鏡を見るたびに感じる頭皮の透け感や抜け毛の増加に、一人で悩みを抱えていませんか。
薄毛の悩みは非常にデリケートであり、多くの方が改善策を模索しています。その選択肢の一つとして「フロジン外用液」による治療があります。
この記事ではフロジン外用液がどのような薬で、薄毛改善に対してどういった働きをするのか、その基本的な知識から正しい使い方、注意すべき点までを詳しく解説します。
フロジン外用液での薄毛改善治療について理解を深め、ご自身の悩みを解決するための一助としてください。
この記事の執筆者

AGAメディカルケアクリニック 統括院長
前田 祐助
【経歴】
慶應義塾大学医学部医学研究科卒業
慶應義塾大学病院 初期臨床研修課程終了
大手AGAクリニック(院長)を経て、2018年に薄毛・AGA治療の「AGAメディカルケアクリニック」新宿院を開設
2020年に横浜院、2023年に東京八重洲院を開設
資格・所属学会・症例数
【資格】
- 医師免許
- ⽇本医師会認定産業医
- 医学博士
【所属学会】
- 日本内科学会
- 日本美容皮膚科学会
- 日本臨床毛髪学会
【症例数】
3万人以上※
※2018年5月~2022年12月AGAメディカルケアクリニック全店舗の延べ患者数
フロジン外用液とは?薄毛治療における位置づけ
フロジン外用液は、カルプロニウム塩化物を主成分とする医療用医薬品です。頭皮に塗布することで局所的な血管拡張作用を示し、毛根部への血流を促します。
主に円形脱毛症や、頭皮の血行不良が関与すると考えられる一部の脱毛症(壮年性脱毛症など)の治療に用いられることがあります。
AGA(男性型脱毛症)治療においては主力の治療薬とは異なる位置づけですが、補助的な役割として、または他の治療が合わない場合の選択肢として検討されることがあります。
フロジン外用液の主成分と基本的な働き
フロジン外用液の有効成分は「カルプロニウム塩化物」です。この成分は、アセチルコリンという体内の物質に似た作用(副交感神経刺激作用)を持っています。
頭皮に塗布すると皮膚から吸収されて毛細血管に作用し、血管を拡張させます。血管が広がることで、その部分の血流量が増加します。
毛髪の成長には、毛根にある毛乳頭細胞や毛母細胞へ酸素や栄養素が十分に供給されることが重要です。
フロジン外用液は、この血流を増加させることで毛根への栄養補給を助け、毛髪の成長をサポートすると考えられています。
AGA(男性型脱毛症)治療におけるフロジンの役割
AGA(男性型脱毛症)の主な原因は男性ホルモンの一種であるDHT(ジヒドロテストステロン)が毛乳頭細胞の受容体に作用し、毛髪の成長期を短縮させることです。
したがって、AGA治療の基本はこのDHTの生成を抑える内服薬(フィナステリドやデュタステリド)や、毛母細胞に直接働きかけて発毛を促す外用薬(ミノキシジル)が中心となります。
フロジン外用液にはこれらAGAの根本原因に直接作用する働きはありません。しかし、頭皮の血流を改善することは、毛髪の健やかな成長環境を整える上で有益です。
そのため、AGA治療において、これらの主要な治療薬を補助する目的で、あるいは頭皮の血行不良が目立つ場合に併用されることがあります。
他の薄毛治療薬(ミノキシジル等)との違い
薄毛治療に用いられる外用薬として、フロジン外用液(カルプロニウム塩化物)とミノキシジル外用薬はよく比較されます。
どちらも血管拡張作用を持ちますが、その作用の仕方や推奨される脱毛症のタイプが異なります。
ミノキシジルは、毛母細胞に直接働きかけ、毛髪の成長期を延長させたり、休止期の毛包を成長期に移行させたりする、より直接的な発毛効果が認められています。
一方、フロジン外用液は、主に血流改善を通じて間接的に発毛環境を整える役割が期待されます。
主な外用薬の比較
| 項目 | フロジン外用液(カルプロニウム塩化物) | ミノキシジル外用薬 |
|---|---|---|
| 主な作用 | 局所血管拡張による血流改善 | 毛母細胞の活性化、血管拡張 |
| 主な対象(承認範囲) | 円形脱毛症、壮年性脱毛症など | 壮年性脱毛症(AGA) |
| 入手方法 | 医療機関での処方 | 医療機関での処方、または市販薬(濃度による) |
フロジンが推奨される薄毛のタイプ
フロジン外用液は、その血流促進作用から、頭皮の血行不良が原因の一つと考えられる脱毛症に適しているとされます。医療機関では、円形脱毛症の治療に広く用いられてきました。
また、加齢やストレス、生活習慣の乱れなどにより頭皮の血流が悪化していると考えられるタイプの薄毛(例:壮年性脱毛症の一部)に対しても、その改善効果を期待して処方されることがあります。
ただし、AGAのように男性ホルモンが強く関与する脱毛症に対しては、単独での効果は限定的である可能性があり、医師が患者の状態を診断した上で、治療の選択肢の一つとして検討します。
フロジン外用液が薄毛改善に期待される理由
フロジン外用液の主成分であるカルプロニウム塩化物には頭皮の血管を拡張させ、毛根への血流を増加させる作用があります。
この血流の改善が毛髪の成長に必要な酸素や栄養素の供給を助け、薄毛の改善につながることが期待されます。
局所血管拡張作用による血流促進
フロジン外用液を頭皮に塗布すると有効成分カルプロニウム塩化物が皮膚から吸収され、局所の毛細血管に作用します。この成分は血管の筋肉を弛緩させ、血管を広げる(拡張させる)働きを持っています。
特に、頭皮のような末梢の血流を増加させる効果が知られています。毛根部(毛乳頭)には多くの毛細血管が分布しており、毛髪の成長を支えています。
この部分の血流が滞ると毛髪の成長が妨げられる可能性があります。フロジン外用液は、この血流を物理的に増やすことで、毛髪が育ちやすい環境を整える手助けをします。
毛乳頭細胞への働きかけ
毛乳頭細胞は、毛母細胞に「髪の毛を作れ」という指令を出す、発毛の司令塔ともいえる重要な細胞です。この毛乳頭細胞の活動は、周囲の血流から受け取る栄養素や酸素に大きく依存しています。
フロジン外用液による血流促進は、結果として毛乳頭細胞への栄養供給を増加させます。栄養状態が改善された毛乳頭細胞はより活発に機能し、毛母細胞の分裂・増殖を促すシグナルを送ることが期待できます。
これにより、細く弱々しくなった毛髪が太く成長したり、休止期にあった毛根が再び成長期に入ったりするのを助ける可能性があります。
皮脂の分泌抑制に関する考察
カルプロニウム塩化物にはアセチルコリン様の作用があると述べましたが、アセチルコリンは皮脂腺の活動にも関与しています。
一部の研究では、この成分が皮脂の過剰な分泌を調整する可能性も示唆されています。
過剰な皮脂は毛穴を詰まらせたり、頭皮環境を悪化させて炎症(脂漏性皮膚炎など)を引き起こしたりすることがあり、これらが脱毛の間接的な原因となることもあります。
フロジン外用液が皮脂分泌を適度な状態に保つ助けとなるのであれば、それは頭皮環境の正常化を通じても、薄毛改善に寄与する一つの要因となり得ます。
ただし、この作用は主たる効果である血流促進に比べると副次的なものと考えられます。
発毛促進と脱毛予防の可能性
フロジン外用液のこれらの作用(血流促進、毛乳頭細胞への栄養供給改善、頭皮環境の調整)が組み合わさることで、総合的に毛髪の健康がサポートされます。
具体的には、現在生えている毛髪の成長期を維持し、細くなるのを防ぐ(脱毛予防)効果や、弱った毛根を活性化させて新たな毛髪の成長を促す(発毛促進)効果が期待されます。
特に血行不良が薄毛の主因となっている場合や、AGA治療薬の補助として用いる場合には、これらの効果が薄毛改善の一助となると考えられています。
フロジン外用液の正しい使い方と塗布量
フロジン外用液の効果を適切に得るためには、医師の指示に従い、正しい用法・用量を守ることが重要です。
自己判断で使用量や回数を変更すると、期待した効果が得られないだけでなく、副作用のリスクを高める可能性もあります。
1日の使用回数とタイミングの目安
一般的に、フロジン外用液は1日に2回から3回、適量を頭皮に塗布するよう指示されることが多いです。
使用するタイミングについては医師から特別な指示がない限り、例えば朝の整髪時と夜の入浴後など、生活リズムに合わせて続けやすい時間帯を選ぶと良いでしょう。
特に入浴後は頭皮が清潔であり、血行も良くなっているため、薬剤の浸透に適していると考えられます。
ただし、塗布する間隔が短すぎたり、1日の使用回数を守らなかったりすると、局所的な刺激や副作用が出やすくなるため注意が必要です。
1回あたりの適切な塗布量
1回あたりの塗布量は薄毛が気になる範囲によって異なりますが、頭皮全体にいきわたる程度の量(通常は数mL程度)が目安とされます。
フロジン外用液の容器は先端を頭皮に直接押し当てて塗布するタイプや、スポイトで吸い上げるタイプなどがあります。
いずれの場合も、薬剤が出すぎて頭皮から垂れたり、必要以上に広範囲に使用したりしないよう注意します。
医師から指示された1回量を守り、特に気になる部分を中心に、その周辺にも薄く広げるように塗布するのが一般的です。過剰に使用しても効果が高まるわけではなく、むしろ副作用のリスクが増加します。
効果的な塗布方法と頭皮マッサージ
フロジン外用液を塗布する際は、まず髪をかき分け、ボトルの先端や指先が直接頭皮に触れるようにします。
薬剤を頭皮に直接塗布した後、指の腹を使って軽くマッサージするように揉み込むと薬剤の浸透を助け、同時に頭皮の血行をさらに促進する効果が期待できます。
マッサージは爪を立てずに優しく行うことが大切です。強くこすったり、爪で頭皮を傷つけたりすると、炎症や薬剤の過剰な吸収を引き起こす可能性があります。
塗布後は、薬剤が乾くまで自然乾燥させます。
塗布時の注意点
フロジン外用液を使用する際には、いくつかの注意点があります。
まず、塗布する頭皮が清潔であることが望ましいです。洗髪後の場合は、髪や頭皮をよく乾かしてから使用してください。水分が残っていると薬剤が薄まったり、垂れやすくなったりします。
また、整髪料(ワックスやスプレーなど)を使用する場合は、フロジン外用液を塗布して乾いた後に使用するのが順序です。
先に整髪料がついていると、薬剤が頭皮に十分に浸透しない可能性があります。目や口に入らないよう注意し、万が一入った場合はすぐに水で洗い流してください。
フロジン外用液治療で知っておくべき副作用
フロジン外用液は外用薬ですが、医薬品である以上、副作用が起こる可能性はゼロではありません。多くは塗布した部分の局所的な症状ですが、体質や使用方法によっては注意が必要です。
主な皮膚症状(かゆみ、発赤、刺激感)
フロジン外用液の副作用として最も報告が多いのは、塗布した部位の皮膚症状です。具体的には、頭皮のかゆみ、赤み(発赤)、ヒリヒリとした刺激感、発疹、フケの増加などが挙げられます。
これらは薬剤そのものの刺激や、アレルギー反応によって引き起こされます。また、フロジン外用液に含まれるアルコール(溶剤として)が刺激の原因となることもあります。
軽度な症状であれば、使用を続けるうちに慣れてくることもありますが、症状が強い場合や、日に日に悪化するような場合は使用を中止し、医師に相談することが必要です。
全身的な副作用の可能性(発汗、ほてりなど)
フロジン外用液は局所に作用する薬ですが、塗布した薬剤の一部が血流に乗って全身に巡り、全身的な副作用を引き起こす可能性もまれにあります。
カルプロニウム塩化物の血管拡張作用や副交感神経刺激作用により、全身の(特に顔や首の)ほてり感、多量の発汗、吐き気、悪寒、頭痛などが報告されています。
これらの症状は、薬剤を過剰に使用した場合や、頭皮に傷や炎症があって薬剤が吸収されやすくなっている場合に起こりやすいとされます。
塗布後にこのような体調の変化を感じた場合は、速やかに医師の診察を受けてください。
主な副作用のまとめ
| 分類 | 症状の例 | 対処法 |
|---|---|---|
| 局所(皮膚) | かゆみ、発赤、刺激感、発疹、フケ | 軽度なら様子見。強い場合、悪化する場合は使用中止し医師に相談。 |
| 全身 | ほてり、発汗、吐き気、頭痛、悪寒 | 速やかに使用を中止し、医師の診察を受ける。 |
副作用が起きた場合の対処法
フロジン外用液を使用して、上記のような何らかの異常を感じた場合の基本的な対処法は、まず使用を中止することです。
軽度のかゆみや刺激感であっても我慢して使用を続けると症状が悪化し、皮膚炎などに移行してしまう恐れがあります。
使用を中止しても症状が改善しない場合や、ほてりや発汗などの全身症状が現れた場合は、薬剤が体質に合っていないか、他の原因が考えられるため、必ず処方を受けた医師に相談してください。
その際、いつからどのような症状が出ているのかを具体的に伝えると、医師も適切な判断がしやすくなります。
長期使用における安全性
フロジン外用液は、比較的長く使用されることがある薬剤です。適切に使用している限り、長期使用による重大な安全性の問題が指摘されることは少ないとされています。
しかし、長期間使用していると頭皮の状態が変化したり、体質が変わったりすることで、それまで問題なかった方でも副作用が出始める可能性があります。
また、漫然と使用を続けるのではなく、定期的に医師の診察を受け、治療の効果や頭皮の状態をチェックしてもらい、使用の継続について判断を仰ぐことが大切です。
フロジン外用液による薄毛改善の効果実感までの期間
フロジン外用液を含む薄毛治療は、効果を実感するまでに一定の期間を要するのが一般的です。
毛髪にはヘアサイクル(毛周期)があり、薬剤が作用して新しい毛髪が成長し、それが目に見える長さになるまでには時間がかかります。
治療開始から初期変化までの目安
フロジン外用液の使用を開始してから、何らかの変化を感じ始めるまでの期間には個人差が大きいです。
早い方では2〜3ヶ月程度で抜け毛の減少や、うぶ毛の増加といった初期変化を感じる場合もありますが、一般的にはより長い期間が必要です。
フロジン外用液の主な作用は血流改善であり、AGA治療薬のように直接的に発毛を強力に促すものではないため、効果の発現は比較的緩やかである可能性があります。
まずは根気よく、医師の指示通りに使用を継続することが基本となります。
効果判定に必要な継続期間
薄毛治療の効果を正しく判定するためには、最低でも6ヶ月間は治療を継続することが推奨されます。ヘアサイクルの中で、毛髪が「成長期」に入り、太く長く成長するまでには数ヶ月単位の時間が必要です。
使用開始後すぐに目に見える変化がなくても、頭皮の下では血流が改善し、毛根が活性化し始めているかもしれません。
6ヶ月間、用法・用量を守って使用しても全く変化が見られない場合は、その時点で改めて医師と相談し、治療法の見直し(薬剤の変更、追加治療の検討など)を行うのが一般的です。
フロジン外用液の効果を実感するまでの期間は多くの薄毛治療と同様に、長期的な視点を持つことが重要です。
効果が出にくいと感じた時の見直し
数ヶ月使用しても効果が実感できない場合、いくつかの要因が考えられます。
まず、AGA(男性型脱毛症)が強く進行している場合、フロジン外用液の血流改善作用だけでは、AGAの根本原因である男性ホルモンの影響を上回る効果が出にくいことがあります。
この場合、フィナステリドやデュタステリドといった内服薬の併用が必要かもしれません。
また、使用方法が正しくない(塗布量が少ない、回数が不規則など)、あるいは頭皮環境の悪化や生活習慣の乱れなど、他の要因が薄毛を進行させている可能性もあります。
効果が不安な場合は自己判断で中断せず、医師に相談して原因を探ることが大切です。
効果実感までの期間(目安)
| 期間 | 期待される変化(個人差あり) | 判断 |
|---|---|---|
| 1〜3ヶ月 | 抜け毛の減少(感じる人もいる)、頭皮の血行改善 | まだ効果判定には早い。継続が重要。 |
| 3〜6ヶ月 | うぶ毛の発生、毛髪のハリ・コシの改善 | 初期変化が見え始める時期。 |
| 6ヶ月以降 | 毛髪の密度や太さの改善 | 治療効果の本格的な判定時期。 |
治療を中断する判断基準
治療を中断する判断は、基本的には医師と相談の上で行います。明確な判断基準としては、まず「重篤な副作用が出た場合」です。この場合は直ちに中断が必要です。
次に、「一定期間(例:6ヶ月以上)正しく使用しても、全く効果が認められない場合」です。この場合も、治療法が合っていない可能性があるため、継続の是非を医師と検討します。
逆に、ある程度の改善が見られ、その状態を維持(キープ)する目的に切り替える場合もあります。
自己判断で「少し良くなったから」と中断すると、再び薄毛が進行する可能性もあるため、慎重な判断が求められます。
フロジン外用液治療の費用相場と入手方法
フロジン外用液は医療用医薬品であるため、入手には医師の診察と処方箋が必要です。薬局やドラッグストアで市販されている育毛剤とは異なり、自由に購入することはできません。
医療機関での処方(皮膚科・AGAクリニック)
フロジン外用液(またはそのジェネリック医薬品)を処方してもらうには、皮膚科やAGA(男性型脱毛症)を専門とするクリニックを受診する必要があります。
医師が診察し、頭皮の状態や脱毛症の種類を診断した上で、フロジン外用液による治療が適していると判断された場合に処方されます。
AGA治療を専門とするクリニックではフロジン外用液だけでなく、AGA治療の内服薬やミノキシジル外用薬など、他の治療選択肢と併せて、その方に合った治療法を提案してもらえます。
薬価と診察料を含めた費用の目安
フロジン外用液の治療にかかる費用は医療機関によって異なります。費用は、主に「診察料」と「薬剤費」で構成されます。
円形脱毛症など病気の治療として処方される場合は健康保険が適用されることがありますが、AGA(男性型脱毛症)のような美容的な側面が強い薄毛治療の場合、自由診療(保険適用外)となるのが一般的です。
自由診療の場合、費用は全額自己負担となります。薬剤費(フロジン外用液5%の場合)は、薬価(公定価格)自体はそれほど高額ではありませんが、自由診療の場合はクリニックが独自に価格を設定できるため、差が生じます。
おおよその目安として、診察料と合わせて1ヶ月あたり数千円程度からというのが一つの相場感ですが、詳しくは受診する医療機関に直接確認することが必要です。
費用の内訳(自由診療の場合の例)
| 項目 | 費用の目安(1回あたり) | 備考 |
|---|---|---|
| 初診料 | 3,000円〜5,000円程度 | 初回のみ。 |
| 再診料 | 1,000円〜3,000円程度 | 2回目以降。 |
| 薬剤費(フロジン外用液) | 2,000円〜4,000円程度(1ヶ月分) | 処方量やクリニックの設定による。 |
ジェネリック医薬品(後発品)の選択
フロジン外用液(先発医薬品)には、有効成分「カルプロニウム塩化物」を同量含むジェネリック医薬品(後発医薬品)が存在します。
ジェネリック医薬品は先発医薬品と効能・効果が同等であると認められており、一般的に薬剤費が安価であるというメリットがあります。
治療を長期間続ける場合、この薬剤費の差は大きな違いとなることもあります。ジェネリック医薬品を希望する場合は、診察時に医師に相談してみるとよいでしょう。
ただし、クリニックによっては先発医薬品のみ、あるいはジェネリック医薬品のみの取り扱いとなる場合もあります。
個人輸入のリスクと注意点
インターネットを通じて、海外から医薬品を個人的に輸入(個人輸入代行)する形でフロジン外用液やその類似品を入手しようと考える方もいるかもしれません。しかし、これには非常に大きなリスクが伴います。
個人輸入で入手した医薬品は、偽造品や品質が劣化しているものである可能性が否定できません。
また、万が一、それを使用して重篤な健康被害(副作用)が生じた場合、日本の医薬品副作用被害救済制度の対象外となり、適切な補償が受けられません。
薄毛治療は医師の診断と指導のもと、安全性が確認された国内の正規ルートで処方を受けることが大前提です。安全かつ効果的な治療のためにも、安易な個人輸入は避けるべきです。
フロジン外用液と併用できる薄毛対策
フロジン外用液による治療と並行して、生活習慣の見直しや他の治療法を組み合わせることで、より良い結果が期待できる場合があります。
ただし、他の薬剤を併用する場合は必ず医師に相談し、その指示に従ってください。
AGA治療薬(内服薬)との併用
AGA(男性型脱毛症)が進行している場合、フロジン外用液による血流改善だけでは効果が不十分なことがあります。
AGAの根本原因であるDHT(ジヒドロテストステロン)の働きを抑えるためには、内服薬(フィナステリドやデュタステリド)の使用が標準的な治療となります。
フロジン外用液(外からの血流改善)とこれらの内服薬(内からの原因抑制)は、作用する点が異なるため、医師の判断のもとで併用されることがあります。
内服薬でAGAの進行を抑えつつ、フロジン外用液で頭皮環境と血流をサポートするという、多角的なアプローチが可能になります。
併用が検討される主なAGA内服薬
- フィナステリド
- デュタステリド
頭皮環境を整えるヘアケア
フロジン外用液の効果を最大限に引き出すためには、薬剤が浸透しやすい清潔な頭皮環境を保つことが重要です。
毎日のシャンプーは頭皮の余分な皮脂や汚れを落とすために必要ですが、洗いすぎや強い刺激は逆効果です。
アミノ酸系などの低刺激なシャンプーを選び、指の腹で優しくマッサージするように洗い、すすぎ残しがないよう十分注意しましょう。
また、洗髪後はドライヤーでしっかりと頭皮を乾かすことも大切です。濡れたまま放置すると雑菌が繁殖しやすくなり、頭皮トラブルの原因となります。
薄毛改善のための食生活と生活習慣
毛髪は私たちが食べたものから作られています。特定の食品だけが発毛に効くというわけではありませんが、栄養バランスの取れた食事は健康な毛髪を育むための土台となります。
特に毛髪の主成分であるタンパク質、およびその代謝を助けるビタミンやミネラル(特に亜鉛)は重要です。
また、睡眠不足や過度なストレス、喫煙習慣は、血流を悪化させたり、ホルモンバランスを乱したりして、薄毛を助長する要因となります。
十分な睡眠時間を確保し、適度な運動でストレスを発散し、禁煙を心がけるなど日々の生活習慣を見直すことも、フロジン外用液による治療をサポートする上で大切な要素です。
薄毛対策で意識したい生活習慣
| 項目 | 具体的な内容 |
|---|---|
| 食事 | タンパク質、ビタミン、ミネラル(亜鉛など)をバランス良く摂取する。 |
| 睡眠 | 質の良い睡眠を十分な時間(例:6〜8時間)確保する。 |
| 運動・ストレス | 適度な運動を習慣化し、ストレスを溜めない工夫をする。 |
| 喫煙 | 禁煙を心がける(喫煙は血管を収縮させ血流を悪化させる)。 |
ストレス管理の重要性
精神的なストレスは自律神経のバランスを崩し、血管を収縮させて頭皮の血流を悪化させる一因となります。また、ストレスホルモンが脱毛に関与する可能性も指摘されています。
フロジン外用液は血流を改善する薬ですが、ストレスによって常に血管が収縮しやすい状態にあれば、その効果も半減してしまうかもしれません。
趣味の時間を持つ、リラックスできる入浴法を試す、信頼できる人に話を聞いてもらうなど、自分に合った方法でストレスを上手に管理し、心身ともに健康な状態を保つことが、薄毛改善への近道となります。
フロジン外用液による薄毛改善治療に関するよくある質問
フロジン外用液による薄毛改善治療に関して、多くの方が抱く疑問についてお答えします。
- フロジン外用液の使用をやめるとどうなりますか?
-
フロジン外-用液の使用を中止すると、薬剤による血流促進効果が得られなくなります。
もし、フロジン外用液の効果によって薄毛の進行が抑制されていたり、発毛が促されたりしていた場合、使用を中止することで、数ヶ月かけて徐々に元の状態に戻っていく可能性があります。
特にAGA(男性型脱毛症)の場合は進行性であるため、治療によって得られた効果を維持するためには、医師の指導のもとで治療を継続することが基本となります。
自己判断での中断は避け、医師に相談してください。
- 女性の薄毛にも使用できますか?
-
フロジン外用液(カルプロニウム塩化物)は、円形脱毛症やびまん性脱毛症など女性の薄毛治療に対しても処方されることがあります。
男性ホルモンに直接作用する薬剤ではないため、女性が使用すること自体に大きな制約はありません。
ただし、女性の薄毛の原因は多様であり、貧血や甲状腺機能の異常、ホルモンバランスの乱れなどが関係していることもあります。
必ず医師の診断を受け、原因に応じた適切な治療法の一つとしてフロジン外用液が適しているかを判断してもらう必要があります。
- 市販の育毛剤との違いは何ですか?
-
最も大きな違いは、フロジン外用液が「医療用医薬品」であるのに対し、市販の育毛剤の多くは「医薬部外品」である点です。
医療用医薬品は、病気の「治療」を目的とし、有効成分の効果が明確に認められているもので、医師の処方が必要です。
一方、医薬部外品は、主に「予防」や「衛生」を目的としており、効果・効能が認められた有効成分が含まれていますが、その作用は医薬品に比べて緩やかです。
市販の育毛剤にも血行促進成分が含まれているものがありますが、フロジン外用液のカルプロニウム塩化物(5%など)は、医療用として高い濃度で配合されています。
- 匂いや使用感はどのようなものですか?
-
フロジン外用液は基剤としてアルコール(エタノール)を含んでいるため、塗布時に特有のアルコール臭を感じることがあります。この匂いは薬剤が乾くとともに揮発して薄れます。
使用感としては、アルコールによる清涼感や、スーッとした刺激を感じることがあります。人によっては、この清涼感が心地よいと感じる場合もあれば、刺激として強く感じすぎる場合もあります。
また、液体タイプのため、塗布後に多少のべたつきを感じることもありますが、一般的には乾きやすい製剤となっています。
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