経験します。これらの変動期は、特に抜け毛が起こりやすいタイミングとなります。

妊娠・出産後（産後脱毛症）

妊娠中は、エストロゲンの分泌量が非常に高くなります。この影響で、本来なら抜けるはずの「休止期」の髪の毛が抜けずに成長期を維持します。

しかし、出産を終えるとホルモンバランスは急激に妊娠前の状態に戻ろうとし、エストロゲンが激減します。

その結果、妊娠中に抜けなかった髪が一斉に休止期に入り、産後数ヶ月で大量の抜け毛（産後脱毛症）として現れます。これは一時的な現象であり、多くの場合、半年から1年ほどで自然に回復します。

更年期

40代後半から50代にかけて迎える更年期は、卵巣機能が低下し、エストロゲンの分泌量が大幅に減少する時期です。

髪の成長を支えていたエストロゲンが減少することで、髪の成長期が短くなり、休止期に入る髪の割合が増加します。

その結果、髪が細くなり、抜け毛が増え、全体のボリュームダウン（FAGA：女性男性型脱毛症、またはFPHL：女性型脱毛症とも呼ぶ）につながりやすくなります。

ホルモン変動が起こりやすい時期

ライフステージ	ホルモン変動の特徴	髪への影響
思春期	ホルモンバランスが不安定になりやすい。	皮脂分泌の増加による頭皮トラブル。
妊娠・出産後	エストロゲンが急激に減少する。	産後脱毛症（一時的な大量の抜け毛）。
更年期	エストロゲンが継続的に減少する。	髪の軟毛化、びまん性脱毛症（FAGA）。

男性ホルモンの影響（FAGA/FPHL）

女性の体内にも、微量ながら男性ホルモン（テストステロン）が存在します。更年期などで女性ホルモン（エストロゲン）が減少すると、相対的に男性ホルモンの影響が強まることがあります。

この男性ホルモンが特定の酵素と結びつくことで、より強力な男性ホルモン「DHT（ジヒドロテストステロン）」に変換されます。

DHTは、髪の成長期を短くする信号を毛根に送り、髪が太く成長する前に抜けてしまう（軟毛化）現象を引き起こします。これがFAGA（女性男性型脱毛症）の主な原因の一つと考えられています。

生活習慣が髪の健康に与える影響

日々の生活習慣、特に食事、睡眠、運動のバランスは、髪の健康状態を大きく左右します。不規則な生活や偏った習慣は、頭皮環境の悪化や髪の栄養不足を招き、抜け毛の原因となります。

栄養バランスの偏り

髪の毛は、私たちが摂取する栄養素から作られています。髪の主成分は「ケラチン」というタンパク質です。そのため、タンパク質が不足すると、健康な髪を作ることができません。

また、タンパク質を髪の毛に変える際には、亜鉛やビタミン類といった補酵素の働きが必要です。

髪に必要な栄養素

特に重要なのは、タンパク質（アミノ酸）、亜鉛、そしてビタミンB群です。タンパク質は髪の材料そのものであり、亜鉛はタンパク質の合成を助けます。

ビタミンB群（特にビオチンやB6）は、頭皮の新陳代謝を促し、健康な頭皮環境を維持するために役立ちます。

髪の健康に必要な主な栄養素と食材例

栄養素	主な働き	多く含む食材例
タンパク質	髪の主成分（ケラチン）の材料となる。	肉、魚、卵、大豆製品
亜鉛	タンパク質の合成を助け、毛母細胞の分裂を促す。	牡蠣、レバー、赤身肉、ナッツ類
ビタミンB群	頭皮の新陳代謝を活発にし、皮脂分泌を調整する。	豚肉、レバー、マグロ、バナナ

睡眠不足と髪の成長

髪の毛は、私たちが寝ている間に成長します。特に、入眠から最初の3時間程度に多く分泌される「成長ホルモン」は、細胞の修復や新陳代謝を促す重要な役割を担います。

睡眠時間が不足したり、睡眠の質が低下したりすると、成長ホルモンの分泌が不十分になります。その結果、毛母細胞の分裂が滞り、髪の成長が妨げられ、抜け毛や髪の質の低下につながります。

過度なダイエットの危険性

急激な体重減少を目指す過度なダイエットは、髪にとって非常に危険です。食事量を極端に制限すると、体は生命維持に必要な臓器へ優先的に栄養を送ろうとします。

髪の毛は生命維持の優先順位が低いため、真っ先に栄養供給がカットされます。その結果、髪は栄養不足に陥り、細くなったり、抜け落ちたりします。

特に、タンパク質や鉄分、亜鉛の不足は深刻な抜け毛を引き起こす可能性があります。

ストレスが引き起こす髪のトラブル

精神的なストレスは、自律神経やホルモンバランスを乱し、頭皮の血行不良を引き起こすことで、抜け毛や薄毛の大きな原因となります。

ストレス社会と呼ばれる現代において、髪の健康を維持するためにはストレス管理も重要です。

ストレスと血行不良

人間は強いストレスを感じると、交感神経が優位になります。交感神経が活発になると、血管が収縮します。

頭皮には毛細血管が張り巡らされていますが、これらの血管が収縮すると、頭皮への血流が悪化します。

血流が悪くなると、髪の毛の成長に必要な酸素や栄養素が毛根（毛母細胞）まで十分に行き渡らなくなります。この状態が続くと、毛母細胞の活動が低下し、髪の成長が阻害され、抜け毛が増加します。

自律神経の乱れと頭皮環境

ストレスは、交感神経と副交感神経からなる自律神経のバランスを崩します。交感神経が優位な状態が続くと、血管の収縮だけでなく、皮脂腺の活動が活発になることがあります。

皮脂が過剰に分泌されると、毛穴が詰まりやすくなり、炎症（脂漏性皮膚炎）を引き起こすなど、頭皮環境が悪化します。不健康な頭皮環境は、健康な髪の成長を妨げる要因となります。

ストレスが髪に与える主な影響経路

ストレス要因	体への影響	髪への結果
精神的・身体的ストレス	交感神経が優位になる。	血管収縮による頭皮の血行不良。
自律神経の乱れ	ホルモンバランスの乱れ。皮脂分泌の増加。	ヘアサイクルの乱れ。頭皮環境の悪化。
継続的な緊張状態	睡眠の質の低下（成長ホルモン不足）。	毛母細胞の活動低下。抜け毛の増加。

円形脱毛症との関連

円形脱毛症は、自己免疫疾患の一つと考えられていますが、発症の引き金として精神的なストレスが関与しているケースも少なくありません。

ストレスが免疫システムに異常をきたさせ、自身の毛根組織を異物とみなして攻撃してしまうことで、円形の脱毛斑（髪が抜けた部分）が発生すると推測されています。

全ての円形脱毛症がストレス起因ではありませんが、ストレスが発症や悪化の一因となる可能性は指摘されています。

遺伝的要因はどの程度関係する？

薄毛や抜け毛の原因として「遺伝」を心配する声は多く聞かれますが、女性の薄毛における遺伝的要因の関与は、男性のAGAほど明確ではありません。

しかし、全く関係ないわけではなく、体質的な影響は存在すると考えられています。

女性の薄毛と遺伝の関連性

男性のAGAでは、男性ホルモンの影響を受けやすい体質（DHTを生成しやすい酵素の活性度や、毛根の受容体の感受性）が遺伝することが強く影響します。

一方、女性のFAGA（女性男性型脱毛症）においても、この男性ホルモンに対する感受性の高さが遺伝的に受け継がれる可能性が指摘されています。

つまり、家族（特に両親や祖父母）に薄毛の人がいる場合、そうでない人と比較して、薄毛になりやすい体質を受け継いでいる可能性はあります。

遺伝だけが原因ではない

重要なのは、薄毛になりやすい遺伝的素因を持っていたとしても、それが必ずしも発症するとは限らないということです。

女性の薄毛は、前述の通り、ホルモンバランス、生活習慣、ストレスなど、後天的な要因が非常に大きく影響します。

遺伝的な要因はあくまで「なりやすさ」の一つであり、日々の生活環境やケア次第で、その影響を最小限に抑えたり、発症を遅らせたりすることは可能と考えられます。

家族歴から考える注意点

もしご家族に薄毛の方がいる場合は、ご自身の髪の状態に早めに意識を向けることが大切です。

遺伝的要因を心配しすぎる必要はありませんが、一つのリスク要因として認識し、髪に悪い影響を与える生活習慣（睡眠不足、栄養の偏り、過度なストレス）を避け、健康的な生活を心がける動機付けにすると良いでしょう。

少しの変化でも早期に気づき、対策を始めることが予防につながります。

頭皮環境とヘアケアの間違い

良かれと思って続けている毎日のヘアケアが、実は頭皮にダメージを与え、抜け毛の原因となっている場合があります。頭皮は髪が育つ土壌です。土壌である頭皮環境が悪化すれば、健康な髪は育ちません。

間違ったシャンプー方法

シャンプーの目的は、髪の汚れではなく、頭皮の余分な皮脂や汚れを落とすことです。

しかし、洗浄力の強すぎるシャンプーを使ったり、1日に何度もシャンプーをしたりすると、頭皮を守るために必要な皮脂まで奪い取ってしまいます。

皮脂を失った頭皮は乾燥し、バリア機能が低下します。すると、外部からのわずかな刺激にも敏感になり、かゆみやフケ、炎症を引き起こしやすくなります。

逆に、汚れを落とそうと爪を立ててゴシゴシ洗うと、頭皮を傷つけ、そこから雑菌が入ることもあります。

正しいシャンプーの基本手順

手順	ポイント	目的
1. ブラッシング	シャンプー前に乾いた髪を優しくとかす。	髪の絡まりをほどき、汚れを浮かす。
2. 予洗い	ぬるま湯（38℃程度）で頭皮と髪をしっかり濡らす。	お湯だけで汚れの多くを落とす。
3. 泡立て	シャンプーを手のひらでよく泡立てる。	頭皮への摩擦を減らす。
4. 洗う	指の腹で頭皮をマッサージするように優しく洗う。（髪ではなく頭皮を洗う意識）	毛穴の汚れを落とし、頭皮を傷つけない。
5. すすぎ	泡が残らないよう、時間をかけてしっかりすすぐ。	シャンプー剤の残りを防ぐ。

頭皮の乾燥・皮脂過剰

頭皮の健康状態は、乾燥しすぎても、皮脂が多すぎてもいけません。前述の洗いすぎによる乾燥は、バリア機能の低下を招きます。

逆に、シャンプー不足や脂っこい食事の多い生活などで皮脂が過剰になると、皮脂をエサにする常在菌（マラセチア菌など）が増殖しやすくなります。

これが毛穴の炎症やフケ（脂性フケ）の原因となり、頭皮環境を悪化させます。

牽引（けんいん）性脱毛症とは

牽引性脱毛症は、特定のヘアスタイルによって髪が長時間強く引っ張られ続け、毛根に物理的な負担がかかることで起こる脱毛症です。

毎日同じ位置で髪をきつく結ぶ、エクステンション（つけ毛）を長期間使用する、といったことが原因となります。負担がかかり続ける生え際や分け目の髪が細くなり、徐々に抜けていきます。

このタイプの脱毛症は、原因となるヘアスタイルをやめれば改善することが多いですが、長期間放置すると毛根がダメージを受け、髪が生えてこなくなる可能性もあります。

牽引性脱毛症の原因となりうるヘアスタイル

• ポニーテール（特にきつく結んだもの）
• お団子ヘア
• エクステンション
• 編み込み（コーンロウなど）

紫外線によるダメージ

顔や腕と同じように、頭皮も紫外線のダメージを受けます。頭皮は体の最も高い位置にあり、髪によって多少は守られていますが、分け目や頭頂部は無防備に紫外線を浴びやすい部分です。

頭皮が日焼け（炎症）を起こすと、乾燥やバリア機能の低下につながります。さらに、紫外線は頭皮の細胞を酸化させ、老化を早める（光老化）原因ともなります。

その結果、毛母細胞の働きが弱まり、健康な髪の育成が妨げられる可能性があります。

日常でできる抜け毛予防と対策

女性の抜け毛や薄毛の原因は様々ですが、その多くは日々の生活習慣を見直すことで予防・改善が期待できます。

頭皮という土壌を健康に保ち、髪に十分な栄養を届けるための基本的な対策を実践することが重要です。

食生活の見直し

髪は食べたもので作られます。バランスの取れた食事が、健康な髪を育てる第一歩です。髪の主成分であるタンパク質（肉、魚、卵、大豆製品）を毎食取り入れることを意識しましょう。

また、タンパク質の合成を助ける亜鉛（牡蠣、レバー、ナッツ類）、頭皮の新陳代謝を促すビタミンB群（豚肉、マグロ、バナナ）、血行を促進するビタミンE（アーモンド、アボカド）なども積極的に摂取することが望ましいです。

外食やインスタント食品に偏らず、多様な食材から栄養を摂るよう心がけてください。

質の良い睡眠を確保する

髪の成長を促す「成長ホルモン」は、主に睡眠中に分泌されます。特に、眠り始めの深いノンレム睡眠時に多く分泌されるため、睡眠時間だけでなく「睡眠の質」を高めることが大切です。

毎日決まった時間に寝て起きるリズムを作り、寝る直前のスマートフォン操作やカフェイン摂取を避け、リラックスできる環境を整えましょう。

最低でも6時間以上の質の良い睡眠を目指すことが、髪の健やかな成長につながります。

上手なストレス解消法を見つける

ストレスは血行不良やホルモンバランスの乱れを引き起こし、髪に悪影響を与えます。ストレスをゼロにすることは難しいですが、自分なりの解消法を見つけ、溜め込まないようにすることが重要です。

軽い運動（ウォーキングやヨガ）、趣味への没頭、友人との会話、ゆっくりと入浴する時間など、心身ともにリラックスできる時間を作りましょう。

ストレスが軽減されれば、自律神経が整い、頭皮への血流も改善しやすくなります。

適切なヘアケアの実践

毎日のヘアケアが頭皮に負担をかけていないか、今一度確認しましょう。洗浄力の強すぎるシャンプーは避け、アミノ酸系などのマイルドな洗浄成分のものを選ぶことも一つの方法です。

シャンプーは爪を立てず指の腹で優しく洗い、すすぎ残しがないように十分注意します。洗髪後は、濡れたまま放置せず、すぐにドライヤーで乾かしてください。

ただし、ドライヤーの熱を近づけすぎると頭皮や髪を傷めるため、頭皮から20cmほど離し、根本から乾かすようにしましょう。

抜け毛対策のための生活習慣チェックリスト

カテゴリ	チェック項目	改善のポイント
食事	タンパク質は不足していないか？	毎食、肉・魚・卵・大豆製品のいずれかを取り入れる。
食事	インスタント食品や外食に偏っていないか？	野菜や海藻類（ミネラル・ビタミン）も意識して摂る。
睡眠	睡眠時間は毎日6時間以上取れているか？	就寝・起床時間を一定にし、生活リズムを整える。
ストレス	リラックスできる時間を確保しているか？	趣味の時間や入浴、軽い運動などで発散する。
ヘアケア	シャンプーで爪を立てて洗っていないか？	指の腹でマッサージするように優しく洗う。
ヘアケア	毎日同じきついヘアスタイルをしていないか？	髪を結ぶ位置を変えたり、緩めたりする。（牽引性脱毛症予防）

Ｑ＆Ａ

抜け毛がひどい場合、まず何をすべき？

まずはご自身の生活習慣（食事、睡眠、ストレス、ヘアケア）を見直してみてください。急激なダイエットや極端な睡眠不足が原因であることも多いです。

生活習慣の改善を試みても抜け毛が減らない、あるいは頭皮のかゆみや炎症、特定の箇所だけが抜けるなど、異常を感じる場合は、早めに皮膚科や女性の薄毛専門のクリニックを受診することをお勧めします。

育毛剤や発毛剤は女性でも使えますか？

女性用の製品であれば使用できます。ただし、男性用と女性用では配合されている成分や目的が異なるため、必ず「女性用」と明記されたものを選んでください。

育毛剤は今ある髪を健康に育て、抜け毛を防ぐ（頭皮環境を整える）目的のものが多く、発毛剤は新しい髪を生やす（毛母細胞に働きかける）目的のものです。

ご自身の状態に合ったものを選び、使用上の注意を守って正しく使うことが大切です。

髪の毛は1日に何本くらい抜けるのが普通？

健康な人でも、ヘアサイクル（毛周期）によって髪は毎日自然に抜け落ちています。

その本数には個人差がありますが、一般的に1日に50本から100本程度の抜け毛は正常な範囲内とされています。

シャンプー時やブラッシング時に抜けることが多いため、排水溝やブラシに溜まった髪を見て驚くかもしれませんが、この範囲内であれば過度に心配する必要はありません。

ただし、明らかに以前より本数が増えた、あるいは1日に150本以上抜ける状態が続く場合は注意が必要です。

食生活で特に気をつけることは？

バランス良く食べることが基本ですが、特に髪の毛の主成分である「タンパク質」の摂取は重要です。肉、魚、卵、大豆製品などをしっかり摂りましょう。

また、タンパク質が髪になるのを助ける「亜鉛」（牡蠣、レバー、ナッツ類）や、頭皮環境を整える「ビタミンB群」（豚肉、青魚、納豆）も欠かせません。

過度な食事制限は避け、これらの栄養素を日々の食事から補うことを心がけてください。