

前田 祐助
AGAメディカルケアクリニック 統括院長
【経歴】
- 慶應義塾大学医学部医学研究科卒業
- 慶應義塾大学病院 初期臨床研修課程終了
- 大手AGAクリニック(院長)を経て、薄毛・AGA治療の2018年AGAメディカルケアクリニック新宿院を開設
- 2020年に2院目となるAGAメディカルケアクリニック横浜院を開設
- 2023年に3院目となるAGAメディカルケアクリニック東京八重洲院を開設
【資格】
- 医師免許
- ⽇本医師会認定産業医
- 医学博士
【所属学会】
- 日本内科学会
- 日本美容皮膚科学会
- 日本臨床毛髪学会
【症例数】
- 3万人以上※
- ※2018年5月~2022年12月AGAメディカルケアクリニック全店舗の延べ患者数
髪のボリュームが気になり始めた時にブラシによるケアを見直すことは大切です。
特に薄毛ブラシと呼ばれる頭皮に配慮したヘアブラシを使うと、汚れの除去だけでなく血行促進や抜け毛対策にもつながります。
男性も女性も正しいブラシ選びとケアの仕方を意識すれば、より健やかな髪の毛を守りやすくなります。
この記事では薄毛ブラシの利点や素材選び、日々の扱い方などを具体的に解説します。
頭皮にやさしいヘアケアの習慣を身につけてAGA治療にも役立つ情報を取り入れてみてください。
ブラシで薄毛と頭皮をケアするメリット
頭皮ケアに着目したブラシは薄毛に悩む方にとって有用です。ブラシを使ったブラッシングは頭皮の血行促進や汚れの除去、皮脂バランスの調整に寄与します。
毎日行う習慣だからこそ少しの意識の違いが髪の健やかさに大きく作用します。
しっかりと髪と頭皮を意識したブラシ使いを続けると男性でも女性でも抜け毛を抑える効果が期待できます。
育毛剤やシャンプーなどとの併用はさらに頭皮環境を整えやすくするのでクリニックでの治療と並行して取り入れる方も少なくありません。
ブラシは頭皮の汚れを取りやすい
頭皮に古い角質や皮脂がたまると毛穴詰まりを起こして抜け毛やフケ、かゆみなどを招きやすくなります。
薄毛ブラシを丁寧に使うと髪の毛や頭皮に付着したホコリやスタイリング剤の残りを除去しやすくなり、日常的に清潔を保つ助けになります。
洗髪前のブラッシングはシャンプーで汚れを落とす効率を上げます。
シャンプー時によりスムーズに汚れを洗い流せるようになるため薄毛ブラシの使用はシンプルでも意味のある工程です。
頭皮全体を軽くほぐすように行うのがポイントです。
血行促進と育毛をサポートする
頭皮をブラシでほどよく刺激すると毛根周辺の血行を促進しやすくなります。血の巡りが滞ると髪に十分な栄養が行き渡らず抜け毛の原因となるケースがあります。
ブラシを使って表面の皮脂や汚れを落としながら優しく刺激すれば、頭皮環境の改善に役立ちます。
血行が改善すると毛母細胞へ栄養が届きやすくなるため育毛をサポートしやすくなります。
特に加齢やホルモンの変化で毛が細くなりやすい方は血流を良好に保つことが重要です。
皮脂バランスを整えやすい
適度な皮脂は髪にうるおいとツヤを与えますが、過剰になると頭皮のベタつきやニオイ、毛穴詰まりなどを招く可能性があります。
薄毛ブラシを使ったブラッシングは頭皮全体の皮脂を髪表面に均等になじませやすく、髪の保湿と頭皮の清潔を両立させやすいメリットがあります。
皮脂が不足すると髪が乾燥しやすくなり、キューティクルが剥がれやすくなります。
ブラッシングで頭皮の皮脂を髪の先まで届けることで髪のパサつきを抑え、まとまりをキープしやすい状態を目指せます。
男女共通の課題を解消する一助になる
薄毛は男性に多い悩みと思われがちですが、女性も髪が細くなったり分け目が広がったりするケースに悩むことがあります。
日々のケアを怠ると頭皮の状態が悪化し、薄毛の症状が加速する可能性があります。
適切なブラシで丁寧にブラッシングすれば男女ともに頭皮環境を健全に保ちやすくなります。
髪が長い女性は絡まりやすい部分を無理に引っ張ってしまうと抜け毛が増えることがあります。
男性の場合も短髪であっても頭頂部や生え際が気になる方は正しくブラッシングすることで抜け毛対策につながる可能性があります。
主な頭皮の悩みと関連要因
悩みの種類 | 関連する要因 | 生じやすい症状 | 注意すべきケア |
---|---|---|---|
抜け毛・薄毛 | 血行不良、ホルモン変化 | 髪のボリュームダウン | ブラッシング・頭皮マッサージ |
フケ・かゆみ | 皮脂の過剰分泌、乾燥 | かゆみ、白いフケの目立ち | 保湿、刺激の少ないシャンプー |
髪の乾燥 | キューティクルの損傷 | 枝毛、切れ毛 | 頭皮と髪の保湿を意識する |
頭皮のベタつき | 過剰皮脂、汚れ | ニオイや毛穴詰まり | 適度な洗髪とブラッシング |
ブラシを選ぶときに気をつけたい素材や形状
ブラシ選びは個人の髪質や頭皮の状態と密接に関わります。薄毛対策を意識している方は素材や形状に注目することが必要です。
素材ごとに得られる効果や価格帯なども異なるため自分の頭皮や髪に合ったものを使うと負担を減らせます。
毛先や持ち手の形状もブラッシングのしやすさに直結します。
パドル型のヘアブラシやクッション性に優れたタイプなど、髪の絡まりやすさや頭皮の柔らかさを考慮して選ぶと扱いやすいです。
豚毛や猪毛の魅力
豚毛や猪毛などの天然素材は髪や頭皮にやさしく、まとまりのあるブラッシングが行いやすい特徴があります。
猪毛はやや硬めで頭皮への刺激がしっかり得られます。
豚毛は柔らかく、細い髪やダメージ毛にもなじみやすいため広く好まれています。
天然素材は静電気が起こりにくい点が魅力です。冬の乾燥した時期にも髪が広がりにくい傾向があります。
ただし、使い込むほどに劣化しやすくなるため定期的な手入れが欠かせません。
ナイロン製と天然素材の違い
ナイロン製のブラシは扱いやすく価格が比較的低めです。耐久性が高く手入れがしやすい点は魅力ですが、素材によっては静電気を帯びやすい傾向があります。
髪が細い方や乾燥しやすい頭皮の場合は豚毛や猪毛など天然素材を選ぶ方が摩擦ダメージを軽減しやすいかもしれません。
一方で、ナイロン製にもクッションタイプなど頭皮にやさしいものがあります。
髪質や肌の弱さなどを踏まえて自分に合ったものを選ぶと良いでしょう。
クッション性とヘアブラシの形状
クッション付きのヘアブラシは頭皮を柔らかく包み込むようなブラッシングをしやすく、過度な刺激を抑えられます。
薄毛に悩む場合は頭皮を傷めないことが重要なのでクッション性があるタイプを選ぶとよいでしょう。
パドルブラシと呼ばれる平たい大判のタイプは広い面積を一度にブラッシングできるため、ロングヘアの方にも重宝されます。
頭皮全体を均等にブラッシングしやすいため抜け毛が気になる方にも向いています。
小型・携帯用ヘアブラシのメリット
外出先でも髪の絡まりや頭皮のケアが気になる方には携帯しやすい小型ブラシが便利です。
カバンやポーチにすっきり収まりやすく、トイレやパウダールームで手軽に髪を整えられます。
持ち運び用のものはコンパクトで軽量設計のものが多く、髪や頭皮の状態をいつでもチェックしやすい利点があります。
ただしサイズが小さいぶんブラッシングの範囲が限られるため、毛量が多い方や硬い髪にはやや時間がかかることもあります。
主なブラシ素材と特徴
素材 | 特徴 | メリット | 留意点 |
---|---|---|---|
豚毛 | 柔らかくキューティクルに優しい | ダメージ毛や細い髪に向く | 耐久性はやや低い |
猪毛 | やや硬めで頭皮を適度に刺激 | 髪にツヤを与えやすい | 硬さが苦手な方もいる |
ナイロン | 耐久性があり価格も抑えめ | 水洗いがしやすい | 静電気を帯びやすい可能性 |
混合素材 | 豚毛+ナイロンなどの組み合わせ | 利点をバランス良く得やすい | 製品によって特性が変化 |
ブラシを使った薄毛ケアの方法と日々の習慣
正しいブラッシングの手順やタイミングを知ると頭皮への余計な負担を減らしながら薄毛対策を進められます。
シャンプーの前後など髪の状態に合わせて使い分けるとヘアケアの質が高まります。
ヘアブラシを使う時はいきなり根本から力任せにとかさず、毛先から少しずつ絡まりを解いていくことが大切です。
抜け毛や切れ毛を抑えたい場合は特に意識しましょう。
正しいブラッシングの順番
朝起きてすぐや外出前など髪のもつれが気になるタイミングでは毛先の絡まりをやさしくほどいてから根元に向かってブラッシングすると髪の負担を軽減できます。
頭皮への刺激を高めたい場合は根元付近から優しく動かして血流を促すようにしてみてください。
夜のバスタイム前には髪や頭皮に付着したホコリや皮脂を落とす目的で丁寧にブラッシングしてからシャンプーを行うと洗浄効果が高まります。
洗髪後に再度ブラシを使う場合は髪が濡れているときの摩擦を最小限にする配慮が必要です。
頭皮への負担を減らす方法
ブラシを用いる際は頭皮を強く押し付けすぎないことが基本です。
力が強すぎると頭皮を傷め、逆に抜け毛を増やしてしまうリスクがあります。
髪が濡れているときは特にキューティクルが開いていてデリケートなので、タオルドライで水分をある程度吸い取ってから行いましょう。
また、同じ箇所ばかりを繰り返しとかすと局所的にダメージを集中させるおそれがあるため、頭頂部・側頭部・後頭部とバランスよくブラッシングすることが大切です。
シャンプー前後の使い分け
シャンプー前のブラッシングは髪と頭皮の汚れを浮き立たせたり落としやすくしたりする役割があります。
丁寧に行うと少量のシャンプーでも洗浄しやすくなるため頭皮や髪に負担をかけにくく経済的でもあります。
洗髪後は髪が半乾きのタイミングで優しくとかすとドライヤーの熱ダメージを減らすことにつながります。
また、キューティクルが整いやすいので仕上がりにツヤが出やすくなります。
静電気対策に役立つポイント
静電気は髪に大きなダメージを与える要因の一つです。秋冬は特に空気が乾燥しやすく、髪が広がりやすくなります。
ブラシの素材を天然毛にする、あるいは事前に洗い流さないトリートメントやヘアオイルを少量つけてからブラッシングすると静電気の発生を抑えやすくなります。
静電気による切れ毛を防ぐには適度な水分と油分を保つことが重要です。
ブラシと併用するスタイリング剤や加湿器を使った部屋の湿度管理などにも目を向けてみてください。
手軽に試せるブラッシング時の工夫
- 髪全体を少しずつ分けて丁寧にとく
- 頭頂部に向かって髪を持ち上げるようにブラッシング
- ナイロン素材より天然毛のものを選ぶ
- ブラシ先端の汚れやホコリは毎回落とす
ブラシが引き出すヘアケア効果の実際
ブラシを使ったケアは頭皮や髪を清潔にするだけでなくマッサージ効果による血行促進が期待できます。
複数のメリットを同時に得られるため、うまく習慣化するとヘアケア全体の質が向上しやすくなります。
毛穴の詰まりが解消しやすくなると抜け毛予防だけでなく細菌の繁殖やかゆみの軽減にもつながります。
髪の土台が整うとスタイリングがしやすくなり、ボリューム感のある髪型を保ちやすくなります。
抜け毛予防を意識したケア
抜け毛を防ぐには髪を強く引っ張らない・頭皮を荒らさないといった配慮が必要です。
ブラシ選びでは毛先の丸みや柔らかさをチェックすると良いでしょう。
クッション性があるタイプや弾力のあるピンを備えたものは頭皮を刺激しすぎずにマッサージ効果も同時に狙いやすいです。
加齢やストレス、ホルモンバランスの乱れなど抜け毛の原因は多岐にわたりますが、正しいブラッシング習慣は髪を守る一助となります。
頭皮へのダメージを抑えながら毛穴の余分な皮脂や汚れを除去することで発毛・育毛環境をサポートできます。
マッサージ効果と血行促進
マッサージの要素を含むブラッシングは頭皮のコリをほぐしやすくし、血流を円滑にします。
頭皮のコリは肩こりや首のコリと関連することがあるため血行を促進すれば首回りや目の疲れの軽減にもつながりやすいです。
頭皮の状態は髪の毛の品質と密接に関係し、血液循環が良いほど髪に必要な栄養素が行き届きやすくなります。
マッサージを兼ねたブラッシングを日常に取り入れるのはヘアケアの基本的なアプローチともいえます。
髪のツヤとキューティクルを守る
毛髪表面にあるキューティクルは髪内部の水分やタンパク質を保つうえで重要です。
ブラシで髪を整えると皮脂やヘアオイルなどが髪全体に行き渡りやすくなり、まとまりとツヤを与えやすくなります。
キューティクルが整うとパサつきや枝毛、切れ毛のリスクが減ります。
髪に直接うるおいを補給するだけでなく、頭皮から分泌される油分を均一にのばすことも大切です。
ブラシによるヘアケアは髪全体の保湿バランスを調整する一助になります。
頭皮トラブルを防ぐ工夫
頭皮のトラブルには脂漏性皮膚炎や湿疹など多様なものがあります。
過剰な皮脂の堆積や不十分な洗髪などが関与している場合、普段からブラシで皮脂や汚れをこまめに除去することが有用です。
ただし、痛いほど強く擦るのは逆効果なので注意が必要です。
頭皮環境が悪化すると毛穴が炎症を起こし、薄毛の進行を早めることがあります。
抜け毛が気になる方は頭皮トラブルを放置せずにブラッシングを軸にしたケアや医療機関での相談を検討すると良いでしょう。
血行促進にアプローチしやすい方法
- 頭頂部から後頭部にかけて指の腹で軽く押しほぐす
- ドライヤー前にブラッシングで髪の根元を整える
- 肩こりを解消するストレッチを積極的に行う
- 入浴時に蒸気で頭皮を温めながら行う
AGAとブラシの関係
男性型脱毛症(AGA)は男性ホルモンの影響や遺伝など複数の要因で進行する薄毛の一種です。
ヘアブラシを使ったケアだけで根本的に治すことは難しい場合が多いですが、頭皮の血行や汚れの除去などを助けるサポートとしては非常に有益です。
女性にもホルモンバランスの乱れによる薄毛のケースがあり、頭皮ケアは男女問わず気を配りたいポイントです。
医薬品や専門医によるアプローチとブラッシングケアを組み合わせることでさらに良い結果を目指す方も増えています。
AGAの基本的な原因
AGAは主にジヒドロテストステロン(DHT)という男性ホルモンの一種が毛母細胞を弱体化させ、髪の生え替わりサイクルを短くすることで発症するといわれています。
遺伝要因が強い場合もあり、薄毛が家系的に見られる方は早めのケアが推奨されます。
ブラシを使った頭皮のケアは血行改善による抜け毛抑制が狙えますが、根本的なホルモンバランスの乱れにまでは直接的に作用しにくい面があります。
医師による診断や適切な治療法と合わせて取り組むと安心です。
ブラシが薄毛に役立つ要因
ブラッシングによる頭皮マッサージはAGAの進行を抑える直接的な治療ではありませんが、育毛環境の下地を整える点で役立ちます。
健康な頭皮を保ち、髪のサイクルをサポートするために血行促進と毛穴の清浄化は見逃せません。
医療機関で処方される内服薬や外用薬だけでなく、自宅でのケアを見直すことは治療効果を高めるうえで重要です。
ブラシを使って日々のケアを継続することで抜け毛の減少や髪のハリ・コシを実感しやすくなるかもしれません。
医薬品や専門医の治療と組み合わせる
AGA治療は内服薬(フィナステリドやデュタステリド)や外用薬(ミノキシジル)を中心に専門医の指導で行われます。
ホームケアとして薄毛ブラシを取り入れると頭皮のコンディションが整いやすく、育毛剤などの浸透性が高まることが期待できます。
専門医の治療では経過観察や副作用のチェックなどを行いますが、ブラシで頭皮状態を日常的に観察する機会を増やすことで変化を早期に察知するきっかけにもなります。
女性の薄毛にも使えるか
女性の薄毛は出産や更年期などホルモンバランスの変化が原因となる例が多いです。
女性にとっても頭皮ケアは大切で髪のツヤを保ちつつ頭皮を清潔に保つには薄毛ブラシが有用です。
カラーダメージやパーマによる髪の負担が増える方もブラッシングでキューティクルを整えると髪の健康度が上がりやすくなります。
過剰なダイエットや栄養不足が女性の抜け毛につながるケースもあるため、ブラシの活用と合わせて食生活や睡眠を意識するとより効果的です。
AGA治療と併用したい対策例
項目 | 具体的な内容 | 期待できる効果 | 備考 |
---|---|---|---|
内服薬 | フィナステリドなど | DHTの産生抑制 | 医師の処方が必要 |
外用薬 | ミノキシジル | 血行促進で発毛を誘導 | 市販品もあるが専門家に相談推奨 |
薄毛ブラシ | 血行促進、皮脂除去 | 頭皮環境の向上 | 毎日の習慣に取り入れやすい |
生活習慣改善 | バランスの良い食事・十分な睡眠 | 抜け毛原因を減らす | ストレスケアも大切 |
ヘアブラシの定期的な掃除と交換が重要な理由
薄毛対策を意識してブラシを使っていてもブラシ自体が汚れていたり傷んでいたりすると逆効果になりかねません。
髪の毛や皮脂、ホコリなどがブラシの毛やクッション部分に溜まると頭皮へ再付着して毛穴詰まりを引き起こすリスクが高まります。
ブラシを清潔に保ち寿命がきたら交換することは健康的な髪と頭皮を維持するうえで大切です。
定期的な確認を怠るとケアどころかダメージを広げる原因になる可能性があります。
ブラシの汚れが与える頭皮への影響
ブラシが皮脂や整髪料などで汚れると細菌が繁殖しやすくなります。その汚れが再度頭皮に付着するとニオイや炎症、フケの原因になりやすいです。
特に髪が長い方は毛先に付着したホコリや花粉などをブラシが拾いやすいため定期的な洗浄が欠かせません。
汚れたブラシを使い続けるとブラッシング時に頭皮をこすることで細菌を広範囲に広げてしまい、トラブルを悪化させることがあります。
頭皮が敏感な方やニキビのような炎症を起こしやすい方は特に注意が必要です。
適切な洗浄とメンテナンス
ブラシの汚れは月に1回ほどを目安に洗い流すのがおすすめです。
ぬるま湯に中性洗剤を溶かしてブラシを浸けてやさしく振り洗いすると表面についた皮脂や汚れを落としやすくなります。
クッションタイプや天然毛タイプは水分を多く含みやすいので乾燥させる際は風通しの良い場所で十分に乾かすことが必要です。
洗浄後はブラシの毛先が変形していないか、ピンやクッション部分が劣化していないかを確認しましょう。変形や抜け落ちが大きい場合は交換を検討してください。
交換時期の目安
ブラシは素材や使い方によって寿命が異なりますが、一般的には1~2年で買い替えるのが目安といわれています。
天然毛のブラシは毛先が摩耗したりクッション部分がへたったりすると頭皮への摩擦が増えてしまいます。
ナイロン素材や混合素材のブラシは比較的長持ちしますが、毛先が曲がるなどの変形が出てきたら使用感が損なわれ、頭皮を傷つける恐れがあります。
状態を定期的にチェックして交換タイミングを見極めましょう。
清潔なブラシが健康な髪を支える
衛生的なブラシは毛穴詰まりや頭皮トラブルを防ぎ、髪が伸びる環境を守りやすくします。頭皮に触れるアイテムだからこそ常にきれいな状態で使うことが大切です。
クリニックでAGA治療を受けている方は特に薬剤の浸透を妨げないためにもブラシの清潔さを保つよう心がけましょう。
髪が抜けやすい状態でブラシが傷んでいると摩擦による切れ毛や抜け毛が増える原因になりかねません。
道具の状態にも気を配ることで、より効果的に頭皮ケアを続けられます。
ブラシお手入れの簡単な手順
- 使用後にブラシについた髪の毛を取り除く
- 週に1回は軽く水洗いや拭き取りを行う
- 月に1回程度は洗剤を使った洗浄と乾燥
- 毛先の変形や抜けが目立ったら買い替え
ブラシと併用したい生活習慣の見直し
ブラシで頭皮をケアしても生活習慣が乱れていると育毛効果を感じにくいことがあります。
食事や睡眠、ストレスの影響は髪や頭皮に直接関与するため、生活習慣を見直すとより高い効果を得やすくなります。
特に食事バランスが乱れると髪の生成に必要な栄養素が不足して髪が細く弱くなりがちです。
ブラシで毛穴の詰まりを解消しつつ、体の内側からもサポートしてみてください。
食事バランスと頭皮環境
タンパク質やビタミン、ミネラルなどは髪の成長に重要な栄養素です。
食事が偏るとこれらの栄養が不足し、髪のハリやコシが失われるおそれがあります。
髪と同じく爪なども弱くなる方は栄養バランスを見直すサインかもしれません。
健康な頭皮を維持するには良質なタンパク質(肉・魚・大豆製品など)だけでなく亜鉛や鉄分も意識すると効果的です。
野菜や果物にはビタミン類が豊富に含まれるので、日々の食卓に取り入れることが求められます。
睡眠の質と自律神経の影響
睡眠時間が不足したり睡眠のリズムが乱れたりすると自律神経のバランスが崩れて血行不良を招きやすくなります。
頭皮の血行が低下すると髪の成長サイクルにも悪影響を及ぼして薄毛が進みやすくなる可能性があります。
十分な休息を確保すると成長ホルモンの分泌がスムーズになり、髪の細胞に必要な栄養が届きやすくなります。
ブラッシングの習慣と合わせて、できるだけ規則正しい生活リズムを維持することが大切です。
ストレスコントロールで抜け毛を抑える
仕事や家庭環境のストレスが溜まりすぎるとホルモンバランスが乱れやすくなります。
ストレスを感じると頭皮の皮脂分泌が増えたり血管が収縮して血行が悪化したりして抜け毛の増加につながることもあります。
適度な運動や趣味の時間を設けるなど自分なりのリラックス方法を取り入れるとストレス軽減につながります。
髪の成長に影響を与える要因を減らせばブラシの効果もさらに感じやすくなるでしょう。
禁煙や適度な運動の大切さ
タバコは血管を収縮させ、頭皮への栄養供給を妨げる要因となる可能性があります。薄毛を気にする方は禁煙も検討してみると頭皮環境だけでなく全身の健康にも良い影響を得やすいです。
運動不足も血行不良を招くので、軽いジョギングやウォーキングなどを取り入れると良いでしょう。
適度に汗をかき、水分補給をしながら生活を送ると頭皮にも新鮮な血液が巡りやすくなります。
ブラシによるケアと合わせて身体活動の面からも育毛をサポートしてください。
日常生活で意識したい行動
行動 | 効果 | ポイント | 例 |
---|---|---|---|
栄養バランスを整える | 育毛に必要な栄養を補給 | タンパク質・ミネラルを意識 | 肉・魚・大豆製品・海藻 |
規則正しい睡眠 | 成長ホルモン分泌を助ける | 夜更かしを避けリズムを守る | 23時までに就寝目標など |
ストレス解消 | ホルモンバランスを整える | 適度な運動や趣味をもつ | ヨガ・散歩・読書 |
禁煙 | 血管収縮を抑えて血行を守る | 髪だけでなく全身に良い影響 | 徐々に本数を減らすアプローチ |
ブラシを取り入れるときの注意点と受診のすすめ
効果的なヘアケアを行うには正しくブラシを使うだけでなく、自分の髪質や頭皮の状態を冷静に把握することも欠かせません。
すでに薄毛がかなり進行している場合や頭皮に炎症や痛みがある場合は医療機関での受診を優先することをおすすめします。
ブラッシングによる刺激が強すぎるとかえって抜け毛を増やす可能性もあるため、状況を見極めながら調整する意識も重要です。
髪や頭皮の変化を感じたら早めにクリニックで診察を受けてください。
間違った使い方によるリスク
ブラシを頭皮に強く押し付けたり、髪が絡まっている部分を乱暴に引っ張ったりすると、抜け毛や切れ毛が増える原因になります。人によってはブラッシング後にかゆみや発疹が起きるなど、頭皮トラブルが生じるケースもあります。
ブラシを適切に使っているつもりでも、髪の毛が抜ける量が明らかに増えたり、頭皮の赤みやフケがひどくなったりしたら、一度使用方法を見直し、専門家に相談したほうが安心です。
摩擦ダメージを避ける工夫
ブラシ選びに加え、髪の状態に合わせてオイルや洗い流さないトリートメントをつけてからとかすなど摩擦を軽減する工夫が求められます。
ドライヤー時に熱風を近づけすぎると髪と頭皮が乾燥して絡みやすくなるため、ある程度距離を保つなどの対策も必要です。
髪が長い人は下部の毛先を丁寧にといてから上部へ移ると絡まりによるダメージを最小限にしやすいです。
短髪の方も強くガシガシとブラシを当てるのではなく頭皮をなでるように動かすと良いでしょう。
専門家に相談するタイミング
ブラッシングや一般的なヘアケアを行っていても抜け毛が急に増えた、頭頂部が透けて見えるようになったなど薄毛が進行していると感じたら、専門の医療機関への相談を検討してください。
ホルモンや栄養状態、遺伝的要因など多角的に分析することで最適な治療法が見つかることがあります。
また、頭皮に痛みや強いかゆみがある方は皮膚科やAGA専門クリニックでの診察を早めに受けるほうが安心です。
ブラシケアだけでは対処できない炎症や疾患が隠れている場合があります。
AGA治療と併用する意義
薄毛ブラシを使った頭皮ケアはAGA治療と組み合わせることでさらに効果を高められる可能性があります。
薬の効果を引き出すうえで頭皮を清潔かつ血行の良い状態に保つことは大切です。
医師からのアドバイスに沿ってブラシを取り入れると安心して継続しやすくなります。
ブラッシング習慣を定着させると抜け毛や髪質の変化を毎日のようにチェックできるようになります。
髪や頭皮の状態を見ながら適切に治療を調整し、早期に改善を実感できるケースもあります。
受診を検討したい主な症状
- 急激に髪のボリュームが減った
- 頭皮に赤みや痛みが続いている
- フケやかゆみが異常に多い
- 短い抜け毛が大量に出ている
以上
参考文献
PANAGOTACOS, Peter J. The History of Hair Loss Treatments. Hair Loss: Advances and Treatments, 2024, 1-18.
ABDALLAH, Marwa; ORFANOS, Constantin E. Disorders of the Scalp and Hair. Pigmented Ethnic Skin and Imported Dermatoses: A Text-Atlas, 2018, 385-397.
HOFBAUER, Günther FL, et al. Acquired hair fragility in pili anulati: causal relationship with androgenetic alopecia. Dermatology, 2001, 203.1: 60-62.
DAVIES, Paul G. Androgenetic alopecia: a possible treatment and a relationship with hair greying. Assessment of the herbal mixture Xiantene for the treatment of androgenetic alopecia and a relationship between early hair greying and the progression of androgenetic alopecia. 2012. PhD Thesis. University of Bradford.
CHANG, Yunyoung C.; GOLDBERG, Lynne J. Alopecias and Disorders of the Hair Follicle. Dermatoanthropology of Ethnic Skin and Hair, 2017, 331-357.
PATHOMVANICH, Damkerng. Management of definitive hair alopecia in Asians. In: The Alopecias: Diagnosis and Treatments. CRC Press, 2015. p. 131-149.
INABA, Masumi, et al. General Measures for Prevention of Baldness. Androgenetic Alopecia: Modern Concepts of Pathogenesis and Treatment, 1996, 205-207.