コレステロールを下げる薬で抜け毛が起きる原因と対処法 | AGA・抜け毛・薄毛治療のAGAメディカルケアクリニック【公式】

コレステロールを下げる薬で抜け毛が起きる原因と対処法

更新日
コレステロールを下げる薬で抜け毛が起きる原因と対処法
前田 祐助
監修医師

前田 祐助

AGAメディカルケアクリニック 統括院長

【経歴】

  1. 慶應義塾大学医学部医学研究科卒業
  2. 慶應義塾大学病院 初期臨床研修課程終了
  3. 大手AGAクリニック(院長)を経て、薄毛・AGA治療の2018年AGAメディカルケアクリニック新宿院を開設
  4. 2020年に2院目となるAGAメディカルケアクリニック横浜院を開設
  5. 2023年に3院目となるAGAメディカルケアクリニック東京八重洲院を開設

【資格】

  1. 医師免許
  2. ⽇本医師会認定産業医
  3. 医学博士

【所属学会】

  1. 日本内科学会
  2. 日本美容皮膚科学会
  3. 日本臨床毛髪学会

【症例数】

  1. 3万人以上※
  2. ※2018年5月~2022年12月AGAメディカルケアクリニック全店舗の延べ患者数

統括院長プロフィール詳細

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コレステロールを下げる薬を服用するとき、副作用として抜け毛が気になるという方がいらっしゃいます。

心血管リスクを管理する目的で使用するケースが多い薬ですが、その一方で髪の毛に関する不安が生じる可能性も否定できません。

このような抜け毛の悩みはストレスや生活習慣、加齢など複数の要因が重なりやすいため、原因を正しく把握することが大切です。

コレステロールを下げる薬とは

コレステロールが高い状態を放置すると、動脈硬化や心筋梗塞など深刻な疾患につながるおそれがあります。

そのため、血中コレステロール値が基準値を超えた患者さんに対して、コレステロールを下げる効果をもつ薬を処方することがあります。

ここでは、代表的な薬の種類や働き方を確認したうえで、なぜ抜け毛などの副作用につながる可能性があるのか考えてみましょう。

種類

コレステロールを下げる目的で使用される薬には、以下のような種類があります。

コレステロール低下薬の分類

薬の分類代表的な薬剤名特徴
スタチン系シンバスタチン、アトルバスタチンなどLDLコレステロール(悪玉)を効果的に減らす
フィブラート系フェノフィブラート、ベザフィブラートなど中性脂肪の減少に効果が期待できる
陰イオン交換樹脂コレスチラミンなど腸内で胆汁酸と結合しコレステロールの吸収を抑える
小腸コレステロールトランスポーター阻害薬エゼチミブなど小腸からのコレステロール吸収を阻害する

この中で特に有名なのがスタチン系の薬です。スタチン系はコレステロール合成に関与する酵素を阻害し、LDLコレステロールを下げる作用を示します。

仕組み

コレステロールの合成経路は肝臓を中心に進みます。スタチン系の薬はHMG-CoA還元酵素という酵素を阻害することで、LDLコレステロール値の上昇を抑えます。

一方、フィブラート系は肝臓での脂質代謝を調整し、中性脂肪を減らす働きを強めます。

コレステロールを下げる薬の作用機序

薬の分類主な作用機序
スタチン系HMG-CoA還元酵素を阻害しLDLコレステロール合成を抑制する
フィブラート系PPARαを刺激して脂肪酸分解を促進、中性脂肪を減らす
陰イオン交換樹脂腸で胆汁酸と結合し、排泄量を増やす
小腸コレステロールトランスポーター阻害薬小腸でのコレステロール吸収を低下させる

主な副作用

コレステロールを下げる薬全般には、下記のような副作用が報告されています。

人によってはまったく症状が出ないケースもあれば、複数の症状が出る場合もあります。

  • 肝機能障害(血液検査で肝酵素の上昇が見られる)
  • 筋肉痛や筋力の低下
  • 消化器症状(腹痛や下痢、便秘など)
  • 皮膚症状(かゆみや発疹など)

そして、まれなケースとして抜け毛や薄毛など、髪の毛にかかわる症状が起こることが報告されています。

発毛ケアと関連

薬による副作用に限らず、髪の毛の健康は体全体のコンディションと深い関係があります。血行不良やホルモンバランスの乱れ、栄養不足などの要因が重なると抜け毛に拍車がかかる場合もあります。

コレステロールを下げる薬を服用している方が「抜け毛が増えたかもしれない」と感じた場合、ほかの生活習慣要因やAGAの有無を含め、多角的に原因を探ることが大切です。

抜け毛が起こるメカニズム

髪の毛は成長期、退行期、休止期のサイクルを経て生え替わっていきますが、何らかの要因でこのサイクルが乱れると、抜け毛が増加します。

コレステロールを下げるための薬が抜け毛を引き起こすとき、その背景にはホルモンバランスや頭皮への血流など、さまざまなことが影響していると考えられます。

髪の毛の成長サイクル

髪の毛には3つの段階があります。成長期は髪の毛が活発に伸びる時期です。退行期になると髪の成長が衰えはじめ、休止期では髪が抜け落ちる準備をします。

髪の成長サイクルと期間

サイクル期間特徴
成長期2年~6年毛母細胞が盛んに分裂し、髪が太く長く成長する
退行期約2週間毛母細胞の分裂が減少し、髪の成長が停滞する
休止期約3~4ヶ月新しい髪が生え始め、古い髪が抜け落ちる準備をする

成長期の髪が大半を占めますが、何かの影響で成長期が短くなったり、休止期が長くなったりすると、抜け毛が増えたり薄毛になったりします。

抜け毛に関わるホルモンバランス

抜け毛を左右するホルモンとして注目されるのが、テストステロンやジヒドロテストステロン(DHT)です。AGA(男性型脱毛症)はDHTが毛根に作用することで髪の成長期が短縮し、細く短い毛ばかりになる状態です。

女性の場合もホルモンバランスが乱れると髪が細くなりやすく、抜け毛が気になりやすくなります。

ホルモンと髪の毛への影響

ホルモン役割過剰・不足時の影響
テストステロン筋肉や骨格の発達などをサポートするDHTに変換されると髪の成長を阻害する可能性
エストロゲン女性らしい体質や皮膚・髪の健康を保つ減少すると髪が細くなりやすい
DHTテストステロンから変換される男性ホルモン毛髪サイクルの成長期を短縮させ、抜け毛を促進

コレステロールとの関連

コレステロールはホルモン合成において非常に重要な原料ですが、LDLコレステロールが過剰になると血管に負担がかかり、頭皮への血流も滞りやすくなります。

逆に、薬でコレステロールを抑えすぎた場合、ホルモンバランスが微妙に変化し、毛髪にも影響を与えることがあると考えられています。

クリニックでの相談事例

コレステロールを下げる薬を飲みはじめてから抜け毛が増えたと相談してくる方は、以下のような背景を持つ場合があります。

  • すでにAGAの傾向があったが、薬の影響で症状が目立ち始めた
  • ストレスや生活習慣の乱れが同時に存在し、髪にダメージが加わった
  • 健康のためのダイエットなどで栄養バランスが崩れている

こうした複合的な要因が絡むため、薬を中止すれば一気に解決するわけではありません。血液検査や頭皮・毛髪の状態を総合的に考えて対応する必要があります。

コレステロールを下げる薬と薄毛の関係

コレステロールを下げる目的で処方される薬が原因となり、髪の毛に影響を与えているのではないかと疑問を持つ方は少なくありません。

ここでは、抜け毛に関与するとされる薬の特徴や、AGAとの違いを整理していきます。

どんな薬が抜け毛に影響を与えやすいか

一般的にはスタチン系やフィブラート系を中心としたコレステロールを下げる薬が多数処方されます。

しかし、これらの薬が髪の毛の成長を直接阻害するメカニズムが明確に解明されているわけではありません。

  • 一部の薬では、ホルモン合成経路への影響が報告される
  • 血中脂質が急激に変化すると身体がストレスを受ける
  • 血管や血液循環に影響を与えやすい

副作用報告例の多い薬

分類副作用報告例(抜け毛関連)
スタチン系アトルバスタチン、ロスバスタチンなど比較的まれだが、一部で報告
フィブラート系フェノフィブラート、ベザフィブラートなどスタチンほどの頻度はないが注意が必要
小腸コレステロールトランスポーター阻害薬エゼチミブなど単剤での抜け毛報告は多くない

個人差が大きいため、「どの薬がとくに抜け毛に影響を与えやすい」と一概に断定は難しいです。

ただし、血液データとともに抜け毛の発生状況をモニタリングすると、関連がある程度は推測できます。

AGAとの違い

AGAは男性ホルモンの影響が強く、思春期以降の男性に多く見られる特徴的な薄毛です。

前頭部の生え際や頭頂部から進行するパターンが多く、ジヒドロテストステロンが毛母細胞を刺激して成長期を短縮するのが原因です。

薬の副作用による抜け毛はAGAほどパターンがはっきりしない場合が多く、頭全体に髪が細くなるなどの変化が起こるときがあります。

同時に考慮すべき健康リスク

コレステロールが高いと、心筋梗塞や脳梗塞などのリスクが高まります。

抜け毛を気にして薬を自己判断で中止してしまうと、命にかかわる病気を招く危険が増す可能性があります。

  • 薬の服用と髪の健康の両方を重視する必要がある
  • 医師と相談のうえ、薬の種類や用量を調整することも検討できる
  • 食事療法や運動など、生活習慣改善を同時に進めることが大切

自己判断の危険性

コレステロールを下げる薬は医師が心血管リスクなどを考慮して処方します。髪の毛が抜けるからといって自己判断で薬を中止すると、健康状態が悪化するおそれがあるため注意が必要です。

抜け毛が気になるときは、医師に相談しながら対策を立てるのが望ましいです。

抜け毛を感じたときのチェックポイント

コレステロールを下げる薬を服用していて、抜け毛が増えたかもしれないと感じたら、まずはご自身の状態を客観的に振り返ることが大切です。

抜け毛の程度や生活習慣を見直すと、原因が薬だけにあるのかどうかを判断しやすくなります。

抜け毛の程度を確認する

急に大量に抜ける場合もあれば、じわじわと抜け毛が増えるケースもあります。

毎日のシャンプー時や髪をとかすときの毛量をチェックし、従来と比べて明らかに増えているかどうかを確認します。

抜け毛のセルフチェック項目

  • 枕元に落ちている髪の毛の本数が増えていないか
  • シャンプー時の抜け毛が多くなっていないか
  • コシやハリがなくなり、髪が細くなっていないか
  • 頭皮にかゆみや炎症がないか

日常生活の見直し

抜け毛が目立つようになる背景には、薬以外にも下記のような日常生活要因が関わることがあります。

  • 不規則な生活リズムや睡眠不足
  • 偏った食生活や極端なダイエット
  • 喫煙や過度な飲酒
  • 長時間のストレスや精神的緊張

食事との関係

コレステロール値が高い方は、食事内容を厳しく制限する場合があります。炭水化物や脂質を抑えすぎると、髪の成長に必要な栄養素が不足する恐れがあります。

また、タンパク質やビタミン類は髪の成長に関わるため、過度なダイエットは抜け毛を悪化させる可能性があります。

髪の毛と関係が深い栄養素

栄養素主な食品例髪への主な影響
タンパク質肉、魚、大豆製品、卵など毛髪の主成分ケラチンを合成する基となる
ビタミンB群レバー、豚肉、ナッツ類、緑黄色野菜など毛根の代謝を助ける
ビタミンC柑橘類、イチゴ、ピーマンなどコラーゲン生成を支える
ミネラル(亜鉛など)牡蠣、牛肉、豆類など髪の成長に欠かせない酵素をサポートする

クリニックへの受診タイミング

自己チェックや生活習慣の見直しで改善の兆しが見られない場合、早めにクリニックへ相談するのが望ましいです。

特に、抜け毛が長期間続いたり、地肌が見えるほど髪の量が減少したりすると、専門的な検査やカウンセリングが必要になることがあります。

抜け毛に対する対処法

コレステロールを下げる薬の副作用が疑われる抜け毛でも、正しい対策をとると改善が見込める可能性があります。

薬の変更や育毛治療の導入、栄養バランスの調整など、多角的な取り組みが有効です。

薬の種類や投与方法の見直し

服用している薬が抜け毛の一因となっている可能性がある場合、医師と相談して薬の種類や用量を検討することが大切です。

とはいえ、心血管リスクなどを考えると、薬の使用が不要になるとは限りません。

薬の見直しで考えられる行動

  • スタチン系からフィブラート系への変更
  • 併用薬の調整や別の作用機序の薬に変更
  • 投与量や服用タイミングの調整
  • 必要性が低い場合は服用を中止し、食事療法や運動療法に集中

育毛治療を考える

コレステロールを下げる薬が原因であれ、AGAが原因であれ、育毛治療は薄毛や抜け毛の改善につながる可能性があります。

薬でコレステロールを管理しながら、頭皮環境を整えたり発毛を促進したりする治療を並行して行うケースもよくあります。

よく取り入れられる育毛治療の方法

種類内容特徴
内服薬フィナステリド、デュタステリドなどDHTの産生を抑制し、AGAにアプローチする
外用薬ミノキシジル配合のローション頭皮の血流を促進して毛母細胞を活性化させる
クリニックでの施術メソセラピーなど頭皮に成長因子や有効成分を直接注入する

薬の副作用とAGAが重なっている場合もあるため、医師や専門家と相談しながら複数の方法を組み合わせるのが望ましいです。

サプリメントや栄養管理

髪の毛の成長には、十分な栄養供給が欠かせません。食事制限や薬の服用などで栄養バランスが崩れている場合は、サプリメントで補う方法を検討してみてもよいでしょう。

ただし、過剰摂取はかえって健康を害する場合があるため、服用方法や組み合わせに注意が必要です。

サプリメント選びのポイント

  • 髪に必要な亜鉛、ビタミンB群、アミノ酸を含むものを選ぶ
  • 普段の食事内容を踏まえて不足がちな栄養素を補う
  • 安易に複数のサプリを併用しない
  • かかりつけ医に相談しながら進める

医師に相談すべき内容

抜け毛が気になったら、次のようなポイントを整理してから医師に伝えると相談がスムーズです。

  • 抜け毛の期間や量、頭皮の状態
  • 食事内容やサプリの使用状況
  • 日常生活のリズムやストレスの有無
  • 家族に薄毛の傾向があるかどうか

AGA治療の可能性

コレステロールを下げる薬で抜け毛が増えたと感じても、実はAGAが進行している可能性もあります。

AGA治療は男性だけでなく、女性向けの治療も拡充しているため、専門のクリニックで適切な診断を受けることが重要です。

AGAの特徴

AGAは男性ホルモン(DHT)の影響で生え際や頭頂部の髪が薄くなっていく脱毛症です。

徐々に進行するため、気づいたときにはかなり進んでいるケースも珍しくありません。

  • 前頭部の生え際が後退する
  • 頭頂部が薄くなる
  • 毛が細くなり、ボリュームが減少する

AGAに見られる頭髪の変化

部位特徴的な変化
前頭部M字型に生え際が後退しやすい
頭頂部つむじを中心に薄毛が広がる
全体まんべんなく髪が細くなることもある

AGA治療薬と処方タイミング

AGA治療で一般的に用いられる内服薬は、フィナステリドやデュタステリドなどです。

これらは男性ホルモンの変換を抑える働きを持ち、髪が抜けにくい状態を作ります。早期に始めるほど効果を実感しやすい傾向があります。

  • 薬の処方には医師の診察が必要
  • 血液検査や生活習慣の問診を経て、投薬の可否や方法を決める
  • 女性の場合は別の治療アプローチが用いられることが多い

クリニックでのサポート

AGA専門クリニックや薄毛治療に力を入れている医療機関では、血液検査や頭皮診断、カウンセリングを通じて根本原因を特定していきます。

コレステロールを下げる薬との併用が必要な方には、副作用を最小限に抑えるためのアドバイスも行います。

  • 頭皮環境のチェックやメソセラピーなどの施術を受けられる
  • 自宅でのケア方法やシャンプー選びなどの指導を受けられる
  • 定期的なフォローアップで状態を見守りながら治療を継続できる

コスト面や継続性

AGA治療は保険適用外になることが多いため、ある程度の費用がかかります。

薬も長期的な服用が前提となることが多いので、無理なく続けられるプランを医師と相談しましょう。

AGA治療の費用

治療方法費用目安特徴
内服薬(フィナステリドなど)月3,000円~8,000円前後症状や薬の種類により幅がある
外用薬(ミノキシジル)月3,000円~6,000円前後頭皮の血行を促進する
施術(メソセラピーなど)1回1万円~数万円頻度と施術内容によって大きく変わる

コレステロールを下げる薬との併用を行いながら、定期的な受診で身体全体の健康状態を管理しつつ治療を続ける方も少なくありません。

生活習慣改善と髪の健康

コレステロールを下げる薬による抜け毛が疑われる場合でも、生活習慣を整えることが欠かせません。薬の効き目や髪の健康を支えるために、日常の習慣を見直しましょう。

ストレス対策

ストレス過多の状態が続くと、自律神経のバランスが乱れて血行不良につながります。血行が滞ると頭皮に必要な栄養が届きにくくなり、抜け毛を助長する可能性があります。

ストレスを和らげる工夫

  • 定期的に趣味やリラクゼーションの時間をつくる
  • 深呼吸や軽いストレッチをこまめに取り入れる
  • カウンセリングやメンタルヘルスケアを検討する

睡眠と運動

十分な睡眠時間を確保し、適度な運動を行うとホルモンバランスが整いやすくなります。

ウォーキングや軽いジョギングなど、有酸素運動を習慣化することで、血液循環が改善されて頭皮への栄養も届きやすくなります。

運動と睡眠の目安

項目推奨内容
運動週3回以上の有酸素運動(1回30分程度)
睡眠1日6~8時間を目安に十分休息をとる
ストレッチ就寝前や起床後に軽く行い、筋肉をほぐす

タンパク質・ビタミン補給

髪の主成分はタンパク質(ケラチン)であり、ビタミンやミネラルも髪の成長をサポートします。

コレステロール対策をしつつも、肉や魚、大豆製品などの良質なタンパク質や野菜・果物によるビタミン補給を意識してみましょう。

定期的な受診のすすめ

コレステロール値をコントロールしながら抜け毛を予防するには、定期的に受診して血液検査や頭皮状態のチェックを受けることが有効です。必要に応じて薬の調整や育毛治療の検討も進められます。

まとめ

コレステロールを下げる薬にはスタチン系など複数の種類があり、一部で抜け毛の報告もあります。

ただ、抜け毛が増える理由は薬の作用だけでなく、ホルモンバランスや生活習慣、AGAなどの複合要因が考えられるのも事実です。

自己判断で薬を中止すると心血管リスクが高まる可能性があるため、コレステロールを下げる薬が原因で脱毛が疑われるときは、医師に相談して指示を仰ぐようにしましょう。

AGA治療を含む育毛ケアを並行して行い、生活習慣の見直しやサプリメントなどを適切に活用すると改善が見込めます。

定期的に受診して血液検査や頭皮環境をチェックし、必要に応じて薬を変更したり育毛治療を追加すると良いでしょう。

参考文献

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JOWKAR, Farideh; NAMAZI, Mohammad Reza. Statins in dermatology. International journal of dermatology, 2010, 49.11: 1235-1243.

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前田 祐助

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AGAメディカルケアクリニック 統括院長

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  1. 慶應義塾大学医学部医学研究科卒業
  2. 慶應義塾大学病院 初期臨床研修課程終了
  3. 大手AGAクリニック(院長)を経て、2018年AGAメディカルケアクリニック新宿院を開設
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