近年、薄毛の悩みを持つ男性は若年層にも広がっています。まだ薄毛ではないけれど将来が不安、と感じている方も多いでしょう。
本記事は、そうした見込み客の方々が抱える「薄毛予防シャンプーって本当に効果があるの?」「何歳から使い始めるべき?」といった疑問に対し、親切丁寧に答え、明日から実践できる具体的な頭皮ケアの方法を解説します。
薄毛予防シャンプーは、育毛剤と異なり、頭皮環境を整える「土台作り」に重要な役割を果たします。正しい知識と選び方を身につけることが、健やかな髪を維持するための第一歩です。
薄毛予防に関心を持つすべての男性が、納得してケアを始められるよう、選び方から効果的な使い方、日常のケアまで、専門的な視点からわかりやすく深掘りします。
この記事の執筆者

AGAメディカルケアクリニック 統括院長
前田 祐助
【経歴】
慶應義塾大学医学部医学研究科卒業
慶應義塾大学病院 初期臨床研修課程終了
大手AGAクリニック(院長)を経て、2018年に薄毛・AGA治療の「AGAメディカルケアクリニック」新宿院を開設
2020年に横浜院、2023年に東京八重洲院を開設
資格・所属学会・症例数
【資格】
- 医師免許
- ⽇本医師会認定産業医
- 医学博士
【所属学会】
- 日本内科学会
- 日本美容皮膚科学会
- 日本臨床毛髪学会
【症例数】
3万人以上※
※2018年5月~2022年12月AGAメディカルケアクリニック全店舗の延べ患者数
薄毛予防シャンプーとは?誤解されやすい役割の解説
「薄毛予防シャンプー」と聞くと、「髪が生えるシャンプー」だと誤解する方がいますが、その役割は異なります。
薄毛予防シャンプーの核心的な役割は、発毛を促すことではなく、薄毛の原因となる頭皮環境の悪化を防ぎ、健やかな髪が育つための「土台」を整えることです。
過剰な皮脂、フケ、かゆみといった頭皮トラブルは、毛根に負担をかけ、健康な髪の成長を妨げます。
これらのトラブルを解消し、清潔で潤いのある頭皮環境を維持することが、予防シャンプーの最も大切な効果を発揮します。
育毛剤とシャンプーの役割の違い
薄毛対策において、シャンプーと育毛剤は混同されがちですが、それぞれが担う役割は明確に分かれています。
育毛剤は、有効成分を毛母細胞や毛乳頭に送り届け、すでに生えている髪の成長を促したり、抜け毛を予防したりすることを目的とします。
一方、薄毛予防シャンプーは、頭皮の汚れを落とし、毛穴の詰まりを防ぎ、炎症を抑えることで、育毛剤の成分が浸透しやすい環境を整える「下準備」を担当します。
たとえるなら、シャンプーは畑を耕す作業であり、育毛剤は種をまき肥料を与える作業です。どちらも薄毛予防には重要ですが、役割が全く違うことを理解してください。
育毛剤と薄毛予防シャンプーの主な違い
| 項目 | 薄毛予防シャンプー | 育毛剤 |
|---|---|---|
| 主な役割 | 頭皮の洗浄と環境整備 | 発毛促進、育毛、脱毛予防 |
| 使用目的 | 汚れ除去、皮脂バランス調整 | 有効成分の浸透、毛髪の成長 |
| 使用頻度 | 日常的な洗髪時 | 通常は1日1〜2回、集中的に |
この役割の違いを理解することで、薄毛予防シャンプーに過度な期待を抱かず、適切な対策を講じられます。予防シャンプーは、日々の頭皮ケアの基礎であり、土台なくして応用は成立しません。
シャンプーが薄毛予防に果たす役割
薄毛予防シャンプーは、頭皮の血行促進、抗炎症、保湿の三つの要素で薄毛の進行を抑えます。
まず、適切な洗浄力で毛穴の奥の皮脂やスタイリング剤の残留物を除去し、毛根が呼吸しやすい状態を作ります。
次に、配合されている抗炎症成分が、かゆみや赤みといった頭皮の慢性的な炎症を抑え、脱毛のリスクを減らします。
最後に、頭皮に必要な潤いを保つことで、乾燥によるバリア機能の低下を防ぎ、外部刺激から頭皮を守ります。これらの頭皮環境の改善こそが、薄毛を予防するうえで大きな効果を発揮します。
スカルプケアと一般的なシャンプーの違い
一般的なシャンプーの多くは、髪の毛の汚れを落とすことや、仕上がりの手触りの良さに重点を置いています。そのため、洗浄力が強すぎたり、シリコンなどのコーティング剤が多く含まれていたりすることがあります。
一方、薄毛予防を目的としたスカルプケアシャンプーは、頭皮への優しさと頭皮環境の改善に特化しています。
アミノ酸系などの低刺激な洗浄成分を採用し、頭皮の潤いを奪いすぎないように配慮し、育毛に関連する有効成分(グリチルリチン酸ジカリウムなど)が配合されている点が大きな違いです。
薄毛予防を考えるならば、洗浄力よりも頭皮への影響を考慮したスカルプシャンプーを選ぶことが重要になります。
薄毛予防シャンプーを使い始める年齢の目安
薄毛予防シャンプーを使い始める「正解の年齢」はありません。薄毛予防は、症状が出てから始めるよりも、将来のリスクを考慮して早めに始めることが非常に効果的です。
一般的に、男性ホルモンの影響や生活習慣の乱れが顕在化し始める20代後半から30代前半を目安に、頭皮ケアへの意識を高めるのが理想的です。
予防を始めるべき初期サイン
予防シャンプーへの切り替えを検討するべき初期サインはいくつかあります。
以前よりも抜け毛が増えたと感じる、頭皮のベタつきや臭いが気になるようになった、フケやかゆみが慢性的に発生するなどがその例です。
これらの症状は、頭皮環境が悪化し、毛根に負担がかかり始めている証拠です。
特に、抜け毛の中に細くて短い髪の毛が増えている場合は、髪の成長サイクル(ヘアサイクル)が乱れ始めている可能性が高く、薄毛が進行する前の重要なサインと捉えるべきです。
これらのサインを見逃さず、すぐに対策を講じることは、将来の薄毛リスクを大きく軽減します。
20代・30代から始めるべき理由
20代や30代は、仕事のストレスや不規則な生活習慣、過度な飲酒や喫煙などにより、頭皮環境が急激に悪化しやすい時期です。
また、男性型脱毛症(AGA)は進行性の疾患であり、一度薄毛が始まるとセルフケアだけで元に戻すのは非常に難しくなります。
そのため、まだ薄毛が目立たないうちから、薄毛予防シャンプーを使って頭皮環境を健康に保つことが非常に重要です。
この時期に適切な頭皮ケアを習慣化することで、将来的にAGAのリスクを遅らせる効果も期待できます。予防は治療よりもはるかに負担が少なく、効果も得やすいという利点があります。
年齢層別の薄毛予防ポイント
| 年齢層 | 主なリスク | 予防シャンプーの選び方 |
|---|---|---|
| 10代後半〜20代 | 過剰な皮脂分泌、間違った洗髪 | 皮脂コントロール力と低刺激性 |
| 30代〜40代 | ストレス、ホルモンバランスの乱れ | 抗炎症成分、頭皮の血行促進 |
| 50代以降 | 頭皮の乾燥、毛髪のハリコシ低下 | 高保湿成分、優しさと栄養補給 |
若いうちから取り組むメリット
若いうちから薄毛予防に取り組む最大のメリットは、「貯金」ができることです。
健康な頭皮環境を長く維持することで、毛髪の成長期を長く保ち、将来的な薄毛の進行速度を遅らせたり、薄毛になる時期を後ろ倒しにしたりする効果が期待できます。
また、若いうちは代謝機能も高く、頭皮環境が改善されやすい状態にあります。
早い時期から高品質な薄毛予防シャンプーを選び、正しい洗髪習慣を身につけることは、将来の自信と豊かな髪を守るための長期的な投資となります。
薄毛予防シャンプーの主要な成分と効果
薄毛予防シャンプーを選ぶ際には、ただ「予防」と書かれているだけでなく、どのような成分が配合されており、それがご自身の頭皮の悩みにどう作用するかを理解することが大切です。
成分には、頭皮環境の改善に直接作用するものや、髪の成長をサポートするものがあります。
頭皮の炎症を抑える有効成分
薄毛の原因の多くは、頭皮の慢性的な炎症や酸化ストレスです。炎症が続くと毛根がダメージを受け、健康な髪の成長が阻害されます。
この炎症を抑えるために、以下の成分が配合されたシャンプーを選ぶことが重要です。
グリチルリチン酸ジカリウム(グリチルリチン酸2K)は、抗炎症作用を持つ代表的な成分で、頭皮のかゆみや赤みを鎮静化する効果があります。
また、サリチル酸は、古い角質や毛穴の詰まりを穏やかに取り除き、頭皮を清潔に保つ作用を持っています。
これらの成分は、育毛剤にも使用されることが多く、頭皮を落ち着かせ、次に使用する育毛剤やトニックの浸透を助ける役割も果たします。
薄毛予防に有効な成分とその機能
| 成分分類 | 代表的な成分 | 期待できる効果 |
|---|---|---|
| 抗炎症作用 | グリチルリチン酸2K | 頭皮の赤み、かゆみの抑制 |
| 血行促進作用 | センブリエキス、トコフェロール | 毛母細胞への栄養供給サポート |
| 保湿・頭皮保護 | ヒアルロン酸、セラミド | 頭皮のバリア機能維持、乾燥予防 |
頭皮の保湿と血行を促す成分
頭皮の乾燥はフケやかゆみの原因となり、バリア機能を低下させ、外部刺激を受けやすくします。そのため、薄毛予防シャンプーには適切な保湿成分が必要です。
ヒアルロン酸、コラーゲン、セラミドなどの保湿成分は、洗髪後の乾燥を防ぎ、頭皮を柔軟に保ちます。頭皮が柔らかく潤っていると、血行が良くなりやすくなります。
また、髪の成長には毛根への栄養供給が欠かせず、血行促進成分も重要です。
センブリエキスやトコフェロール(ビタミンE誘導体)などは、頭皮の血流を改善し、毛乳頭細胞に酸素や栄養が行き渡るのを助けます。
血行が良くなると、頭皮の新陳代謝も活発になり、健康な髪の成長をサポートします。
避けたい洗浄成分と選び方
洗浄成分の選び方は、薄毛予防シャンプーの良し悪しを決めます。
石油系や高級アルコール系の洗浄成分(ラウリル硫酸Na、ラウレス硫酸Naなど)は洗浄力や脱脂力が非常に強いため、必要な皮脂まで洗い流してしまい、頭皮の乾燥や炎症を引き起こす可能性があります。
薄毛予防のためには、アミノ酸系(ココイルグルタミン酸Naなど)やベタイン系(コカミドプロピルベタインなど)などの洗浄成分を主成分とするシャンプーを選ぶことが推奨されます。
これらは、洗浄力が穏やかで頭皮への刺激が少なく、頭皮のバリア機能を守りながら優しく洗い上げます。ご自身の肌質が乾燥肌や敏感肌である場合は、特に低刺激性の薄毛予防シャンプーを選ぶことが大切です。
失敗しない薄毛予防シャンプーの選び方
薄毛予防シャンプーは種類が多く、どれを選べば良いか迷うかもしれません。
自分に合わないシャンプーを選んでしまうと、かえって頭皮環境を悪化させてしまうリスクもあるため、以下のポイントを参考に慎重に選んでください。
頭皮タイプ別のシャンプー選び
薄毛予防シャンプーを選ぶ際の最も基本的な判断基準は、ご自身の頭皮タイプを知ることです。
脂性肌(ベタつきやすい頭皮)の場合は、適度な洗浄力があり、過剰な皮脂分泌を抑える成分(例えば、サルフェートフリーで洗浄力のバランスが良いアミノ酸系・スルホコハク酸系)が配合されたものを選びます。
しかし、洗浄力が強すぎるものは、乾燥からくるリバウンドでさらに皮脂分泌を増やしてしまう可能性があるため注意が必要です。
乾燥肌(フケ・かゆみが出やすい頭皮)の場合は、高保湿成分(セラミド、ヒアルロン酸など)が配合され、刺激が極めて少ないアミノ酸系やベタイン系シャンプーを選びます。脱脂力が弱いことが重要です。
頭皮タイプ別のおすすめシャンプー選び
| 頭皮タイプ | 主な症状 | 選ぶべき洗浄成分 |
|---|---|---|
| 脂性肌 | ベタつき、ニオイ | アミノ酸系、スルホコハク酸系 |
| 乾燥肌 | フケ(乾燥性)、かゆみ | アミノ酸系、ベタイン系 |
| 敏感肌 | 赤み、ヒリつき | 無添加、シンプルな処方 |
自身の肌質に合う洗浄力を見極める
洗浄力は、シャンプーの基材(界面活性剤)によって決まります。
薄毛予防を目的とする場合、強い洗浄力で頭皮の刺激となる高級アルコール系シャンプーを避け、アミノ酸系を主成分としたシャンプーを選ぶことが基本です。
しかし、スポーツなどで汗をかきやすい方や、整髪料を多く使う方は、アミノ酸系だけでは洗浄力が不足し、毛穴に汚れが残ってしまうこともあります。
この場合、アミノ酸系をベースとしつつ、スルホコハク酸系などの程よい洗浄力を持つ成分をバランスよく配合しているシャンプーを選ぶのが賢明です。
洗髪後、頭皮に突っ張り感がなく、程よいサッパリ感が残る状態が、ご自身の肌質に合っている洗浄力の目安となります。
長期間継続できる価格帯と使用感
薄毛予防は、即効性を期待できるものではなく、年単位の継続的なケアが求められます。そのため、シャンプー選びでは、効果や成分だけでなく、「継続のしやすさ」が非常に重要になります。
高価すぎるシャンプーは途中で挫折する原因になりかねません。無理なく毎月購入できる価格帯であるかを確認しましょう。
また、シャンプーの香りや泡立ち、洗い上がりの感触も継続のモチベーションに大きく影響します。
毎日使うものだからこそ、ご自身がリラックスできる香り、ストレスなく使用できるテクスチャーの薄毛予防シャンプーを選ぶことで、日々の頭皮ケアを苦にせず続けられます。
シャンプーの効果を最大限に引き出す正しい洗い方
どれほど高品質な薄毛予防シャンプーを選んだとしても、洗い方が間違っていると、その効果は半減してしまいます。
正しいシャンプーの方法は、単に汚れを落とすだけでなく、頭皮を傷つけず、血行を促すマッサージ効果も兼ね備えます。
シャンプー前の予洗いの重要性
シャンプーを付ける前の「予洗い(すすぎ)」は、シャンプーの泡立ちを良くし、洗浄効果を高めるために非常に重要です。
シャワーのお湯だけで、髪の表面についたホコリや、頭皮の皮脂汚れの約7割は洗い流せると言われています。
38度前後のぬるま湯を使い、頭皮全体を指の腹で優しくマッサージしながら、最低でも1分間はしっかりと洗い流してください。
予洗いを徹底することで、シャンプーの使用量を減らすことができ、頭皮への負担も軽減します。
シャンプーの正しい洗い方
| 手順 | ポイント | 効果 |
|---|---|---|
| 予洗い | 38℃前後のぬるま湯で1分以上 | 汚れの7割除去、泡立ち向上 |
| 泡立て | シャンプーを手に取り、手のひらで泡立てる | 頭皮への摩擦軽減 |
| 洗浄 | 指の腹で優しくマッサージ洗い | 血行促進、毛穴の汚れ除去 |
| すすぎ | 泡やぬめりが完全になくなるまで | 頭皮トラブルの予防 |
正しい泡立て方とマッサージ洗いの方法
シャンプーは、直接頭皮につけるのではなく、手のひらでしっかりと泡立ててから髪と頭皮に乗せます。泡立てることで、シャンプー成分が均一に行き渡り、指と頭皮の間のクッションとなり摩擦を防ぎます。
洗う際は、爪を立てずに指の腹を使い、頭皮全体を優しく揉み込むようにマッサージします。特に皮脂腺が多い額の生え際や頭頂部、耳の後ろなどは念入りに、しかし力を入れすぎずに洗ってください。
このマッサージ洗いは、血行を促進し、薄毛予防シャンプーの有効成分の吸収を助ける大切な工程です。
洗い残しが頭皮に与える影響
シャンプーやコンディショナーの成分が頭皮に残ってしまうと、それが雑菌の温床となり、かゆみ、フケ、ニキビなどの頭皮トラブルを引き起こし、薄毛の原因となることがあります。
薄毛予防シャンプーの成分も、洗い残しがあると逆効果になることがあります。
すすぎは、洗髪時間よりも長く、念入りに行うことが推奨されます。特に、生え際、耳の後ろ、襟足などは泡が残りやすい場所です。
シャワーヘッドを頭皮に近づけ、指で髪をかき分けながら、泡やぬめり感が完全になくなるまでしっかりとすすぎましょう。
これが薄毛予防において、洗浄と同じくらい大切な作業であることを忘れてはなりません。
シャンプー以外の日常でできる薄毛予防の頭皮ケア
薄毛予防シャンプーの使用は重要ですが、それだけでは不十分です。頭皮の健康は、全身の健康状態と密接に関わっており、日々の生活習慣や頭皮への物理的なケアも大きな影響を与えます。
シャンプーの効果を最大限に発揮させるために、日常のケアも見直しましょう。
食生活と睡眠習慣の改善
髪の毛は、摂取した栄養から作られます。特に、タンパク質(アミノ酸)は髪の主成分であり、亜鉛やビタミン類は、髪の成長を助けるミネラルです。
これらの栄養素をバランスよく摂取することが、健康な髪を育てる土台となります。極端なダイエットや偏食は避け、大豆製品、魚介類、緑黄色野菜などを積極的に食事に取り入れてください。
また、睡眠中に分泌される成長ホルモンは、髪の成長と修復に深く関わります。
特に夜10時から午前2時の間は、成長ホルモンの分泌が活発になるゴールデンタイムと言われており、この時間帯に質の高い睡眠をとることが大切です。
睡眠不足はホルモンバランスを乱し、薄毛を進行させる一因となります。
髪の成長を助ける主要栄養素
| 栄養素 | 主な役割 | 多く含む食品 |
|---|---|---|
| タンパク質 | 髪の主成分(ケラチン) | 肉、魚、卵、大豆製品 |
| 亜鉛 | タンパク質合成をサポート | 牡蠣、レバー、ナッツ類 |
| ビタミンB群 | 代謝促進、頭皮の健康維持 | 玄米、豚肉、乳製品 |
日常的なストレス対策とリフレッシュ法
過度なストレスは、自律神経の乱れを引き起こし、血管を収縮させて頭皮への血流を悪化させます。血流が悪くなると、毛根に必要な栄養が届きにくくなり、薄毛や抜け毛の原因となります。
また、ストレスは皮脂の過剰分泌を引き起こすこともあり、頭皮環境の悪化を招きます。
薄毛予防のためには、適度な運動や趣味の時間を持つなど、日々の生活の中でリフレッシュする習慣を持つことが必要です。
また、長時間にわたるデスクワークで頭皮が固くなっていると感じたら、休憩中に頭皮マッサージを行うなど、意識的に血行を促す工夫も有効です。
正しいドライヤーの使い方と頭皮保護
洗髪後の濡れた髪は、キューティクルが開いた状態であり、非常にデリケートです。また、頭皮も濡れたままだと雑菌が繁殖しやすく、薄毛予防シャンプーの効果を台無しにしてしまいます。
洗髪後は、タオルドライで水分をしっかり取り、すぐにドライヤーで乾かしてください。
ドライヤーを使う際は、熱による頭皮や髪へのダメージを避けるため、20センチ程度離し、同じ場所に熱風を当て続けないように注意しましょう。
まずは根元(頭皮)から乾かし、最後に冷風を当ててキューティクルを引き締めると、髪にツヤとハリを与える効果もあります。
また、紫外線は頭皮の老化を早めるため、日差しが強い日は帽子を着用するなど、日常的な頭皮保護を心がける必要があります。
薄毛予防シャンプー使用時の注意点と限界
薄毛予防シャンプーは薄毛対策の強力な味方ですが、万能薬ではありません。その限界と、使用する上で注意すべき点を正しく理解しておくことで、最適な薄毛対策を選択できます。
シャンプーだけで解決できない薄毛の原因
薄毛の原因には、頭皮環境の悪化の他に、男性ホルモンの影響によるAGA(男性型脱毛症)、遺伝的な要因、自己免疫疾患などが関わっています。
薄毛予防シャンプーは頭皮環境を整えることに優れていますが、ホルモンの働きを抑制する効果や、根本的に脱毛症を治癒する効果は持っていません。
特にAGAによる薄毛が進行している場合、シャンプーを変えるだけでは薄毛の進行を食い止めることは難しいです。
薄毛が急速に進行していると感じる、あるいは家族に薄毛の人が多い場合は、シャンプーによる予防ケアと並行して、専門のクリニックでの診察を検討してください。
早期の治療開始が、将来の髪の状態を大きく左右します。
使用時に現れる可能性のある初期反応
薄毛予防シャンプーに切り替えた直後、一時的にフケやかゆみ、あるいは抜け毛が増えたと感じることが稀にあります。これは、頭皮が新しい成分や洗浄力に慣れていない初期の反応である可能性があります。
特に、高級アルコール系からアミノ酸系に切り替えた場合、洗浄力が穏やかになったことで、これまで除去しきれていた皮脂が一時的に過剰に残っているように感じることもあります。
初期反応であれば、数週間で頭皮が慣れて落ち着くことが多いです。
しかし、赤みや強いかゆみ、湿疹などが現れた場合は、シャンプーの特定の成分に対するアレルギー反応の可能性があるため、すぐに使用を中止し、皮膚科専門医に相談してください。
シャンプー切り替え時の初期反応と対策
| 初期反応 | 考えられる原因 | 推奨される対応 |
|---|---|---|
| 軽いフケ・かゆみ | 頭皮が新しい成分に慣れる過程 | 2〜4週間継続して様子を見る |
| 一時的な抜け毛増加 | ヘアサイクルの調整期 | 洗髪方法を見直し、継続 |
| 強い赤み・湿疹 | アレルギー反応、成分の不適合 | 直ちに使用を中止し、専門医へ |
専門医に相談すべき判断基準
薄毛予防シャンプーでセルフケアを続けても改善が見られない、あるいは逆に症状が悪化していると感じた場合は、専門医に相談するタイミングです。
具体的には、「半年以上適切なシャンプーケアを続けても抜け毛が減らない」「生え際や頭頂部の薄毛が明らかに進行している」「頭皮に強い炎症や痛みがある」といった状況は、セルフケアの限界を超えている可能性が高いです。
皮膚科や薄毛治療専門のクリニックでは、マイクロスコープを使った頭皮診断や血液検査などにより、薄毛の根本的な原因を特定できます。
原因に応じて、シャンプーでは対応できない内服薬や外用薬による治療を提案してもらうことが、薄毛の進行を食い止める確実な道となります。
シャンプー・洗い方に戻る
よくある質問
薄毛予防シャンプーに関する疑問や誤解を解消するため、よく寄せられる質問にお答えします。
- 薄毛予防シャンプーは、使えば使うほど効果が高まりますか?
-
薄毛予防シャンプーは、定められた用法・用量を守って使うことが大切です。
一日に何度もシャンプーをしたり、大量に使ったりしても、洗浄力が過剰になるだけで、頭皮に必要な皮脂まで洗い流してしまい、かえって乾燥や炎症を引き起こすリスクを高めます。
通常は、一日に一度、適切な量で丁寧に洗髪するだけで十分な効果が得られます。
- 女性用のシャンプーでも薄毛予防の効果はありますか?
-
女性用シャンプーでも、洗浄成分が低刺激性であったり、抗炎症成分や保湿成分が配合されていれば、頭皮環境を整える基本的な効果は期待できます。
しかし、男性の頭皮は皮脂分泌量が女性よりも多いため、女性用のシャンプーでは洗浄力が不足し、皮脂汚れが残りやすい可能性があります。
男性の皮脂バランスを考慮して作られたメンズ用の薄毛予防シャンプーを選ぶ方が、より高い効果が見込めます。
- 薄毛予防シャンプーを使い始めたら、いつから効果を実感できますか?
-
シャンプーの主な役割は頭皮環境の改善であり、発毛剤のように急激な変化をもたらすものではありません。
頭皮のベタつきやかゆみといったトラブルの改善は比較的早く、数週間から1ヶ月程度で実感できることがあります。
しかし、髪の毛自体の変化(抜け毛の減少やハリコシの改善)は、ヘアサイクルの関係上、最低でも3ヶ月から半年程度の継続使用が必要となります。焦らず長期的な視点での使用が大切です。
- シャンプーの香りが頭皮のニオイ予防にも役立ちますか?
-
シャンプーに含まれる香料は、洗髪直後の一時的なマスキング効果はありますが、頭皮の根本的なニオイの原因を解決するわけではありません。
頭皮のニオイは、過剰な皮脂が酸化したり、常在菌が分解したりすることで発生します。
ニオイ対策には、適切な洗浄力で皮脂をコントロールすることや、抗酸化成分・抗菌成分が配合されたシャンプーを選ぶことがより効果的です。
- 薄毛予防シャンプーを継続することで、薄毛が完全に治りますか?
-
薄毛予防シャンプーは、薄毛の進行を防ぎ、健康な髪を育てる土台を作るために有効な手段ですが、進行したAGAなど特定の脱毛症を「完全に治癒」させることはできません。
シャンプーはあくまで予防と頭皮ケアの役割を担います。
薄毛が進行している場合は、専門医による診断と治療(内服薬や外用薬)と並行して、シャンプーによるケアを継続することが、最も効果的な対策となります。
Reference
DAVIS, Michael G., et al. Scalp application of antioxidants improves scalp condition and reduces hair shedding in a 24‐week randomized, double‐blind, placebo‐controlled clinical trial. International Journal of Cosmetic Science, 2021, 43: S14-S25.
KIM, Hee-Taek, et al. Double-blind randomized placebo-controlled study of the efficacy and safety of hair loss prevention shampoo containing salicylic acid, panthenol, and niacinamide in alopecia patients. Toxicology and Environmental Health Sciences, 2022, 14.2: 173-185.
DAVIS, Michael G., et al. Scalp application of the antioxidant piroctone olamine reduces hair shedding in an 8‐week randomized, double‐blind, placebo‐controlled clinical study. International journal of cosmetic science, 2021, 43: S26-S33.
WOLF, Luise, et al. Efficacy and safety of a mineral oil-based head lice shampoo: a randomized, controlled, investigator-blinded, comparative study. PLoS One, 2016, 11.6: e0156853.
TURLIER, Virginie, et al. A Well‐Tolerated Hair Serum Containing New Natural Active Ingredients Reduced Hair Loss and Improved Quality of Life in Women With Chronic Telogen Effluvium: A 16‐Week Controlled Study. Journal of Cosmetic Dermatology, 2024, 23: 12-21.
MAJEED, Muhammed, et al. Clinical study to evaluate the efficacy and safety of a hair serum product in healthy adult male and female volunteers with hair fall. Clinical, cosmetic and investigational dermatology, 2020, 691-700.
DRAKE, Lara, et al. Evaluation of the safety and effectiveness of nutritional supplements for treating hair loss: a systematic review. JAMA dermatology, 2023, 159.1: 79-86.
WARSHAW, Erin M., et al. Tolerability of hair cleansing conditioners: a double-blind randomized, controlled trial designed to evaluate consumer complaints to the US Food and Drug Administration. Cutaneous and Ocular Toxicology, 2020, 39.2: 89-96.
T. CHIU, Chin-Hsien; HUANG, Shu-Hung; D. WANG, Hui-Min. A review: hair health, concerns of shampoo ingredients and scalp nourishing treatments. Current pharmaceutical biotechnology, 2015, 16.12: 1045-1052.
SRIVASTAVA, Ankita; SRIVASTAVA, Ankur Kumar; PANT, A. B. Strategic Developments for Pre-clinical Safety/Efficacy Studies of Hair Care Products. In: Hair Care Products: Efficacy, Safety and Global Regulation. Singapore: Springer Nature Singapore, 2024. p. 223-273.

