はげる人の特徴とその対策方法について | AGA・抜け毛・薄毛治療のAGAメディカルケアクリニック【公式】

はげる人の特徴とその対策方法について

更新日
はげる人の特徴とその対策方法について
前田 祐助
監修医師

前田 祐助

AGAメディカルケアクリニック 統括院長

【経歴】

  1. 慶應義塾大学医学部医学研究科卒業
  2. 慶應義塾大学病院 初期臨床研修課程終了
  3. 大手AGAクリニック(院長)を経て、薄毛・AGA治療の2018年AGAメディカルケアクリニック新宿院を開設
  4. 2020年に2院目となるAGAメディカルケアクリニック横浜院を開設
  5. 2023年に3院目となるAGAメディカルケアクリニック東京八重洲院を開設

【資格】

  1. 医師免許
  2. ⽇本医師会認定産業医
  3. 医学博士

【所属学会】

  1. 日本内科学会
  2. 日本美容皮膚科学会
  3. 日本臨床毛髪学会

【症例数】

  1. 3万人以上※
  2. ※2018年5月~2022年12月AGAメディカルケアクリニック全店舗の延べ患者数

統括院長プロフィール詳細

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髪の悩みは多くの方にとって深刻ですが、特に薄毛や抜け毛の進行を感じ始めると大きな不安を抱きやすいものです。早い段階で原因や特徴を把握し、日常生活の中で対策に取り組むと、毛髪環境を改善するきっかけにつながります。

この記事では、髪が薄くなりやすい人の共通点を踏まえながら、具体的な改善策や医療の選択肢を紹介し、薄毛予防への取り組み方を詳しく解説します。

はげが起こる仕組み

毛髪には一定の周期があり、ヘアサイクルの乱れや頭皮の血行不良など、さまざまな要因が重なって薄毛につながります。

頭皮の状態やホルモンバランスを整えられないと、薄毛が進行しやすくなる可能性があります。

DHTと毛髪サイクルの関係

DHT(ジヒドロテストステロン)は男性ホルモンの一種で、毛髪の成長サイクルに大きな影響を与えると考えられています。

体内でテストステロンが5αリダクターゼと結合するとDHTが生成されますが、このDHTが毛根の受容体に強く作用すると、髪の成長期が短くなり、休止期が早まる傾向があります。

その結果、十分に成長しきらないうちに髪が抜けやすくなり、全体的なボリュームが減ってしまうのです。

DHTの働きに関するポイント

  • テストステロンが5αリダクターゼと結びつくことでDHTへ変化
  • 毛母細胞の分裂を阻害して髪の成長を抑制
  • 体質や遺伝によってDHTの生成量には個人差がある

髪が薄くなりやすい人の場合、5αリダクターゼの活性が高い傾向が見られます。こうした体質がある場合、早めに対策を始めたほうが髪へのダメージを抑えやすいでしょう。

頭皮環境の変化

頭皮は皮脂腺や汗腺の活動が活発な場所であり、その分汚れや皮脂が溜まりやすいともいえます。皮脂が過剰に分泌されると毛穴をふさいでしまい、髪の成長を阻害する要因となります。

一方で頭皮が乾燥しすぎても、頭皮のバリア機能が低下して外的刺激を受けやすい状態になります。

頭皮環境の乱れは、抜け毛の増加やフケ、かゆみの原因にもつながるのです。

頭皮の状態と毛髪への影響

頭皮の状態特徴毛髪への影響
皮脂過多ベタつき、においの発生毛穴詰まりによる抜け毛リスク
乾燥フケやかゆみが出やすい頭皮トラブルによる毛根ダメージ
バランス良好適度な皮脂分泌健やかな毛髪の育成が期待できる

頭皮がベタつくからといって過度に洗浄力の強いシャンプーを使うと、必要な皮脂も洗い流してしまい、逆に皮脂が過剰分泌されやすくなる場合もあります。自分の頭皮タイプに合ったケアを見極めると良いです。

血行不良との関連

髪の毛は頭皮の毛細血管を通じて栄養を受け取り、成長を続けます。血流が滞ってしまうと毛根に十分な栄養が届かなくなり、抜け毛や細毛化を招くリスクが高まります。

運動不足や肩こり、ストレスなどによっても血行が悪化するため、頭皮だけでなく全身の巡りを良くする工夫が必要です。

頭皮マッサージや適度な運動、ストレッチを習慣化すると血行を改善できる可能性があります。

血行を促進するためにできること

  • 適度な有酸素運動
  • 頭皮マッサージ
  • 入浴で身体を温める
  • 首や肩のコリをほぐすストレッチ

日頃からデスクワーク中心の生活を送っている方ほど、意識的に身体を動かす時間を確保してみてください。

血流が良くなると全身の新陳代謝も高まり、頭皮や髪への栄養補給をサポートできます。

睡眠の質と毛髪への影響

深い眠りのあいだに分泌される成長ホルモンは、細胞の修復や再生を助けます。睡眠時間が不足したり、就寝時刻が不規則になるとホルモン分泌のリズムが乱れ、毛髪の成長がスムーズに進まない可能性があります。

就寝前のスマホやパソコンの使用を控える、適度な室温や照明でリラックスして眠るといった工夫を重ねると健やかな髪の育成を促しやすくなります。

遺伝とホルモンの関係

薄毛には遺伝やホルモンの影響が大きいと考えられています。特に男性型脱毛症(AGA)は遺伝的要素が強く、家族の中で似たようなパターンで薄毛が進行する例は少なくありません。

ここでは、どのように遺伝とホルモンが関係し合うのかをもう少し詳しく見ていきましょう。

男性ホルモンが与える影響

男性ホルモンの代表であるテストステロンは、体内で5αリダクターゼと結合するとDHTに変換されます。このDHTが頭皮の毛根部分に作用して、髪の成長を妨げることがAGAの主要な原因の1つです。

ただし、男性ホルモンが多いだけで薄毛になるわけではありません。

5αリダクターゼの活性の度合い、受容体の感受性の強さなどの個人差が大きく、同じくらいのテストステロン量でも薄毛になる人とならない人が存在します。

DHTに関係する要因

要因詳細
5αリダクターゼテストステロンをDHTに変換する酵素
遺伝5αリダクターゼ活性の強弱や受容体の感受性
男性ホルモン量テストステロンの総量や分泌バランス

DHTが多く生成されやすい体質では、早い段階から薄毛が進みやすいと言えます。

クリニックで遺伝要因やホルモン量をチェックすると、適切な治療方針を立てやすくなります。

遺伝的要因の見分け方

薄毛になりやすい体質は、両親や祖父母などの家系から受け継がれることがあります。

ただし、親が薄毛だからといって必ず子も薄毛になるわけではなく、生活習慣やホルモン分泌のタイミングなど複合的な要素が絡み合います。

とはいえ、家族に若い段階で薄毛が進行した人が多い場合は、自分も注意しておくと良いでしょう。

チェックしたい家族の薄毛パターン

  • 兄弟姉妹の前頭部や頭頂部の髪の状態
  • 父方や母方の祖父の髪の状態
  • 遠縁の親戚が若い段階で薄毛になっているかどうか

もし複数の親族が似たパターンで薄毛になっている場合は、早めに専門医に相談したり、予防のための生活習慣の改善を意識するのがおすすめです。

家族内での傾向

家族の食事や生活リズムが似ていると、遺伝だけでなく似たような要因で薄毛が進行するケースが見られます。

脂肪分の多い食事や夜型の生活が続くと、遺伝的に薄毛が進行しやすい体質の人はさらに影響を受けやすくなります。

同居している家族が薄毛に悩んでいるならば、同じ生活習慣がもたらす影響にも目を向け、早めに食生活や睡眠リズムを整えるなどの対策を検討すると良いです。

AGAと遺伝の特徴

AGAは男性型脱毛症とも呼ばれ、前頭部や頭頂部が徐々に薄くなる特徴があります。遺伝の影響が強いとされますが、実際にはホルモンバランスや生活習慣も含めた多面的な要素が絡みます。

遺伝的に5αリダクターゼの活性が高いと、DHTが生成されやすくなり、その結果として髪が抜けやすい状態になるのです。

家族や血縁関係者に似た症状がある場合には、クリニックでの早期相談や検査によって進行度を把握し、必要に応じた治療を検討すると安心です。

生活習慣が及ぼす影響

遺伝要因やホルモンの影響だけでなく、生活習慣も薄毛に大きく関わっています。偏った食事やストレス、喫煙や飲酒などが続くと、頭皮環境が悪化して髪が抜けやすくなったり、細くなったりしがちです。

食事の偏り

髪の毛はタンパク質や亜鉛、ビタミン、ミネラルなど多種類の栄養素から構成されています。

極端な食事制限やインスタント食品中心の偏った食生活が続くと、毛髪に十分な栄養が行き渡らず、抜け毛が増加するリスクが高まります。

また、脂質の過剰摂取は皮脂分泌を活発にし、頭皮トラブルを引き起こしやすくなるため注意が必要です。

頭髪に良いとされる栄養素

栄養素働き含まれる食品
タンパク質毛髪の主成分ケラチンの材料となる肉、魚、大豆製品、卵など
亜鉛毛母細胞の分裂を助けて抜け毛を抑制する役割が期待される牡蠣、牛肉、ナッツ類
ビタミンB群細胞の代謝を促進し、頭皮の健康を支えるレバー、納豆、緑黄色野菜
ビタミンCコラーゲン生成をサポートし、血管や毛根を健やかに保つ柑橘類、イチゴ、パプリカ

栄養バランスを整えるには、いろいろな食材をまんべんなく摂取することが大切です。タンパク質不足や特定のミネラルが足りない状態が続くと、髪のハリ・コシが失われやすいので注意しましょう。

喫煙・飲酒の習慣

喫煙は血管を収縮させる働きがあるため、頭皮の血行を妨げる要因になりやすいです。血行が悪くなると毛根への栄養補給が十分に行われず、抜け毛が増えるリスクが高まります。

また、過度の飲酒は肝臓に負担をかけ、栄養の吸収効率やホルモンバランスを乱す原因になりかねません。

毎日の習慣を見直し、喫煙や飲酒の回数や量をコントロールしてみるのがおすすめです。

喫煙や飲酒がもたらす影響

  • 頭皮の血流低下
  • 栄養吸収や代謝の乱れ
  • ホルモンバランスの不安定化
  • 肝機能の低下による毒素排出能力の低下

喫煙をやめたり、飲酒の頻度や量を減らすだけでも、頭皮や髪の状態が改善するケースがあります。いきなり禁煙・禁酒が難しい場合は、少しずつ本数や量を減らすところから始めると続けやすいでしょう。

ストレスとのかかわり

精神的ストレスが強いと自律神経が乱れ、血管収縮やホルモンバランスの乱れを引き起こしやすくなります。短期的に抜け毛が増える場合もあれば、慢性的なストレスが原因で髪が細くなるケースもあります。

現代社会ではストレスフリーな生活は難しいかもしれませんが、適度に発散できる環境を整える工夫が重要です。

趣味を持ったり、週末にリラックスできる時間を作ったりするとストレスからくる薄毛リスクを和らげやすくなります。

運動不足と頭皮環境

日常的に運動が足りないと、全身の血行が悪くなる傾向があります。特にデスクワークが長時間続く方は、首や肩のコリが進行しやすく、それが頭皮への血流不良につながるケースもあります。

軽いウォーキングやストレッチ、ヨガなどを習慣づけると、頭皮環境を良好に保ちやすいです。

また、運動にはストレス発散効果もあるため、心身ともにリフレッシュでき、抜け毛対策にプラスになります。

年齢と加齢による変化

年齢とともにホルモン分泌量が変化し、代謝も低下するため、薄毛のリスクが高まりやすくなります。

男性は中年期以降に前頭部や頭頂部の髪が薄くなるケースが目立ち、女性は更年期前後から分け目付近が薄くなりやすいケースが増えます。

中年期からの毛髪トラブル

中年期以降になると、体内のホルモン分泌リズムが若い頃と変わってきます。

男性ホルモンの働きが強まりやすいことでAGAが進行する場合もあれば、生活スタイルの変化(仕事の忙しさや運動不足)によって髪の状態が悪化する場合もあります。

髪質が以前より細くなったり、抜ける本数が増えたように感じたら早めの対策が肝心です。

更年期とホルモンバランス

女性は更年期にエストロゲンの分泌量が急激に低下し、相対的に男性ホルモンの影響が強まるため、薄毛になりやすくなるといわれています。

抜け毛や髪のハリ不足を実感する方も多く、同時に肌荒れや体調不良などの更年期症状が現れることもあります。

気になる症状があれば、婦人科でのホルモン治療やクリニックでのカウンセリングを検討するとよいでしょう。

男女別の加齢による変化

性別主な変化影響
男性男性ホルモンの相対増加前頭部や頭頂部の薄毛
女性エストロゲンの減少分け目付近の薄毛、髪質の変化

女性の中には出産を機に薄毛が進む人もいるので、ホルモンの変化が髪に与える影響が見逃せません。

加齢による血流低下

年齢を重ねると血管も弾力を失いやすく、血行不良を起こしやすくなります。さらに体力の低下で運動量が減ると、全身の代謝が落ちて頭皮への栄養補給が不十分になる可能性があります。

ウォーキングや階段の昇り降りなど、日常生活の中で取り入れやすい運動を継続すると、頭皮への血流を少しでも高める手助けになるでしょう。

血流を促すために役立つ取り組み

  • ウォーキングや軽いランニング
  • ストレッチやヨガ
  • 頭皮や首のマッサージ
  • 体を温める食事の摂取

あらゆる角度から血行を良くする習慣を身につけると、加齢による抜け毛の進行を緩和しやすくなります。

白髪と薄毛の関係

白髪の増加と薄毛は必ずしも同時に起こるわけではありません。ただし、白髪が増え始める時期に毛根の活性が落ちることもあり、結果的に抜け毛が目立ち始める人もいます。

白髪が気になるあまり頻繁にカラーリングやパーマを行うと、頭皮や毛髪にダメージを与え、それが薄毛に拍車をかける場合もあるので適切なヘアケアが必要です。

頭皮ケアとシャンプーの方法

日常的な薄毛対策としては、頭皮ケアやシャンプーの方法を見直すことが非常に大切です。皮脂の洗い残しや過度な洗浄による乾燥など、間違ったケアが薄毛の原因になる場合もあります。

ここでは、普段の洗髪や頭皮マッサージについて詳しく見てみましょう。

正しい洗髪のポイント

頭皮の汚れをしっかり落とすことと、必要な皮脂まで洗い流しすぎないバランスを保つことが大切です。

熱すぎるお湯で洗うと頭皮が乾燥しやすくなるため、38度前後のぬるま湯が良いでしょう。

また、爪を立てずに指の腹で優しく洗うことを意識します。強くゴシゴシ洗うと頭皮が傷つきやすくなり、トラブルを引き起こしやすくなるので注意が必要です。

洗髪時に気をつけたいこと

  • 事前にしっかりとブラッシングを行う
  • シャンプーは手で泡立ててから頭皮につける
  • マッサージしながら数分かけて洗う
  • 洗い流し残しがないようにぬるま湯で十分にすすぐ

乾燥が気になる方は、洗髪後に保湿剤や育毛剤を適量使って頭皮の状態を整えるとさらに効果的です。

シャンプーの成分と選び方

頭皮が敏感な方や乾燥しやすい方は、刺激の強い界面活性剤や防腐剤が入ったシャンプーを避けたほうが良い場合があります。

アミノ酸系のシャンプーは比較的洗浄力がマイルドで、頭皮や髪に優しいとされます。一方、皮脂量が多い方や汚れがたまりやすい人は、洗浄力が少し高めのものを使ったほうが頭皮を清潔に保ちやすいです。

自分の頭皮タイプをきちんと把握して、合うシャンプーを選ぶのがポイントです。

シャンプーの成分と特徴

洗浄成分特徴おすすめの頭皮タイプ
アミノ酸系洗浄力が穏やかで刺激が少ない敏感肌、乾燥気味の頭皮
高級アルコール系洗浄力が強めで皮脂を落としやすい皮脂量が多い頭皮
石けん系比較的ナチュラル普通肌~脂性肌

シャンプー選びに迷う場合は、医療機関や美容師に相談してみてもよいでしょう。

頭皮マッサージの効果

頭皮マッサージは、血行を促して毛根への栄養供給を活性化させる働きが期待できます。入浴時やシャンプー中に指の腹で円を描くように頭皮をマッサージすると、頭皮が柔らかくほぐれてストレス解消にもつながります。

毎日続けることで少しずつ頭皮環境が改善し、髪の成長をサポートしやすくなるでしょう。

シャンプー時の注意点

洗浄力の強いシャンプーを毎日使い続けると、頭皮が乾燥しすぎたり、逆に皮脂が過剰分泌されるケースがあります。

頭皮の状態は個人差が大きいため、まずは自分が乾燥しやすいのか脂っぽいのかを見極めることが必要です。

合わないシャンプーを使い続けると、フケやかゆみの原因にもなるため、試行錯誤しながら適切なタイプを探してみてください。

AGA治療の基本

AGA(男性型脱毛症)は、男性ホルモンに関係する代表的な薄毛の症状です。

医療機関では、内服薬や外用薬を中心とする治療を行って進行を抑えたり、髪を増やしたりする方法を提案しています。

内服薬と外用薬

AGA治療で用いられる主な内服薬には、5αリダクターゼを抑制するフィナステリドやデュタステリドがあります。これらを服用するとDHTの生成が抑えられ、髪の抜けやすさを軽減できると考えられています。

一方、外用薬としては血管拡張作用を持つミノキシジルが有名で、毛母細胞を刺激して発毛を促す働きが期待されます。

ただし、副作用として初期脱毛やかゆみ、性欲減退などが報告されているため、専門医と十分に相談して使い続けることが望ましいです。

AGA治療薬の概要

薬剤名作用機序投与方法主な副作用
フィナステリド5αリダクターゼ阻害内服性欲減退、肝機能への影響など
デュタステリド5αリダクターゼ阻害(タイプ1,2)内服フィナステリドと類似
ミノキシジル血管拡張・育毛促進外用頭皮のかぶれ、発疹など

内服薬や外用薬を組み合わせる治療法もあり、医師が患者さんの状態を見極めながら提案するのが一般的です。

クリニックでの診察の流れ

AGAかなと思ったら、まずは専門のクリニックや皮膚科で診察を受けます。カウンセリングでは、これまでの抜け毛の状況や家族の薄毛の有無、生活習慣などをヒアリングし、頭皮や髪の状態を確認することが多いです。

必要に応じて血液検査を行い、肝機能やホルモンバランスをチェックしたうえで、内服薬や外用薬の処方を決める流れになります。

一般的な受診から治療までの流れ

  • カウンセリングや問診で症状や悩みを詳しく聞く
  • 頭皮や髪の状態を実際にチェック
  • 血液検査などで健康状態やホルモンレベルを確認
  • 内服薬や外用薬の処方方針を決め、治療を開始

治療後も定期的に通院して、経過をみながら投薬の調整を行うケースが多いです。

治療費用とスケジュール

AGA治療は保険適用外となる場合が多く、費用はクリニックごとに異なります。月々の内服薬・外用薬代に加えて、診察料や血液検査料などがかかるときもあります。

治療は長期間継続することを想定した方が良いので、費用面を含めた計画を立てると安心です。

AGA治療にかかる費用

項目月あたりの目安費用備考
内服薬 (フィナステリド等)¥3,000~¥8,000ジェネリック薬の有無などにより費用に差がある
外用薬 (ミノキシジル等)¥2,000~¥6,000濃度やメーカー、購入方法で変動
診察料¥1,000~¥3,000クリニックによっては無料カウンセリングを行う場合もある

クリニック選びの際は、定期的な通院のしやすさや費用面の負担などを総合的に考慮すると長く続けやすいです。

医療機関の選び方

AGAや薄毛治療を取り扱う医療機関は数多く存在します。価格だけではなく、医師の専門性や診療体制、通いやすさなども考えて選ぶと継続しやすくなります。

事前にホームページや口コミをチェックし、疑問点はカウンセリング時にしっかり尋ねてみてください。

安心できるクリニックと出会えれば、長期的に協力関係を築きやすくなります。

クリニックで受けられる施術

AGAの内服薬・外用薬治療だけでなく、クリニックでは専門的な施術を受けることも可能です。体質や薄毛の進行度に応じて複数の方法を組み合わせる場合もあります。

メソセラピー

メソセラピーは、頭皮にビタミンや成長因子などの有効成分を直接注入し、毛根を活性化させる方法です。注入時の痛みを軽減するために、麻酔クリームや冷却などを併用するクリニックもあります。

注射や専用機器を使うことで成分をダイレクトに届けるため、内服薬や外用薬では得られにくい働きかけが期待されます。

ただし、費用が高めになりがちなので、治療プランをしっかり確認することが大切です。

メソセラピーの特徴

  • 有効成分が毛根に直接届く
  • 痛みや費用面が課題となりやすい
  • 内服薬や外用薬との併用で相乗効果が期待できる
  • 定期的な施術を続ける必要がある

施術間隔は数週間おきなどクリニックによって異なるため、通院プランを立ててから取り組むのがおすすめです。

HARG治療

HARG治療では、成長因子や幹細胞由来成分などを含むHARGカクテルを頭皮に注入します。これにより、毛根や毛母細胞に働きかけ、発毛効果を高められる可能性があると考えられています。

数カ月単位で繰り返し施術を行って髪のコシやボリューム感がアップする人もいますが、個人差が大きい点は理解しておきたいところです。

HARG治療の概要

主な成分期待できる作用施術間隔
成長因子・幹細胞由来成分毛母細胞を活性化し発毛を促進する2~4週間に1回程度
各種ビタミン頭皮や毛髪環境を整える個人差がある
アミノ酸髪を強化してコシを持たせる定期的な施術が望ましい

内服薬や他の施術と併用して治療効果を高める方法もあり、医師と相談しながら進めることが大切です。

植毛や増毛

植毛には自毛植毛と人工毛植毛があり、自毛植毛は後頭部や側頭部などから採取した自分の毛根を薄毛部分に移植する方法です。

生着すれば長期的に髪が生える可能性がありますが、手術費用が高く、施術後のダウンタイムがある点も考慮する必要があります。

一方、増毛は既存の髪に人工毛を結びつけるなどの手段を用いて手軽にボリュームアップできる方法です。ただし、定期的なメンテナンスが必要になり、費用の総額がかさんでしまうケースもあるため、自分に合った方法を選ぶことが重要です。

ケアの継続とフォローアップ

専門的な施術を受けたあとも、頭皮環境や生活習慣を整える努力が欠かせません。

メソセラピーやHARG治療などで一時的に髪の状態が改善しても、ホルモンバランスや食生活の乱れが続けば再び薄毛が進行する可能性があるためです。

クリニックで定期チェックを受けながら、頭皮ケアや内服薬・外用薬の使用を地道に継続することが大切になります。

日常で取り組む予防と改善策

薄毛治療を受けるかどうかにかかわらず、毎日の生活の中で髪を守る取り組みを行うことがとても大切です。特にAGA治療などを検討している方は、医療的ケアと同時にセルフケアを組み合わせると、より良い効果を期待できます。

ここでは、誰でも簡単に始められる予防・改善策を紹介します。

食生活の見直し

栄養バランスの偏りは、薄毛を加速させる原因の1つです。過激なダイエットや高脂肪・高糖質な食事ばかり続けると、頭皮環境が悪化しやすくなります。

タンパク質をはじめ、ビタミンやミネラルをバランスよく摂取し、できるだけ新鮮な食材を選ぶように心がけるとよいでしょう。

ファストフードや加工食品が多くなると、体内の炎症反応が高まり、抜け毛のリスクが上がる可能性もあります。

生活リズムとストレス対策

遅くまで起きていたり不規則な生活が続くと、ホルモンバランスが崩れやすくなるうえ、髪の成長期が短くなりがちです。

毎日同じ時間帯に就寝・起床するだけでも身体のリズムが整い、育毛にプラスに働きます。

ストレスも抜け毛に大きく影響するといわれているため、自分なりの解消法を見つけてリラックスする時間を確保しましょう。

ストレス軽減に向けた取り組み

  • 深呼吸や瞑想を取り入れる
  • 自分が楽しめる趣味を見つける
  • 規則正しい睡眠習慣を意識する
  • 友人や家族とコミュニケーションをとる

強いストレスが続くと自律神経が乱れ、血行不良やホルモンの乱れを引き起こしやすいため、意識的にストレスケアを行うことが求められます。

自宅でできるケア

シャンプー時のマッサージや就寝前の軽い頭皮マッサージは、血行を促すうえで有効です。

ドライヤーの熱を過度に当てると頭皮が乾燥しやすくなるため、温度や距離、時間に配慮しながら使用するとトラブルを防ぎやすくなります。

ブラッシングも、髪の絡まりをほどいて頭皮へのダメージを減らす簡単な方法です。

自宅で実践しやすいケア方法

ケア内容やり方期待される効果
頭皮マッサージ指の腹で円を描きながらほどよい圧力をかける血行促進、リラックス効果
ドライヤーの温度管理低めの温度で適度な距離を保ちながら、手早く乾かす頭皮の乾燥防止、オーバードライを防ぐ
ブラッシング目の粗いブラシでやさしく髪をとかす髪の絡まり防止、汚れを浮かせる

ケアを継続すると頭皮のコンディションが安定し、抜け毛の軽減や髪質の向上を期待できるでしょう。

長期的な視点での維持

薄毛対策は1~2週間で効果が出るものではなく、数カ月から年単位で取り組む必要があります。

継続的な習慣づくりや専門医との相談を続けると、髪の成長をサポートして現状を維持しやすくなります。

特にAGAの場合は、治療をやめると再び進行する可能性もあるため、定期的にクリニックを受診して状態を確認しつつ、生活習慣や頭皮ケアを地道に続けるようにしましょう。

参考文献

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LIU, Fan, et al. Prediction of male-pattern baldness from genotypes. European Journal of Human Genetics, 2016, 24.6: 895-902.

SINCLAIR, Rodney. Male pattern androgenetic alopecia. Bmj, 1998, 317.7162: 865-869.

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OLSEN, Elise A., et al. Evaluation and treatment of male and female pattern hair loss. Journal of the American Academy of Dermatology, 2005, 52.2: 301-311.

MUSCARELLA, Frank; CUNNINGHAM, Michael R. The evolutionary significance and social perception of male pattern baldness and facial hair. Ethology and Sociobiology, 1996, 17.2: 99-117.

BATRINOS, Menelaos L. The endocrinology of baldness. Hormones, 2014, 13: 197-212.

MARCIŃSKA, Magdalena, et al. Evaluation of DNA variants associated with androgenetic alopecia and their potential to predict male pattern baldness. PloS one, 2015, 10.5: e0127852.

前田 祐助

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AGAメディカルケアクリニック 統括院長

経歴

  1. 慶應義塾大学医学部医学研究科卒業
  2. 慶應義塾大学病院 初期臨床研修課程終了
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