ミノキシジルとはどんな薬?費用相場や効果が実感できる期間、副作用を解説 | AGA・抜け毛・薄毛治療のAGAメディカルケアクリニック【公式】

ミノキシジルとはどんな薬?費用相場や効果が実感できる期間、副作用を解説

更新日
ミノキシジルとはどんな薬?費用相場や効果が実感できる期間、副作用を解説
監修医師

前田 祐助

AGAメディカルケアクリニック 統括院長

【経歴】

  1. 慶應義塾大学医学部医学研究科卒業
  2. 慶應義塾大学病院 初期臨床研修課程終了
  3. 大手AGAクリニック(院長)を経て、薄毛・AGA治療の2018年AGAメディカルケアクリニック新宿院を開設
  4. 2020年に2院目となるAGAメディカルケアクリニック横浜院を開設
  5. 2023年に3院目となるAGAメディカルケアクリニック東京八重洲院を開設

【資格】

  1. 医師免許
  2. ⽇本医師会認定産業医
  3. 医学博士

【所属学会】

  1. 日本内科学会
  2. 日本美容皮膚科学会
  3. 日本臨床毛髪学会

【症例数】

  1. 3万人以上※
  2. ※2018年5月~2022年12月AGAメディカルケアクリニック全店舗の延べ患者数
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前田 祐助

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ミノキシジルは、AGA治療薬として世界中で認知されている薬です。AGA治療に用いられる薬はいくつかありますが、ミノキシジルにはどのような作用があるのか、また費用や効果が出始めるまでの期間の目安、副作用、注意点についても解説していきます。

目次 非表示
  1. ミノキシジルは世界各国で使用されているAGA治療薬
    1. 血管を拡張して頭皮の血行を改善
    2. 髪の成長因子の産生を促進
    3. 毛母細胞の死滅を抑制
  2. ミノキシジルの費用相場|1ヶ月12,000〜15,000円
    1. ミノキシジルは内服薬と外用薬の2種類がある
  3. ミノキシジル内服薬(飲み薬、タブレット)の効果
    1. 効果①血管拡張による血行改善
    2. 効果②髪の成長因子を増殖させる
  4. ミノキシジル外用薬(塗り薬)の効果
    1. 効果①優れた育毛・発毛効果が期待できる
    2. 効果②抜け毛予防と発毛どちらの効果も期待できる
  5. ミノキシジルの効果が出るまでの期間|早ければ3ヶ月ほどで効果を実感できる
  6. 【写真つき】ミノキシジル使用による薄毛の改善例
    1. 症例①|24歳Sさん(プロペシア+ミノキシジル内服薬による治療)
    2. 症例②|36歳Oさん(プロペシア+ミノキシジル内服薬による治療)
    3. 症例③|34歳Hさん(プロペシア+ミノキシジル内服薬+メソセラピーによる治療)
  7. ミノキシジルの注意点
    1. ミノキシジルを服用できない人
    2. ミノキシジルの併用禁忌
  8. ミノキシジルで起こりうる5つの副作用
    1. 副作用①初期脱毛
    2. 副作用②血圧低下による立ちくらみやめまい
    3. 副作用③多毛症
    4. 副作用④動悸や息切れ
    5. 副作用⑤かゆみやかぶれ
    6. 副作用⑥むくみ
    7. 副作用⑦肝機能障害
  9. ミノキシジルで副作用が起きる確率
  10. ミノキシジルと他のAGA治療薬との違い
    1. フィナステリド錠(主成分:フィナステリド)
    2. ザガーロ(主成分:デュタステリド)
  11. ミノキシジルの個人輸入は危険
  12. ミノキシジルの効果にまつわるよくある質問
    1. ミノキシジルが効かない人がいるって本当?
    2. ミノキシジルは女性の薄毛にも使えるの?
    3. ミノキシジルはジェネリックの方が効果がある?
    4. ミノキシジルは耐性がついてだんだん効かなくなる?
    5. ミノキシジルをやめるとどうなる?
  13. ミノキシジルの処方相談はメディカルケアにお任せください
  14. まとめ

ミノキシジルは世界各国で使用されているAGA治療薬

ミノキシジルとは

ミノキシジルは、優れた発毛効果が期待できるAGA治療薬の一つです。

もともとは高血圧症治療のために開発された薬ですが、ミノキシジルを服用した人に多毛の症状が見られたことから、のちに発毛剤としての開発がスタート。

その後、AGA治療薬として承認され、現在は世界90ヶ国以上で薄毛治療の薬として使用されるようになりました。

ミノキシジルがAGAにどのように働きかけるのか、まずは薬の効果を解説していきます。

血管を拡張して頭皮の血行を改善

ミノキシジルには、血管を拡張して、頭皮の血行を改善する効果があります。

血行が改善されると、髪の成長に必要な栄養や酸素が届きやすくなり、太くてコシのある毛髪を成長させるサポートをすると考えられています。

髪の成長因子の産生を促進

髪の毛が成長するには、毛乳頭細胞を増殖させ、髪の主成分となるタンパク質を合成させる必要があります。

ミノキシジルには、髪の成長因子を産生する働きがあり、毛乳頭細胞そのものを増殖させます。

ミノキシジルが産生を促すのは、「インスリン様成長因子1(IGF-1)」と「血管内皮細胞増殖因子(VEGF)」などの発毛シグナルです。

これらの成長因子が増えることで髪の細胞分裂が活発になり、太くて硬い健康的な髪の毛が作られます。

毛母細胞の死滅を抑制

ミノキシジルには、髪の成長に欠かせない毛母細胞の死滅(アポトーシス)を抑制する働きもあります。

毛母細胞は、大ケガや手術、レーザー治療などの強い刺激を受けなければそう簡単に死滅するものではありません。

ミノキシジルは、このような強い刺激によるダメージも防ぐことができる強力なAGA治療薬なのです。

ミノキシジルの費用相場|1ヶ月12,000〜15,000円

毛髪量を増やし、1本1本の毛を太く硬く成長させてくれるミノキシジルは、1ヶ月あたりの費用相場が12,000〜15,000円と言われています。

薄毛予防に加えて、優れた発毛効果も期待できるミノキシジルは、プロペシア(フィナステリド)やザガーロ(デュタステリド)よりも価格が少しだけ高めです。

AGA治療は自由診療に該当するため、薬代はもちろんのこと、診察料や検査料も全額自己負担となります。

ミノキシジルは内服薬と外用薬の2種類がある

ミノキシジルは、内服薬(ミノキシジルタブレット)外用薬の2種類があります。

内服薬は、もともと血圧降下剤として使用されてきた薬です。

AGA治療薬として使用する場合は、低容量のものから開始して、治療経過や心臓への負担を確認しながら処方量を調整していきます。

外用薬は、薄毛が気になる部分にピンポイントで塗布できるのが大きな特徴です。有効成分が頭皮に浸透し、毛包まで届くことで発毛することができます。

より高い効果を実感していただくには、内服薬と外用薬を併用することをおすすめしています。

内服薬(ミノキシジルタブレット)ミノキシジル外用薬
メリット外用薬よりも強い発毛作用がある薄毛が気になる部位にピンポイントに塗布できる
デメリットまれに立ちくらみやめまいなどの副作用が起こることがあるまれにかゆみやかぶれなどの副作用が起こることがある

ミノキシジル内服薬(飲み薬、タブレット)の効果

ミノキシジル内服薬(飲み薬、タブレット)の効果

ミノキシジル内服薬には、以下の効果があります。

効果①血管拡張による血行改善

ミノキシジル内服薬を服用すると、血管が拡張されることによって血流が良くなります。

血流が良くなることで、髪の成長に必要な栄養や酸素が届きやすくなり、太くて硬い健康な髪が生えやすくなると考えられます。

効果②髪の成長因子を増殖させる

ミノキシジル内服薬は、髪の成長にかかわる毛乳頭細胞に直接働きかけます。

具体的には、健やかな髪を作るのに欠かせないアデノシンという成分を分泌させ、髪の成長因子であるVEGFやFGF-7、KGFなどを増殖させます。

これらの物質が増えることで毛包内の細胞分裂が活発になり、新しい髪の毛が作られたり、1本1本が太く硬く成長するのです。

ミノキシジル外用薬(塗り薬)の効果

ミノキシジル外用薬(塗り薬)の効果

ミノキシジル外用薬には、以下の効果があります。

効果①優れた育毛・発毛効果が期待できる

ミノキシジル外用薬を塗布すると、髪の成長を促し、発毛させることができます。

日本皮膚科学会のガイドラインによると、AGA治療におけるミノキシジル外用薬の使用は、最高のAランクと評価されています。

参考:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版|日本皮膚科学会ガイドライン

プロペシア(フィナステリド)ザガーロ(デュタステリド)は、薄毛の進行を予防するための薬ですが、ミノキシジルはしっかりと発毛させられるので、薄毛にお悩みの方の心強い味方となる薬です。

効果②抜け毛予防と発毛どちらの効果も期待できる

ミノキシジルは、発毛作用以外にも抜け毛の予防にも効果的です。

血管を拡張し、髪の成長に必要な栄養や酸素を届けてくれるので、AGA以外の脱毛症や女性の薄毛改善にも使えます。

メディケアくん

薄毛・AGA治療を検討されている方は、以下の記事をあわせてご覧ください。

初めて薄毛・AGA治療を受けられる方へ>>

AGA治療を検討されている方に向けて、治療の種類や効果、副作用など事前に知っておくべきことについてまとめています。

AGAは進行性の脱毛症です。薄毛が気になった時点で早めに医療機関を受診し、専門的な治療を始めることが大切です。

ミノキシジルの効果が出るまでの期間|早ければ3ヶ月ほどで効果を実感できる

水の入ったグラスと薬と時計

ミノキシジルは、使用開始から4ヶ月で約80%の患者さんが効果を実感しているというデータがあります。

早い方だと3ヶ月ほどで変化が見られ、多くの患者様が4〜6ヶ月の間に薬の効果を実感されています。

毛髪量の変化には個人差がありますが、毎日コツコツじっくりと時間をかけることがAGA治療の一番の近道と言えるでしょう。

【写真つき】ミノキシジル使用による薄毛の改善例

症例①|24歳Sさん(プロペシア+ミノキシジル内服薬による治療)

年齢24歳
症状20歳ごろから抜け毛が増えた
飲酒あり
喫煙あり
睡眠6時間程度
遺伝父親が薄毛/父方祖父が薄毛
薄毛の部位頭頂部・生え際型
治療期間2018年5月〜8月(現在も治療継続中)
通院回数月1回の合計3回(診察・処方を含む)
治療法オリジナル発毛薬+発毛外用薬
費用月々の治療費13,300円(診察料0円、治療薬3,300円、発毛外用薬※オプション10,000円)
副作用の可能性などむくみ、動悸、頻脈、リビドー減退、肝機能障害など
クリニックからのコメント20歳ごろから頭頂部と生え際の薄毛を自覚し2年前から他院でAGAの治療を行なったが改善しないため、当院に紹介受診された患者さんです。
頭頂部から前頭部にかけての軟毛化と薄毛のパターン脱毛を認めてAGAと診断しました。
内服薬と外用薬での治療を始めて3ヶ月後には発毛による薄毛の改善を認めました。
その後の発毛経過も順調に推移し、特に副作用は見られていません。

症例②|36歳Oさん(プロペシア+ミノキシジル内服薬による治療)

年齢36歳
症状育毛剤で数年間対策をしていたが、進行が止まらなず更に薄くなってきた
飲酒あり
喫煙なし
睡眠6時間程度
遺伝父、父方祖父
薄毛の部位頭頂部・生え際型
治療法オリジナル発毛治療
費用月々25,000円
副作用の可能性などむくみ、動悸、頻脈、リビドー減退、肝機能障害など
クリニックからのコメント30歳になった6年くらい前から抜け毛が増えてきたのを自覚し、リアップを5年間使用したが全く改善が見られないため当院を受診された患者さんです。頭頂部の軟毛化と進行性の薄毛を認め頭頂部型のAGAと診断しました。
内服薬と発毛メソセラピーでの治療を開始し、2ヶ月目から徐々に発毛を認め、4ヶ月目には明らかな発毛効果を認めました。
周囲の知人からも髪の毛が増えたと指摘されることが多くなり、その後の発毛経過も順調に推移しています。メソセラピー時の頭皮からの僅かな出血以外に特記すべき副作用は認めませんでした。

症例③|34歳Hさん(プロペシア+ミノキシジル内服薬+メソセラピーによる治療)

年齢34歳
症状元々薄くなってきたと美容師さんに言われていたが、ここ1年間で目に見えて進行してきた。
飲酒なし
喫煙なし
睡眠7時間程度
遺伝父、兄、母方祖父
薄毛の部位頭頂部・生え際型
治療法オリジナル発毛治療+メディカルケア発毛メソセラピー(セット割)
費用月々30,000円(治療薬20,000円+オプション10,000円)
副作用の可能性などむくみ、動悸、頻脈、リビドー減退、肝機能障害など
クリニックからのコメント30歳頃より髪の毛が薄くなってきていたのを美容師さんに指摘されて、複数の市販育毛剤を使用していましたが、33歳頃から目に見えて抜け毛が増えて毛量が減ってきたため当院を受診されました。
頭頂部・前頭部・生え際にかけての軟毛化と薄毛のパターン脱毛を認めたため、複合型のAGAと診断しました。内服薬と発毛メソセラピーでの治療を開始し、3ヶ月目には明らかな発毛効果を認めました。
その後も発毛し続けて毛量が増え、順調に推移しています。初期に軽いむくみを認めた程度で、他には特に副作用は認めません。

\治療実績3万人以上※/

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※2018年5月~2022年12月AGAメディカルケアクリニック全店舗の延べ患者数

ミノキシジルの注意点

ミノキシジルの使用にあたっては、以下の点に気をつけましょう。

  • ミノキシジルを使用できない人がいる
  • ミノキシジルには併用を避けるべき薬がある

ここからは、注意点ごとに詳細な情報をまとめます。ポイントを抑えて、ミノキシジルを正しく使用しましょう。

ミノキシジルを服用できない人

ミノキシジルの服用・塗布はAGA治療に効果的な手段ですが、服用できない人もいます。以下の特徴を持つ人は、ミノキシジルでのAGA治療ができません。

  • 未成年
  • 妊娠・授乳期間中
  • 肝機能障害がある
  • 循環器系の病気の既往歴がある

未成年に対しては、日本国内で十分な臨床試験が行われていません。思わぬ弊害を招く恐れがあるため、処方に慎重なクリニックが多い傾向にあります。

妊娠・授乳期間中のミノキシジルの使用は禁物です。ミノキシジルは胎児の心臓に負担をかけたり、母乳へ移行して乳児に影響を及ぼしたりする恐れがあるからです。妊娠や出産に伴う薄毛の治療は、卒乳後に行いましょう。

また、ミノキシジルを服用すると、肝臓や循環器へ負担がかかることがありますしかし、現在の体調や肝機能の数値によっては服用を許可されるケースもあります。肝機能障害や循環器系の病気の既往歴がある人は、主治医にミノキシジルの服用を相談してください。

ミノキシジルの併用禁忌

ミノキシジルは医薬品のため、飲み合わせの悪い薬があります。以下の薬を服用している人は、注意が必要です。

  • ED治療薬
  • 降圧剤
  • 偏頭痛治療薬(イミグラン)
  • イブプロフェン

上記の薬は血管、血圧に作用する特徴がありますミノキシジルとの併用で、血圧のコントロールが難しくなる可能性があります。お互いの薬の効果を阻害する場合もあるため、服用する際は注意してください。

薬以外では、アルコールの摂取にも気を配らなくてはいけません。アルコールは血行を促進して血圧を下げる作用があるため、ミノキシジルの服用中は飲酒量を控えましょう。

ミノキシジルで起こりうる5つの副作用

ミノキシジルで起こりうる5つの副作用

薬の副作用は、ミノキシジルに限らずどんな薬にも起こりうるものです。

逆を言えば、副作用が絶対に起こらない薬はこの世に存在しません。

AGA治療を始める時は、薬の副作用を恐れるのではなく、どのような副作用が起こりうるのかを知っておくこと、そして、副作用が出た時の正しい対処法を知っておくことが大切です。

ここからは、以下のミノキシジルで起こりうる5つの副作用について解説していきます。

  • 初期脱毛
  • 血圧低下による立ちくらみやめまい
  • 多毛症
  • 動機や息切れ
  • かゆみやかぶれ

まずは初期脱毛から解説していきます。

副作用①初期脱毛

初期脱毛は、ミノキシジルをはじめとするAGA治療薬で起こりやすい副作用です。

薬の効果で毛母細胞が活発になると、AGAによって乱れたヘアサイクルが整い始めます。

これによって、成長を終えて抜け落ちるのを待っている退行期の毛が続々と抜け落ちます。この現象を初期脱毛と言います。

初期脱毛は、もともと抜ける予定だった毛が抜けるだけであり、あくまで一時的なものなので、あまり気にする必要はありません。

とはいえ、薄毛予防の薬で抜け毛が増えるのは心配という患者様もいらっしゃいます。

初期脱毛は、早い方だと服用開始から10日ほどで始まり、1ヶ月半ほどでおさまります。

この期間を目安として、2ヶ月以上抜け毛がおさまらない場合は医師に相談してください。

副作用②血圧低下による立ちくらみやめまい

ミノキシジルは、もともと高血圧症の治療のために作られた薬です。

AGA治療薬として服用した場合も、成分が同じである以上当然血圧も低下しますので、ミノキシジルを服用することで立ちくらみやめまいを感じることがあります。

ただし、これらの副作用が出たとしても軽症であることがほとんどで、服用を継続することで徐々に症状はおさまります

ちなみに、血圧低下による立ちくらみやめまいは、ミノキシジル内服薬を服用した場合にのみ起こりうる副作用で、外用薬で血圧が下がることはありません。

副作用③多毛症

発毛作用のあるミノキシジルは、頭皮だけでなく、全身の毛根にも一定の効果を発揮します

そのため、ミノキシジルを服用することで、全身の体毛が増えたり濃くなるなど多毛症の症状が見られる患者様もいらっしゃいます。

多毛症自体は重篤な副作用ではありませんが、毛髪以外の毛が増えるのを気にする方がいるのも事実です。

この場合、薬の量を調整したり服用を中止することで改善しますので、気になる方は医師と相談の上で今後の治療方針を決めていきます。

副作用④動悸や息切れ

ミノキシジル内服薬を服用すると、動悸や息切れなどの副作用が見られる場合があります。

これは、血管が拡張されて血流が良くなることが原因で、運動をした後のように心臓がドキドキすると感じる患者様もいらっしゃいます。

こちらも薬を継続することで徐々におさまりますが、服用開始から数ヶ月は体の変化に注意する必要があります。

副作用⑤かゆみやかぶれ

かゆみやかぶれは、ミノキシジル外用薬を使用することで起こりうる副作用です。

これは、ミノキシジルに含まれる成分によってアレルギー反応を起こすことが原因で、肌が弱い方に起こりやすいと考えられています。

万が一このような副作用が見られた時は、すぐに医師へ相談してください。

副作用⑥むくみ

ミノキシジルの副作用には、むくみも含まれます。人によって症状の度合いが異なりますが、体重が増加したり、体型や顔の輪郭などの見た目が変化したりするケースもあります。

むくみの副作用が起こった際は、マッサージや運動を取り入れることで症状の緩和を目指しましょう。特に運動は筋肉のポンプ作用によって、むくみが解消しやすくなります。定期的に身体を動かすと、むくみが気になりにくくなるでしょう。

対策を取っても症状が落ち着かない場合は、医師に相談してください。利尿剤の処方や一時的な休薬で対処できることがあります。

副作用⑦肝機能障害

ミノキシジルは、肝臓で代謝される薬です。そのため服用すると、肝臓に負担がかかって肝機能障害を引き起こす可能性があります。しかし、肝機能障害を起こすのはミノキシジルに限ったことではありません。どの薬でも、同様のリスクがあります。

過去に肝臓の数値に異常が見られたり、肝機能障害を患った経験がある場合は、カウンセリング時にあらかじめ医師へ相談しましょう。

できるだけ肝臓への負担を軽減したい人は、ミノキシジルの成分が血中に移行しづらい「外用薬」を使用することも検討してください。

ミノキシジルで副作用が起きる確率

厚生労働省の調査によると、ミノキシジルを使用した人の約8%に何らかの副作用が見られることがわかっています。

内服薬の場合、めまいや立ちくらみ、動悸などを感じることがあるため、まずは低容量のものからスタートし、様子を見ながら継続するのが一般的です。

一方の外用薬は、薄毛部位に直接働きかけるので、内服薬で起こりうるめまいや立ちくらみなどの症状が出ることはほとんどありません。

肌が弱い患者様の中には、かゆみやかぶれなどの比較的軽い副作用が見られることがあります。

ミノキシジルと他のAGA治療薬との違い

ミノキシジル以外にも、AGA治療薬があることはご存じでしょうか?ここでは、代表的なAGA治療薬を紹介します。

  • フィナステリド錠
  • ザガーロ

上記2つのAGA治療薬とミノキシジルとでは、効果や副作用など異なる点も多いです。それでは各治療薬の詳細をチェックしましょう。

フィナステリド錠(主成分:フィナステリド)

フィナステリド錠はミノキシジルと同じく、日本皮膚科学会によって高い評価を得ているAGA治療薬です。「プロペシア」という商品名で販売されていることもありますが、成分に大きな違いはありません。

ミノキシジルとフィナステリドとでは、薄毛に作用する仕組みに違いがあります。フィナステリドは抜け毛の予防、ミノキシジルは発毛を促す効果が期待できる薬です。

そのため、フィナステリド単体で処方されることは多くありません。フィナステリドとミノキシジルを併用することがあります。

ザガーロ(主成分:デュタステリド)

ザガーロは薄毛を引き起こす酵素(5αリダクターゼ)に作用して、薄毛の進行を予防するAGA治療薬です。5αリダクターゼにはⅠ型・Ⅱ型が存在し、ザガーロはどちらのタイプにも適応します。

先に紹介した「フィナステリド」も薄毛の進行を予防する効果を持ちますが、Ⅱ型の5αリダクターゼにしか作用しません。そのため、ザガーロはより薄毛の症状が重度の人へ処方されることが多いです。

ザガーロの服用にあたっては、以下の副作用が現われる可能性があります。

  • 性機能障害
  • 肝機能障害
  • 黄疸
  • 頭痛
  • 抑うつ
  • 発疹
  • 腹部の不快感
  • 乳房障害

ザガーロの服用を開始して、上記のような副作用が起こった場合は、速やかに病院を受診しましょう。

参考:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017年版

ミノキシジルの個人輸入は危険

ミノキシジルをはじめ、先ほどご紹介したAGA治療薬は、インターネットを介して個人的に海外から輸入し入手する方もいます。しかし、これは危険がつきまとうため、おすすめできません。

確かに、個人輸入をすると、クリニックで処方してもらうよりも安価で高濃度の治療薬を手に入れることができます。インターネットショッピングという利便性や、医師の処方せんが不要であることも、個人輸入を助長する原因と考えられます。

しかし、個人輸入できるAGA治療薬の中には粗悪品も多く、期待する結果が十分に得られないというリスクだけでなく健康被害や副作用の心配も増えます。

日本国内で販売されている医薬品は、法律に基づいて安全性や有効性が確保されており、一定の品質の高さが保証されているという安心感もあります。しかし、海外から輸入する薬は、国内でのチェックを通さずに売買されているため、品質については不明な点も多いのが現状です。

個人輸入で購入した薬に関しては、個人の責任で行うこととなるため、偽造品や粗悪品、購入時のトラブル等で困っても、十分なフォローが期待できないという点にも注意が必要でしょう。

ミノキシジルをクリニックで処方してもらうと、ある程度の出費になるかもしれませんが、医師と相談しながら服用できるという安心感や、効果の程度を見ながら適切な治療を受けられること、副作用が発生した時のフォローが受けられることなど、メリットも多いです。

ミノキシジルの効果にまつわるよくある質問

Q&A

ミノキシジルの効果について、患者様から多く寄せられる質問をまとめてみました。

ミノキシジルが効かない人がいるって本当?

外用薬(塗り薬)・内服薬といった種類に関係なく、ミノキシジルの効果を実感するには、正しく使用することや、一定期間治療を継続することが大前提です。

飲み忘れや、用量よりも多く服用・塗布することは、薬本来の効果を発揮できなくなるだけでなく、予期せぬ健康被害を及ぼす恐れがあるので絶対にやめてください。

また、ミノキシジルは効果を感じられるまでに4〜6ヶ月ほど時間がかかるので、それより早い段階で効果の有無を決めるのは時期尚早と言えるでしょう。

特に頭頂部は他の部位と比べて血管が少なく、薄毛の原因となる血行不良が改善されにくいため、半年服用を続けても効果を感じられないこともあります。
そのため、
「ミノキシジルは頭頂部に効かない」
「ミノキシジルを使っても効果ない」
と諦めずに、根気強く服用を続けましょう。

このほか、円形脱毛症などの免疫系の異常が原因で起こる薄毛も、ミノキシジルだけでは覆うような効果を実感できない場合もあります。

ミノキシジルは女性の薄毛にも使えるの?

ミノキシジルは、女性の薄毛にも効果的な薬です。

AGA治療薬には、プロペシア(フィナステリド)やザガーロ(デュタステリド)など、男性ホルモンに働きかけるタイプの薬もあるのですが、残念ながらこれらの薬は女性が服用することはできません。

日本皮膚科学会が発表しているAGAのガイドラインの中では、ミノキシジルは女性型脱毛症に対して推奨度Aの最高ランクで評価されています。
効果が出るまでの期間は女性も変わらず4〜6ヶ月なので、男性の場合と同様に効果を期待できます。

ミノキシジルはジェネリックの方が効果がある?

ミノキシジルは、先発医薬品とジェネリックのどちらでも高い効果を持つ薬です。

ミノキシジルの薬剤特許の期限が切れた2018年以降、さまざまな医薬品メーカーがミノキシジルのジェネリック医薬品の開発・販売を開始しましたが、特定の薬が抜きん出て高い効果を持つというものではありません。

それぞれの薬で異なるのは、ミノキシジルの配合量や、ミノキシジル以外の成分がどの割合で配合されているかという点で、どの薬を使うかは、AGAの進行レベルや治療経過に合わせて医師が判断します。

ただし、患者様には先発薬とジェネリックどちらを選ぶかの選択肢がありますので、気になることがあればお気軽にご相談ください。

ミノキシジルは耐性がついてだんだん効かなくなる?

ミノキシジルの耐性がつくことは医学的に認められていません。
「効き目が弱くなってきた」と感じた場合、耐性がついたのではなくストレスや睡眠不足など、ミノキシジルとは関係ない原因がある可能性も考えられます。

だんだん効かなくなってきたと感じた場合は、かかりつけのクリニックに相談してみましょう。

ミノキシジルをやめるとどうなる?

フィナステリドなどのDHT阻害薬とミノキシジル、同時に服用をやめるとAGAが進行する可能性があります。
AGAは進行型の疾患なので、途中で治療をやめると症状が進む可能性が高いです。

なお、十分に発毛した後であれば、ミノキシジルのみ服用をやめる、減薬するなどして状態を維持するという方法もあります。

ミノキシジルの服用を継続するかやめるかは医師と相談の上で判断しましょう。

ミノキシジルの処方相談はメディカルケアにお任せください

メディカルケアは、男性のためのAGA治療クリニックです。丁寧にカウンセリングを行い、治療の成果が見込めると判断できた患者様だけお受け入れしますので、効果が出るかどうか不安な方も相談しやすく気軽にご相談ください。

不要な治療は一切行わず、もちろん納得が得られるまで不明な点にもお答えしながら治療を開始するかどうか決めて頂けます。ミノキシジルの処方は、ご本人の状態をみて専門的な知識のもと行う必要があります。これまでの実績豊富な当院で、AGA治療を始めてみませんか。

まとめ

飲み薬

優れた発毛効果が期待できるミノキシジルは、AGA治療を受けている多くの患者様が使用している薬の一つです。

実際にミノキシジルを服用されている患者様からは、「毛量が増えた」「太くてコシのある髪になった」という嬉しいお声が届いています。

ミノキシジルは、AGAの進行レベルが重度であっても発毛させることのできる薬です。AGA薄毛の悩みを解消したいとお考えの方は、ぜひ一度当クリニックまでお問い合わせください。

前田 祐助

この記事の監修者
AGAメディカルケアクリニック 統括院長

経歴

  1. 慶應義塾大学医学部医学研究科卒業
  2. 慶應義塾大学病院 初期臨床研修課程終了
  3. 大手AGAクリニック(院長)を経て、2018年AGAメディカルケアクリニック新宿院を開設
前田 祐助

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