どこがいい？自分に合うAGAクリニックの選び方や治療のはじめ方

多くの男性が悩む「AGA（男性型脱毛症）」。進行を抑えない限り薄毛が徐々に広がっていく可能性があります。

思い切って治療を始めたいと思ってもクリニック選びや費用、治療薬の種類など気になることは多いかもしれません。

この記事ではAGA治療の基本的な知識とクリニックの選び方、オンライン診療と通院治療の違い、継続していくためのコツまで幅広く解説します。

自分に合うAGAクリニックを探して薄毛の悩みを減らし、気分を前向きにしていきましょう。

AGAとは何か？治療を検討する理由

男性特有の進行性の脱毛症として知られるAGA。

医師の診察による内服薬や外用薬など多くの治療法が用意されており、早めに対策を始める人が増えています。

ここではAGAの概要と、なぜ治療が必要とされるのかについて考えます。

AGAが起きるメカニズム

AGA（Androgenetic Alopecia）は主に男性ホルモンの1つであるDHT（ジヒドロテストステロン）が頭髪の成長サイクルを乱すことで起こる進行性の脱毛症です。

DHTはテストステロンが5αリダクターゼと呼ばれる酵素の働きで変換されることで増えます。

髪の毛が抜けたあと新しく毛が生えるまでの休止期が極端に長くなり、毛髪が細くなったり短いまま抜けやすくなったりするのが特徴です。

• DHTが毛根付近に多く存在すると育毛サイクルを妨げる
• 生え際（M字）や頭頂部（O字）から徐々に脱毛が進行
• 放置すると薄毛がさらに広範囲に進む場合がある

AGA治療を受ける意義

AGA治療では内服薬・外用薬・メソセラピー・植毛などさまざまな方法があります。

早めに取り組むことで毛髪の「維持」と「発毛促進」が期待でき、対策しないまま進行するリスクを抑えられます。

男性にとって髪の悩みは大きなストレス要因になりやすく、治療を継続することで以下のようなメリットも得られます。

• 精神的ストレスの軽減
• 見た目の変化による自信回復
• 生活習慣の見直しによる健康管理

AGAと遺伝や生活習慣のかかわり

AGAは遺伝の影響も受けやすいといわれます。

家系に薄毛の男性が多い場合、体質的にDHTが生成されやすい可能性があります。

また睡眠不足やストレス過多、栄養バランスの偏りなどの生活習慣が原因となり、抜け毛が増えることもあります。

遺伝的に発症しやすい人ほど日頃からのケアや早期の予防を心がけると良いでしょう。

治療を始めるタイミング

脱毛が気になり始めた時期に対策を先延ばしにする人は少なくありません。

しかしAGAは進行する可能性が高いため、できるだけ早い段階でクリニックに相談するのが望ましいです。

• これまではあまり気にしていなかったのに、急に額の生え際が後退した気がする
• 頭頂部が以前より透けて見えるようになった
• 抜け毛が増えたと感じる

上記のような兆候を感じるならオンライン診療や対面のカウンセリングを予約し、専門の医師に相談すると安心です。

AGA治療に使われる内服薬の費用例

内服薬名	成分	月々の料金目安	主な作用
フィナステリド	フィナステリド	3,000円前後～	DHTの生成を抑制し抜け毛の進行を抑える
デュタステリド	デュタステリド	4,000円前後～	5αリダクターゼのタイプ1と2の両方を抑え進行を抑制
ミノキシジル	ミノキシジル	4,000円前後～	血行促進による発毛効果が期待される

AGAクリニックの選び方と費用について

一口にAGAクリニックといっても、治療プランや費用、通院しやすさなどはさまざまです。

ここでは代表的な選び方のポイントや費用相場について解説します。

クリニックを選ぶ上で押さえたいこと

大きな違いとして、対面診察を中心に行うクリニックとオンライン診療に対応したクリニックがあります。

さらに以下のような基準で選ぶと自分に合う治療を続けやすくなります。

• 診療時間の幅（平日夜や土日祝に診療可能など）
• 治療薬やメソセラピーなど複数プランがあるか
• 初月料金や返金保証の有無
• 無料カウンセリングで専門医師と話せるか

オンライン診療を選ぶ人が増えていますが、対面のほうが頭皮や毛髪を直接医師に見てもらいたい人もいます。

自身のライフスタイルや不安点に合わせて選んでください。

クリニックでよく見られる主な治療プラン

プラン名	内容	月々の費用目安
予防プラン	内服薬（フィナステリドやデュタステリド）で抜け毛の進行を抑制	3,000～8,000円程度
発毛プラン	内服薬と外用薬（ミノキシジル）を併用して発毛を促進	8,000～15,000円程度
メソセラピーや注入治療	頭皮に薬剤を直接注入し、毛髪再生を促す治療	1回30,000円以上のことも多い
自毛植毛	後頭部の健康な毛根を薄い部位に移植し発毛を狙う	数十万円～かかる場合が多い

料金体系を確認する重要性

AGAは長期的に治療を続けるケースがほとんどです。月々の治療費用が高すぎると途中で継続が難しくなるかもしれません。

料金については初回・以降の内服薬や診察料金、血液検査、カウンセリング料などがかかるかどうかを事前に確認することが大切です。

カウンセリング時に確認したいポイント

チェック項目	確認の意義
診察料・初診料・再診料はかかるか	毎月支払う費用が増える要因になるかどうかを判断しやすい
血液検査や頭皮検査の費用は含まれるか	別料金の場合、追加で月々の負担がかかる可能性がある
治療薬の種類や価格	フィナステリド・デュタステリドのジェネリック薬など複数選択肢があるかどうかを知る
返金保証やキャンペーンの有無	効果を感じられなかった場合や費用を抑えたい時に役立つ

通いやすさと予約の取りやすさ

AGA治療では通院の頻度が月1回程度、もしくは数ヶ月に1回というクリニックが多いです。

平日に仕事がある人なら土日祝に診療しているか、あるいは遅い時間帯に対応しているかが重要な決め手になります。

また、一部のクリニックではLINEや電話での予約が簡単にできる場合があり、定期的に通院しやすくなります。

自分に合う治療薬を選ぶ

内服薬にはフィナステリドやデュタステリドがあり、外用薬としてミノキシジルがよく用いられます。

費用や副作用のリスクを比較してから使い始めると安心です。

医師が症状や希望に合わせて処方を提案するケースが多いですが、不安がある場合は積極的に相談しましょう。

よくある治療薬と費用の目安

治療薬名	成分	作用の特徴	価格帯（1ヶ月）
フィナステリド	フィナステリド	抜け毛進行を抑制	3,000～6,000円前後
デュタステリド	デュタステリド	5αリダクターゼを広範囲に抑制	4,000～7,000円前後
外用ミノキシジル	ミノキシジル	血流を促進し発毛をサポート	4,000～8,000円前後
内服ミノキシジル	ミノキシジル	血管拡張作用でより強力な発毛促進	5,000～9,000円前後

オンライン診療と通院治療の違い

近年は「オンライン診療」を提供するクリニックが増えています。

自宅にいながら医師の診察を受け、治療薬を配送してもらえるのが特徴です。

対面診察に比べてメリットやデメリットがあるため、自分の状況に合っているか検討することが大切です。

オンライン診療のメリット

• 来院の手間が省けるため、忙しい人でも隙間時間に治療を続けやすい
• 待ち時間が少なく、スマホやパソコンで手軽に医師と面談できる
• 交通費がかからず、仕事や育児との両立がしやすい

オンライン診療のデメリット

• 実際の頭皮や毛髪の状態を直接医師が確認できない場合がある
• 血液検査などが必要な場合、近隣の病院や検査機関に行く手間が生じる
• 通信環境が不安定だと受診がスムーズに進まないことがある

通院型の特徴

• 医師が頭皮・毛髪を直接チェックできるため、より細かい診断を受けやすい
• メソセラピーや自毛植毛など直接施術が必要な治療に対応できる
• クリニックのスタッフや医師に対面で細かい相談ができる

比較してみる

ライフスタイルや希望する治療内容によってオンラインと通院どちらが向いているかは異なります。

例えば「手軽に治療薬の処方が受けたい」「移動が大変なので予約を気軽に取りたい」という人はオンラインを利用しやすです。

「直接診察してほしい」「メソセラピーや注入治療も検討したい」という人には通院型が向いています。

通院型とオンライン診療の主な違い

項目	通院型	オンライン診療
診察の方法	対面で医師が頭皮や毛髪を視診する	ビデオ通話などで問診や視覚的確認を行う
初診料や診察料の有無	クリニックによって異なる	無料カウンセリングのところが多い
治療薬の受け取り	クリニック窓口で直接受け取る	自宅などに配送してもらう
施術	メソセラピーや注入治療が可能	施術は不可。内服薬や外用薬が中心

AGA治療の流れと長く続けるコツ

AGA治療はある程度の期間継続することが重要です。

治療の流れと挫折しないためのポイントを把握しておくと安心してスタートしやすくなります。

AGA治療の全体的な流れ

1. カウンセリング予約：公式サイトや電話で希望の日時を決める
2. カウンセリング・問診：日々の抜け毛の様子や生活習慣、家族の薄毛状況などを伝えて悩みを共有する
3. 医師による診察：頭皮や毛髪の状態、症状の進行度に応じて治療法が提案される
4. 治療薬の処方や施術：フィナステリド、デュタステリドなどの内服薬やミノキシジル外用薬を使用する。必要に応じてメソセラピーや注入治療などを組み合わせる
5. 定期的なフォローアップ：月々や数か月に1度のペースで医師の診察や薬の処方を受けながら経過を見守る

オンライン診療が可能なクリニック例

クリニック名	特徴	初月プラン費用例
DMMオンラインクリニック	最短当日発送で治療薬が届く	1,000円前後～
クリニックフォア	スマホだけで全手続き完了	1,800円前後～
イースト駅前クリニック	全国40院以上に展開。オンライン・対面の両方に対応	3,000円前後～
Oops HAIR	20代・30代向けのリーズナブルプランあり	0円スタートの場合も
レバクリ	オンライン診療が15分程度で完了	1,000円前後～

初期脱毛と副作用への理解

AGA治療を始めてから1～2ヶ月程度は「初期脱毛」が起こる可能性があります。

抜け毛が増えたと感じるかもしれませんが、薬の効果として一時的に古い髪の毛が抜け落ち、新しい髪への生え替わりが進むサインです。

副作用としては頭痛や倦怠感、性欲の減退などが報告されていますが、発生確率は1～5％ほどと低めです。

身体に気になる症状があれば早めに医師に相談してください。

長く続けるためのポイント

AGA治療は少なくとも6ヶ月～1年ほど続けて効果を実感していくのが一般的です。

生活習慣の見直しもあわせて進めることで治療効果を高めやすくなります。

• 睡眠時間を十分に確保する（7時間以上が目安）
• たばこや過度の飲酒を控えて血行を維持
• 栄養バランスのとれた食事を心がけ、タンパク質や亜鉛、ビタミンを意識
• ストレスを溜めないよう運動や趣味を取り入れて気分転換

AGA治療を継続しやすい習慣

生活習慣	具体例
睡眠	毎日0時までに就寝するなど規則正しい寝起きを意識
食事	タンパク質（肉・魚・豆類）・緑黄色野菜を中心にした献立
ストレス発散	軽い運動や趣味に費やす時間を増やす
頭皮ケア	高すぎる水温を避け、洗髪後はしっかり乾かす

途中でやめるリスク

治療薬の服用を途中でやめると再びDHTが増えはじめ、抜け毛が進行するリスクがあります。

費用面や副作用などが不安になってやめたくなる人もいるかもしれませんが、医師とこまめに相談しながらプランを調整していくことが大切です。

こんな方には通院型AGA治療もおすすめ

• 頭皮の状態を細かく診察してほしい人
• メソセラピーなど施術を受けたい人
• オンライン環境に慣れていない人
• 初期段階で血液検査や頭皮検査をしっかり行いたい人

まとめ：AGA治療を始める人へ

AGAは男性の脱毛症として最も多い症状の1つで進行しやすい特徴があります。

オンライン診療か通院型クリニックかは、自分の生活スタイルや希望する治療法に合わせて選ぶことが重要です。

内服薬としてフィナステリドやデュタステリドを中心に、外用薬のミノキシジル、さらにメソセラピーや植毛などの選択肢も広がっています。

費用や副作用、治療期間への理解を深めながら専門医と一緒にじっくり治療に取り組むと安心です。

もし不安や疑問を感じたら無料カウンセリングを活用してみてください。

医師やスタッフと直接話すことで、ご自身に合うプランを見いだせる可能性が高くなります。

薄毛や抜け毛で悩む人ほど早めに対策することで効果を実感しやすいです。1人で悩まずにぜひAGA治療を検討してみてください。

AGA治療を続ける上で役立つまとめ表

項目	内容
初期脱毛	治療開始後1～2ヶ月程度で一時的に抜け毛が増える
副作用の発生率	1～5％ほど。性欲減退・頭痛などの症状が出る場合がある
継続期間の目安	6ヶ月～1年程度で効果を実感しやすい
ライフスタイルの見直し	睡眠・食事・ストレス管理を同時に意識する
途中でやめるリスク	DHTが再び増加し、抜け毛が進行しやすくなる

以上

参考にした論文

SACEDA-CORRALO, David, et al. What’s new in therapy for male androgenetic alopecia?. American journal of clinical dermatology, 2023, 24.1: 15-24.

VAÑÓ‐GALVÁN, Sergio, et al. Effectiveness and safety of oral dutasteride for male androgenetic alopecia in real clinical practice: a descriptive monocentric study. Dermatologic Therapy, 2020, 33.1: e13182.

SINCLAIR, Rodney D.; DAWBER, Rodney PR. Androgenetic alopecia in men and women. Clinics in dermatology, 2001, 19.2: 167-178.

HAN, Sung-Hyub, et al. Quality of life assessment in male patients with androgenetic alopecia: result of a prospective, multicenter study. Annals of dermatology, 2012, 24.3: 311-318.

VAROTHAI, Supenya; BERGFELD, Wilma F. Androgenetic alopecia: an evidence-based treatment update. American journal of clinical dermatology, 2014, 15: 217-230.

ROSSI, Alfredo, et al. Multi‐therapies in androgenetic alopecia: Review and clinical experiences. Dermatologic therapy, 2016, 29.6: 424-432.