ミノタブの初期脱毛で髪がスカスカになる原因と対策

ミノタブの初期脱毛で髪がスカスカになる原因と対策

ミノキシジルタブレット(ミノタブ)の服用を開始して間もなく、多くの人が直面するのが「初期脱毛」による一時的な髪の減少です。

鏡を見るたびに頭皮が透けて見えるスカスカな状態に不安を覚え、治療を中断しようかと迷う方も少なくありません。

しかし、この現象は薬が正しく作用し、ヘアサイクルが正常化へと向かうために必要な通過点です。

本記事では、なぜ一時的に髪が減るのかという理由から、スカスカに見える期間の目安、そして見た目のカモフラージュ方法や生活習慣での対策までを網羅的に解説します。

正しい知識を持つことで不安な時期を乗り越え、理想の毛量を取り戻すための手助けとなる情報を提供します。

目次

この記事の執筆者

AGAメディカルケアクリニック統括院長 前田 祐助
Dr.前田 祐助

AGAメディカルケアクリニック 統括院長

前田 祐助

【経歴】

慶應義塾大学医学部医学研究科卒業

慶應義塾大学病院 初期臨床研修課程終了

大手AGAクリニック(院長)を経て、2018年に薄毛・AGA治療の「AGAメディカルケアクリニック」新宿院を開設

2020年に横浜院、2023年に東京八重洲院を開設

院長プロフィール

資格・所属学会・症例数

【資格】

  • 医師免許
  • ⽇本医師会認定産業医
  • 医学博士

【所属学会】

  • 日本内科学会
  • 日本美容皮膚科学会
  • 日本臨床毛髪学会

【症例数】

3万人以上※

※2018年5月~2022年12月AGAメディカルケアクリニック全店舗の延べ患者数

初期脱毛で頭皮がスカスカに見える根本的な理由と働き

ミノキシジルタブレットが体内で作用し始めると、休止していた毛根が一斉に活性化し、新しい髪を作り出す準備に入ります。

この過程において、古く弱い髪が新しい髪に押し出される形で抜け落ちるため、一時的に薄毛が進行したように見えます。これは副作用による失敗ではなく、むしろ治療が順調に進んでいる証拠と言えます。

ヘアサイクルの強制的なリセットと休止期脱毛

私たちの髪は成長期、退行期、休止期という一定の周期(ヘアサイクル)を繰り返して生え変わります。

AGA(男性型脱毛症)を発症している場合、このヘアサイクルが乱れ、成長期が極端に短くなり、休止期が長くなっています。

ミノタブを服用すると、休止期にある毛根に対して強力な血管拡張作用と毛乳頭細胞への刺激が加わります。

薬の効果によって、本来であればまだしばらく頭皮に留まっていたはずの休止期の髪が、急速に成長を始めた新しい髪の芽によって下から押し上げられます。

これにより、意図せず古い髪が抜け落ちる現象が起きます。これを「初期脱毛」と呼びます。

つまり、ヘアサイクルが正常なリズムを取り戻すために、一度古い建物を解体して更地にするような作業が行われていると考えれば理解しやすいでしょう。

このリセットこそが、太く強い髪を生やすための準備なのです。

細く短い毛が優先的に抜けることによる視覚的変化

初期脱毛で抜ける髪の多くは、AGAの影響を受けて十分に成長できなかった「軟毛」と呼ばれる細く短い毛です。健康な髪に比べて毛根が浅く、少しの刺激でも抜けやすい状態にあります。

ミノタブの効果が現れると、これらの弱った髪が優先的に排出対象となります。一度に大量の軟毛が抜けると、頭皮を覆っていた密度が急激に低下します。

特に、もともと薄毛が気になっていた部分は残っている髪も細い傾向があるため、遮蔽物がなくなることで地肌が露出しやすくなります。これがスカスカに見える正体です。

太い髪が抜けるのではなく、これから太くなる可能性を失った古い髪が抜けているため、将来的にはプラスに働きますが、一時的な見た目のインパクトは避けられません。

初期脱毛とAGA進行の違い

比較項目初期脱毛AGAの進行
抜け毛の状態細く短い毛が大量に抜ける太さや長さがバラバラに抜ける
発生時期服用開始後2週間〜1ヶ月頃徐々に進行し、終わりがない
その後の経過太い毛が生えてくるさらに薄毛が進行する

血流改善に伴う毛根の活性化と一時的な脱毛増加

ミノキシジルには強力な血管拡張作用があります。これにより頭皮の毛細血管が広がり、毛根に必要な栄養や酸素が大量に送り込まれるようになります。

栄養を受け取った毛母細胞は細胞分裂を活発化させますが、この急激な環境変化に反応して、一時的に抜け毛が増えることがあります。

休眠していた毛根が一斉に「起きる」タイミングが重なることで、抜け毛の量も一時的に集中します。

通常であればバラバラのタイミングで抜けるはずの髪が、薬の力で同期して抜けるため、ごっそりと減ったような感覚に陥ります。

しかし、これは毛根が死滅したわけではなく、次世代の髪を育てるためのスペース作りを行っている最中です。血流が改善しているからこそ起きる反応であり、体が薬に反応しているポジティブなサインと捉えることが大切です。

スカスカな状態はいつまで続くのか?期間と終了の目安

初期脱毛による見た目の悪化は永遠に続くわけではありません。一般的には服用開始から2週間程度で始まり、約1ヶ月から2ヶ月程度で収束に向かいます。

個人差はありますが、3ヶ月を過ぎる頃には新しい産毛が確認でき、半年後には明らかな毛量の増加を実感するケースが大半です。

初期脱毛が始まる具体的なタイミングと予兆

ミノタブを飲み始めてすぐに髪が抜け始めるわけではありません。多くの人は服用開始から10日から2週間ほど経過したあたりで、シャンプー時の抜け毛の増加に気づきます。これは薬の成分が血中濃度を高め、毛根に到達して作用し始めるまでのタイムラグです。

予兆としては、頭皮が温かく感じるようになったり、軽いむず痒さを感じたりすることがあります。これらは血流が良くなっている証拠です。

その後、枕元に落ちる毛が増えたり、ドライヤー後の床に落ちる毛が目立つようになったりします。

この時期に「薬が合わないのではないか」と不安になる人が多いですが、むしろ薬が効き始めている合図ですので、冷静に観察を続ける必要があります。

脱毛のピーク時期と1日あたりの抜け毛本数

初期脱毛が始まってから2週間から3週間後あたりが、抜け毛のピークとなることが多いです。

通常、健康な人でも1日に50本から100本程度の髪が抜けますが、初期脱毛のピーク時にはその2倍から3倍、場合によっては200本から300本近く抜けることもあります。

排水溝が一度のシャンプーで真っ黒になったり、手櫛を通すだけで数本が抜けたりするのもこの時期です。

この期間は精神的に最も辛い時期ですが、永遠には続きません。ピークを過ぎれば、け毛の数は徐々に減少し、通常レベルへと戻っていきます。

この激しい抜け毛は、それだけ多くの休止期毛が成長期へと移行している証拠であり、後の発毛量への期待値とも言えます。

期間別の抜け毛推移の目安

経過期間抜け毛の状態頭皮の見た目
開始〜2週間変化なし〜微増変化なし
2週間〜1ヶ月急増(ピーク)地肌が透け始める(スカスカ感)
1ヶ月〜3ヶ月徐々に減少産毛が見え始める

初期脱毛が終わるサインと発毛への切り替わり

初期脱毛の終わりは、ある日突然ピタリと止まるわけではありません。日々のシャンプー時の抜け毛が少しずつ減っていき、「いつの間にか気にならなくなった」という形で収束します。

目安としては、服用開始から3ヶ月経過したあたりで落ち着く人が多いです。

初期脱毛が終わると同時に、あるいは少し遅れて、頭皮に変化が現れます。鏡で近くを見ると、以前はなかった細く短い産毛が生え際や頭頂部に確認できるようになります。

また、髪にコシが出てきたり、立ち上がりが良くなったりするのも発毛への切り替わりのサインです。手で触れた時にチクチクとした感触があれば、新しい髪が順調に育っています。

この段階まで来れば、スカスカな状態は徐々に改善され、見た目の密度も回復していきます。

スカスカに見えてしまう際の具体的な隠し方と対処法

初期脱毛期間中は物理的に髪の密度が下がるため、ヘアスタイルやスタイリング剤を工夫して乗り切ることが現実的な対処法となります。

髪を短くカットして地肌とのコントラストを弱めたり、専用のパウダーを使用したりすることで、周囲に気づかれずにこの時期を過ごすことが可能です。

薄毛を目立たせないヘアスタイルの工夫

髪がスカスカになると、隠そうとして髪を伸ばしてしまう人がいますが、これは逆効果になることが多いです。

長い髪は重みで寝てしまい、根本のボリュームが出にくくなるため、かえって地肌の透け感を強調してしまいます。また、長い髪が風で乱れると、薄い部分が露わになりやすくなります。

おすすめは、思い切って短髪にすることです。サイドや襟足を短く刈り上げるツーブロックや、全体を短くするソフトモヒカンなどは、トップのボリュームを相対的に多く見せる効果があります。

また、髪を明るめの色にカラーリングすることも有効です。黒髪と肌色のコントラストが強いと地肌が目立ちますが、髪色を明るくすることでその差を埋め、視覚的に薄毛を目立たなくすることができます。

美容師に「今は治療中で一時的に抜けているので、目立たないようにカットしてほしい」と相談すれば、適切なスタイルを提案してくれます。

増毛パウダーやコンシーラーの活用術

どうしても地肌の露出が気になる場合は、増毛パウダー(スーパーミリオンヘアーなど)や頭皮用コンシーラーを活用するのも一つの手です。

これらは植物性の繊維や粉末を静電気で髪に付着させたり、頭皮に直接色を塗ったりすることで、瞬時に毛量を多く見せるアイテムです。

使用する際のポイントは、欲張ってつけすぎないことです。少量を少しずつ、特に気になる分け目やつむじ周辺に馴染ませるように使用します。最近の製品は耐水性に優れているものも多く、多少の汗や雨では落ちにくくなっています。

重要な商談やデートなど、どうしても見た目を整えたい場面でこれらを使うことで精神的な安心感を得ることができます。ただし、頭皮への負担を考慮し、帰宅後は必ず丁寧にシャンプーをして洗い流すことが大切です。

カモフラージュアイテムの特徴

アイテムメリットデメリット
増毛パウダー立体感が出て自然に見える粉が飛び散る可能性がある
コンシーラー地肌を直接塗るため透けにくい近くで見ると塗った感が出る
スプレータイプ固定力があり崩れにくい髪がゴワつきやすい

帽子やウィッグを使用した物理的なカバー

仕事や生活環境が許すのであれば、帽子を着用するのが最も手軽で確実な方法です。帽子をかぶることで紫外線から頭皮を守ることもでき、一石二鳥の効果があります。

ただし、長時間かぶり続けると頭皮が蒸れて環境が悪化する可能性があるため、通気性の良い素材を選び、屋内ではこまめに脱ぐなどの配慮が必要です。

部分的なウィッグ(ヘアピース)の使用も検討の価値があります。最近では男性用の部分ウィッグも進化しており、ピンで留めるだけで簡単に装着でき、見た目も非常に自然です。

初期脱毛の期間だけと割り切って、安価なものを利用するのも賢い選択です。物理的に隠してしまえば鏡を見るたびに落ち込むストレスから解放され、精神衛生上も非常に良い影響を与えます。

初期脱毛期間中のメンタルケアと心構え

初期脱毛で最も注意すべきは、不安に負けて治療を自己判断で中止してしまうことです。

この現象は副作用ではなく好転反応であると強く認識し、髪が生えるための準備期間であると前向きに捉えることが成功への鍵となります。ストレス自体が薄毛の原因になるため、あまり気にしすぎない姿勢が大切です。

「効いている証拠」とポジティブに捉える重要性

髪が抜けるという事象は恐怖を伴いますが、ミノタブに関しては「抜ける=薬が効いている」という図式が成り立ちます。

もし薬を飲んでも全く抜け毛が増えない場合、それは薬が効いていない、もしくはヘアサイクルの改善が行われていない可能性があります。

つまり、初期脱毛が来たということはあなたの体が薬に反応し、発毛へのスイッチが入ったという喜ばしいニュースなのです。

「今抜けている毛は、どのみち近いうちに抜ける運命だった弱い毛だ」「これを乗り越えれば太い毛が生えてくる」と言い聞かせることが重要です。

多くのブログやSNSで、同じように初期脱毛を乗り越えてフサフサになった先輩たちの記録を見ることができます。成功体験談を読むことで未来の自分の姿をイメージし、現在の辛い状況を一時的な通過儀礼として受け入れることができます。

過度なストレスを避けるための生活の工夫

「ハゲてしまった」「もう生えてこないのではないか」と悩み続けることは、コルチゾールというストレスホルモンの分泌を促します。

コルチゾールは血管を収縮させ、せっかくミノタブで広げた血管を狭めてしまう可能性があります。つまり、抜け毛を気にしすぎることが、さらなる抜け毛を招くという悪循環に陥るのです。

この期間は、あえて鏡を見る回数を減らす、抜け毛の数を数えない、シャンプー時の抜け毛を見ないようにするといった対策が有効です。

また、趣味や運動に没頭して髪のことを考える時間を物理的に減らすのも良いでしょう。

十分な睡眠とリラックスできる時間を確保し、自律神経を整えることが、薬の効果を最大限に引き出すための土壌作りになります。

自己判断での減薬や中止のリスク

恐怖心から服用量を勝手に減らしたり、服用を止めたりすることは絶対に避けるべきです。初期脱毛の最中に薬を止めると、ヘアサイクルが改善途中で放り出されることになります。

その結果、抜けた髪が戻らないまま薄毛の状態が定着してしまうリスクがあります。

また、服用を止めたり再開したりを繰り返すと、ヘアサイクルが乱れ続け、毛根に過度な負担をかけることになります。一度始めたら、最低でも6ヶ月は継続するという覚悟が必要です。

どうしても不安が拭えない場合は独断で中止するのではなく、必ず処方を受けた医師に相談してください。医師の専門的なアドバイスを受けることで現状が正常な範囲内なのかどうかを客観的に判断することができます。

ミノタブの用量と初期脱毛の激しさの関係

ミノキシジルの含有量(2.5mg、5mg、10mgなど)が多いほど、効果が現れるのが早く、それに伴い初期脱毛も激しくなる傾向があります。高濃度の薬を使用する場合は、より大きな変化が起きることを事前に覚悟し、医師と相談しながら適切な用量を選択することが大切です。

濃度の違いがヘアサイクルに与える影響

ミノタブには一般的に2.5mg、5mg、10mgといった種類の錠剤が存在します。成分量が多いほど血管拡張作用が強く、毛乳頭細胞への刺激も強くなります。

そのため、休止期から成長期への移行がより急激に行われ、結果として初期脱毛の勢いも増すと考えられます。

例えば、10mgを服用している人は2.5mgの人に比べて初期脱毛の開始が早く、抜ける量も多くなる傾向があります。しかし、これは「より強力に効いている」ことの裏返しでもあります。

逆に低用量から始めた場合は初期脱毛が緩やかに起こり、気づかない程度で済むこともありますが、その分発毛の実感までに時間がかかることもあります。

自分の薄毛の進行度合いや、許容できる副作用のリスクに合わせて濃度を選ぶ必要があります。

内服薬(タブレット)と外用薬(塗り薬)の比較

一般的に、頭皮に塗布する外用薬(塗りミノ)よりも、内服薬(ミノタブ)の方が初期脱毛は起こりやすいと言われています。内服薬は成分が血液に乗って全身の毛根に届くため、作用範囲が広く、効果も強力だからです。

外用薬は塗布した部分に限定的に作用し、吸収率も内服に比べて低いため、初期脱毛もマイルドになる傾向があります。

ミノタブで激しい初期脱毛に見舞われた場合、一時的に外用薬に切り替えたり、併用して内服量を減らしたりする方法もあります。

ただし、効果の面では内服薬の方が圧倒的に高いため、本気で発毛を目指すのであれば、内服薬による初期脱毛は「避けて通れない道」と割り切るのが一般的です。

どちらを選択するかは、生活スタイルや副作用への懸念を考慮して医師と決定します。

濃度と形状による初期脱毛の違い

種類効果の強さ初期脱毛の傾向
ミノタブ(高用量)非常に強い激しく、短期間で起きやすい
ミノタブ(低用量)中程度比較的緩やか
外用薬(塗りミノ)穏やか起きないか、気づかない程度

医師との相談による用量調整の必要性

もし初期脱毛があまりにも激しく、日常生活に支障をきたすレベルであれば、医師に相談して用量を調整することを検討します。

例えば、毎日5mg飲んでいたものを2.5mgに減らしたり、1日おきの服用にしたりすることで血中濃度の上昇を緩やかにし、脱毛のペースを落とすことができる場合があります。

ただし、用量を減らせば当然ながら発毛効果も減弱します。重要なのは自己判断でピルカッターで割ったり間引いたりせず、医学的な知見に基づいて調整することです。

医師は患者さんの頭皮の状態や血圧などの健康状態を見て、最適なバランスを提案してくれます。

初期脱毛が不安な場合は最初から低用量でスタートし、徐々に増やしていくステップアップ方式を採用しているクリニックを選ぶのも一つの方法です。

初期脱毛以外の注意すべき副作用と異常のサイン

初期脱毛は正常な反応ですが、中には注意が必要な抜け毛や身体的な不調を伴うケースがあります。

頭皮の炎症や動悸、むくみなどの症状が同時に現れた場合は薬が体に合っていない可能性があるため、速やかに医師の診察を受けることが重要です。

頭皮の炎症や痒みを伴う場合

単に髪が抜けるだけでなく、頭皮が赤く腫れ上がったり、激しい痒みを伴ったり、大量のフケが出たりする場合は注意が必要です。

これはミノキシジルの成分そのものや、錠剤に含まれる添加物に対するアレルギー反応の可能性があります。

アレルギーによる皮膚炎を起こしている状態で服用を続けると頭皮環境が悪化し、薬の効果が出るどころか、炎症による脱毛(接触性皮膚炎など)を併発してさらに髪が失われる危険性があります。

このような症状が見られた場合は直ちに服用を中止し、皮膚科医や処方医に相談してください。初期脱毛とアレルギー反応は全く別物であるため、明確に区別して対処する必要があります。

動悸・息切れ・むくみなどの全身症状

ミノキシジルはもともと降圧剤として開発された薬であり、心臓や血管系に作用します。そのため、副作用として動悸、息切れ、手足や顔のむくみ、めまいなどが現れることがあります。

初期脱毛の時期にこれらの症状が強く出る場合、身体への負担が大きすぎると判断されます。特に、急激な体重増加(むくみによる水分貯留)や、安静時の動悸、胸の痛みを感じた場合は危険信号です。

髪を生やしたい一心で我慢してしまう人がいますが、健康を損なっては元も子もありません。循環器系に既往歴がある人は特に注意が必要であり、定期的な血液検査や健康診断を受けることが大切です。

これらの症状が出た場合は、薄毛治療よりも身体の安全を優先してください。

3ヶ月以上経っても脱毛が止まらないケース

初期脱毛は通常、長くても3ヶ月程度で収まります。もし半年近く飲み続けているのに、初期脱毛のような激しい抜け毛が止まらない、あるいは一向に新しい髪が生えてこない場合は、別の原因を疑う必要があります。

考えられる原因としては、AGA以外の脱毛症(円形脱毛症や甲状腺疾患による脱毛など)の併発、あるいは極度の栄養不足やストレスなどが挙げられます。

また、稀に薬が全く効かない体質(ノンレスポンダー)である可能性も否定できません。

漫然と飲み続けるのではなく、3ヶ月から半年を一つの区切りとして効果判定を行い、異常に期間が長い場合は専門医による詳細な検査を受けるべきです。

スカスカ期を乗り越えて発毛を加速させる生活習慣

薬の力だけでなく、自身の治癒力や細胞の活力を高めることで初期脱毛からの回復を早め、より太く強い髪を育てることができます。

髪の原料となる栄養素の摂取や、質の高い睡眠、頭皮環境の改善など、日々の積み重ねが薬の効果を底上げします。

髪の原料となるタンパク質と亜鉛の摂取

髪の毛の90%以上は「ケラチン」というタンパク質で構成されています。新しい髪を大量に作る時期には、材料となるタンパク質が大量に消費されます。

肉、魚、卵、大豆製品などを積極的に食事に取り入れ、良質なタンパク質を確保することが重要です。

また、摂取したタンパク質を髪(ケラチン)に合成する際に、酵素として働くのが「亜鉛」です。亜鉛は現代人に不足しがちなミネラルであり、これが不足するとせっかくタンパク質をとっても髪になりません。

牡蠣、レバー、ナッツ類などに多く含まれますが、食事での摂取が難しい場合はサプリメントを活用するのも有効です。

さらに、頭皮の血流や細胞分裂をサポートするビタミン群(特にビタミンB群、ビタミンC、ビタミンE)もバランスよく摂取することで、スカスカ期からのリカバリーを早めます。

摂取すべき主な栄養素

  • タンパク質(髪の主成分)
  • 亜鉛(髪の合成を助ける)
  • ビタミン類(頭皮環境を整える)

成長ホルモンを分泌させる睡眠の質

髪の成長に深く関わる「成長ホルモン」は、睡眠中に最も多く分泌されます。特に入眠直後の深い眠り(ノンレム睡眠)の間に集中的に分泌されるため、睡眠の質を高めることが発毛には不可欠です。

睡眠不足が続くと成長ホルモンの分泌が減り、毛母細胞の活動が低下してしまいます。就寝前のスマホ操作を控える、入浴して体温を上げてから寝る、夕食は就寝の3時間前までに済ませるなど、深く眠るための工夫を取り入れましょう。

また、決まった時間に起きて朝日を浴びることで体内時計が整い、夜間のホルモン分泌がスムーズになります。

薬を飲んでいても、体が疲弊していては髪は育ちません。十分な休養こそが、最強の育毛剤をサポートする土台となります。

頭皮環境を整える正しいシャンプーと紫外線対策

初期脱毛でスカスカになっている頭皮はバリア機能が低下し、外部刺激に弱くなっています。

この時期に洗浄力の強すぎるシャンプーを使ったり、爪を立てて洗ったりすると、頭皮を傷つけ、新生毛の成長を妨げてしまいます。

アミノ酸系の優しい洗浄成分のシャンプーを選び、指の腹で優しくマッサージするように洗うことが大切です。

また、髪が薄くなっている分、頭皮に直接紫外線が当たりやすくなっています。紫外線は頭皮の老化(光老化)を進め、毛根にダメージを与えます。

外出時は帽子をかぶるか、頭皮用の日焼け止めスプレーを使用するなどして、頭皮を紫外線から守ってください。

清潔で健康な土壌を保つことが、これから生えてくる髪を健やかに育てるための必須条件です。

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ミノタブの初期脱毛に関するよくある質問

ミノタブの初期脱毛で抜けた髪は必ず生えてきますか?

はい、基本的に必ず生えてきます。

初期脱毛は毛根が死んで抜けたのではなく、新しい髪が下から生えてくる過程で古い髪が押し出された現象です。

この後に生えてくる髪は、ミノキシジルの効果により以前よりも太く、成長期の長い健康な髪になることが期待できます。

初期脱毛がこない人もいるというのは本当ですか?

はい、本当です。初期脱毛の有無や程度には大きな個人差があります。元々のヘアサイクルの状態や、使用するミノタブの濃度によっても異なります。

初期脱毛がないからといって薬が効いていないわけではなく、抜け毛が増えずにそのまま髪が太くなるケースもあります。

逆に、初期脱毛がひどいからといって、将来すごく生えるという確約でもありません。

2回目の初期脱毛が起きることはありますか?

稀にですが、あります。

ヘアサイクルが整う過程で成長期に入った髪の周期が揃ってしまうことで、数ヶ月後や1年後にもう一度まとまった抜け毛が発生することがあります。

また、服用を一時中断して再開した場合や、薬の濃度を変えた場合にも2回目の初期脱毛が起きることがあります。

初期脱毛中に育毛剤や発毛剤を併用しても大丈夫ですか?

基本的には問題ありませんが、頭皮への刺激が強くなりすぎないよう注意が必要です。特にアルコール濃度の高い育毛剤は、敏感になっている頭皮にしみる可能性があります。

併用する場合は医師に相談の上、頭皮に優しい成分のものを選ぶか、ミノタブ単体で様子を見ることをおすすめします。

どのくらいスカスカになりますか?カツラが必要なレベルですか?

多くの場合は元々の薄毛部分が「少し進行したかな?」と感じる程度で、カツラが必要になるほど全頭が抜け落ちることは稀です。周囲の人から指摘されるほど激変する人は少数派です。

ただし、元々かなり進行している部分に関しては地肌の露出が増えるため、本人の主観的なショックは大きい傾向にあります。帽子や髪型でカバーできる範囲で収まることが大半です。

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