休止期脱毛症の症状とセルフチェックの仕方

最近、抜け毛の量が気になり始めた方へ。それはもしかしたら「休止期脱毛症」のサインかもしれません。

この記事では、休止期脱毛症の主な症状、見落としがちな初期サイン、そしてご自身でできる簡単なセルフチェック法を詳しく解説します。

原因や治療法について知る前に、まずはご自身の状態を正しく把握することが大切です。早期の気づきと適切な対策で、頭皮環境の改善を目指しましょう。

休止期脱毛症の主要症状 あなたの抜け毛は大丈夫？

休止期脱毛症は、ある日突然、大量の抜け毛に気づくことで発覚する場合が多い脱毛症です。しかし、その症状の現れ方にはいくつかの特徴があります。

ご自身の抜け毛の状態を客観的に把握し、休止期脱毛症の可能性について考えてみましょう。

広範囲に及ぶ抜け毛 びまん性の特徴

休止期脱毛症の最も顕著な症状は、頭部全体に広がる「びまん性」の脱毛です。特定の部位だけが薄くなるのではなく、全体的に髪の毛のボリュームが減少したように感じます。

このびまん性の抜け毛は、他の脱毛症との違いを考える上で重要なポイントとなります。

びまん性脱毛の具体的な現れ方

シャンプー時の排水溝に溜まる毛の量、ブラッシング時や朝起きた時の枕に残る毛の量が以前より明らかに増えたと感じる場合、注意が必要です。

特に、頭頂部だけでなく、側頭部や後頭部も含めて全体的に髪が薄くなったと感じるなら、びまん性の脱毛が進行している可能性があります。

この状態は、精神的なストレスにも繋がりやすいため、早期のチェックと対策が求められます。

脱毛の期間 どれくらい続くのか

休止期脱毛症による抜け毛の期間は、その原因や個人の体質によって異なります。一般的に、急性のものであれば数ヶ月で自然に改善することもありますが、慢性化すると長期間にわたって症状が続くこともあります。

脱毛の期間を意識することは、皮膚科への相談タイミングを見極める上で役立ちます。

脱毛期間の目安

脱毛のタイプ	一般的な期間	主な特徴
急性休止期脱毛症	3～6ヶ月程度	原因除去後、比較的短期間で改善傾向
慢性休止期脱毛症	6ヶ月以上	症状が長引き、改善と悪化を繰り返すことも

毛髪の質の変化

休止期脱毛症では、必ずしも毛髪が細くなったり弱々しくなったりするわけではありません。むしろ、健康そうに見える太い毛が大量に抜けることが特徴的です。

これは、成長期にあった毛髪が何らかの原因で急に休止期に入り、そのまま抜け落ちてしまうために起こります。ただし、鉄欠乏などが原因の場合は、毛髪の質の低下を伴うこともあります。

見落としがちな休止期脱毛症の初期サイン

休止期脱毛症は、ある日突然大量の抜け毛として自覚されることが多いですが、その前触れとなる初期サインが存在することもあります。

これらのサインに早めに気づくことが、早期対策への第一歩です。

頭皮の違和感 かゆみやピリピリ感

一部の方では、脱毛が本格化する前に頭皮にかゆみやピリピリとした痛み、あるいは違和感を覚えることがあります。これは、頭皮環境の変化や、脱毛を引き起こす原因に関連した炎症反応の可能性があります。

ただし、これらの症状は休止期脱毛症に特有のものではなく、他の頭皮トラブルのサインであることも考えられます。気になる場合は、自己判断せずに皮膚科医に相談することが大切です。

なんとなく髪のボリュームが減った気がする

急激な脱毛が始まる前段階として、「最近、なんとなく髪全体のボリュームが減った」「スタイリングが決まりにくくなった」と感じることがあります。

これは、びまん性の脱毛が徐々に進行している初期症状かもしれません。

特に、以前と比べて分け目が目立つようになったり、髪を束ねたときの太さが細くなったと感じたりする場合は、注意深く頭皮と抜け毛の状態をチェックしましょう。

初期のボリュームダウンを感じやすいポイント

• 分け目の幅
• つむじ周りの地肌の透け具合
• 髪全体のハリやコシの低下

精神的なストレスとの関連

休止期脱毛症の重要な原因の一つに精神的ストレスがあります。大きなストレスイベントがあった数ヶ月後に抜け毛が増え始めた場合、そのストレスが初期症状の引き金となった可能性があります。

日常生活でのストレスレベルを振り返り、脱毛との関連性を考えてみることも、原因究明の一助となります。

ストレスと抜け毛のタイムラグ

ストレスイベント発生	抜け毛の初期症状出現（目安）	理由
例：大きな仕事のプレッシャー、環境の変化	2～3ヶ月後	毛髪サイクルが休止期へ移行するまでの期間

一目でわかる！通常の抜け毛と休止期脱毛症の違い

健康な人でも毎日ある程度の髪の毛は自然に抜け落ちます。しかし、休止期脱毛症による抜け毛は、その量や質、抜け方に特徴があります。

通常の生理的な抜け毛との違いを理解し、異常な脱毛のサインを見逃さないようにしましょう。

1日の抜け毛の本数

一般的に、健康な人の1日の抜け毛は約50本から100本程度と言われています。これに対し、休止期脱毛症の場合は、1日に200本以上、時にはそれ以上の髪の毛が抜けることも珍しくありません。

シャンプー時やブラッシング時の抜け毛の量を意識的にチェックし、明らかに本数が増加している場合は注意が必要です。

抜け毛の本数チェックの目安

状態	1日の抜け毛本数（目安）	皮膚科相談の目安
通常	50～100本	特に変化なければ不要
休止期脱毛症の疑い	200本以上継続	増加が続くなら相談を検討

抜け毛の太さと長さ

通常の抜け毛（自然脱毛）は、寿命を終えた休止期の毛髪であり、ある程度の太さと長さがあります。休止期脱毛症で抜ける毛も、多くは成長期から急に休止期に入った太く長い毛髪です。

これに対し、男性型脱毛症（AGA）などでは、細く短い毛（軟毛）が多く抜ける傾向があります。抜け毛の太さや長さを観察することは、脱毛の種類を推測する上で一つの手がかりとなります。

脱毛の進行スピード

休止期脱毛症、特に急性のものは、比較的短期間で急速に脱毛が進行することが特徴です。数週間から数ヶ月の間に、明らかに髪全体のボリュームが減少したと感じる場合が多いです。

一方、AGAなどは、よりゆっくりとしたペースで時間をかけて進行する傾向があります。脱毛の進行スピードの違いも、診断の際の参考情報となります。

抜け毛の状態から読み解く 休止期脱毛症のパターン

抜け毛の状態を詳しく観察することで、休止期脱毛症の可能性やその背景にある原因について、ある程度推測することができます。ここでは、抜け毛のパターンから何が読み取れるのかを解説します。

全体的に均等に抜ける びまん性脱毛

休止期脱毛症の典型的なパターンは、頭部全体から均等に毛が抜ける「びまん性脱毛」です。これは、頭皮全体で多くの毛包が一斉に休止期に入ってしまうために起こります。

特定の部位だけが薄くなるのではなく、全体的にボリュームダウンするのが特徴で、このパターンが見られる場合は休止期脱毛症を疑う根拠の一つとなります。

このびまん性の抜け毛は、ストレスや栄養不足、産後のホルモンバランスの変化など、全身的な影響が原因であることが多いです。

特定の誘因後の脱毛

高熱を出した後、大きな手術を受けた後、あるいは極端なダイエットをした後など、身体に大きな負担がかかる出来事の2～3ヶ月後に急に抜け毛が増え始めた場合、それは急性休止期脱毛症の典型的なパターンです。

このような明確な誘因が思い当たる場合は、その出来事が脱毛の原因である可能性が高いと考えられます。誘因が解消されれば、脱毛も次第に改善に向かうことが期待できます。

誘因と脱毛開始までの期間

主な誘因の例	脱毛開始までの一般的な期間	対策のポイント
高熱、感染症、手術	約2～3ヶ月後	原因疾患の治療、体力回復
精神的ストレス	約2～3ヶ月後	ストレス管理、生活習慣の改善
急激なダイエット	約2～3ヶ月後	栄養バランスの見直し

鉄欠乏や栄養バランスの乱れによる抜け毛

鉄欠乏性貧血や亜鉛不足、タンパク質不足など、栄養状態の偏りが原因で休止期脱毛症が起こることもあります。

この場合、抜け毛とともに、髪の毛が細くなったり、ツヤがなくなったり、爪がもろくなったりといった他の症状が現れることもあります。特に女性だけでなく、偏った食生活を送る男性も鉄欠乏には注意が必要です。

バランスの取れた食事を心がけることが、予防と改善の第一歩です。

あなたも体験している？休止期脱毛症に特徴的な頭皮感覚

休止期脱毛症の患者さんの中には、脱毛だけでなく、頭皮に特有の感覚を訴える方がいます。これらの感覚は必ずしも全ての人に現れるわけではありませんが、診断の一助となることがあります。

頭皮の知覚過敏や痛み（トリコデニア）

一部の休止期脱毛症の患者さんでは、「トリコデニア」と呼ばれる頭皮の痛みや知覚過敏を経験することがあります。

髪をとかしたり、触ったりするだけで頭皮に痛みを感じる、あるいは何もしていなくてもピリピリ、ジンジンとした不快な感覚があるといった症状です。この症状の原因はまだ完全には解明されていませんが、頭皮の神経系の過敏性や炎症が関与している可能性が考えられています。

このような頭皮の痛みは、患者さんのQOL（生活の質）を著しく低下させることもあるため、皮膚科での適切な診断と対策が重要です。

頭皮のかゆみ

脱毛とともに頭皮のかゆみを伴うこともあります。ただし、かゆみは休止期脱毛症に特異的な症状ではなく、脂漏性皮膚炎や乾燥、アレルギーなど他の原因でも起こり得ます。

もし強いかゆみやフケ、赤みなどが伴う場合は、別の頭皮疾患が合併している可能性も考慮し、皮膚科医に相談して正確な診断を受けることが大切です。

自己判断で市販のかゆみ止めを使用する前に、まずは原因を特定しましょう。

頭皮のかゆみの主な原因と対策

かゆみの原因候補	考えられる対策	皮膚科での診断
乾燥	保湿ケア、刺激の少ないシャンプー	原因特定と適切な保湿剤の処方
脂漏性皮膚炎	抗真菌成分配合シャンプー、生活習慣改善	抗真菌薬やステロイド外用薬の処方
アレルギー・接触皮膚炎	原因物質の特定と回避	アレルギー検査、抗ヒスタミン薬やステロイド外用薬の処方

自宅で今すぐできる！休止期脱毛症のセルフチェック法

専門医の診断が最も確実ですが、その前に自宅でできる簡単なセルフチェック法があります。これらのチェックを通じて、ご自身の状態を把握し、皮膚科を受診すべきかどうかの目安にしてください。

抜け毛の本数カウント

最も基本的なセルフチェックは、1日の抜け毛の本数を数えることです。

朝起きた時の枕、シャンプー時の排水溝、ドライヤー使用後、ブラッシング時などに抜けた毛を数日間集計し、1日あたりの平均本数を把握します。

通常、1日100本程度までなら生理的範囲内ですが、200本を超える日が続くようであれば、何らかの脱毛症の可能性があります。このチェックは、抜け毛の増減を客観的に把握するのに役立ちます。

毛髪牽引テスト（プルテスト）

毛髪牽引テストは、皮膚科でも行われる簡易的な診断方法の一つです。

やり方は簡単で、洗髪後24時間以上経過した状態で、頭皮の数カ所（例：前頭部、側頭部、頭頂部）で、それぞれ50～60本程度の毛束を指でつまみ、軽く引っ張ってみます。

このとき、6本以上の毛が簡単に抜けるようであれば陽性と判断され、活動性の脱毛症（休止期脱毛症など）が疑われます。強く引っ張りすぎないように注意し、あくまで目安として行いましょう。

毛髪牽引テストのポイント

• 洗髪後24時間以上あける
• 毛束は50～60本程度
• 軽く、優しく引っ張る
• 数カ所で試す

頭皮全体の状態チェック

鏡を使って、頭皮全体の色や状態をチェックします。赤み、フケ、湿疹、毛穴の詰まりなどがないか確認しましょう。健康な頭皮は青白い色をしています。

炎症や乾燥などのトラブルは、抜け毛の原因となったり、休止期脱毛症を悪化させたりする可能性があります。

特に、びまん性の脱毛とともに頭皮に異常が見られる場合は、早めに皮膚科医に相談することが大切です。頭皮の状態を定期的にチェックする習慣をつけましょう。

写真で比較 休止期脱毛症の進行を視覚的に確認する方法

休止期脱毛症による変化は、毎日見ていると気づきにくいことがあります。定期的に頭部の写真を撮影し、過去の写真と比較することで、脱毛の進行度合いや治療による改善効果を客観的に把握できます。

定期的な頭部写真撮影のすすめ

スマートフォンなどを使い、頭頂部、前頭部、側頭部など、気になる部分の写真を同じ場所、同じ照明、同じ角度で定期的に（例：1ヶ月ごと）撮影します。

撮影時には、髪をかき分けて地肌が見えるようにすると、より変化が分かりやすくなります。これらの写真を時系列で比較することで、びまん性の脱毛がどの程度進行しているか、あるいは改善しているかを視覚的にチェックできます。

これは、皮膚科での診断や治療効果の判定にも役立つ資料となります。

比較する際のポイント

写真を比較する際は、以下の点に注意すると変化を捉えやすくなります。

写真比較時の着眼点

チェック項目	確認する内容	変化のサイン
分け目の幅	分け目部分の地肌の見える範囲	幅が広がっていれば進行の可能性
髪全体の密度	頭皮が透けて見える度合い	透け感が強まれば進行の可能性
つむじ周り	つむじ部分の地肌の広がり	範囲が広がっていれば進行の可能性

これらのポイントを意識して比較することで、わずかな変化も見逃しにくくなります。ストレスを感じすぎない範囲で、客観的な記録として活用しましょう。

毛根チェックのコツ 休止期脱毛症を見分けるポイント

抜け落ちた毛髪の毛根部分を観察することも、脱毛の種類を推測する手がかりになります。ルーペなどを使って、毛根の形状をチェックしてみましょう。

休止期毛根（棍棒状毛）の特徴

休止期脱毛症で抜ける毛の多くは、「休止期毛」です。休止期毛の毛根は、先端が丸く膨らんで棍棒（こんぼう）のような形をしているのが特徴です。これは「棍棒状毛（クラブヘア）」とも呼ばれます。

毛根鞘（もうこんしょう）と呼ばれる白いゼリー状の組織が付着していることもありますが、これは正常な休止期毛でも見られるものです。

抜け毛の大部分がこのような棍棒状の毛根であれば、休止期脱毛症の可能性が高いと考えられます。

他の脱毛症との毛根の違い

一方、成長期脱毛症（例：抗がん剤治療による脱毛）では、毛根が細く尖っていたり、途中でちぎれたような形をしていたりします。

また、男性型脱毛症（AGA）では、細く短い毛（軟毛）が多く見られ、その毛根も未発達で小さいことがあります。毛根の形状をチェックすることで、休止期脱毛症と他の脱毛症との鑑別に役立ちます。

毛根形状による脱毛タイプ判別（簡易チェック）

毛根の主な形状	疑われる脱毛タイプ	補足
棍棒状（先端が丸く太い）	休止期脱毛症、自然な抜け毛	白い毛根鞘が付着することも
細く尖っている、途中で切れている	成長期脱毛症	薬剤の影響などが原因
小さく未発達（細い毛の場合）	男性型脱毛症（AGA）など	毛髪の軟毛化に伴う

このチェックはあくまで目安であり、正確な診断は皮膚科医による総合的な判断が必要です。

要注意！専門家への相談が必要なサインとタイミング

セルフチェックで休止期脱毛症の可能性を感じたり、抜け毛の量や状態に不安を感じたりした場合は、自己判断で放置せず、皮膚科専門医に相談することが重要です。

早期の適切な対応が、症状の改善への近道となります。

急激な抜け毛の増加が続く場合

1日の抜け毛が200本を超えるような状態が数週間以上続く場合や、短期間で明らかに髪全体のボリュームが減少したと感じる場合は、専門家による診断が必要です。

特に、びまん性の脱毛が急速に進行している場合は、何らかの深刻な原因が隠れている可能性も否定できません。

皮膚科では、詳細な問診や視診、必要に応じて血液検査などを行い、脱毛の原因を特定し、適切な治療法や対策を提案します。

頭皮の異常（痛み、強いかゆみ、湿疹など）を伴う場合

抜け毛とともに、頭皮に強い痛み、かゆみ、フケ、湿疹、赤みなどの異常が見られる場合は、休止期脱毛症だけでなく、他の皮膚疾患（脂漏性皮膚炎、接触皮膚炎など）を合併している可能性があります。

これらの症状は、放置すると脱毛を悪化させることもあるため、早めに皮膚科を受診し、適切な治療を受けることが大切です。頭皮の状態を正確に診断してもらい、必要な対策を講じましょう。

セルフケアでの改善が見られない、または悪化する場合

生活習慣の改善やストレス軽減、市販の育毛剤などを試しても抜け毛が減らない、あるいはむしろ悪化しているように感じる場合は、専門家の介入が必要です。

休止期脱毛症の原因は多岐にわたり、中には鉄欠乏や甲状腺疾患など、医療機関での治療が必要なケースもあります。

自己判断での対策には限界があることを理解し、改善が見られない場合は速やかに皮膚科医の診断を仰ぎましょう。

皮膚科受診を検討するタイミング

• 1日の抜け毛が200本以上続く
• 短期間で急激に髪が薄くなった
• 頭皮に痛みやかゆみ、湿疹がある
• セルフケアで2～3ヶ月様子を見ても改善しない

よくある質問

休止期脱毛症は男性よりも女性に多いのですか？

休止期脱毛症は男性にも女性にも起こり得る脱毛症です。

ただし、女性の場合、出産（産後脱毛症）や鉄欠乏、過度なダイエットなど、特有の誘因が多いため、報告されるケースが多い傾向にあります。

男性でも、強いストレス、栄養不足、特定の薬剤の使用などが原因で発症します。びまん性の抜け毛が気になる場合は、性別に関わらず皮膚科にご相談ください。

ストレスが原因の場合、ストレスがなくなればすぐに髪は生えてきますか？

ストレスが原因で休止期脱毛症が起きた場合、ストレス要因が取り除かれても、すぐに毛髪が回復するわけではありません。

毛髪には成長サイクルがあり、ストレスによって休止期に入った毛髪が抜け落ち、新しい毛髪が成長を始めて目に見える長さになるまでには、数ヶ月から半年、あるいはそれ以上の期間が必要です。

焦らずに頭皮環境を整え、気長に回復を待つことが大切です。その間、皮膚科での適切なアドバイスや治療法が助けになります。

休止期脱毛症とAGA（男性型脱毛症）は併発しますか？

はい、休止期脱毛症とAGA（男性型脱毛症）が併発することはあります。

AGAがゆっくり進行しているところに、何らかの誘因で急性休止期脱毛症が起こると、抜け毛が一気に増えて症状が悪化したように感じることがあります。

このような場合、休止期脱毛症が改善しても、AGAによる薄毛は残存・進行する可能性があります。両者の特徴を理解し、皮膚科で正確な診断を受け、それぞれに応じた対策や治療法を検討することが重要です。

抜け毛の毛根に白いものが付いていますが、これは何ですか？

抜け毛の毛根に付着している半透明～白色のゼリー状のものは、多くの場合「毛根鞘（もうこんしょう）」と呼ばれる組織の一部です。

これは、毛根を包んでいる組織であり、正常な休止期の抜け毛にも見られるものです。毛根鞘が付いているからといって、必ずしも異常な抜け毛であるとは限りません。

ただし、大量に抜ける場合は、やはり休止期脱毛症などの可能性を考慮し、全体の抜け毛の量や他の症状と合わせて判断する必要があります。

休止期脱毛症の原因と検査法についてもっと詳しく知りたい方へ

この記事では、休止期脱毛症の「症状」と「セルフチェック」に焦点を当てて解説しました。

しかし、なぜ休止期脱毛症が起こるのか、皮膚科ではどのような検査を行うのか、といった「原因」や「検査法」について、さらに深く理解したい方もいらっしゃるでしょう。

休止期脱毛症の多岐にわたる原因（ストレス、栄養不足、ホルモンバランス、薬剤など）や、皮膚科で行う具体的な検査方法（問診、視診、毛髪牽引テスト、血液検査、ダーモスコピーなど）について、より詳細に解説した記事もご用意しています。

ご自身の状態をより深く理解し、適切な対策を講じるための一助として、ぜひ下記の記事も合わせてご覧ください。

休止期脱毛症の原因と皮膚科での検査法

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