円形脱毛症の治療薬と使用上の注意点 - 医師による処方薬の解説 | AGA・抜け毛・薄毛治療のAGAメディカルケアクリニック【公式】

円形脱毛症の治療薬と使用上の注意点 – 医師による処方薬の解説

更新日
円形脱毛症の治療薬と使用上の注意点 – 医師による処方薬の解説
前田 祐助
監修医師

前田 祐助

AGAメディカルケアクリニック 統括院長

【経歴】

  1. 慶應義塾大学医学部医学研究科卒業
  2. 慶應義塾大学病院 初期臨床研修課程終了
  3. 大手AGAクリニック(院長)を経て、薄毛・AGA治療の2018年AGAメディカルケアクリニック新宿院を開設
  4. 2020年に2院目となるAGAメディカルケアクリニック横浜院を開設
  5. 2023年に3院目となるAGAメディカルケアクリニック東京八重洲院を開設

【資格】

  1. 医師免許
  2. ⽇本医師会認定産業医
  3. 医学博士

【所属学会】

  1. 日本内科学会
  2. 日本美容皮膚科学会
  3. 日本臨床毛髪学会

【症例数】

  1. 3万人以上※
  2. ※2018年5月~2022年12月AGAメディカルケアクリニック全店舗の延べ患者数

統括院長プロフィール詳細

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円形脱毛症は頭髪が部分的に抜けてしまう脱毛症であり、自己免疫反応やストレスなど複数の要因が関与すると考えられています。

症状が悪化すると抜け毛が広範囲に及び、精神的な負担が大きくなることもありますが、適切な医療機関を受診して状態に合わせた治療薬を用いることで症状の改善を目指せます。

円形脱毛症とは

円形脱毛症は、頭髪がコイン大またはそれ以上の大きさで突然抜ける脱毛症です。

痛みやかゆみが少なく、気づかないうちに抜け毛が進行することもあります。自己免疫異常の可能性が指摘されており、患者さんの生活習慣やストレスの関与も見られる場合があります。

原因や進行度合いは個人差が大きく、早期発見と適切な治療が重要です。

円形脱毛症の発症メカニズム

円形脱毛症は自己免疫が大きく関与していると考えられています。

本来であれば外部の異物から身体を守る免疫機能が、毛根を攻撃してしまうことが原因のひとつとみられます。

自己免疫反応は複雑であり、なぜ毛根に対して特異的に免疫が働くのかは完全には解明されていません。

ただし、身体的・精神的ストレスや遺伝的素因などが複合的に関係すると推測されています。

円形脱毛症の要因

要因内容備考
自己免疫反応免疫細胞が毛根を攻撃してしまう現象免疫異常の一環
ストレス心理的負荷が円形脱毛症の引き金になる可能性ストレス軽減策が治療の一部になる場合もある
遺伝要因家族内で発症例が多いと発症リスクが高まる全員に遺伝するわけではない
ホルモンバランスホルモンの乱れが毛髪サイクルに影響を及ぼす他の脱毛症でも影響を受けることがある

円形脱毛症の進行パターン

円形脱毛症の抜け毛のパターンはさまざまで、単発型・多発型・全頭型などがあります。

単発型は脱毛部位が1か所のみですが、多発型は2か所以上に及び、場合によっては全頭型といって頭全体の毛髪が抜けることもあります。

進行度合いによって治療薬の選択も変わるため、医師の診察を受ける際には症状を詳しく伝えることが大切です。

円形脱毛症が及ぼす心理的影響

円形脱毛症による脱毛範囲が広がると、外見的な変化により自信を失ったり人とのコミュニケーションを避けるようになったりする場合があります。

このような心理的ストレスはさらなる悪化を招く可能性もあるため、医療従事者やカウンセラーに相談しながら治療や生活面の工夫を行うことが望ましいといえます。

円形脱毛症とAGAの混同に注意

円形脱毛症とAGA(男性型脱毛症)は原因も治療法も異なります。

AGAは男性ホルモンの影響で頭頂部や生え際を中心にゆっくり進行しますが、円形脱毛症は一定範囲が円形に抜ける特徴があります。

治療方法も異なる場合が多いため、早めに医師の診断を受けることが重要です。

円形脱毛症と他の脱毛症の違い

円形脱毛症以外にも、抜け毛や薄毛を引き起こす脱毛症が多数存在します。

代表的なものにAGA、FAGA(女性男性型脱毛症)、びまん性脱毛症などがあり、それぞれ原因や進行速度が異なります。

間違ったセルフケアを行うと、状況が悪化することもあるため注意が必要です。

AGAやFAGAとの主な違い

AGA(男性型脱毛症)は、男性ホルモンのジヒドロテストステロン(DHT)による毛根への影響が中心のメカニズムです。

FAGA(女性男性型脱毛症)は女性ホルモンバランスの乱れなどで、頭頂部を中心に髪が細くなり薄くなる傾向があります。

一方、円形脱毛症は突然一部の毛髪が円形に抜けることが特徴で、原因として自己免疫の関与が挙げられます。

AGA・FAGA・円形脱毛症の特徴比較

種類主な原因特徴主な治療薬
AGA(男性型脱毛症)ジヒドロテストステロンによる毛母細胞攻撃前頭部・頭頂部から進行抗アンドロゲン薬, ミノキシジル
FAGA(女性型)ホルモンバランス乱れ, 加齢など頭頂部を中心に薄くなる女性向け内服薬, ミノキシジル
円形脱毛症自己免疫異常, ストレスなど突然の円形状の脱毛ステロイド外用薬, 免疫抑制薬など

びまん性脱毛症との違い

びまん性脱毛症は、頭髪全体が薄くなることを特徴とし、一部だけがはげるわけではありません。

原因は栄養不足やホルモンバランスの乱れ、過度なヘアケアやパーマ、出産後のホルモン変化などが考えられます。

円形脱毛症の場合は、はっきりした境界をもって脱毛が起こることが多いため、見た目で区別がつきやすい場合が多いです。

他の脱毛症との誤診に気をつける理由

脱毛症の種類が異なれば処方される治療薬も異なります。自己判断で市販の育毛剤を試しても効果が感じられず、結果的に治療が遅れてしまうケースも報告されています。

適切な治療のためには、医師に正確な診断を下してもらうことが大切です。

円形脱毛症の特徴を理解するメリット

円形脱毛症であれば、局所的なステロイド外用薬や免疫調整薬などの治療薬を中心に使用することが考えられます。

AGAの薬を安易に使用しても効果が得られにくい場合があるため、自分の状態にあった治療薬を選ぶメリットは大きいといえるでしょう。

治療を続けることで、部分的に失った髪の毛が再び生えてくる可能性も高まります。

円形脱毛症に処方される薬の種類

円形脱毛症に対して医師が処方する薬には、主にステロイド外用薬、ステロイド内服薬、免疫抑制薬などがあります。

これらの薬は自己判断で使用するのではなく、医師による診察と処方を経て使用することが原則となります。

効果や副作用は個人差がありますので、医師の指示を守って使用しましょう。

ステロイド外用薬

ステロイド外用薬は、円形脱毛症の炎症を抑える目的で使われる代表的な治療薬です。免疫の過剰反応を抑え、毛根を保護する効果が期待できます。

用いる頻度や期間は症状や脱毛範囲によって異なるため、医師からの使用指示に従うことがポイントです。

ステロイド外用薬の種類と強さ

ステロイド強度分類主な薬剤例特徴
Very Strongクロベタゾール作用が強力で短期間使用されることが多い
Strongベタメタゾンなど中程度の症状に用いられ、処方範囲が広い
Mildヒドロコルチゾンなど作用が穏やかで子どもや軽度患者に使用される

ステロイド内服薬

重症の場合や脱毛範囲が広い場合、ステロイドの内服薬が処方されることがあります。

内服薬は外用薬に比べて全身に作用が及ぶため、強い副作用のリスクも伴います。

医師の方針に従い、必要性やリスクを納得したうえで使用を検討することが大切です。

免疫抑制薬

自己免疫反応を抑えるために、免疫抑制薬を用いる場合もあります。

円形脱毛症においては、ステロイドと併用するケースや単独で使用するケースがありますが、効果と副作用のバランスを見極めながら処方が決定されます。

内服・外用など薬剤の形態はさまざまです。

代表的な免疫抑制薬

  • トピカル免疫療法に用いられる薬剤
  • タクロリムス軟膏などの局所免疫調整薬
  • シクロスポリン内服薬などの全身投与薬

血行促進薬や育毛剤の補助的使用

ステロイドや免疫抑制薬以外にも、血行促進薬や市販の育毛剤を補助的に使う場合があります。

頭皮の血行が悪いと毛根の栄養状態が悪化する可能性があるため、血行促進剤や育毛剤を使うことで髪の成長をサポートする狙いがあります。

ただし、円形脱毛症には免疫抑制が中心の治療が必要になるケースが多いため、あくまでも補助的手段として位置付けられます。

薬の使用上の注意点

円形脱毛症の薬を使用する際には、用量や用法、使用期間が厳密に指示されます。

指示どおりに薬を使用しないと、効果を得られないばかりか副作用が生じるリスクも高まります。

特にステロイド系薬剤は使い方を誤ると大きな副作用が出るときがあるため、医師の説明をきちんと理解することが大切です。

用量・用法の遵守

医師が処方する薬には、決められた用量・用法があります。

「症状が良くなったから」と自己判断で急に使用を中断したり、逆に早く治したいからと用量を増やしたりすると、期待する効果を得られなくなるか副作用が増大する可能性があります。

特にステロイドは使用期間が決まっていることが多く、その期間中でも徐々に減量する方法を取るなどの調整が行われることもあります。

薬の使用状況を記録するのも有用

日付薬の名前用量使用回数体調・気になる点
1/1ステロイド外用薬1日1回1回かゆみが少しある
1/2ステロイド外用薬1日1回1回かゆみが治まりつつある
1/3ステロイド外用薬1日1回1回特に変化なし

こうした記録をつけて医師に相談することは、治療の精度向上につながります。

副作用にも注意

ステロイド薬や免疫抑制薬を使用するときは、副作用にも注意が必要です。

具体的には、皮膚のかぶれや赤み、吹き出物などが生じる場合があります。内服薬の場合には、倦怠感や胃腸障害など全身症状が出現する可能性もあります。

何らかの変化を感じたら、早めに医師に相談してください。

主な副作用と対応策

副作用対応策・アドバイス
皮膚のかぶれ使用頻度を見直し、適切な保湿やガーゼ使用を検討
吹き出物清潔に保ち、刺激の少ないスキンケアを心がける
倦怠感内服薬の場合は医師に相談し、投薬量や期間を調整
胃腸障害胃薬の併用や食事内容の見直しを検討

薬の保存と管理

薬には有効期限や保管方法が設定されています。特に外用薬のチューブやボトルは、不衛生な環境に置くと雑菌が繁殖し、肌トラブルを引き起こす可能性があります。

直射日光や高温多湿を避け、子どもの手の届かない場所に保管しましょう。

使い切れない薬を長期間放置するのは避け、処方ごとに新しい薬を確保することが望ましいです。

併用禁忌や飲み合わせ

他の薬を服用している場合やサプリメントを使用している場合は、併用禁忌や飲み合わせに注意が必要です。

ステロイド系薬剤の中には、特定の薬との組み合わせで副作用が強まるケースもあります。

事前に医師へ相談し、詳細な薬歴やサプリメント利用状況を共有することをおすすめします。

AGA治療と円形脱毛症治療の関係

円形脱毛症とAGAは原因や治療法が異なるものの、複数の脱毛症が同時に進行する患者さんもいます。

特にAGAの要素を持つ男性が、ストレスや自己免疫反応によって円形脱毛症を併発するケースも見られます。

そのような場合は、円形脱毛症の治療とAGA治療を同時に進める必要があります。

AGA治療薬との併用

AGA治療で使用されるフィナステリドやデュタステリドなどの内服薬は、男性ホルモンの働きを抑える目的で処方されます。

円形脱毛症とは異なるメカニズムの薬剤ですが、円形脱毛症の薬と併用しても問題ない場合が多くあります。

ただし、併用による相互作用や体質的な問題が起こるかもしれませんので、必ず医師に確認しましょう。

AGA治療と円形脱毛症治療の併用例

治療内容目的注意点
フィナステリド内服男性ホルモンの抑制円形脱毛症に対する直接的効果は期待できない
ステロイド外用薬円形脱毛症部分の炎症を抑えるAGA部分との併用は可能だが、塗布場所を間違えないこと
ミノキシジル外用薬血行促進・育毛効果を狙う円形脱毛症の部位にも塗布する場合がある

治療計画の立て方

AGAと円形脱毛症が同時に進行している場合、まずはどちらの症状が強いかを見極める必要があります。

円形脱毛症が急速に進行しているのであれば、まず免疫反応を抑える治療に重点を置き、安定してきたところでAGA治療を強化するパターンなど、段階的な治療計画を医師が組み立てるケースがあります。

女性がAGA治療と円形脱毛症治療を並行する場合

女性の場合も同様で、FAGAと呼ばれる女性男性型脱毛症を発症している可能性があります。

円形脱毛症が重なっている場合は、ホルモンバランスを考慮した内服薬や外用薬を選択しながら、炎症を抑える治療を同時に行うことがあります。

女性は妊娠・出産などによってホルモン状態が変化するため、こまめな診察が大切です。

AGAクリニックへの通院と専門医の選択

AGAの専門クリニックでも円形脱毛症に対応している場合がありますが、免疫に関する詳しい検査や、ステロイドの全身投与などの高度な治療が必要なときは、皮膚科や総合病院の専門医と連携することが推奨されます。

適切な専門医の選択が治療効果や安全性を高めると考えられます。

日常生活で心がけたいポイント

円形脱毛症を治療するうえで、薬の使用だけでなく生活習慣の見直しも大切です。

過度なストレスや不規則な生活リズムは、免疫機能の乱れを助長すると言われています。睡眠時間の確保や栄養バランスに配慮することで、治療薬の効果をサポートできます。

ストレスの管理

円形脱毛症の発症・悪化にはストレスが大きく関与していると考えられます。

日常生活でうまくストレスをコントロールすることで、治療の進行や再発リスクを低減できる可能性があります。

趣味に没頭する時間を作ったり、運動を取り入れたりして心と身体をリラックスさせる取り組みが大切です。

ストレス軽減のための工夫

  • 定期的な運動を行い、体力と精神力を維持する
  • 十分な睡眠をとり、身体を休ませる
  • 趣味の時間を確保し、仕事や家事から離れる時間を作る
  • カウンセリングや家族とのコミュニケーションで心理的負担を軽減する

栄養バランスと食生活

髪の成長にはタンパク質やビタミン、ミネラルが必要です。

偏った食生活は毛髪や頭皮の状態に悪影響を及ぼす可能性がありますので、バランスの良い食事を心がけましょう。

過度なダイエットや極端な食事制限は避け、タンパク質を中心とした食事に加えて野菜や果物を取り入れるなどの工夫が求められます。

髪によい栄養素を含む食品

栄養素食品例髪への影響
タンパク質肉、魚、大豆製品毛髪の主成分であるケラチンの生成を助ける
ビタミンB群レバー、豚肉、玄米毛根の新陳代謝を活発にする
ビタミンC柑橘類、ピーマン、いちご抗酸化作用で頭皮環境を保ちやすくする
ミネラル(亜鉛)牡蠣、牛肉、ナッツ類髪の成長をサポートする

頭皮ケアの工夫

頭皮の清潔を保つことは、毛根に余計な刺激を与えないために大切です。洗浄力が強すぎるシャンプーを避け、適度な洗髪回数やマッサージを取り入れましょう。

ただし、抜け毛が気になる部分への過剰な刺激は症状を悪化させることもあるため、注意が必要です。

ウィッグや帽子の活用

脱毛部位が気になるときは、ウィッグや帽子を活用することで、日常生活における精神的な負担を軽減できます。

着用時に頭皮が蒸れないよう工夫することも大切です。必要があれば、専門店やクリニックで自分の頭の形に合ったものを選ぶと快適に使用できます。

治療を継続することが大切

円形脱毛症の治療では、症状の改善が見られたからといってすぐに薬をやめると、再発のリスクが高まることがあります。

医師の指示に従い、改善状況を確認しながら継続的に治療を行うことが望ましいといえます。

継続には根気が必要ですが、その積み重ねが大きな改善につながります。

治療期間の目安

治療期間は個人差が大きく、脱毛範囲や原因となる要素、薬への反応などによって異なります。

小さな円形脱毛症で軽度であれば数週間から数か月の外用薬で改善が見込める場合もあれば、全頭型に近い重症例では1年以上の治療が必要になることもあります。

医師と十分に相談しながら治療計画を立ててください。

治療期間

脱毛範囲治療期間の目安使用する薬の例
単発型・軽度数週間~数か月ステロイド外用薬, 育毛補助剤など
多発型数か月~半年以上ステロイド内服薬, 免疫抑制薬
全頭型1年~複数年ステロイド内服, 免疫調整療法など

定期的な通院

自己判断で治療のタイミングを決めるのではなく、定期的に通院し医師の診察を受けることが重要です。

薬の効果や副作用の有無を確認しながら、必要であれば薬の種類や使用量を調整してもらいます。定期的な血液検査や頭皮の状態チェックを行うと、トラブルを未然に防げます。

モチベーションの維持

脱毛症の治療は目に見える効果が出るまで時間がかかることが多く、途中であきらめてしまう方もいます。

しかし、定期的に写真を撮って経過を比較したり、医師や家族と状態を共有したりすることで、少しの変化でも客観的に認識できます。

良い変化があればモチベーションが上がり、継続しやすくなります。

モチベーションを向上するためにできること

  • 毎月1回、同じ角度で頭皮の写真を撮り比較する
  • 信頼できる医師・看護師と定期的にコミュニケーションをとる
  • 治療日記をつけ、体調やストレス要因も含めて振り返る
  • 少しでも改善を感じたら自分を褒める習慣を持つ

再発リスクを下げるために

円形脱毛症は寛解と再発を繰り返すことも珍しくありません。

特にストレスやホルモンバランスの乱れがきっかけになることが多いため、日常的なストレスマネジメントや定期検診が再発予防には重要です。

脱毛部位を発見した場合は、早めに受診して軽症のうちに対処することが推奨されます。

クリニックを受診するタイミングと相談先

円形脱毛症の疑いがあると感じた場合や、脱毛範囲が広がってきたと感じた場合は、迷わず医療機関に相談することをおすすめします。

皮膚科をはじめとして、頭髪治療を専門に行うクリニックも増えています。早期の受診が効果的な治療を行うための第一歩といえます。

受診を検討したほうがよい症状

以下のような症状や変化を感じたら、速やかに医師へ相談すると円形脱毛症の進行を抑えやすくなります。

  • 髪の一部分がコイン大の円形に抜け始めた
  • 2か所以上の脱毛斑が急に増えた
  • 髪が抜けると同時に、頭皮や肌がかゆい、赤いなどの異常を感じる
  • ストレスの増大とともに抜け毛が進行している

皮膚科や専門クリニックの選び方

クリニックを選ぶ際には、頭髪治療を専門としている医療機関や、皮膚科のなかでも脱毛症の症例を多く扱っているところを探すと治療がスムーズになります。

紹介や口コミ、ホームページの情報などを総合的に検討し、自分の症状や生活スタイルに合った治療を提供してくれる施設を選びましょう。

AGA専門クリニックとの併用

円形脱毛症とAGAが並行している可能性がある場合、AGA専門クリニックで相談してみるのも方法のひとつです。

ただし、自己免疫性脱毛症の専門的な知見が不足している施設もあるため、専門医の在籍や他の診療科との連携体制などを確認すると安心です。

悩みを一人で抱え込まない

抜け毛の悩みはデリケートな話題ですが、早期に専門医へ相談することが改善への近道となります。

自分で調べるだけでは正確な判断が難しいケースが多いため、不安を感じたら遠慮なく医師やカウンセラー、家族に話を聞いてもらいましょう。状況を共有することで、必要な治療やサポートが受けやすくなります。

円形脱毛症を治療するにあたっては、正確な診断と適切な処方薬の使用が求められます。さらに、生活習慣の改善やストレス管理、定期的な通院が改善と再発予防の鍵です。

参考文献

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HORDINSKY, Maria; DONATI, Aline. Alopecia areata: an evidence-based treatment update. American journal of clinical dermatology, 2014, 15: 231-246.

TRÜEB, Ralph M.; DIAS, Maria Fernanda Reis Gavazzoni. Alopecia areata: a comprehensive review of pathogenesis and management. Clinical reviews in allergy & immunology, 2018, 54: 68-87.

前田 祐助

この記事の監修者
AGAメディカルケアクリニック 統括院長

経歴

  1. 慶應義塾大学医学部医学研究科卒業
  2. 慶應義塾大学病院 初期臨床研修課程終了
  3. 大手AGAクリニック(院長)を経て、2018年AGAメディカルケアクリニック新宿院を開設
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