髪のハリやコシ、ツヤでお悩みの女性は、年齢問わずに多いです。その鍵を握るのが、髪の大部分を占める「コルテックス」です。
この記事では、コルテックスとは何か、その重要性からダメージの原因、そして強く健康な髪を育てるための具体的なケア方法まで、専門的な視点から分かりやすく解説します。
コルテックスとは?髪の強さとしなやかさの源
「コルテックス」は、髪の美しさや健康を語る上で欠かせないものです。
まずは、コルテックスが髪の中でどのような役割を担っているのか、基本的な構造から見ていきましょう。
髪の三層構造とコルテックスの位置
私たちの髪は、外側から順に「キューティクル」「コルテックス」「メデュラ」という三層構造になっています(ただし、メデュラは細い髪には存在しない場合もあります)。
コルテックスは、この中間層に位置し、髪の毛全体の約85~90%を占める主要な部分です。
キューティクルが髪の表面を保護する鎧だとすれば、コルテックスは髪の本体そのものと言えるでしょう。
髪の各層の役割
層の名称 | 位置 | 主な役割 |
---|---|---|
キューティクル | 最外層 | 外部刺激からの保護、ツヤを与える |
コルテックス | 中間層 | 髪の強度、弾力性、太さ、色を決定 |
メデュラ | 中心部 | 髪の芯(機能は未解明な部分も多い) |
コルテックスを構成する主成分ケラチンタンパク質
コルテックスの主成分は、「ケラチン」という硬いタンパク質です。
ケラチンタンパク質は多くのアミノ酸が結合してできており、繊維状の束となってコルテックス内部にぎっしりと詰まっています。
この繊維の束が、髪に強度としなやかさを与えています。
健康なコルテックスを保つためには、ケラチンタンパク質がしっかりと結合しているかどうかが重要です。
メラニン色素と髪色の関係
髪の色を決定するメラニン色素も、コルテックス内に存在します。
メラニン色素には、黒~褐色系のユーメラニンと、黄~赤色系のフェオメラニンの2種類があり、これらの量やバランスによって黒髪、ブロンド、赤毛など、さまざまな髪の色が生まれます。
白髪は、このメラニン色素が何らかの原因で生成されなくなった状態です。
コルテックスの水分量が髪質に与える影響
コルテックスは水分を保持する能力も持っており、その水分量は髪のしなやかさやまとまりやすさに大きく関わっています。
一般的に、健康な髪のコルテックスは約11~14%の水分を含んでいます。水分量が適切に保たれていると、髪は潤いがあり、柔軟性も高まります。
逆に、水分量が低下すると髪は乾燥してパサついたり、硬くなったりします。
コルテックスが髪の健康に果たす重要な役割
コルテックスは単に髪の大部分を占めるだけでなく、髪の健康と美しさを維持するために多くの重要な役割を担っています。
ここでは、コルテックスが具体的にどのような働きをしているのかを解説します。
髪の強度と弾力性を支える
前述の通り、コルテックスはケラチンタンパク質の繊維で構成されており、これが髪の強度と弾力性の源です。
繊維がしっかりと絡み合い健康な状態であれば、髪は外部からの力に対して折れにくく、しなやかに曲がれます。
この性質により、ブラッシングやスタイリング時の物理的なストレスにも耐えられます。
髪の太さやボリューム感との関連
コルテックスの量や密度は、髪の太さや全体のボリューム感に直接影響します。
コルテックスがしっかりと詰まっている髪は太く、ハリやコシも感じられます。逆に、コルテックスがダメージを受けたり密度が低下したりすると、髪は細くなりボリュームも失われやすいです。
薄毛の悩みも、コルテックスの状態と無関係ではありません。
コルテックスの状態と髪の見た目
コルテックスの状態 | 髪の太さ | 髪のボリューム感 |
---|---|---|
健康(密度が高い) | 太い | 豊か |
ダメージ(密度が低い) | 細い | 少ない |
加齢による変化 | 細くなりやすい | 減少しやすい |
ダメージからの保護機能
コルテックスはキューティクルと共に、髪の内部を外部の刺激から守る役割も果たしています。
しかし、キューティクルが剥がれたり傷ついたりすると、コルテックスが直接ダメージを受けやすくなります。
コルテックス自体もある程度の耐久性はありますが、過度な化学処理や熱にさらされると、その構造が破壊されてしまいます。
健康なコルテックスが美しい髪を作る
まとめると、コルテックスは髪の「芯」であり、その状態が髪の強度や太さ、弾力性や色、そして水分保持能力を左右します。
健康なコルテックスの維持が、ツヤがありしなやかで、扱いやすい美しい髪を育てるための基本です。
コルテックスを増やすというよりは、コルテックスの質を高め、密度を保つことが重要になります。
なぜコルテックスはダメージを受けるのか?
健康な髪に不可欠なコルテックスですが、日々の生活の中でさまざまな要因によってダメージを受けてしまいます。
ここでは、コルテックスが傷つく主な原因について詳しく見ていきましょう。
日常生活に潜む紫外線ダメージ
肌だけでなく、髪も紫外線によってダメージを受けます。
春から夏にかけてとくに強くなる紫外線は、コルテックス内部のケラチンタンパク質を構成するアミノ酸結合を切断し、髪の強度を低下させます。
また、メラニン色素を分解し、髪の色褪せを引き起こす場合もあります。屋外での活動が多い方は、特に注意が必要です。
ヘアカラーやパーマによる化学的ダメージ
ヘアカラー剤やパーマ液に含まれるアルカリ剤や還元剤、酸化剤はキューティクルを開き、コルテックス内部に作用します。
これらの薬剤は髪の色を変えたり、形を整えたりする効果がありますが、同時にコルテックスのタンパク質構造を変化させてダメージを与えます。
頻繁な施術や、強すぎる薬剤の使用はコルテックスの空洞化(ポーラス化)を招き、髪を弱くしてしまいます。
化学処理とコルテックスへの影響
化学処理の種類 | 主な薬剤成分 | コルテックスへの影響 |
---|---|---|
ヘアカラー | アルカリ剤、染料、過酸化水素 | メラニン分解、タンパク質変性 |
パーマ | 還元剤、アルカリ剤、酸化剤 | タンパク質の結合切断・再結合 |
縮毛矯正 | 強い還元剤、アルカリ剤、熱 | タンパク質変性、水分蒸発 |
ドライヤーやヘアアイロンの熱ダメージ
ドライヤーやヘアアイロン、コテなどによる高温も、コルテックスにダメージを与える大きな原因です。
濡れた髪は熱に弱く、高温にさらされるとコルテックス内部のタンパク質が変性(タンパク変性)し、硬くなってしまいます。
このタンパク変性は、卵が生卵からゆで卵になるように、元に戻りにくい変化です。
また、過度な熱は髪の水分を奪い、乾燥やパサつきを引き起こします。
間違ったヘアケアと物理的ダメージ
ゴシゴシと力を入れたシャンプー、濡れた髪への無理なブラッシング、きつく髪を結ぶ習慣などもキューティクルを傷つけ、結果としてコルテックスにダメージを与える物理的な刺激となります。
これらの日常的な行為が積み重なると、髪は徐々に弱っていきます。
避けたい物理的ダメージを与える行為
- 濡れた髪を強くタオルでこする
- 目の粗すぎるブラシやコームでの無理なコーミング
- 髪が絡まった状態での強引なブラッシング
- 毎日同じ位置でのきついポニーテールやお団子ヘア
コルテックスの状態をセルフチェック!あなたの髪は大丈夫?
コルテックスのダメージは、見た目や手触りに現れます。ご自身の髪の状態をチェックして、コルテックスが健康かどうかを確認してみましょう。
切れ毛や枝毛の多さで判断する
コルテックスがダメージを受けると髪の強度が低下し、切れ毛や枝毛ができやすくなります。
毛先は栄養が行き届きにくく、ダメージも蓄積しやすいため、状態を確認しやすい部分です。
鏡で毛先を見たり指で触ったりして、切れ毛や枝毛が多くないかチェックしましょう。
髪のパサつきやゴワつきを感じるか
コルテックスの水分保持能力が低下すると髪は乾燥し、パサつきやゴワつきを感じるようになります。
手触りが悪く潤いが感じられないときは、コルテックスがダメージを受けているサインかもしれません。
以前と比べて髪質が変わったと感じる場合はとくに注意が必要です。
髪のハリやコシが失われていないか
健康なコルテックスは髪にハリやコシを与えます。
髪がペタッとしてボリュームが出にくい、スタイリングしてもすぐに形が崩れてしまう、といったときはコルテックスの密度が低下し、弾力が失われている可能性があります。
髪を指でつまんでみて以前より細く感じたり、弱々しく感じたりしないか確認しましょう。
コルテックスダメージのサイン
- 髪をとかすと途中でブチブチ切れる
- 毛先が白っぽくなっていたり、裂けていたりする
- 髪全体が乾燥して広がりやすい
- 髪にツヤがなく、くすんで見える
- パーマやカラーの持ちが悪くなった
スタイリングがまとまりにくいのはサインかも
コルテックスがダメージを受けると髪の内部構造が不均一になり、うねりや広がりが出やすくなります。
その結果、朝セットしても日中にはまとまりが悪くなったり、湿気の影響を受けやすくなったりします。
スタイリング剤を使っても思い通りにならないときが増えたら、コルテックスの状態を見直すタイミングかもしれません。
実は内側からの働きかけが鍵!食生活で見落としがちなポイント
「髪は食べたもので作られる」という言葉があるように、バランスの取れた食事が健康なコルテックスを育てる第一歩です。
ここでは、特に見落としがちな栄養素と、その働きについて解説します。
タンパク質だけじゃない!コルテックスを育む栄養素のバランス
コルテックスの主成分がケラチンタンパク質であるため、「タンパク質をたくさん摂れば良い」と考えがちですが、それだけでは不十分です。
タンパク質を効率よく利用して健康な髪を育てるためには、ビタミンやミネラルといった他の栄養素との連携が大切です。
これらの栄養素が互いに助け合い、髪の成長をサポートします。
コルテックスを育む主要栄養素とその働き
栄養素 | 主な働き | 多く含む食品例 |
---|---|---|
タンパク質 | ケラチンの材料となる | 肉、魚、卵、大豆製品 |
亜鉛 | ケラチンの合成を助ける | 牡蠣、レバー、牛肉(赤身) |
ビタミンC | コラーゲン生成、頭皮環境改善 | パプリカ、ブロッコリー、柑橘類 |
亜鉛不足が招く髪の悩みとコルテックスへの影響
亜鉛は、タンパク質を髪の毛の主成分であるケラチンに再合成する際に必要となるミネラルです。
亜鉛が不足すると、いくらタンパク質を摂取しても効率よく髪の材料として使われず、結果としてコルテックスが十分に形成されにくくなります。
これによって、髪が細くなったり成長が遅れたり、抜け毛が増えたりする可能性があります。
加工食品の摂取が多い方や、偏った食生活の方は特に亜鉛不足に陥りやすい傾向があります。
ビタミンCの隠れた力|コラーゲン生成と毛髪細胞
ビタミンCは抗酸化作用で知られていますが、実は頭皮の健康維持にも重要な役割を果たします。
ビタミンCは、頭皮の血管壁を丈夫にするコラーゲンの生成を助けます。
健康な頭皮は髪に栄養を運ぶ血流をスムーズにし、毛母細胞の働きを活発にします。毛母細胞が活発に働くと、健康なコルテックスを持つ髪が育ちやすくなります。
また、ビタミンCは鉄分の吸収を高める働きもあり、これも髪の健康には間接的に貢献します。
血行促進で栄養を届ける|食材選びのコツ
どんなに良い栄養素を摂取しても、それが髪の毛を作る毛母細胞まで届かなければ意味がありません。
そのため、血行を促進して頭皮への栄養供給をスムーズにする工夫も、コルテックスケアには大切です。
ビタミンEやカプサイシンを含む食材は血行促進に役立ちます。
血行促進に役立つ食材例
栄養素 | 主な働き | 多く含む食品例 |
---|---|---|
ビタミンE | 血管拡張、抗酸化作用 | ナッツ類、アボカド、植物油 |
カプサイシン | 血流改善、代謝促進 | 唐辛子、キムチ |
EPA・DHA | 血液サラサラ効果 | 青魚(サバ、イワシなど) |
これらの栄養素をバランス良く摂取し、内側からコルテックスをサポートすることが、長期的に見て強く美しい髪を育てる上で非常に重要です。
自宅でできるコルテックスを保護し強化するヘアケア方法
日々のヘアケアを見直すとコルテックスへのダメージを軽減し、健康な状態を保つ手助けができます。
アミノ酸系シャンプーで優しく洗い上げる
洗浄力の強いシャンプーは頭皮や髪に必要な油分まで奪い、乾燥やダメージの原因となる場合があります。
コルテックスを保護するためには、マイルドな洗浄力で保湿効果も期待できるアミノ酸系シャンプーを選ぶのがおすすめです。
洗う際は、髪同士をこすり合わせるのではなく、頭皮をマッサージするように優しく洗いましょう。
シャンプーの種類と特徴
シャンプーの種類 | 主な洗浄成分 | 特徴 |
---|---|---|
アミノ酸系 | ココイルグルタミン酸Naなど | 低刺激、保湿力高め、マイルドな洗浄力 |
高級アルコール系 | ラウレス硫酸Naなど | 泡立ちが良い、洗浄力強い、さっぱり感 |
石けん系 | 脂肪酸ナトリウムなど | 洗浄力強い、アルカリ性、きしみやすい |
トリートメントやヘアマスクで内部補修
シャンプー後のトリートメントや、週に数回のヘアマスクは、ダメージを受けたコルテックスに栄養分を補給し、内部から補修する効果が期待できます。
ケラチンやセラミド、CMC(細胞膜複合体)といった成分が配合された製品は、コルテックスの強化や水分保持能力の向上に役立ちます。
塗布後は、少し時間を置いて成分を浸透させるのがポイントです。
正しいドライヤーのかけ方と熱対策
ドライヤーの熱はコルテックスにダメージを与えるため、使い方に注意が必要です。
まず、タオルドライで髪の水分をできるだけ優しく拭き取ります。ドライヤーは髪から15~20cm程度離し、同じ場所に熱が集中しないように常に動かしながら乾かしましょう。
根元から乾かし始め、毛先は最後に乾かすのが基本です。8割程度乾いたら冷風に切り替えて仕上げると、キューティクルが引き締まりツヤが出やすくなります。
正しいブラッシングの手順
- まず毛先の絡まりを優しくほぐす
- 次に髪の中間から毛先へとかす
- 最後に根元から毛先へ全体をとかす
髪に優しいブラッシングのコツ
無理なブラッシングはキューティクルを傷つけ、コルテックスへのダメージにつながります。
まず毛先の絡まりを優しくほぐし、次に髪の中間から毛先へ、最後に根元から毛先へと、段階的にとかしていくのがコツです。
ブラシはクッション性のあるものや、猪毛・豚毛などの天然毛のものが、静電気も起きにくくおすすめです。
クリニックだからできるコルテックスへの専門的アプローチ
セルフケアだけでは改善が難しい深刻なダメージや、薄毛・抜け毛のお悩みに対しては、専門クリニックでの治療が有効な選択肢となります。
クリニックではコルテックスの状態を的確に把握し、専門的なケアで髪の健康を取り戻すサポートを行います。
専門医による頭皮・毛髪診断の重要性
まず、専門医がマイクロスコープなどを用いて頭皮や毛髪の状態を詳細に診断します。
これによって、コルテックスのダメージ度合いや毛穴の状態、皮脂の分泌量などを正確に把握し、一人ひとりの症状や原因に合わせた治療計画を立てられます。
自己判断では気づきにくい問題点も明らかにし、根本的な改善を目指します。
コルテックスの状態に合わせたオーダーメイド治療
診断結果に基づき、患者さんそれぞれのコルテックスの状態や髪質、生活スタイルに合わせたオーダーメイドの治療法を提案します。
例えば、ダメージが進行している場合にはコルテックスの補修を促す成分を導入したり、髪の成長に必要な栄養素を補給したりするなど多角的な取り組みを行います。
「コルテックスを増やす」という観点では、毛母細胞の活性化を促し、健康で太い髪の育成を目指す治療が中心となります。
クリニックでの主な毛髪治療法
治療法 | 期待できる効果 | 対象となる悩み |
---|---|---|
成長因子注入療法 | 毛母細胞活性化、発毛促進 | 薄毛、抜け毛、髪のハリ・コシ低下 |
栄養素導入(メソセラピーなど) | 頭皮環境改善、毛髪補修 | ダメージヘア、細毛、乾燥 |
内服薬・外用薬 | 抜け毛抑制、発毛促進 | AGA(男性型脱毛症)、FAGA(女性男性型脱毛症) |
成長因子や栄養素を直接届ける注入療法
注入療法(メソセラピーなど)は、髪の成長に必要な成長因子やビタミン、ミネラルやアミノ酸などの栄養素を、注射や特殊な機器を用いて頭皮に直接注入する治療法です。
この方法により有効成分が毛根やコルテックスにダイレクトに届き、毛母細胞の働きを活性化させ、強く健康な髪の育成をサポートします。
内服薬や外用薬と組み合わせると、より効果が期待できる場合もあります。
内服薬・外用薬による多角的なサポート
薄毛や抜け毛の進行度合いによっては、内服薬や外用薬による治療も行います。
女性の薄毛治療では、主にミノキシジル外用薬やスピロノラクトン内服薬などが用いられる場合があります。
これらの薬剤は毛髪の成長期を延長させたり、抜け毛の原因となるホルモンの影響を抑制したりして、コルテックスがしっかりとした健康な髪の成長を助けます。医師の診断のもと、適切に使用することが重要です。
コルテックスケアに関するよくある質問
さいごに、コルテックスケアに関してよく寄せられるご質問とその回答をまとめました。
- コルテックスは一度ダメージを受けると元に戻らないのですか?
-
残念ながら、一度深刻なダメージを受けて変性してしまったコルテックスのタンパク質構造を完全に元通りにするのは非常に困難です。
しかし、適切なケアや治療によってそれ以上のダメージの進行を防ぎ、新しく生えてくる髪を健康に育てることは可能です。
また、トリートメントなどで一時的に手触りや見た目を改善し、保護することはできます。
- 食事改善だけでコルテックスは増えますか?
-
「コルテックスを増やす」というよりは、「健康なコルテックスを持つ髪を育てる」という表現が適切です。バランスの取れた食事は、健康な髪を育てるための土台作りとして非常に重要です。
特にタンパク質や亜鉛、ビタミン類はコルテックスの形成に必要ですが、食事だけで劇的な変化を期待するのは難しい場合もあります。他のケアとの組み合わせが大切です。
- サプリメントはコルテックスケアに有効ですか?
-
食事だけでは不足しがちな栄養素を補うという意味で、サプリメントは補助的に有効な場合があります。
特に、髪の成長に必要なビタミンやミネラル(亜鉛、ビオチンなど)を含むサプリメントは、内側からのケアとして役立つ可能性があります。
ただし、サプリメントはあくまで食事の補助であり、過剰摂取は禁物です。医師や専門家に相談の上、適切に利用しましょう。
- クリニックでの治療はどのくらいの期間が必要ですか?
-
治療期間は症状の程度や治療内容、個人の髪の成長サイクルによって異なります。一般的に、効果を実感し始めるまでに3ヶ月から6ヶ月程度かかるケースが多いです。
髪の毛には成長期・退行期・休止期というヘアサイクルがあり、新しい健康な髪が育ち、見た目に変化が現れるまでには時間が必要です。具体的な期間については、カウンセリング時に医師にご確認ください。
参考文献
MESSENGER, Andrew G. The control of hair growth: an overview. Journal of Investigative Dermatology, 1993, 101.1: S4-S9.
CHASE, Herman B. Growth of the hair. Physiological reviews, 1954, 34.1: 113-126.
ROBBINS, Clarence R. Morphological, macromolecular structure and hair growth. In: Chemical and physical behavior of human hair. Berlin, Heidelberg: Springer Berlin Heidelberg, 2011. p. 1-104.
ERDOĞAN, Bilgen. Anatomy and physiology of hair. Hair and scalp disorders, 2017, 13: 1-7.
BUFFOLI, Barbara, et al. The human hair: from anatomy to physiology. International journal of dermatology, 2014, 53.3: 331-341.
STENN, K. S.; PAUS, Ralf. Controls of hair follicle cycling. Physiological reviews, 2001, 81.1: 449-494.
SINCLAIR, Rodney D. Healthy hair: what is it?. In: Journal of investigative dermatology symposium proceedings. Elsevier, 2007. p. 2-5.
LAVKER, Robert M., et al. Hair follicle stem cells: their location, role in hair cycle, and involvement in skin tumor formation. Journal of Investigative Dermatology, 1993, 101.1: S16-S26.