AGAの治療費用の相場と通院にかかる月額費用

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AGA治療を始めたいけれど、「月々いくらかかるのか」「総額でどれくらいの費用が必要なのか」といった費用の不安から、一歩を踏み出せないでいませんか。

AGA治療は継続が重要であり、月額費用を正しく把握することは安心して治療を続ける上で非常に大切です。

この記事ではAGA治療にかかる費用の内訳から治療内容別の月額費用の相場、そして費用を抑えるための賢い選択肢までを詳しく解説します。

あなたの費用に関する疑問や不安を解消し、納得のいく治療計画を立てるための一助となれば幸いです。

目次

この記事の執筆者

AGAメディカルケアクリニック統括院長 前田 祐助
Dr.前田 祐助

AGAメディカルケアクリニック 統括院長

前田 祐助

【経歴】

慶應義塾大学医学部医学研究科卒業

慶應義塾大学病院 初期臨床研修課程終了

大手AGAクリニック(院長)を経て、2018年に薄毛・AGA治療の「AGAメディカルケアクリニック」新宿院を開設

2020年に横浜院、2023年に東京八重洲院を開設

院長プロフィール

資格・所属学会・症例数

【資格】

  • 医師免許
  • ⽇本医師会認定産業医
  • 医学博士

【所属学会】

  • 日本内科学会
  • 日本美容皮膚科学会
  • 日本臨床毛髪学会

【症例数】

3万人以上※

※2018年5月~2022年12月AGAメディカルケアクリニック全店舗の延べ患者数

AGA治療にかかる費用の内訳

AGA治療の費用は単に薬代だけではありません。初診料や検査費用など治療を開始し、継続していく上でいくつかの費用が発生します。

まずはどのような費用が必要になるのか、その全体像を把握しましょう。

初診料・再診料

治療を始めるにあたり、まずは医師によるカウンセリングと診察が必要です。この際に初診料が発生します。クリニックによっては、初診料を無料としている場合もあります。

治療開始後は、定期的な診察のために再診料がかかるのが一般的です。

血液検査費用

AGA治療薬、特に内服薬は肝臓で代謝されるため、安全に治療を続けるためには肝機能などに問題がないかを事前に確認する必要があります。

そのため、治療開始前や治療中に血液検査を行うことがあり、その際に検査費用が発生します。これも安全な治療のためには重要な費用です。

一般的な費用の内訳

費用の種類内容費用の目安
診察料医師によるカウンセリング・診察無料〜5,000円程度
検査費用血液検査など5,000円〜10,000円程度
薬代内服薬、外用薬の費用治療内容による(後述)

治療薬の費用(薬代)

月々の治療費の中で最も大きな割合を占めるのが、内服薬や外用薬といった治療薬の費用です。

処方される薬の種類や組み合わせによって、月額の費用は大きく変動します。

AGA治療の費用内訳を直感表示(診察料・検査費用・薬代のイメージ)

治療内容別の月額費用相場

AGA治療は患者さんの薄毛の進行度や希望に応じて、いくつかの治療プランがあります。

ここでは、代表的な治療内容ごとの月額費用の相場を見ていきましょう。

抜け毛予防・現状維持を目的とした治療

AGAの進行が初期段階の方や、将来の薄毛を予防したい方向けの治療です。

主に抜け毛の原因となるDHTの生成を抑制する内服薬(フィナステリドなど)を単独で用いることが多く、最も費用を抑えられるプランです。

抜け毛予防プランの月額費用相場

治療内容月額費用の目安
フィナステリド内服薬3,000円〜7,000円

発毛を目的とした標準的な治療

すでに薄毛が進行しており、現状維持だけでなく、発毛を目指したい方向けの一般的な治療プランです。

抜け毛を止める内服薬に加えて、発毛を促すミノキシジル外用薬を併用します。「守り」と「攻め」の治療を組み合わせることで高い効果が期待できます。

標準的な発毛プランの月額費用相場

治療内容月額費用の目安
フィナステリド内服薬 + ミノキシジル外用薬10,000円〜20,000円

より積極的な発毛を目指す治療

薄毛が広範囲に進行している方や、より高い発毛効果を望む方向けの治療です。

より強力にDHTの生成を抑制するデュタステリド内服薬への変更や、ミノキシジル内服薬(ミノタブ)の追加などを検討します。

治療の選択肢が増える分、月額の費用も高くなる傾向にあります。

AGA月額費用の相場レンジ比較(フィナ単剤/フィナ+ミノ外用/積極発毛プラン)

なぜクリニックによって費用が異なるのか

同じAGA治療でもクリニックによって提示される月額費用に差があるのはなぜでしょうか。その背景には、いくつかの理由があります。

処方される薬の種類とジェネリック

処方される薬が、先発医薬品かジェネリック医薬品(後発医薬品)かによって費用は大きく異なります。

ジェネリック医薬品は先発医薬品と同等の有効成分・効果を持ちながら、開発コストが抑えられているため、薬代を安くすることができます。

  • 先発医薬品:新薬として最初に承認された薬(例プロペシア)
  • ジェネリック医薬品:先発医薬品の特許期間終了後に製造される薬

独自配合のオリジナル治療薬

クリニックによってはフィナステリドやミノキシジルに加え、髪の成長に必要なビタミンやミネラルなどを独自に配合したオリジナル治療薬を提供している場合があります。

付加価値がある分、一般的な処方薬よりも費用が高く設定されていることが多いです。

オンライン診療か対面診療か

近年増えているオンライン診療専門のクリニックは店舗の家賃や人件費を抑えられるため、対面診療のクリニックに比べて費用が安価な傾向にあります。

ただし、直接医師に頭皮を診てもらえない、血液検査ができないといった側面も考慮する必要があります。

クリニックで費用が異なる理由(ジェネリック/独自配合/オンライン診療の比較)

治療費だけで判断してはいけない AGA治療の「本当の価値」

「AGA治療は月々15,000円か…高いな」。多くの人が提示された金額だけを見て、そう判断してしまいます。

しかし、その費用の裏にある「見えないコスト」や「得られる価値」について、少し立ち止まって考えてみたことはありますか。

あなたが今、支払っている「見えないコスト」

効果の定かでない育毛剤やヘアケア製品に、毎月いくら費やしていますか。薄毛を隠すためのヘアカットやスタイリングに、どれだけの時間と労力をかけていますか。

そして何より、鏡を見るたびにため息をつき、人との会話中に視線を気にしてしまう…その精神的な負担は金額に換算できるものでしょうか。

これらはすべて、あなたが薄毛に悩むことで支払い続けている「見えないコスト」なのです。

費用と価値の比較

項目自己流ケアAGAクリニック治療
金銭的コスト数千円/月〜(効果は不確実)15,000円/月〜(医学的根拠あり)
時間的コスト効果のないケアを続ける時間通院時間(オンラインなら数分)
精神的コスト悩み、不安、自信の喪失改善への期待、自信の回復

月額15,000円がもたらす未来への投資

一方でクリニックでの治療費は、これらの「見えないコスト」からあなたを解放するための投資と考えることができます。

医学的根拠のある治療によって悩みが改善に向かうことで、これまで薄毛に使っていたお金、時間、そして心のエネルギーをもっと別の、あなたの人生を豊かにすることへ使えるようになります。

それは新しい趣味を始めることかもしれませんし、自信を持って仕事や恋愛に取り組むことかもしれません。

値段の安さだけで選ぶことの危険性

もちろん費用は重要ですが、「安さ」だけを基準にクリニックを選ぶのは危険です。なぜその価格が実現できているのかを考える必要があります。

適切な検査を省略していたり、医師の診察が形式的であったりする可能性も否定できません。

あなたの体を預ける医療機関として、価格だけでなく安全性や信頼性、サポート体制といった総合的な「価値」で判断することが、後悔しないクリニック選びの鍵となります。

費用を抑えながら賢く治療を続ける方法

AGA治療は継続が重要だからこそ、無理なく続けられる費用計画を立てることが大切です。費用を抑えるためのいくつかのポイントをご紹介します。

AGA費用を抑えて続ける3ステップ(ジェネリック選択/長期処方割/オンライン活用)

ジェネリック医薬品を積極的に選択する

費用を抑える最も効果的な方法は、ジェネリック医薬品を選択することです。

フィナステリドやデュタステリドには国内で承認された安価なジェネリック医薬品が存在します。効果は同等ですので、希望する場合は診察時に医師に伝えましょう。

長期処方やまとめ買いの割引を利用する

クリニックによっては数ヶ月分まとめて薬を処方することで、1ヶ月あたりの費用が割引になるプランを用意している場合があります。

治療が安定して継続の意思が固まった段階で、このようなプランを利用するのも賢い方法です。

オンライン診療を活用する

初診は対面でしっかりと診察を受け、その後の継続的な処方は費用が安価なオンライン診療に切り替えるという方法もあります。

通院にかかる交通費や時間も節約できるため、忙しい方には特にメリットが大きいでしょう。

AGA治療の費用に関するよくある質問

ここでは、AGA治療の費用に関して患者さんから特によくいただく質問とその回答をまとめました。

なぜAGA治療は公的医療保険の対象にならないのですか?

いいえ、対象とはなりません。

AGAは生命に直接的な危険を及ぼす疾患ではないと判断されるため、その治療は容姿を改善するための「美容医療」と位置づけられます。

そのため、病気やケガの治療に適用される公的医療保険の対象外となり、全額自己負担の自由診療となります。

治療はいつまで続ける必要がありますか?

AGAは進行性の脱毛症であるため、治療の効果を維持するためには薬の服用を継続する必要があります。服用を中止すると再び薄毛が進行し、時間をかけて治療前の状態に戻っていきます。

どのくらいの期間続けるかは、ご自身がどの状態を維持したいかによって決まります。

医療費控除の対象になりますか?

いいえ、原則として対象にはなりません。

医療費控除は病気の治療を目的とした医療費が対象となります。AGA治療は美容目的の自由診療とみなされるため、基本的には医療費控除の対象外です。

ただし、他の皮膚疾患の治療と関連している場合など医師の判断によっては例外もあるため、気になる場合はクリニックや税務署に確認してください。

途中で治療をやめた場合、支払い済みの費用は返金されますか?

クリニックの規定によって異なります。

数ヶ月分の費用をまとめて支払うプランの場合、途中解約に関する返金ポリシーが定められているのが一般的です。

治療を開始する前に、契約内容や解約時の条件について、必ず書面で確認しておくことが大切です。

記事のまとめ

参考文献

OHYAMA, Manabu, et al. Economic burden of alopecia areata: a study of direct and indirect cost in Japan using real‐world data. The Journal of dermatology, 2023, 50.10: 1246-1254.

MUROTA, Hiroyuki, et al. Cost of illness study for adult atopic dermatitis in Japan: a cross‐sectional Web‐based survey. The Journal of dermatology, 2020, 47.7: 689-698.

LULIC, Zrinka, et al. Understanding patient and physician perceptions of male androgenetic alopecia treatments in Asia–Pacific and Latin America. The Journal of Dermatology, 2017, 44.8: 892-902.

TANAKA, Yohei, et al. Androgenetic alopecia treatment in Asian men. The Journal of clinical and aesthetic dermatology, 2018, 11.7: 32.

NESTOR, Mark S., et al. Treatment options for androgenetic alopecia: Efficacy, side effects, compliance, financial considerations, and ethics. Journal of cosmetic dermatology, 2021, 20.12: 3759-3781.

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