前田 祐助
AGAメディカルケアクリニック 統括院長
【経歴】
- 慶應義塾大学医学部医学研究科卒業
- 慶應義塾大学病院 初期臨床研修課程終了
- 大手AGAクリニック(院長)を経て、薄毛・AGA治療の2018年AGAメディカルケアクリニック新宿院を開設
- 2020年に2院目となるAGAメディカルケアクリニック横浜院を開設
- 2023年に3院目となるAGAメディカルケアクリニック東京八重洲院を開設
【資格】
- 医師免許
- ⽇本医師会認定産業医
- 医学博士
【所属学会】
- 日本内科学会
- 日本美容皮膚科学会
- 日本臨床毛髪学会
【症例数】
- 3万人以上※
- ※2018年5月~2022年12月AGAメディカルケアクリニック全店舗の延べ患者数
「頭皮を柔らかくするにはどうすればいい?」
「頭皮を柔らかくするとどのような効果がある?」
上記のような疑問を抱いている人もいるのではないでしょうか。結論、頭皮を柔らかくする方法は主に5つあります。日常生活で意識できるポイントも多いため、実践してみましょう。
この記事では頭皮を柔らかくする方法や得られる効果についてまとめました。頭皮が硬くなってしまう原因も解説しているので、ぜひ参考にしてください。
頭皮を柔らかくする5つの方法
頭皮の硬さが気になっているなら、まずは柔らかくする方法を試してみることをおすすめします。ここでは自分でできる頭皮を柔らかくする方法として、以下の5つを見ていきましょう。
- 頭皮マッサージを取り入れる
- 運動習慣を取り入れる
- 正しい方法でシャンプーする
- 頭皮を保湿する
- 生活習慣を整える
上記5つの方法について、実践するうえで知っておくべきポイントを解説していきます。
①頭皮マッサージを取り入れる
頭皮マッサージは、頭皮を柔らかくするための代表的な方法です。特別な道具は必要なく、誰でも今すぐ実践できる方法となっています。マッサージをする際は、頭頂部からこめかみにかけて取り組むようにしましょう。
頭皮マッサージをする際は、力を入れずに優しくすることを意識してみてください。指の腹を使って揉むようにすれば、頭皮を傷つけてしまうリスクも軽減可能です。頭皮を傷つけてしまうと皮膚が傷口を守ろうとして、硬くなってしまう可能性が高くなります。
また、頭皮マッサージをするタイミングは入浴後が最適です。体が温まるのに伴って血行が良くなり、頭皮マッサージの効果をより期待できるでしょう。
②運動習慣を取り入れる
頭皮を柔らかくするために、運動習慣を取り入れるのも一つの方法です。身体を動かすと全身の血流が良くなり、頭皮にもしっかりと血が巡るようになります。
運動習慣を取り入れる際は、無理なく継続できるものにしましょう。習慣づけにならなければ改善効果は期待できず、頭皮が硬いままになってしまいます。
また、激しい運動習慣を取り入れる必要は一切ありません。家の近くを散歩したり、軽い筋トレをしたりなどでも効果が生まれ、血行不良による頭皮の硬さの改善効果が期待できます。
③正しい方法でシャンプーする
頭皮が硬くなる原因の一つに、シャンプーの仕方が間違っていることがあげられます。正しい方法でシャンプーしないと、洗浄成分が残ったり刺激が強くなったりして頭皮が硬くなるかもしれません。
シャンプーの仕方については、以下の方法を参考にしてください。
- シャンプー前にブラッシングする
- ぬるま湯で予洗いする
- シャンプーを手のひらでしっかり泡立てる
- 泡を使って頭皮・髪を洗う
- 泡や洗浄成分が残らないようにしっかりすすぐ
髪や頭皮についた汚れは、予洗いで8割程度流せるとされています。予洗いしなければシャンプーの泡立ちも悪くなり、汚れを吸着させられません。
また、シャンプーを原液のまま髪や頭皮につけると、刺激・負担も多くなります。頭皮が硬くなるのを防ぐためにも、シャンプーの仕方にもこだわってみましょう。
④頭皮を保湿する
頭皮の乾燥は、頭皮が硬くなる原因の一つです。頭皮を柔らかくするなら、頭皮をしっかりと保湿するようにしましょう。
頭皮を柔らかくするために保湿するなら、頭皮美容液を使うのがおすすめです。すぐに効果が出るわけではないため、継続して使うようにしましょう。なお、頭皮美容液は入浴後の髪・頭皮が湿っている状態で使うのが効果的です。
頭皮が乾燥する主な原因は、洗浄力の高すぎるシャンプーを使っている・日焼けなどがあげられます。いずれも頭皮に必要な皮脂が奪われてしまい、頭皮環境の悪化につながるため注意が必要です。
⑤生活習慣を整える
頭皮を柔らかくするには、生活習慣を整えるのが重要です。食事バランスが乱れていたり睡眠時間が不足していたりすると、頭皮がどんどん硬くなってしまいます。
食事については、脂質の多いものばかり摂らないようにしましょう。たんぱく質・ビタミン・ミネラルが不足すると頭皮環境が悪化するため、バランスの良い食事を意識することが大切です。
睡眠不足は、髪や頭皮の栄養不足につながります。自律神経のバランスが乱れるリスクも生まれ、頭皮の血流が滞ってしまう可能性も高いです。
できるだけ食事と睡眠のバランスを意識して、自分の頭皮が硬くなってしまうことを防ぎましょう。
頭皮を柔らかくすることで期待できる5つの効果
頭皮を柔らかくすれば、さまざまな効果が期待できます。ここでは期待できる効果をまとめました。
- 薄毛・抜け毛の予防
- 頭痛対策
- 顔のしわやたるみの改善
- 顔色の改善
- 白髪の予防
それぞれの効果が得られる理由について、詳しく解説します。
①薄毛・抜け毛の予防
頭皮を柔らかくすると、毛根に十分な栄養や酸素を届ける効果が期待できます。結果として、薄毛・抜け毛の予防につながるでしょう。
薄毛や抜け毛の原因は、髪の毛に十分な栄養が届かないことです。頭皮が硬い状態だと血行不良につながってしまい、髪そのものが弱くなります。また、頭皮は髪の毛を育てる土壌の役割も担うため、環境が悪化すると髪の毛が育ちません。
薄毛や抜け毛が気になり始めた人は、頭皮を柔らかくするための行動をとってみましょう。血行不良の改善が、薄毛・抜け毛の予防につながります。
②頭痛対策
頭皮が硬い人は、頭痛に悩まされる可能性があります。慢性的な頭痛が気になっている人は、頭皮を柔らかくするための方法を実践してみましょう。
頭皮を柔らかくすることで、頭や首回り・肩の血行が良くなる効果が期待できます。血行不良のままでいると肩や首のコリにつながってしまい、結果として頭痛の原因になる可能性が高いです。
頭皮が硬いことによって引き起こされる頭痛は、一次性頭痛と呼ばれます。片頭痛だと思っていたものが、実は首や肩の筋肉が緊張から発生していたというケースは珍しくありません。
頭痛対策のために頭皮を柔らかくすることで、首や肩のコリも解消される可能性があります。さまざまなメリットが見込めるため、ぜひ試してみてください。
③顔のしわやたるみの改善
頭皮を柔らかくすると、顔のしわやたるみの改善効果も期待できます。しわやたるみの改善が期待できるのは、顔の皮膚や筋肉を引き上げる力が生まれるためです。
顔と頭皮は1枚の皮膚でつながっています。頭皮が硬くなると表情筋をうまく使えなくなり、しわやたるみのほか、むくみにもつながってしまうでしょう。
また、首や肩のコリがシワやたるみにつながることもあります。首や肩の筋肉は筋膜によって頭部の筋肉とつながっており、コリがあると頭皮が硬くなってしまうことも覚えておきましょう。
④顔色の改善
頭皮を柔らかくすると、顔色の悪さやくすみの改善効果を期待できます。頭皮が柔らかくなると血行が良くなり、顔に血が巡ることで顔色の改善が期待できるでしょう。
また、老廃物が溜まっているのも顔色が悪くなる原因です。頭皮が硬い状態は血液だけでなくリンパの流れが悪くなり、結果として顔色がくすみやすくなります。
周囲に顔色が悪いといわれる人や、起床時の顔色が悪いと感じる人は頭皮が硬くなっているかもしれません。頭皮を柔らかくするための方法を実践して、顔色の改善につなげてください。
⑤白髪の予防
頭皮を柔らかくすれば、白髪の予防効果も期待できます。頭皮が柔らかくなると血行が良くなり、髪の毛のメラニン細胞が活性化しやすいです。
メラニン細胞の働きが悪いと、メラニン色素が生成されにくくなります。メラニン色素が不足すると髪の毛は白髪になりやすいです。
急に白髪が増えたと感じたら、頭皮の硬さを確認してみましょう。もし硬いようなら、頭皮マッサージや運動不足の解消などを試してみてください。
頭皮が硬くなるのはなぜ?主な3つの原因を紹介
頭皮を柔らかくするためには、頭皮が硬くなる原因を知っておく必要があります。ここでは頭皮がなぜ硬くなるのか、主な原因を見ていきましょう。
- 頭皮の保湿不足
- 血行不良
- 心身にかかるストレス
原因を知らずに頭皮を柔らかくする方法を実践しても、効果が得られない可能性があります。それぞれの原因について詳細を確認し、頭皮の硬さを解消しましょう。
①頭皮の保湿不足
頭皮が硬くなる原因として、保湿不足があげられます。頭皮も皮膚であることに変わりないため、手が乾燥していると硬くなるのと同じです。
頭皮の保湿不足は、皮脂を落としすぎている可能性もあります。たとえば1日に2回シャワーを浴びたり、毎回シャンプーを使って髪の毛を洗ったりしていると、皮脂不足につながってしまうでしょう。
保湿するのはもちろん重要ですが、頭皮に必要な皮脂を落としすぎないように注意しましょう。また、日焼けやエアコンに当たりすぎるといった状況下でも、頭皮の保湿不足につながります。
②血行不良
頭皮が硬くなる原因として、血行不良があげられます。必要な栄養素が頭皮に届かないことで、皮膚そのものが硬くなってしまう点には十分注意しましょう。
なお、血行不良が起きる原因になりやすいものとして、以下の内容があげられます。
- 身体の冷え
- 運動不足
- 喫煙習慣
- 飲酒習慣
もし血行不良の原因に心当たりがあるなら、少しずつ解消につなげていきましょう。身体の冷えに関しては食生活を見直したり、運動不足を解消したりすることで対策できます。
喫煙習慣・飲酒習慣については、少し量を減らすだけでも効果的です。なお、いきなりゼロにしようとするとストレスを感じてしまい、逆に頭皮が硬くなることも考えられます。
③心身にかかるストレス
心身にストレスがかかると、頭皮が硬くなってしまうことがあります。特に自律神経の乱れや疲労の積み重ねは、頭皮が硬くなる原因です。
自律神経が乱れると、自己治癒力や回復力の低下にもつながります。頭皮を柔らかくする目的で血行を促進しても、回復力が追い付かずになかなか解消されないといったケースも考えられるでしょう。
また、うつ病の人は頭皮が非常に硬いとの事例も報告されています。うつ病の人は強いストレスを感じて発症していることが多いため、頭皮の硬さとストレスには関係性があるといえるでしょう。
自分の頭皮は柔らかい?セルフチェックの方法
頭皮が硬いか柔らかいかを見た目で判断するのは難しいです。また、実際に触っても硬い・柔らかいかわかる人は少ないのではないでしょうか。
頭皮が柔らかいかどうかを判断するなら、セルフチェックを試してみましょう。方法として、頭皮を押す・動かす・つまむといった方法があげられます。
セルフチェックの方法 | 具体的なやり方 | 理想の状態 |
---|---|---|
頭皮を押す(弾力性診断) | 指の腹で頭皮を軽い力で押す | 額程度の弾力 |
頭皮を動かす(柔軟性診断) | 人差し指・中指・薬指を揃えて指の腹を頭皮に当て、前後左右に動かす | 1cm前後の可動域で収まる |
頭皮をつまむ(むくみ診断) | 親指と人差し指を使ってどのくらいの量をつまめるか確認する | 小さくつまめて、離すと元に戻る |
頭皮の状態をチェックするときは、4つの部位に分けるのがおすすめです。前側・後ろ側・側面・頭頂部に分けて確認し、どの部位が硬いかを把握しましょう。
【注意】頭皮は柔らかすぎるのも良くない
頭皮を柔らかくするのは、薄毛や抜け毛・頭痛などの対策につながります。ただし、柔らかすぎるのも決して良い状態とはいえません。
そもそも頭皮が柔らかすぎるのは、頭皮が硬い状態がさらに悪化したものです。そのため、硬いよりもさらに深刻な状態と考えておきましょう。
頭皮がぶよぶよとむくんでいるような状態は、余計な水分が滞っています。水分が滞ってしまう頭皮は、血流が悪かったりうっ血したりしている可能性が高いです。
頭皮がむくんでいると感じたら、頭皮マッサージを習慣化しましょう。頭皮が温まっている入浴後だと、より高い効果を期待できます。
頭皮の硬さは髪の太さが関係することもある
頭皮を柔らかくするなら、髪の太さが頭皮の硬さに関係することがある点も理解しておきましょう。一般的に、髪が太い人は頭皮が柔らかく、細い人は硬い傾向にあるといわれています。
頭皮の硬さは個人差が大きいです。そのため、理想の状態も人によって異なります。
髪が太い人にとってはちょうどいい硬さが細い人にとって柔らかいこともあるため、自分の頭皮の状態を見極めるのが大切です。また、元々の硬さよりも頭皮は柔らかくなりません。
上記のことを理解して、自分に適した頭皮の状態を目指しましょう。
頭皮を柔らかくする方法を実践して頭皮環境の改善を目指そう
本記事では頭皮を柔らかくする方法や得られる効果とあわせて、理想の状態を解説しました。結論からいうと、頭皮は適度な弾力がある状態が理想です。
頭皮の状態が悪いと、薄毛や抜け毛につながります。その他頭痛や顔のしわやたるみなどのトラブルも発生するため、健康な頭皮環境を目指しましょう。
また、頭皮が硬くなる原因についても知っておくべきです。原因を知らなければ、適切な対処法を取っても効果が得られません。
今回紹介した内容をもとに、頭皮環境の改善を目指してください。