高校生の抜け毛に対する原因究明と対策方法

髪が抜ける高校生

「最近、シャンプーの時や朝起きた時に枕元の抜け毛が増えた気がする…」高校生の皆さんの中にも、そんな悩みを抱えている方はいませんか?

多感な時期の抜け毛は見た目の変化だけでなく、大きな不安やストレスにつながることがあります。

この記事では高校生の抜け毛の主な原因から自分でできる対策、そして専門医への相談のタイミングまで分かりやすく解説します。

一人で悩まず正しい知識を身につけて、健やかな髪と心を取り戻しましょう。

目次

高校生の抜け毛 なぜ起こる?主な原因を理解しよう

高校生の時期に抜け毛が増える背景には様々な要因が考えられます。まずはどのような原因があるのかを正しく理解することが大切です。

正常なヘアサイクルと抜け毛の量

髪の毛には「成長期」「退行期」「休止期」というヘアサイクルがあり、健康な人でも1日に50本から100本程度の髪の毛は自然に抜け落ちています。これは新しい髪の毛が生えるための正常な現象です。

しかし、この本数を大幅に超える場合や特定の場所だけが薄くなる場合は注意が必要です。

ヘアサイクルの各段階

段階期間の目安特徴
成長期2~6年毛母細胞が活発に分裂し髪が成長する
退行期約2週間毛母細胞の分裂が止まり成長が鈍化する
休止期約3~4ヶ月毛根が浅くなり自然に抜け落ちる準備をする

ホルモンバランスの変化とその影響

高校生の時期は第二次性徴期にあたり、男性ホルモンや女性ホルモンの分泌が活発になります。このホルモンバランスの変化が皮脂の分泌量を増やしたり、頭皮環境に影響を与えたりすることがあります。

特に男性ホルモンの一種であるDHT(ジヒドロテストステロン)はAGA(男性型脱毛症)の主な原因物質であり、感受性の高い人は若くして影響を受けることもあります。

生活習慣の乱れ(睡眠不足、食生活の偏り)

学業や部活動、友人関係などで忙しい高校生活は睡眠不足や不規則な食事につながりやすい時期です。

髪の成長に必要な成長ホルモンは睡眠中に多く分泌されるため、睡眠不足は髪の健やかな成長を妨げます。

また、インスタント食品やファストフードに偏った食事は髪の材料となるタンパク質や、頭皮環境を整えるビタミン・ミネラルが不足しがちです。

ストレス(学業、進路、人間関係など)

高校生は勉強や試験、進路の悩み、友人関係、恋愛など、様々なストレスにさらされる時期です。

過度なストレスは自律神経のバランスを乱し、血管を収縮させて頭皮の血行不良を引き起こす可能性があります。

血行が悪くなると髪の毛に必要な栄養が届きにくくなり、抜け毛や薄毛の原因となることがあります。

高校生が抱えやすいストレス要因

  • 学業・試験のプレッシャー
  • 進路選択の不安
  • 友人・恋愛関係の悩み
  • 部活動での過度な負担

抜け毛を引き起こす可能性のある頭皮トラブル

日々のヘアケア習慣や頭皮の状態も抜け毛に大きく関わっています。知らず知らずのうちに頭皮に負担をかけていないか見直してみましょう。

間違ったヘアケアと頭皮への負担

洗浄力の強すぎるシャンプー、熱すぎるお湯での洗髪、ゴシゴシと強く洗う行為は頭皮に必要な皮脂まで奪い、乾燥や炎症を引き起こす原因となります。

また、シャンプーやコンディショナーのすすぎ残しは毛穴を詰まらせたり、頭皮への刺激となったりします。

ドライヤーの熱を長時間当てすぎることも頭皮や髪を乾燥させる要因です。

脂漏性皮膚炎やアトピー性皮膚炎

脂漏性皮膚炎は皮脂の過剰な分泌やマラセチアという真菌(カビの一種)の増殖などが原因で起こる頭皮の炎症です。フケやかゆみ、赤みを伴い、悪化すると抜け毛が増えることがあります。

また、アトピー性皮膚炎の症状が頭皮に出る場合も強いかゆみや炎症によって頭皮環境が悪化し、抜け毛につながることがあります。

主な頭皮の皮膚炎と症状

皮膚炎の種類主な原因代表的な症状
脂漏性皮膚炎皮脂過剰、マラセチア菌ベタつくフケ、かゆみ、赤み
アトピー性皮膚炎(頭皮)アレルギー体質、バリア機能低下乾燥、強いかゆみ、湿疹、フケ
接触皮膚炎シャンプー等の刺激物、アレルゲンかぶれ、赤み、かゆみ、水疱

牽引性脱毛症(きつい髪型など)

毎日同じ分け目で髪をきつく結んだり、ポニーテールやお団子ヘアを長時間続けたりすると、特定の部位の毛根に持続的な力が加わり、髪が抜けやすくなることがあります。

これを牽引性脱毛症と呼びます。特に髪の生え際などに起こりやすいのが特徴です。

部活動で特定の髪型を強要される場合なども注意が必要です。

頭皮の乾燥とその影響

頭皮が乾燥するとバリア機能が低下し、外部からの刺激を受けやすくなります。その結果かゆみやフケが発生し、炎症を引き起こすこともあります。

乾燥した頭皮は硬くなりやすく、血行も悪化しがちです。これらの要因が複合的に絡み合い、健康な髪の成長を妨げ、抜け毛を誘発する可能性があります。

若年性AGA(男性型脱毛症)の可能性も知っておこう

「高校生でAGAなんてありえない」と思っている方もいるかもしれませんが、AGAは早い人では思春期後半から発症することがあります。正しい知識を持つことが大切です。

AGAとは何か?基本的な知識

AGA(Androgenetic Alopecia)は男性型脱毛症のことで、成人男性の薄毛の最も一般的な原因です。

男性ホルモンの一種であるDHT(ジヒドロテストステロン)が毛乳頭細胞にある男性ホルモン受容体と結合することで髪の成長期を短縮させ、毛髪が細く短くなり、徐々に薄毛が進行します。

高校生でもAGAは発症するのか

AGAの発症年齢には個人差があり、一般的には20代以降に気づくことが多いですが、早いケースでは10代後半、つまり高校生の時期から症状が現れ始めることもあります。

特に家族に薄毛の人がいる場合は遺伝的にAGAを発症しやすい体質を受け継いでいる可能性があります。

AGAの主な症状と進行パターン

AGAの初期症状としては抜け毛の増加、髪のハリ・コシの低下、髪が細くなる、地肌が透けて見えるようになるなどが挙げられます。

進行パターンにはいくつかの典型的な型があり、額の生え際から後退していくM字型、頭頂部から薄くなるO字型、これらが混合したU字型などがあります。

AGAの進行パターン例

パターン主な特徴進行しやすい部位
M字型額の生え際の両サイドが後退前頭部
O字型頭頂部(つむじ周辺)が薄くなる頭頂部
U字型前頭部から頭頂部にかけて全体的に薄くなる前頭部~頭頂部

遺伝的要因との関連

AGAの発症には遺伝が大きく関わっています。特に男性ホルモン受容体の感受性の高さや、DHTを生成する5αリダクターゼという酵素の活性度は遺伝によって左右されます。

両親や祖父母に薄毛の方がいる場合はAGAを発症するリスクが比較的高くなると考えられています。

「これって大丈夫?」抜け毛のセルフチェックと注意点

抜け毛が増えたと感じたら、まずはご自身の状態を客観的に把握することが大切です。いくつかのチェックポイントを参考に現状を確認してみましょう。

1日の抜け毛の本数の目安

前述の通り、健康な人でも1日に50本~100本程度の髪は自然に抜けます。

シャンプー時やブラッシング時にまとまって抜けるため多く感じることもありますが、この範囲内であれば過度に心配する必要はありません。

ただし、明らかにこれを超える本数が毎日続くようであれば注意が必要です。

抜け毛の質(細い毛、短い毛、毛根の状態)

抜け毛の本数だけでなく、その質も重要です。太くしっかりとした毛ではなく、細く短い毛やうぶ毛のような弱々しい毛が増えてきた場合はヘアサイクルが乱れている可能性があります。

また、抜け毛の毛根部分が膨らんでいない、あるいは尖っている場合は成長途中で抜けてしまっている可能性も考えられます。

抜け毛の質チェックポイント

  • 細く短い毛の割合
  • 毛根の形状(正常な毛根はマッチ棒の頭のように少し膨らんでいる)
  • 切れ毛の多さ

頭皮の状態(赤み、かゆみ、フケ、べたつき)

頭皮の色が赤っぽくなっていたり、かゆみやフケが多かったり、逆に脂っぽくベタついたりしている場合は頭皮環境が悪化しているサインです。

これらの症状は抜け毛を引き起こす様々な頭皮トラブルの兆候である可能性があります。鏡で頭皮の色を確認したり、指で触って状態を確かめたりしてみましょう。

頭皮の状態チェック

チェック項目正常な状態の目安注意が必要な状態の例
青白い赤い、黄色っぽい
フケほとんどない多い(乾燥性・脂性)
かゆみ・刺激ないある、ヒリヒリする

自己判断の危険性と早期相談のメリット

インターネットやSNSには多くの情報がありますが、それらが全て自分に当てはまるとは限りません。

自己判断で誤ったケアを続けたり、効果の不確かな製品に頼ったりすることは時間とお金の浪費になるだけでなく、症状を悪化させる可能性もあります。

抜け毛や薄毛の悩みは早期に専門医に相談することで原因を正確に特定し、適切な対策を始めることができます。早期対応は改善の可能性を高める上で非常に重要です。

周りに言えない、分かってもらえない…高校生の抜け毛の悩み、専門家が寄り添います

「抜け毛が増えてきたけど、友達や親に相談しづらい…」「まだ高校生なのに、こんなことで悩んでいるなんて恥ずかしい…」そんな風に一人で抱え込んでいませんか?

多感な時期の髪の悩みは想像以上に心に大きな影響を与えるものです。当クリニックはあなたのその繊細な気持ちを理解し、専門家として真摯に向き合います。

抜け毛が心に与える影響(自信喪失、ストレス増大)

髪は外見の印象を大きく左右するため、抜け毛や薄毛は自信の喪失につながりやすい問題です。

他人の視線が気になったり、好きな髪型ができなくなったりすることで学校生活や友人関係にも消極的になってしまうことがあります。

また、「このままもっと薄くなったらどうしよう」という不安が、さらなるストレスを生み出す悪循環に陥ることも少なくありません。

友人や家族に相談しにくい気持ち

特に高校生の時期は周りの目を気にしたり、他人と自分を比較してしまったりしがちです。

「友達にからかわれるかもしれない」「親に心配をかけたくない」といった思いから、なかなか悩みを打ち明けられない方も多いでしょう。

しかし、一人で悩みを抱え続けることは精神的にも非常につらいものです。

あなたの悩みは決して特別なことではありません。そして、一人で解決しなければならないものでもありません。

当クリニックではあなたのプライバシーを守りながら安心して相談できる環境を提供します。髪の悩みだけでなく、それに伴う心の負担についても遠慮なくお話しください。

インターネット情報の鵜呑みの危険性

抜け毛の情報をインターネットで検索すると様々な情報がヒットします。中には科学的根拠の乏しい情報や、特定の製品の購入を促すような偏った情報も少なくありません。

これらの情報を鵜呑みにしてしまうと効果のないケアに時間やお金を費やしてしまったり、かえって症状を悪化させてしまったりする危険性があります。

正しい情報を見極めるのは専門家でなければ難しいのが現状です。

専門家だからこそできるサポートとは

私たち専門医は医学的な知識と豊富な経験に基づいて、あなたの抜け毛の原因を正確に診断します。そして、一人ひとりの状態や希望に合わせた科学的根拠のある対策や治療法を提案します。

単に症状を抑えるだけでなく、なぜそのような状態になっているのかを丁寧に説明し、あなたが納得して治療に取り組めるようサポートします。

また、必要に応じて生活習慣のアドバイスや心のケアも行い、トータルであなたの悩みに寄り添います。

今日からできる!高校生のための抜け毛対策と予防法

専門医への相談も重要ですが、まずは日常生活の中でできることから始めてみましょう。日々の少しの心がけが健やかな髪を育むためには大切です。

正しいシャンプー方法とヘアケア製品の選び方

シャンプーは1日1回、夜に行うのが基本です。洗いすぎは頭皮の乾燥を招きます。シャンプー前にはブラッシングで髪の汚れを浮かせ、ぬるま湯で十分に予洗いしましょう。

シャンプー剤は自分の頭皮タイプに合った刺激の少ないものを選びましょう。シャンプー剤は手のひらでよく泡立て、指の腹で頭皮をマッサージするように優しく洗います。

すすぎは時間をかけて丁寧に行い、シャンプー剤やコンディショナーが残らないように注意します。

シャンプー選びのポイント(高校生向け)

頭皮タイプシャンプーの選び方例注意点
普通~乾燥肌アミノ酸系などマイルドな洗浄力、保湿成分配合洗浄力が強すぎないもの
脂性肌適度な洗浄力、さっぱりとした洗い上がり皮脂を取りすぎないもの
敏感肌無香料・無着色・低刺激性合わない場合はすぐに使用中止

バランスの取れた食事と必要な栄養素

髪の毛は主にケラチンというタンパク質でできています。肉、魚、卵、大豆製品などから良質なタンパク質をしっかり摂取しましょう。

また、髪の成長を助けるビタミン(特にビタミンB群、C、E)やミネラル(特に亜鉛、鉄)も重要です。緑黄色野菜や果物、海藻類などもバランス良く取り入れ、偏った食事にならないよう心がけましょう。

イスタント食品やスナック菓子、甘い飲み物の摂りすぎには注意が必要です。

質の高い睡眠を確保する工夫

髪の成長に欠かせない成長ホルモンは深い睡眠中に最も多く分泌されます。毎日同じ時間に寝起きするなど、規則正しい睡眠習慣を身につけましょう。

就寝前のスマートフォンやパソコンの使用は脳を覚醒させてしまい睡眠の質を低下させるため、控えるのが望ましいです。

寝室の環境(温度、湿度、明るさなど)を整えることも大切です。

ストレスと上手に付き合う方法

高校生活でストレスを完全になくすことは難しいかもしれませんが、自分なりのストレス解消法を見つけて上手に付き合っていくことが重要です。

適度な運動をする、趣味に没頭する時間を作る、友人と話す、音楽を聴く、ゆっくり入浴するなど、リラックスできる方法を試してみましょう。

どうしてもつらい時は信頼できる大人(家族、先生、カウンセラーなど)に相談することも考えてみてください。

抜け毛が止まらない…専門医に相談するタイミングと治療法

セルフケアを続けても抜け毛が改善しない場合や薄毛が進行しているように感じる場合は、早めに専門医に相談することが大切です。

医療機関を受診する目安

以下のような場合は医療機関の受診を検討しましょう。

受診を検討する目安

  • 1日に100本以上の抜け毛が数ヶ月続く
  • 以前より明らかに髪のボリュームが減った、地肌が透けて見える
  • 特定の部位だけが薄くなってきた
  • 頭皮に強いかゆみ、赤み、フケ、湿疹などが続く
  • 家族に若くして薄毛になった人がいる

これらのサインが見られたら自己判断せずに専門医の診察を受けることをお勧めします。

皮膚科とAGA専門クリニックの違い

抜け毛や薄毛の相談はまず皮膚科を受診するのが一般的です。皮膚科では頭皮の炎症や皮膚疾患が原因であるかなどを診断し、適切な治療を行います。

AGA(男性型脱毛症)が疑われる場合はAGA専門クリニックを紹介されることもあります。AGA専門クリニックでは、より専門的なAGAの診断や治療(内服薬、外用薬など)を受けることができます。

どちらを受診すべきか迷う場合は、まずかかりつけの医師や学校の養護教諭に相談してみるのも良いでしょう。

高校生向けの治療法とは(一般的な注意点)

高校生の抜け毛治療は原因によって異なります。脂漏性皮膚炎などの皮膚疾患が原因であれば、その治療が優先されます。

AGAの場合、成人向けの治療薬(フィナステリドやデュタステリドなど)は未成年者への適応が認められていないものが多く、使用には慎重な判断が必要です。

ミノキシジル外用薬は年齢制限が低い製品もありますが、使用前に必ず医師や薬剤師に相談してください。

基本的には生活習慣の改善や適切なヘアケア指導が中心となることが多いですが、症状や原因に応じて専門医が適切な治療法を判断します。

高校生のAGA治療については、成長期であることなどを考慮し、非常に慎重な対応が求められます。必ず専門医の診断と指示に従ってください。

親への相談と理解の求め方

抜け毛の悩みを親に相談するのは勇気がいるかもしれませんが、専門医の診察を受けるためには保護者の同意や同伴が必要になることが多いです。

まずは正直に自分の悩みを伝え、一緒に医療機関を受診してほしいとお願いしてみましょう。この記事の内容を参考に抜け毛の原因や対策について説明するのも良いかもしれません。

親もあなたの悩みを理解し、サポートしてくれるはずです。

高校生の抜け毛に関するよくある質問

高校生の抜け毛に関して、多くの方が疑問に思うことや不安に感じる点をまとめました。

整髪料(ワックスやスプレー)は抜け毛の原因になりますか

整髪料自体が直接的に抜け毛の主な原因になることは少ないと考えられています。

しかし、整髪料が頭皮に長時間付着したままになったり、毛穴を塞いでしまったりすると頭皮環境が悪化し、炎症やかゆみを引き起こす可能性があります。

この状態が続くと間接的に抜け毛につながることもあります。使用後はその日のうちにシャンプーでしっかり洗い流し、頭皮を清潔に保つことが大切です。

また、肌に合わない製品は使用を避けましょう。

カラーリングやパーマは避けるべきですか

ヘアカラー剤やパーマ液に含まれる化学成分は髪や頭皮に負担をかける可能性があります。

特に頻繁に行ったり、髪や頭皮が弱っている状態で行ったりするとダメージが大きくなり、切れ毛や抜け毛の原因となることがあります。

絶対に避けるべきとは言えませんが、抜け毛が気になる時期はできるだけ控えるか、美容師とよく相談し、髪や頭皮への負担が少ない方法を選んでもらうようにしましょう。

施術の間隔を十分に空けることも重要です。

ヘアカラー・パーマの注意点

項目注意点美容師への相談ポイント
頻度頻繁な施術は避ける適切な施術間隔
薬剤刺激の強いものは避ける低刺激な薬剤の選択
頭皮の状態炎症や傷がある時は行わない施術前の頭皮チェック
市販の育毛剤や育毛シャンプーは使ってもいいですか

市販の育毛剤や育毛シャンプーの中には頭皮環境を整える成分や血行を促進する成分が含まれているものがあります。

しかし、その効果は限定的であり、全ての抜け毛の原因に対応できるわけではありません。特にAGAのような進行性の脱毛症に対しては医学的根拠のある治療が必要です。

使用する場合は成分をよく確認し、自分の頭皮に合うか、刺激がないかを確かめてからにしましょう。

効果を感じられない場合や症状が悪化するようなら使用を中止し、専門医に相談してください。

高校生の場合、まずは生活習慣の見直しや正しいヘアケアを優先することが大切です。

抜け毛は自然に治りますか ストレスが原因なら大丈夫ですか

一時的なストレスや生活習慣の乱れが原因で起こる抜け毛は、その原因が解消されれば自然に改善することがあります。

しかし、抜け毛の原因がAGAや皮膚疾患である場合、自然治癒は難しく、放置すると症状が進行してしまう可能性があります。

自己判断せずに、まずは専門医に相談して原因を特定することが重要です。

ストレスが原因と思われる場合でも他の要因が隠れていることもありますので、一度診察を受けることをお勧めします。

以上

参考文献

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この記事を書いた人

Dr.前田祐助のアバター Dr.前田祐助 AGAメディカルケアクリニック 統括院長

経歴
慶應義塾大学医学部医学研究科卒業
慶應義塾大学病院 初期臨床研修課程終了
大手AGAクリニック(院長)を経て、2018年AGAメディカルケアクリニック新宿院を開設

資格
医師免許
⽇本医師会認定産業医
医学博士

所属学会
日本内科学会
日本美容皮膚科学会
日本臨床毛髪学会

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