抜け毛がひどい人へ。枕カバーの選び方と、正しい洗濯頻度

抜け毛がひどい人へ。枕カバーの選び方と、正しい洗濯頻度

朝起きて枕に散らばる抜け毛を見て、深くため息をついていませんか?その不安、もしかしたら毎晩使っている枕カバーが一因かもしれません。

枕カバーは、一晩のうち約6〜8時間もの間、あなたの頭皮や髪と直接触れ合い続けるものです。そのため、素材の選び方や洗濯の頻度が、頭皮環境に想像以上の影響を与えているのです。

この記事では、抜け毛が気になる方に向けて、頭皮への負担を和らげる枕カバーの具体的な選び方から、清潔さを保つための正しい洗濯頻度まで、詳しく解説していきます。

日々の小さな見直しが、健やかな頭皮への第一歩となります。枕カバーケアの知識を身につけ、不安の少ない朝を迎えましょう。

目次

この記事の執筆者

AGAメディカルケアクリニック統括院長 前田 祐助
Dr.前田 祐助

AGAメディカルケアクリニック 統括院長

前田 祐助

【経歴】

慶應義塾大学医学部医学研究科卒業

慶應義塾大学病院 初期臨床研修課程終了

大手AGAクリニック(院長)を経て、2018年に薄毛・AGA治療の「AGAメディカルケアクリニック」新宿院を開設

2020年に横浜院、2023年に東京八重洲院を開設

院長プロフィール

資格・所属学会・症例数

【資格】

  • 医師免許
  • ⽇本医師会認定産業医
  • 医学博士

【所属学会】

  • 日本内科学会
  • 日本美容皮膚科学会
  • 日本臨床毛髪学会

【症例数】

3万人以上※

※2018年5月~2022年12月AGAメディカルケアクリニック全店舗の延べ患者数

なぜ枕カバーが抜け毛に関係するのか?

枕カバーが抜け毛に影響を与える主な理由は、「摩擦」と「衛生状態」にあります。

睡眠中に頭皮や髪と長時間触れ続けるため、不適切な素材は物理的なダメージを与え、汚れたカバーは雑菌の温床となって頭皮トラブルを引き起こし、抜け毛のリスクを高めてしまいます。

睡眠中の摩擦による髪へのダメージ

私たちは、寝ている間に平均して20回以上も寝返りを打つと言われています。

そのたびに、髪と枕カバーの間には摩擦が発生します。特にゴワゴワした化学繊維や、使い古して硬くなった綿素材の枕カバーは、髪の表面を覆っている「キューティクル」を傷つける原因となります。

キューティクルが剥がれたり、ささくれたりすると、髪内部の水分やタンパク質が流出しやすくなり、髪はもろく、切れやすくなります。この「切れ毛」が、朝、枕に残る抜け毛の正体の一つです。

枕カバーの汚れと頭皮環境の悪化

枕カバーは、私たちが思う以上に汚れています。寝ている間にかく汗(一晩でコップ1杯分とも言われます)、頭皮から分泌される皮脂、剥がれ落ちたフケや古い角質、さらには髪に残った整髪料などが、毎晩蓄積されていきます。

これらの汚れは、雑菌やダニにとって絶好の栄養源となります。

汚れた枕カバーを使い続けることは、雑菌が繁殖した布を長時間にわたって頭皮に押し当てているのと同じ状態であり、頭皮環境を著しく悪化させます。

頭皮トラブルを引き起こす雑菌の繁殖

特に気温と湿度が高くなる時期は、雑菌の繁殖スピードが加速します。皮脂や汗を栄養にして、枕カバーの上では黄色ブドウ球菌やアクネ菌(ニキビの原因菌)などが異常に増殖することがあります。

これらの雑菌が毛穴に入り込むと、毛穴が炎症を起こす「毛包炎(もうほうえん)」などを引き起こします。

頭皮が炎症を起こすと、健康な髪を育てる土台が崩れ、髪の成長が妨げられたり、抜け毛が増えたりする直接的な原因となります。

アレルギー反応と抜け毛の関係

枕カバーに繁殖したダニの死骸やフンは、強力なアレルゲン(アレルギーの原因物質)です。

また、人によっては、ポリエステルなどの化学繊維素材そのものや、洗濯時に残った洗剤成分が刺激となり、アレルギー反応(接触性皮膚炎)を引き起こすこともあります。

頭皮に炎症やかゆみが生じると、無意識のうちに頭を掻きむしってしまいがちです。

この「掻く」という行為が、頭皮を傷つけ、物理的に髪を引き抜いてしまい、抜け毛をさらに悪化させる悪循環を生み出します。

抜け毛対策に重要な枕カバーの素材選び

抜け毛対策として枕カバーを選ぶ上で最も重要なのは、髪と頭皮への負担を減らす「素材」です。具体的には、摩擦が少なく、吸湿性・放湿性に優れ、肌触りが良い天然素材を選ぶことが基本です。

特にシルク(絹)や上質なコットン(綿)は、その代表格と言えます。

摩擦を最小限に抑えるシルク(絹)

抜け毛対策として、現在最も注目されている素材の一つがシルクです。シルクは人間の皮膚とほぼ同じ、18種類のアミノ酸からなるタンパク質繊維でできています。

そのため、肌への親和性が非常に高く、低刺激です。最大の特徴はその「滑らかさ」にあります。表面が非常に滑らかであるため、寝返りを打った際の髪への摩擦を極限まで減らすことができます。

その結果、キューティクルが守られ、切れ毛や枝毛の発生を効果的に防ぐことが期待できます。

シルク素材の主な特徴

特徴詳細
摩擦軽減繊維が非常に滑らかで、髪への引っかかりや摩擦が最小限に抑えられる。
吸湿・放湿性綿の約1.5倍の吸湿性と、優れた放湿性を持つ。汗をかいても素早く吸収・発散し、蒸れにくい。
肌への優しさ人間の肌に近いタンパク質で構成されており、静電気が起きにくく、肌に優しい。

加えて、シルクは吸湿性と放湿性にも優れています。寝汗を素早く吸収し、それを外気に放出するため、枕カバーの表面は常にサラリとした快適な状態が保たれます。

この働きによって、頭皮が蒸れて雑菌が繁殖するのを防ぎます。ただし、非常にデリケートな素材であるため、洗濯には中性洗剤を使用し、手洗いや洗濯機の弱水流モードを選ぶなどの配慮が必要です。

吸湿性と肌触りに優れたコットン(綿)

コットン(綿)は、枕カバーの素材として最も一般的であり、多くの方に馴染み深い素材です。最大の特徴は、その優れた「吸湿性」です。

寝汗をしっかりと吸収してくれるため、頭皮を清潔に保つのに役立ちます。また、天然素材ならではの柔らかい肌触りも魅力です。

ただし、コットンと一口に言っても、その品質は様々です。

抜け毛対策として選ぶならば、ゴワゴワした安価なものではなく、繊維が細く長い「超長綿」や、織り方が柔らかい「サテン織り(朱子織り)」「ガーゼ素材」などを選ぶことが重要です。

サテン織りのコットンは、シルクに近い滑らかさと光沢を持ち、摩擦を軽減してくれます。ガーゼ素材は通気性が良く、洗うほどに柔らかくなる特徴があります。

麻(リネン)の特徴と注意点

麻(リネン)は、特に夏場の枕カバーとして人気のある素材です。

天然素材の中で最も吸湿・速乾性に優れていると言われ、汗をかいてもすぐに乾き、熱伝導率も高いため、触れるとひんやりとした清涼感があります。

また、繊維が非常に丈夫で汚れが落ちやすく、洗濯に強いという実用的なメリットもあります。

しかし、注意点として、新品の状態では繊維に硬さがあり、独特の「シャリ感」や「ゴワつき」を感じることがあります。

この硬さが、人によっては髪との摩擦を増やす要因となる可能性があります。

抜け毛が気になる方がリネンを選ぶ場合は、何度か洗濯して柔らかくなったものを使用するか、コットンなど他の素材と混紡された、肌触りが柔らかいものを選ぶと良いでしょう。

化学繊維(ポリエステルなど)が避けるべき理由

ポリエステルやアクリルなどの化学繊維は、安価で耐久性が高く、シワになりにくいため、多くの寝具に使用されています。しかし、抜け毛対策という観点からは、積極的には推奨できません。

最大の理由は「吸湿性の低さ」です。化学繊維は汗をほとんど吸い取らないため、頭皮が非常に蒸れやすくなります。

この湿気と皮脂が混ざり合うことで、雑菌が繁殖するのに最適なジメジメとした環境を作り出してしまいます。 さらに、化学繊維は「静電気」を帯びやすい性質があります。

静電気が発生すると、ホコリや髪の毛が枕カバーに吸い寄せられやすくなるだけでなく、髪にまとわりついて摩擦を増やし、キューティクルを傷つける原因にもなります。

頭皮環境を清潔に保つ正しい洗濯頻度

頭皮環境を清潔に保つためには、枕カバーをこまめに洗濯することが何よりも重要です。

理想的な洗濯頻度は、最低でも週に1〜2回、汗をかきやすい夏場や皮脂の分泌が多いと感じる方は、2〜3日に1回が目安です。常に清潔な状態を保ち、雑菌の繁殖を防ぐことが大切です。

なぜ毎日の洗濯が理想とも言われるのか

枕カバーは、顔の肌着とも言えるほど、直接的かつ長時間、皮膚と密着しています。上述の通り、枕カバーには毎晩、皮脂、汗、フケ、角質などが大量に付着します。

これらの汚れは、時間が経つほど酸化したり、雑菌の栄養源となったりします。特に皮脂は、分泌から数時間で酸化が始まるとも言われています。

毎晩洗濯をすることで、これらの汚れや雑菌が蓄積・繁殖する暇を与えず、毎晩リセットされた清潔な状態で眠りにつくことができます。これは、頭皮トラブルを予防する上で最も確実な方法です。

現実的な最低ラインは週に何回か

毎日の洗濯が現実的に難しい場合でも、頭皮の健康を考えるならば、最低でも週に1回は洗濯してください。ただし、これはあくまで最低ラインです。

特に、皮脂の分泌が多い脂性肌(オイリー肌)の方、寝汗を非常にかきやすい方、または整髪料(ワックスやスプレー)をつけたまま寝てしまう習慣がある方は、汚れの蓄積スピードが早いため、週に2〜3回(つまり2〜3日に1回)の洗濯を強く推奨します。

推奨される洗濯頻度の目安

季節やタイプ推奨頻度主な理由
通常期(乾燥肌)週1〜2回一般的な汚れやフケの蓄積を考慮。
夏場・多汗の方2〜3日に1回汗や皮脂の分泌が活発で、雑菌が非常に繁殖しやすいため。
脂性肌・整髪料使用者2〜3日に1回皮脂や化学物質が枕カバーに付着しやすく、酸化や雑菌繁殖が早いため。

洗濯頻度が低いと起こる深刻なリスク

枕カバーの洗濯を怠ると、どのようなリスクがあるのでしょうか。まず、蓄積した皮脂が酸化し、加齢臭とは異なる「枕のニオイ」の原因となります。

さらに深刻なのは、雑菌やダニが大量に繁殖することです。 研究によれば、1週間洗濯しなかった枕カバーの細菌数は、トイレの便座の数倍から数十倍にもなるというデータもあります。

そのような不衛生な環境で寝続けると、頭皮のかゆみ、フケ、赤み、ニキビ、そして前述した毛包炎といった炎症を引き起こすリスクが格段に高まります。

これらの頭皮トラブルは、毛根の働きを弱らせ、髪の正常な成長サイクル(ヘアサイクル)を乱し、結果として抜け毛や薄毛を悪化させる重大な要因となります。

枕カバーの正しい洗い方と干し方

枕カバーを清潔に保つには、頻度だけでなく「洗い方」も重要です。素材に適した洗剤を使用し、生地を傷めないように洗濯ネットに入れて優しく洗うことが基本です。

干す際は、雑菌の繁殖を防ぎつつ生地を長持ちさせるため、直射日光を避けて風通しの良い場所で陰干しします。

洗剤の選び方と適切な使用量

枕カバーは直接、顔や頭皮に触れるため、洗剤選びは慎重に行う必要があります。

頭皮が敏感な方や、かゆみが出やすい方は、洗浄力が強すぎる合成洗剤よりも、肌への刺激が少ない無添加の液体石けんや、低刺激性を謳った洗剤を選ぶと良いでしょう。

ただし、皮脂汚れは酸性であるため、弱アルカリ性の洗剤の方が汚れ落ちは良いです。肌トラブルが特にない場合は、通常の弱アルカリ性洗剤で問題ありませんが、すすぎ残しには十分注意してください。

 特にシルク素材を洗う場合は、アルカリ性洗剤は生地を著しく傷めるため、必ず「おしゃれ着用の中性洗剤」を使用してください。

洗剤の使用量は、製品に記載されている規定量を守ることが大切です。多すぎるとすすぎ残しの原因となり、それが頭皮への刺激となります。

生地を傷めない洗濯ネットの使用

枕カバーを洗濯機で洗う際は、必ず「洗濯ネット」に入れましょう。

洗濯ネットを使用することで、他の洗濯物(特にファスナーやホックがついた衣類)と絡まったり、洗濯槽との摩擦で生地が傷んだり、毛玉ができたりするのを防げます。

これは、摩擦軽減のためにシルクやサテン織りのコットンを選んだ場合に、その効果を長持ちさせるためにも重要です。特にデリケートな素材は、目の細かいネットに入れることを推奨します。

洗濯機のコース設定とすすぎの重要性

洗濯機のコースは、汚れがひどくない限り、「標準コース」よりも水流が弱い「手洗いコース」「ドライコース」「おしゃれ着コース」などを選ぶと、生地への負担を減らすことができます。

また、洗剤のすすぎ残しは頭皮トラブルの元凶の一つです。

最近の洗濯機は節水タイプが多く、すすぎが1回で済む洗剤も増えていますが、頭皮への影響を考えるならば、すすぎは「2回以上」行うか、「注水すすぎ」を選ぶと安心です。

雑菌の繁殖を防ぐ干し方

洗濯が終わったら、濡れたまま洗濯機の中に放置せず、すぐに取り出して干すことが鉄則です。濡れた状態が続くと、せっかく洗った枕カバーに再び雑菌が繁殖し、「生乾き臭」の原因となります。

干す場所は、直射日光が当たらず、風通しの良い「日陰」が最適です。直射日光、特に強い紫外線は、生地を硬くしたり、色あせさせたりする原因となります。

特にシルクは紫外線に非常に弱く、黄ばんだり脆くなったりするため、必ず陰干しを守ってください。

室内干しをする場合は、エアコンの除湿機能やサーキュレーターを活用し、できるだけ素早く乾かす工夫をしましょう。

枕カバー以外の重要な抜け毛対策

枕カバーのケアは抜け毛対策の重要な一部ですが、それだけでは十分ではありません。

枕カバーの下にある「枕本体」の清潔さ、毎日の「シャンプー方法」、そして「生活習慣」全体を見直すことが、頭皮環境を総合的に改善するために必要です。

見落としがちな枕本体の清潔維持

枕カバーを毎日交換しても、その下の枕本体が汗や皮脂を吸い込んで汚れていては、根本的な解決になりません。

枕本体は、枕カバーを通過した汚れが蓄積し、ダニやカビの温床となっている可能性があります。 枕本体の手入れ方法は、中材の素材によって全く異なります。

枕本体の主なケア方法

中材の素材洗濯主なケア方法
ポリエステルわた可能なものが多い洗濯表示に従い洗濯、または天日干しで湿気を飛ばす。
パイプ(ストロー素材)ほぼ可能ネットに入れて洗濯機で丸洗いし、中までしっかり乾かす。
低反発ウレタン不可水洗い不可。風通しの良い日陰で湿気を飛ばす(天日干し厳禁)。
そばがら不可水洗い不可。定期的に天日干し(短時間)で湿気を取り除く。

洗えない素材の場合は、布団乾燥機を活用して湿気を取り除き、ダニ対策をすることも有効です。

また、枕にも寿命があります。弾力性が失われてへたってきたリ、汚れやニオイが取れなくなったりした場合は、数年を目安に交換を検討しましょう。

正しいシャンプーと頭皮ケアの実践

抜け毛対策の基本中の基本は、毎日のシャンプーで頭皮を清潔に保つことです。

ただし、洗い方には注意が必要です。 シャンプー前には、まずブラッシングをして髪のもつれを解き、頭皮の汚れやホコリを浮かせておきます。

次に、38度程度のぬるま湯で、髪と頭皮をしっかりと「予洗い」します。これだけで汚れの7割程度は落ちると言われています。

シャンプーは原液を直接頭皮につけず、手のひらでよく泡立ててから、髪ではなく「頭皮」につけます。洗う際は、爪を立てずに指の腹を使い、頭皮を優しくマッサージするように動かします。

ゴシゴシと強く擦るのは、頭皮を傷つけるため厳禁です。 最も重要なのが「すすぎ」です。シャンプー剤やコンディショナーが頭皮に残ると、毛穴の詰まりや炎症の原因となります。

洗う時の倍以上の時間をかけるつもりで、生え際や耳の後ろまで念入りにすすぎましょう。

髪を濡れたまま寝る最大のリスク

シャンプー後、髪を乾かさずに濡れたまま寝てしまうのは、頭皮環境にとって最悪の行為の一つです。濡れた髪と頭皮は、湿度と体温によって、雑菌が爆発的に繁殖するのに最も適した状態となります。

さらに、髪が濡れている時、キューティクルは開いたままの無防備な状態です。その状態で枕に頭を乗せると、わずかな摩擦でもキューティクルが剥がれやすく、髪に深刻なダメージを与えてしまいます。

必ず、寝る前にはドライヤーを使い、まずは頭皮と髪の根元をしっかり乾かし、その後、毛先まで乾かす習慣を徹底してください。

睡眠の質と生活習慣の全体的な見直し

健康な髪は、体の内側から作られます。抜け毛は、枕カバーのような外的要因だけでなく、体内の状態とも深く関係しています。

質の良い睡眠は、髪の成長に欠かせない「成長ホルモン」の分泌を促します。睡眠不足は自律神経やホルモンバランスの乱れを招き、頭皮の血行不良を引き起こし、毛根に十分な栄養が届くなくなります。

また、栄養バランスの取れた食事も同様に重要です。

髪の成長に必要な主な栄養素

  • タンパク質(髪の主成分):肉、魚、卵、大豆製品
  • 亜鉛(タンパク質の合成を助ける):牡蠣、レバー、赤身肉
  • ビタミンB群(頭皮の新陳代謝を促す):豚肉、レバー、青魚、納豆

これらの栄養素を意識的に摂取すること、適度な運動で全身の血行を良くすること、そしてストレスを溜めないようにすることも、すべてが抜け毛対策につながります。

枕カバー交換のサインとおすすめの枚数

枕カバーの交換サインは、生地のゴワつき、落ちない黄ばみや黒ずみ、ゴムの伸びや破れなど、物理的な劣化が見られた時です。

衛生管理と快適な使用感を保つため、洗い替え用を含めて最低でも2〜3枚は常備しておくことを推奨します。

生地のゴワつきや肌触りの悪化

新品の頃は柔らかく滑らかだった枕カバーも、繰り返しの洗濯や使用による摩擦で、繊維が傷み、硬くなっていきます。特にコットン素材は、繊維が摩耗しやすい傾向があります。

肌触りが「ゴワゴワする」「硬くなった」と感じたら、それは繊維が劣化しているサインです。ゴワついた生地は摩擦を増やし、髪や頭皮への負担となるため、早めに新しいものと交換しましょう。

洗濯しても落ちない黄ばみや黒ずみ

皮脂や汗は、洗濯で完全に落としきれずに繊維の奥に蓄積すると、時間とともに酸化して「黄ばみ」となります。

また、湿気が多い環境で干したり、汚れが残ったままだったりすると、黒カビが発生し、黒い点々(黒ずみ)ができることもあります。

これらは雑菌の温床となっている証拠であり、漂白剤などを使用しても落ちなくなった場合は、衛生面を考えて交換が必要です。

ゴムの伸びや生地の物理的な損傷

枕に固定するためのゴムが伸びてしまったり、生地自体が薄くなって破れてきたりした場合も、明確な交換時期です。

サイズが合わなくなった枕カバーは、睡眠中にズレやすく、生地が余ってシワが寄りやすくなります。このシワが新たな摩擦の原因となり、頭皮や髪への負担を増やすことにもつながります。

衛生管理のために必要な枕カバーの枚数

枕カバーを適切な頻度(週2〜3回)で洗濯・交換するためには、洗い替え用のストックが必須です。特に梅雨時期や天気が悪い日が続くと、洗濯物が乾きにくいこともあります。

そのため、枕カバーは最低でも2枚、できれば3枚をローテーションで使用するのがおすすめです。

「1枚を使用中、1枚を洗濯中、もう1枚を予備」として持っておくことで、洗濯が間に合わない日でも、常に清潔な枕カバーを確保でき、衛生的な頭皮環境を維持できます。

抜け毛対策用枕カバーの選び方まとめ

抜け毛対策として枕カバーを選ぶ際は、摩擦の少ない「素材」(シルクや上質なコットン)、頭皮の蒸れを防ぐ「吸湿性・速乾性」、そして枕にぴったりとフィットする「形状とサイズ」の3点に着目することが重要です。

これらを総合的に判断して、自分に合ったものを選びましょう。

最優先事項は「素材」

抜け毛と頭皮環境への影響を最優先に考えるならば、素材選びが最も重要です。

第一候補は、摩擦が最も少なく、吸湿・放湿性にも優れる「シルク(絹)」です。価格は比較的高めですが、髪へのダメージ軽減効果は最も期待できます。

第二候補は、吸湿性に優れ、肌触りが良い「コットン(綿)」です。この場合、できるだけ繊維が細く柔らかいもの(例:超長綿、サテン織り、ガーゼ織り)を選ぶことが、摩擦を減らす上で重要です。

麻(リネン)は夏場には快適ですが、肌触り(硬さ)を確認してから選ぶ必要があります。化学繊維(ポリエステルなど)は、吸湿性や静電気の観点から、基本的には避けるのが賢明です。

枕にフィットする「形状とサイズ」

枕カバーの形状には、主に「封筒式(合わせ式)」と「ファスナー式」があります。封筒式は、金属やプラスチックの部品(ファスナー)がなく、肌当たりが優しいのが特徴です。

ファスナー式は、枕にぴったりとフィットし、睡眠中にズレにくいのがメリットです。どちらを選んでも機能的に大きな差はありませんが、ファスナーが顔や髪に当たらないか確認すると良いでしょう。

最も重要なのは、現在使用している枕に合った「サイズ」を選ぶことです。小さすぎると枕が圧迫されて変形し、大きすぎると生地が余ってダブつき、そのシワが摩擦の原因となります。

購入前に必ず枕のサイズ(縦×横)を測っておきましょう。

価格と耐久性(メンテナンス性)のバランス

シルクの枕カバーは機能的に優れていますが、高価であることに加え、洗濯にも気を使います(中性洗剤、手洗い推奨など)。

一方、コットンは比較的安価で洗濯も簡単ですが、シルクほどの滑らかさはありません。 枕カバーは毎日使い、頻繁に洗濯する「消耗品」です。

高価なシルクを1枚だけ買って洗濯頻度が落ちてしまうよりは、手頃な価格の上質なコットンを3枚買ってこまめに洗濯する方が、頭皮環境にとっては良い結果をもたらす場合もあります。

自身のライフスタイルや予算、メンテナンスにかけられる手間を考慮し、バランスの取れた選択をすることが大切です。

枕カバー素材の比較まとめ

スクロールできます
素材摩擦の少なさ吸湿・速乾性メンテナンス性
シルク(絹)◎ (非常に少ない)◎ (優れている)△ (デリケート)
コットン(綿)○ (素材による)○ (吸湿性優)◎ (洗いやすい)
麻(リネン)△ (やや硬い)◎ (非常に優れている)○ (丈夫)
ポリエステル× (静電気・摩擦)× (吸湿性低)◎ (丈夫・速乾)

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枕カバーを変えたら抜け毛は減りますか?

枕カバーを適切なもの(例:シルク素材)に変更し、かつ清潔に保つことで、睡眠中の摩擦による「切れ毛」や、不衛生な環境による「頭皮トラブル由来の抜け毛」が減る可能性は十分にあります。

ただし、抜け毛の原因はAGA(男性型脱毛症)、ストレス、生活習慣、遺伝など多岐にわたります。

枕カバーの変更は、あくまで頭皮環境を整えるための重要な対策の一つであり、それだけで全ての抜け毛が解決するわけではないことを理解しておくことが重要です。

枕カバーに抜け毛が何本くらいなら正常範囲ですか?

健康な人でも、ヘアサイクル(毛周期)によって1日に50本から100本程度の髪は自然に抜けています。

そのため、朝起きた時に枕カバーに数本から十数本の抜け毛が付着していること自体は、過度に心配する必要はありません。

注意すべきなのは、その「本数が以前と比べて明らかに増えた」場合や、「抜けた毛が細く短い、弱々しい毛(うぶ毛のような毛)ばかり」である場合です。

そのような変化が見られたら、頭皮環境の悪化や、何らかの脱毛症が進行しているサインかもしれません。

枕カバーの除菌にアルコールスプレーを使っても良いですか?

枕カバーの除菌目的で、日常的にアルコール(エタノール)スプレーを使用することは推奨できません。アルコールは揮発性が高く、頭皮や髪の水分を奪い、乾燥を引き起こす可能性があります。

また、シルクや一部のデリケートな素材は、アルコールによって変色したり生地が傷んだりすることもあります。

枕カバーの除菌の基本は、こまめな「洗濯」と、天日や乾燥機による「乾燥」です。ニオイが気になる場合は、布用の消臭除菌スプレーを使い、その後しっかり乾かす程度に留めましょう。

枕カバーの代わりにタオルを巻くのはどうですか?

枕カバーの洗濯が間に合わない時など、応急処置としてタオルを巻くことは、衛生面において非常に有効です。

タオルであれば毎日簡単に交換・洗濯できるため、枕カバーを清潔に保つという点では理想的です。

ただし、注意点として、一般的なパイル地(糸がループ状になっている)のタオルは、表面の凹凸が大きく、髪との摩擦が大きくなりやすい傾向があります。

もしタオルを代用する場合は、パイル地ではなく、表面が滑らかな「ガーゼタオル」や、使い古して柔らかくなったタオルを選ぶと、髪への負担を減らすことができます。

Reference

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