毛根を再生させるポイントを押さえてAGA予防 | AGA・抜け毛・薄毛治療のAGAメディカルケアクリニック【公式】

毛根を再生させるポイントを押さえてAGA予防

更新日
毛根を再生させるポイントを押さえてAGA予防
前田 祐助
監修医師

前田 祐助

AGAメディカルケアクリニック 統括院長

【経歴】

  1. 慶應義塾大学医学部医学研究科卒業
  2. 慶應義塾大学病院 初期臨床研修課程終了
  3. 大手AGAクリニック(院長)を経て、薄毛・AGA治療の2018年AGAメディカルケアクリニック新宿院を開設
  4. 2020年に2院目となるAGAメディカルケアクリニック横浜院を開設
  5. 2023年に3院目となるAGAメディカルケアクリニック東京八重洲院を開設

【資格】

  1. 医師免許
  2. ⽇本医師会認定産業医
  3. 医学博士

【所属学会】

  1. 日本内科学会
  2. 日本美容皮膚科学会
  3. 日本臨床毛髪学会

【症例数】

  1. 3万人以上※
  2. ※2018年5月~2022年12月AGAメディカルケアクリニック全店舗の延べ患者数

統括院長プロフィール詳細

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髪の毛が細くなったり抜け毛が増えたりすると、「毛根が弱っているのでは」と不安になる方が少なくありません。

男性型脱毛症(AGA)は進行型の脱毛症として知られ、毛根の状態が変化して薄毛が目立ちやすくなります。

毛髪は頭皮や毛根の状態に大きく左右されるため、毛根のはたらきを理解することが薄毛対策やクリニックでの治療につながります。

この記事ではAGAに関係する毛根のしくみや毛髪の成長を保つための方法などを幅広く解説します。

AGAとは何かを知る

髪が抜けやすくなる原因のひとつに挙げられるのが、男性型脱毛症(AGA)です。

男性ホルモンのはたらきや遺伝など複数の要因が関係する脱毛症で、放置すると徐々に進行する可能性があります。

男性型脱毛症の特徴や症状を理解しておくことが早めの対策や治療につながります。

AGAが起こる仕組み

男性型脱毛症は男性ホルモンの一種が変化してジヒドロテストステロン(DHT)という物質に変わります。

これが毛根の成長を阻害することによって髪が細くなり、抜け毛が増えると考えられています。

髪は成長期・退行期・休止期というサイクルをたどって生え替わりますが、AGAによって成長期が短くなり、毛が十分太く長く伸びきる前に抜け落ちやすくなります。

頭頂部や生え際など特定の部分から薄くなるのがAGAの特徴です。

AGAと毛根の関係

AGAでは毛根の細胞が男性ホルモンの影響を受け、髪の成長に必要な栄養が十分行き渡らなくなります。

血行不良や生活習慣の乱れなどで頭皮環境が悪くなると毛根へ届く血液量が減少し、髪が細く抜けやすくなります。

毛根は髪の成長をつかさどる大切な部分なので、毛根を健やかに保つことがAGAの進行を抑えるうえで重要です。

AGAの症状と主な特徴

・頭頂部や生え際から徐々に髪が薄くなる
・髪のハリやコシが弱くなる
・抜け毛にふくらみのない毛根が多くなる
・太い毛と細い毛が混在するようになる

AGA治療を早く始める意義

男性型脱毛症は進行を抑える薬や生活習慣の改善によって症状の悪化を抑えることが期待できます。

フィナステリドやデュタステリドなどの内服薬、ミノキシジルの外用薬などを医療機関で処方してもらうと一定の効果が得られる可能性が高まります。

また、早い段階でクリニックに相談することで毛根が休眠状態に入りにくくなり、抜け毛の進行を抑えることにつながります。

AGAに関わる用語と概要

用語概要
男性ホルモン男性の身体や毛髪の成長などに関わるホルモン。テストステロンなどがある
ジヒドロテストステロン(DHT)男性ホルモンが変化してできる物質。AGAの進行に影響するとされる
成長期髪が盛んに伸びる時期
退行期成長が緩やかになり毛根が次第に縮む時期
休止期髪が抜け落ち新たな髪が生えるための準備期間

毛根の構造と髪の成長との関係

毛根には髪を生やすための細胞が集まっており、栄養が十分に届くことで健康な髪が育ちます。

毛根のどの部分がどのような役割を果たしているかを知ると抜け毛が起こる原因や改善方法が理解しやすくなります。

毛根の基本構造

髪の毛は毛穴から出ているように見えますが、毛穴の奥に毛球という部分があり、そこには毛母細胞という細胞が集まっています。

毛母細胞は細胞分裂を繰り返し、髪の成長を担います。

毛球には毛細血管が張り巡らされており、血液から栄養や酸素を受け取って健康な髪を生やします。

毛母細胞と毛球の役割

毛母細胞は成長期に活発に分裂します。

毛球内では髪の色を決めるメラノサイトも存在し、髪に色素を与えています。

血行が悪くなると毛母細胞への栄養供給がスムーズに行えず髪が細くなったり抜け毛が増えたりします。

頭皮環境に問題があると髪が成長しにくい状態になるため毛母細胞への栄養供給を保つことが大切です。

毛根鞘が持つ機能

抜け毛を観察すると毛根部分に白い塊や鞘のようなものが付いている場合があります。

これは毛根鞘や毛根鞘の一部で、頭皮内で髪を保護し、成長を支える役割があります。

抜け毛に白い塊が付いていたからといって必ずしも問題があるわけではありませんが、毛根鞘が付いていない抜け毛が増えた場合はAGAを含む脱毛症が疑われることもあります。

毛根が死滅する可能性

毛根は基本的に簡単には死滅しません。

ただし何らかの理由で毛根が長期にわたってダメージを受け、血流や栄養の供給が大幅に低下すると毛根が機能を失うことがあります。

髪の毛を育てる細胞が十分に働かなくなると薄毛が目立つ状態になりやすいです。

生活習慣を見直したり、クリニックで治療を受けたりすることで毛根の回復を促すことが期待できます。

毛根に悪影響を与える要因

要因具体的内容
ストレス自律神経の乱れやホルモン分泌の異常を引き起こし血行を悪化させる可能性がある
喫煙ニコチンによって血管が収縮し毛細血管の働きを低下させる
不規則な生活習慣睡眠不足や栄養不足などが原因で毛根に必要な栄養が行き渡りにくくなる
頭皮環境の悪化皮脂の過剰分泌や炎症などで毛穴が詰まり毛根への血流が滞る
強い紫外線頭皮にダメージを与えて毛根細胞の機能を低下させる

毛根の休眠とAGAの進行

一時的に毛根が活動を休止している状態を「休眠」といいます。

休眠状態になった毛根でも条件が整えば再び髪を生やし始めますが、AGAが進行すると休眠が長引き、髪のボリュームが徐々に減ることがあります。

ここでは毛根の休眠とAGA進行の関連を見ていきましょう。

毛根が休眠状態になる理由

・遺伝的な影響や男性ホルモンの作用
・栄養不足や血行不良
・ストレス過多によるホルモンバランスの乱れ
・頭皮への刺激(過度な洗髪や雑なヘアケアなど)

毛根が休眠状態に入ると髪の成長期が著しく短くなり、抜け毛が増えます。

男性型脱毛症の場合は休眠状態の毛根がさらに増えることで全体的な髪の量が減っていくのが特徴です。

休眠毛根を復活させるためのケア

休眠状態の毛根を再び活動的にするには生活習慣の改善や頭皮ケアがポイントになります。

血行を促進する頭皮マッサージやバランスのとれた食事、適度な運動などにより、頭皮への血液供給を高めて毛母細胞のはたらきをサポートします。

男性ホルモンの作用を抑える内服薬を使う場合もありますが、医療機関の診断が必要です。

生活習慣がAGAに与える影響

十分な睡眠や規則正しい食事は毛根を健康に保つうえで大切です。逆に寝不足や喫煙習慣があると血行が悪くなり、頭皮環境が悪化することがあります。

偏ったダイエットや急激な体重減少も必須栄養素が不足して薄毛のリスクを高める場合があります。

生活習慣の乱れはAGAの進行を早めることがあるため注意が必要です。

頭皮環境と生活習慣の関係

観点良好な状態悪化した状態
睡眠6~7時間程度の質の高い睡眠睡眠不足でホルモンバランスが乱れ、抜け毛増加の可能性
食事ビタミン・ミネラル・タンパク質などをバランスよく摂る偏った食生活や過度なダイエットで毛根への栄養不足
血行適度な運動やマッサージで血行促進喫煙やストレスで血管収縮、頭皮に十分な栄養が届きにくい
頭皮ケア合った洗髪用品と適切な洗い方で頭皮を清潔に保つ洗いすぎや皮脂の過剰分泌で毛穴詰まり炎症が起きやすい

休眠していてもまだ間に合う?

休眠状態の毛根が多い人でも適切な治療法やヘアケアを行うことで髪の成長を取り戻せる可能性があります。

ただし長期間にわたって放置していると毛根細胞が十分に再生できなくなるリスクがあります。

早めに医師や専門クリニックへ相談することをおすすめします。

抜け毛のセルフチェックとクリニックでの診断

自分の毛根がどのような状態かを気にしている方はセルフチェックで薄毛の兆候をつかむことができます。

また、自己判断が難しい場合は医療機関に相談して専門医の診断を受けると正確な治療方針を見いだしやすいです。

抜け毛を観察する方法

鏡で頭頂部や生え際のボリュームを確認したり抜け毛の形や太さを観察するだけでも、頭皮や毛根の状態をある程度把握できます。

抜け毛に太さやふくらみがないものが多い場合はAGAの疑いがあるかもしれません。

白い塊(毛根鞘)が付いている抜け毛であっても、形が極端にいびつだったり色に変化があったりする場合には注意が必要です。

観察のポイント

  • 太い抜け毛と細い抜け毛の割合
  • 毛根が丸くふくらんでいるか
  • 抜け毛の根元部分に白い塊が付着しているか
  • 抜け毛が短いまま落ちていないか

クリニックでの診療と検査

専門のクリニックや皮膚科では頭皮や毛根の状態をカメラや機器を使って観察し、必要に応じて血液検査なども行います。

ホルモン分泌のバランスや栄養状態などを総合的に見て、男性型脱毛症かどうか、別の脱毛症(円形脱毛症やFAGAなど)の可能性はないかを診断します。

AGAは男性向けの脱毛症として広く知られていますが、女性型脱毛症(FAGA)にも似た仕組みがあるため、正確な診断は重要です。

クリニックで行う主な検査

検査内容目的
マイクロスコープ毛根や頭皮の状態を拡大して観察する
血液検査ホルモンや栄養状態に異常がないかを確認
問診生活習慣や家族歴などをヒアリングし原因を探る
触診・視診頭皮の炎症や抜け毛の分布、髪の状態をチェック

AGAかどうかを見極めるポイント

男性型脱毛症と診断される場合、頭皮のある部分(生え際や頭頂部など)が薄くなり、進行性の抜け毛が多く見られます。

セルフチェックで不安を感じた場合は医師に相談して専門的な検査で原因を明確にするとよいでしょう。

自己流でケアを続けるよりも専門医が治療法を提示するほうが効果を実感しやすいです。

早期受診のメリット

男性型脱毛症は進行性であるため抜け毛が増えてから時間が経つほど毛根にダメージが及ぶ可能性が高まります。

早期受診により、内服薬や外用薬、生活習慣の見直しなどを速やかにスタートできるため、毛根の機能を保持しつつ薄毛の進行を抑えやすくなります。

AGA治療の方法と効果

AGAの治療には主に薬物療法と頭皮ケアの2つの柱があります。髪の成長を促し、毛根を健やかに保つには、一人ひとりの状態や生活習慣に合わせたアプローチが必要です。治療法の選択肢を知ることで、自分に合った方法を見つけやすくなります。

内服薬による治療

フィナステリドやデュタステリドは男性ホルモンがAGAを引き起こす原因物質に変化するのを抑えるはたらきがあるとされています。

クリニックで処方される内服薬を継続的に服用することで髪の成長を阻害する要因が減り、抜け毛が増えるのを抑制することを期待できます。

ただし飲み忘れが続くと効果が安定しにくいため、医師の指示に従ってきちんと続けることが大切です。

内服薬と副作用の関係

内服薬名主な作用留意点
フィナステリド男性ホルモンの変換酵素を抑えて脱毛を抑制性欲減退などが起こる場合あり
デュタステリドフィナステリドより広範囲の酵素を抑える可能性個人差があるため医師に相談

外用薬の使用

頭皮に直接塗布する外用薬としてよく知られているのがミノキシジルです。

血行を促進し、毛母細胞を活性化させて髪が生えやすい頭皮環境を整える効果が期待できます。

ただし皮膚が弱い方は刺激を感じる場合もあるので注意が必要です。

医療機関で処方される外用薬もあり、市販品より濃度が高いものが多く見受けられます。

専門医の指示に従って使用するとよいでしょう。

メソセラピーや再生医療

クリニックでは頭皮へ成長因子や栄養を直接注入するメソセラピーを行うケースもあります。

育毛効果を高める成分を頭皮の浅い部分に届け、毛根を活性化させる狙いがあります。

また、幹細胞を活用した再生医療など、より専門性の高い治療が選択肢に含まれることもあります。

費用や通院の手間はかかりますが、内服や外用で十分な改善が見られない方には有効な手段になる可能性があります。

植毛という選択肢

自分の後頭部や側頭部など髪が多く残っている部分の毛根を移植する自毛植毛や、人工毛を植える人工毛植毛などの方法があります。

自毛植毛は定着すれば自然な髪として伸びるのが利点ですが、手術のリスクや費用が高い点には注意が必要です。

手術の実施は医療機関で丁寧にカウンセリングを行ってから決定します。

各治療方法の特徴

治療法特徴向いている人
内服薬男性ホルモンを抑制し抜け毛を減らすストレスやホルモンによる脱毛が多い人
外用薬頭皮から吸収して血行を促進する軽度~中度の薄毛で副作用を抑えたい人
メソセラピー成長因子や栄養を直接頭皮に届けるより集中的に毛根を活性化させたい人
植毛自毛を移植して髪を増やす外用薬や内服薬で効果が乏しい人

日常生活で取り入れたい毛根ケアのポイント

AGA治療を行うとともに、頭皮や毛根にやさしい生活習慣を意識すると効果を高めやすいです。

日々のセルフケアを丁寧に行うことが薄毛の進行を遅らせる一助になります。

正しい洗い方と頭皮マッサージ

頭皮を清潔に保つために洗髪は欠かせませんが、力を入れすぎると頭皮を傷つけるおそれがあります。

ぬるま湯で髪と頭皮を優しく洗い、よく泡立てたシャンプーで軽くマッサージするように洗うのがよい方法です。

洗髪後はきちんとすすぎ、頭皮にシャンプー成分が残らないように注意してください。

正しい洗髪手順

  1. ぬるま湯で頭全体をしっかり濡らす
  2. シャンプーを適量取り、よく泡立てる
  3. 指の腹で頭皮を優しく洗う
  4. すすぎ残しがないように丁寧に洗い流す

栄養バランスと食事管理

髪の成長にはタンパク質やビタミン、ミネラルなど多くの栄養が欠かせません。

普段の食事で肉や魚、野菜、海藻類、豆類などを幅広く取り入れるとよいでしょう。

鉄分や亜鉛なども毛髪の構成に深く関係しており、不足すると抜け毛が増えることがあります。

外食や加工食品中心の食事を続けている方はサプリメントで補う方法もありますが、医師や栄養士に相談すると安心です。

ストレスを軽減する工夫

ストレスは交感神経を緊張させ、血管を収縮させることが多いです。

頭皮の血行を妨げ、AGAの進行に拍車をかける可能性があります。

仕事や生活でのストレスが多い人は適度な運動や趣味の時間を確保するなど、気分転換の方法を見つけることが髪の健康維持につながります。

ストレス軽減のための取り組み例

  • ウォーキングや軽いジョギング
  • 音楽や読書などでリラックス
  • 深呼吸やヨガなどで自律神経を整える
  • 十分な睡眠を確保する

頭皮トラブルに注意

フケやかゆみ、皮膚の炎症は毛根に悪影響を与えることがあります。

頭皮が乾燥したり脂っぽくなりすぎると毛穴の詰まりや雑菌の繁殖を招きやすいです。

気になる症状がある場合は皮膚科やクリニックで診察を受け、適切な治療やケア用品を選びましょう。

代表的な頭皮トラブル

トラブル特徴注意点
乾燥頭皮がかさつき、フケが多く出る保湿力の高いヘアケア商品を使う
脂漏性皮膚炎過剰な皮脂分泌で頭皮がかゆく、赤みを帯びる医療機関で適切な薬を処方してもらう
湿疹頭皮がかぶれたり発疹が出る場合がある原因物質を特定し薬で炎症を抑えることが大切

女性でも起こる毛根トラブル

AGA(男性型脱毛症)は名前の通り男性に多い脱毛症として知られていますが、女性も男性型脱毛症と似た仕組みの薄毛や脱毛に悩むことがあります。

FAGA(女性型脱毛症)と呼ばれるものが代表的です。女性にとっても毛根のケアや頭皮環境の整備は大切です。

FAGAと女性特有の要因

FAGAは女性ホルモンの減少や出産、加齢など複数の要因が関わります。

男性ほど顕著ではない場合が多いですが、頭頂部が薄くなったり全体的に髪が細くなったりします。

男性より女性ホルモンの影響が残るため進行が緩やかですが、閉経前後にホルモンバランスが乱れると一気に髪が抜けてしまう方もいます。

女性が気をつけたい習慣

過度なダイエットや無理なヘアアレンジ、カラーやパーマの乱用などは、頭皮や毛根へのストレスを増やすことがあります。

男性だけでなく女性も頭皮へのダメージを避けて生活習慣を整える必要があります。

また、貧血や甲状腺機能の低下など女性特有の疾患が薄毛に関与している場合もあるため、一度診察を受けるとよいでしょう。

女性の髪と毛根に良い習慣

取り組み具体例
適度な食事管理鉄分やタンパク質を含む食品を積極的に摂る
正しいヘアケアきついヘアアレンジを避ける
ホルモンバランスの維持ストレス軽減や適切な睡眠
定期的な検査貧血や甲状腺などの検査を受け原因を突き止める

女性型脱毛症の治療について

内服薬では男性型脱毛症に用いる薬が使えない場合もあるので、女性向けに別の薬を処方することがあります。

外用薬で血行を促進したり、女性用の育毛シャンプーを使ったりする方法が一般的です。

症状や原因によってはホルモン補充療法なども検討されますが、専門のクリニックでの診察が必要になります。

よくある質問と疑問点

毛根やAGAに関して疑問を抱えている方は多いです。

いくつかのよくある質問をピックアップして簡単にまとめます。

症状や状態は人によって異なるため、詳しい判断は医師への相談がおすすめです。

Q1:頭頂部だけでなく側頭部も薄くなることはある?

男性型脱毛症は頭頂部と生え際が代表的な薄毛の始まり方ですが、人によっては側頭部や後頭部にまで広がるケースがあります。

生活習慣やストレス、遺伝など様々な要因が絡むため、早めの対処を考えたほうがよいかもしれません。

Q2:AGA治療の内服薬を飲むと副作用が必ず出る?

フィナステリドやデュタステリドの副作用として性欲減退や勃起機能の低下などが報告されています。

ただし必ず発症するわけではありません。

副作用の程度や頻度は人によって異なるため、服用を始める前に医師とリスク・ベネフィットをしっかり話し合いましょう。

Q3:育毛剤と発毛剤は何が違う?

一般的に育毛剤は頭皮環境を整え、髪を健やかに育てるための成分が配合されています。一方、発毛剤は医薬品成分が含まれており、髪を生やす作用や血行促進効果が期待できます。市販の製品だけでなく、クリニックで処方される医薬品もあり、成分や濃度が異なる場合が多いです。

Q4:生活習慣を改善しただけで髪は生えてくる?

抜け毛の原因が栄養不足やストレスであれば生活習慣の改善だけでもある程度の回復が見込まれます。

しかし男性ホルモンの影響が大きい場合は内服薬や外用薬を併用したほうが効果を高めやすいです。

医師や専門医に相談して適切な治療法を組み合わせることが大切といえます。

自宅で続けたいヘアケアの工夫

クリニックでの治療を受ける場合でも自宅でのヘアケアを合わせて行うと相乗効果が期待できます。

髪の成長に役立つポイントをいくつか紹介します。

シャンプーやコンディショナーの選び方

洗浄力が強すぎるシャンプーを使うと頭皮が乾燥したり皮脂が過剰に分泌されることがあります。

頭皮環境を整えるためには低刺激性のシャンプーや、アミノ酸系の洗浄成分を含むものを選ぶとよいでしょう。

髪が細くなっている場合はコンディショナーで髪の表面を保護して切れ毛を防ぎます。

頭皮を清潔に保つテクニック

スポーツや夏場の暑い時期などは汗をかきやすく皮脂も増えやすいです。

帰宅後は早めにシャワーを浴びて頭皮の汚れをしっかり落としましょう。

洗ったあとはドライヤーで根元までしっかり乾かすと雑菌の繁殖を抑えられます。

ぬれた状態で長時間放置すると頭皮トラブルのリスクが高まります。

頭皮ケアのための実践ポイント

  • 帽子を長時間かぶらないようにする
  • ドライヤーは温度が高すぎないように注意する
  • 頭皮用の美容液などで保湿を心がける
  • 頭皮を強くこすらず優しく触れる

生活習慣の見直しで得られる効果

栄養バランスを整えたり適度な運動や十分な睡眠を確保したりすると体全体の血行や免疫力が向上し、頭皮環境の改善にもつながります。

コーヒーやアルコールの過剰摂取は血行を一時的に変化させる場合があるため控えめにするほうが望ましいです。

また、長時間のスマホやパソコン作業はブルーライトによるストレスや睡眠の質を悪化させる要因になり得ます。

家族や周囲の協力

薄毛や脱毛症の悩みは個人的な問題に見えますが、家族の理解や協力によってストレスが軽減されることが多いです。

家族が栄養バランスの良い食事をともに摂る、生活リズムを整える習慣を共有するなど周囲の助けも大きな支えになります。

家庭で実践したい取り組み

取り組み具体的な例
食卓の改善野菜とタンパク質を中心にバランスよく献立を考える
睡眠リズムを合わせる夜更かしせず家族全員が同じ時間に就寝する
運動習慣を共有する朝や週末にウォーキングやストレッチを一緒にする
ストレス発散方法の共有カラオケや散歩など気分転換を家族で楽しむ

まとめとクリニック受診のすすめ

男性型脱毛症(AGA)は放置すると進行しやすく、毛根や頭皮環境に大きな影響を与えます。

毛根の健康を保つためにはクリニックでの治療とあわせて生活習慣やヘアケア方法を見直すことが大切です。

早めの受診と正しい知識があれば抜け毛を抑え、薄毛を改善できるチャンスが高まります。

治療法は個人の状態に合わせて選ぶ必要があり、内服薬や外用薬、再生医療など多くの選択肢があります。

セルフチェックだけで判断するよりも、専門医や医療機関に相談して客観的な診断を受けてください。

専門クリニックで期待できること

  • 医師による専門的な診断と根拠に基づく治療提案
  • 個々の体質や症状に合わせた内服薬や外用薬の処方
  • 定期的な経過観察と相談体制
  • 生活習慣や食事指導など総合的なアドバイス

髪の悩みは体の内側と外側の両方が関わるため、継続的かつ総合的なアプローチが求められます。

薄毛に悩んでいる方はぜひ専門のクリニックを訪ねてみてください。

自分の毛根がどのような状態なのか理解するだけでも今後のヘアライフが大きく変わる可能性があります。

以上

参考にした論文

KAMAR, Sherif A., et al. Exploring Mesenchymal Stem Cells versus Minoxidil for Androgenic Alopecia Treatment: A Detailed Animal-Based Histological and Morphometric Study. Cells, tissues, organs, 2024, 1-17.

MAYER, Wolfgang, et al. Biomolecules of fermented tropical fruits and fermenting microbes as regulators of human hair loss, hair quality, and scalp microbiota. Biomolecules, 2023, 13.4: 699.

SALIH, Mohammed Ayad. EVALUATION OF HAIR GROWTH POTENTIAL OF KOMBUCHA EXTRACTS TOPICALLY IN MICE. 2020. PhD Thesis. Isra University.

PATEL, B., et al. Addressing androgenetic Alopecia-A complex disorder-with a multilateral treatment strategy. MOJ Bioequiv Availab, 2017, 3.1: 00025.

HO, Bryan Siu-Yin, et al. Progressive expression of PPARGC1α is associated with hair miniaturization in androgenetic alopecia. Scientific reports, 2019, 9.1: 8771.

BANKA, Nusrat; BUNAGAN, MJ Kristine; SHAPIRO, Jerry. Pattern hair loss in men: diagnosis and medical treatment. Dermatologic clinics, 2013, 31.1: 129-140.

前田 祐助

この記事の監修者
AGAメディカルケアクリニック 統括院長

経歴

  1. 慶應義塾大学医学部医学研究科卒業
  2. 慶應義塾大学病院 初期臨床研修課程終了
  3. 大手AGAクリニック(院長)を経て、2018年AGAメディカルケアクリニック新宿院を開設
前田 祐助

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