AGA治療を途中で中断すると抜け毛は再発する？二次脱毛の原因も解説

「AGA治療を途中でやめると抜け毛は再発するの？」「AGA治療を継続していても抜け毛が起きるって本当？」など、AGA治療に関する不安や悩みをお持ちの方も多いでしょう。

AGAは進行型の脱毛症なため、進行を抑えるAGA治療を中断すると抜け毛は再発します。そのため、AGAの再発を防ぐためには継続的に治療を行うことが必要です。

本記事では、AGA治療薬の中断で抜け毛が再発する理由や薬以外の治療法、AGA治療で後悔するケースを紹介します。AGA治療を継続していくためにも、AGA治療に関する知識をつけ、リスクを理解しておきましょう。

AGA治療を中断すると再発する可能性はある

AGA治療を中断すると、もとの状態に戻って抜け毛が再発する可能性があります。AGAの治療は、毛が薄くなるのを防いで、育毛を促進する効果を得る方法です。そのため、AGA治療を途中で辞めてしまうとこれらの効果が得られなくなり、抜け毛が再発する可能性があります。

また、AGA治療を中断すると「治療前よりも抜け毛が増加してしまわないのか」と不安に感じている方も多いでしょう。治療を中止しても以前より抜け毛が増えることはなく、治療前の状態に戻るだけです。

AGA治療中に初期脱毛・二次脱毛が起こることがある

AGAの治療をスタートしてから、初期脱毛や二次脱毛が起こる場合があります。

AGA治療を開始して「これから髪の毛が増えていくんだ」と希望に満ちているときに、再度脱毛を経験すると驚いてしまいます。しかし、初期脱毛や二次脱毛は誰にでも起きる可能性があり、薬が効いている証明にもなるため心配する必要はありません。

AGAが起こる原因は、男性ホルモンの影響によって「成長期・退行期・休止期」のヘアサイクルが乱れることが原因です。

育毛を促進するAGA治療薬は、髪の毛の成長期を長くしたり、休止期から成長期への移行を促進したりする作用があります。AGA治療薬の作用で太く新しい毛が生えてくる際に、以前から生えていた細くて短い髪の毛が押し出される状態が初期脱毛です。

また、抜け毛を防ぐためのAGA治療薬は、AGAにより乱れていたヘアサイクルを整えて効果が発揮されます。初期脱毛は薄毛ができやすいヘアサイクルから、正常なヘアサイクルに移るための期間に起こりやすい症状です。そのため、治療中の抜け毛は気にせず「正常なヘアサイクルに戻ってきているんだ」と考えましょう。

二次脱毛は、初期脱毛後に成長サイクルに再び戻すために、脱毛期間が複数回必要な場合に起きる現象です。

初期脱毛や二次脱毛は、上記のようなプロセスで起きており、薬が効いている証明となるため問題視する必要はありません。

AGA治療の効果が出るまで

AGA治療の効果が出るまでにどれくらいの期間が必要か気になる方も多いでしょう。以下の3つの時期に分けて、治療効果が出るまでを紹介していきます。

• 1～2ヶ月
• 3～5ヶ月
• 半年～1年

1～2ヶ月は目立った変化はなし

AGAの治療を開始してから1～2ヶ月の間は目立った変化がありません。1ヶ月目は抜け毛の減少を実感できる方もいれば、初期脱毛が起きて抜け毛の増加を感じる方もいます。

AGAの治療開始から2ヶ月ほどで、抜け毛が減っていると実感する方も現れてきます。抜け毛の減少は枕に付着した抜け毛が少ない・シャンプー時の抜け毛が少ない・頭を拭いたタオルにつく毛が少ないなどで実感するケースがほとんどです。

1ヶ月目や2ヶ月目でAGA治療の効果を感じる方もいますが、多くの場合目立った変化は起きません。そのため「まだ効果が出ないけど大丈夫かな」など心配せず、気長に治療を続けていきましょう。

3～5ヶ月で徐々に効果が現れる

AGAの治療をスタートしてから3～5ヶ月で徐々に効果を実感できるようになります。

実感できる効果は以下の通りです。

• 新しい毛が生え始める
• 髪の太さを感じられる
• 抜け毛が減ってくる
• 薄毛が目立たなくなる

3ヶ月目には、抜け毛の減少を感じる方も多くなり、ヘアセット時やシャンプーの際に手触りが違うと気付ける方が多くなります。4～5ヶ月ほどで髪質の改善だけではなく、毛の量が増加している実感を得られる方が増えます。

AGAの治療スタートから3～5ヶ月で、実際に見た目や髪質に変化が見られ、モチベーションが上がる時期です。1ヶ月目や2ヶ月目では効果を得られない場合がほとんどで挫折してしまう方も多いため、効果が得られる3～5ヶ月目までが1つの壁になります。

AGA治療の効果が出てきて治療のモチベーションが上がるのであれば問題ありませんが、効果を実感できたからといって治療を中断してしまうのは避けましょう。さらに治療を続けて、効果が安定するまで油断はできません。

半年～1年で効果が安定する

AGAの治療開始から半年～1年が経過すると、安定した効果が得られるようになります。

AGA治療を開始してから6ヶ月ほどが最も効果を得られる時期なため、このタイミングでひと段落つきます。育毛の効果がしっかりと出て薄毛が目立たなくなる時期であり、見た目やイメージの変化が大きくなる方がほとんどです。

友人や知人から見ても「AGA治療の効果が出てきた」ことが実感できるとの声を聞く機会も増加します。自分自身でも治療効果を実感できるため、自信が付いて日常生活が楽しくなるでしょう。

しかし、毛量が増加して改善できても治療の中断はできません。AGAは進行性なため、治療を中断すると再発につながる恐れがあります。自己判断で休薬や原薬はせずに、医師と今後の治療方針について話し合ってから判断しましょう。

まれに6ヶ月経過後も効果が実感できない場合がありますが、そのような時は医師に相談するなどの対応が必要です。

AGA治療で後悔するケース

AGA治療は継続して行うことで改善が期待できます。AGA治療を続けていくためにも、AGA治療でのリスクを理解しておくことが大切です。ここからはAGA治療で後悔するケースをいくつか紹介します。

自己判断でAGA治療を中断した

後悔するケースの1つ目は、医師の判断ではなく自己判断でAGA治療を中止してしまった場合です。

AGA治療の効果が最大限に現れるまで、治療開始から6ヶ月程度かかります。毛量が増えた・毛の質が変わってきたなど、実感できる効果が得られるまで多くの時間が必要です。そのため「このまま続けていても意味ないのかな」「効果が得られないなら辞めてしまおう」と自己判断でAGA治療を中断してしまうケースがあります。

また、治療開始後の初期脱毛や二次脱毛などの副作用が出てきた場合に、不安を感じて中断してしまうケースも少なくありません。薬を服用していても抜け毛が増えてしまうと不安になる気持ちもわかりますが、初期脱毛は薬が効いている証なため中断せずに続けることが大切です。

一時的な脱毛で困っている方は、帽子を被る・カツラを使用するなどの対処をして乗り切りましょう。

個人輸入した薬を使用した

後悔するケース2つ目は、個人輸入した薬を使用してしまった場合です。インターネットなどを使用してAGA治療薬を個人で輸入できますが、個人輸入はやめるべきです。海外から個人輸入した薬は偽物の場合も多く、治療効果を得られないだけではなく、危険な副作用が現れる場合があります。

日本のクリニックなどで正規品の薬を使用して副作用が起きた場合には国からの救済措置の「医薬品副作用救済制度」を受けられます。しかし、海外から個人輸入した薬で副作用が起きても、救済制度を利用できません。

効果的な治療を続けていくためにも、医師が処方した正規の医薬品を使用しましょう。

参考：医薬品等を海外から購入しようとされる方へ

予想していたよりも費用が高かった

後悔するケース3つ目は、予想していたよりも費用が高いことです。

AGAの治療は自由診療に該当するため保険適用外で、全額実費です。自由診療になるため、診療費が安い場合もあれば高い場合もあり、クリニックによって診療費が異なります。

AGA治療薬の値段はどこで購入しても変わりませんが、薬の種類によって値段が変わります。どの種類のAGA治療薬を選択しても、クリニックの診療代と合わせて月々3,000円以上の出費が必要だと考えておきましょう。

AGA治療は長期的に続けていく必要があるため、長期間通い続けられるように可能な限り安価なクリニックを探すことがおすすめです。

治療中に副作用が出た

後悔するケース4つ目は、治療中に副作用が出た場合です。

AGA治療を開始してすぐの2週間～1ヶ月程度で現れる、初期脱毛の副作用によって治療を中断してしまうケースが多くなっています。「治療をしているはずなのに、抜け毛が再発した」と不安に感じてしまって、自己判断で中止してしまうケースが少なくありません。

治療を中止してしまうと、また初めから治療をスタートしなければならないため治療効果が得られるまでの時間が長くなります。

初期脱毛は薬が効いている証拠なため、自己判断で中断せず続けることが大切です。

AGA治療に使われる薬剤の主な成分

AGA治療に使われる薬剤は、フィナステリド・デュタステリド・ミノキシジルの3種類があります。

それぞれの薬剤の成分に加えて、臨床試験をもとに効果が得られるまでの目安の期間も解説していきます。

AGAの発症は、ジヒドロテストステロンが毛包の受容体に結合してヘアサイクルが乱れることが原因です。このジヒドロテストステロンを減らすための薬がフィナステリドとデュタステリドです。

参考：男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版

フィナステリド

フィナステリドは5α‐還元酵素Ⅱ型を選択的に抑制し、テストステロンがジヒドロテストステロンに変換されるのを阻害し、抜け毛予防効果を示します。

フィナステリド投与の比較試験を日本人男性414名を対象にして行った結果をもとに、フィナステリドの治療効果を紹介します。

1mg/日の投与と0.2mg/日の投与による試験が行われました。48週間後の結果として、1mg/日の投与を続けた場合58%が軽度改善以上の効果を得られ、0.2mg/日の投与を続けた場合54%が軽度改善以上の効果を得られました。

さらに1mg/日の投与を続け、2年間・3年間後にはそれぞれ68%・78%の症例で軽度改善以上の効果が得られます。

これらの実験結果からフィナステリドの効果は高く、48週間で50%以上の方が効果を実感できる結果が出ました。

参考：プロペシア錠添付文書（第3版）

デュタステリド

デュタステリドは5α‐還元酵素Ⅰ型とⅡ型を阻害することで、テストステロンがジヒドロテストステロンに変換されるのを阻害し、より強く抜け毛予防効果を示します。

デュタステリド0.5mg/日の投与を120名の日本人男性を対象に行った実験では、AGA治療に効果があることが立証されています。実験期間は52週間で、直径30μｍ以上の非軟毛数・硬毛数・非軟毛直径がそれぞれ増加しました。

この実験結果から、デュタステリドはAGA治療に効果があり、52週間で治療効果が得られることがわかります。

参考：ザガーロカプセル 0.1mg

ミノキシジル

ミノキシジルは頭皮の血流を改善して、ヘアサイクルを正常な状態に戻すことで発毛や育毛を促進する薬です。

ミノキシジルは日本国内300名の男性を対象として実験が行われました。1%ミノキシジル液と5%ミノキシジル液を用いて24週間実験を行ったところ、脱毛部1立法センチメートルあたり非軟毛数がそれぞれ平均21.2本・26.4本の増加がみられました。

この実験結果から、AGAの治療には5%ミノキシジルを使用した被験者で有意な増加が見られ、24週間で効果が得られることがわかります。

参考：ミノキシジル配合外用液5%「FCI」

AGA治療の薬をやめるタイミング

AGA治療の効果を得るためには、薬の服用を続けることが大切だと述べましたが、AGA治療の薬を辞めるタイミングもあります。

発毛効果が現れたとき・効果がほとんどでなかったときの2つのタイミングで、AGA治療薬を辞める判断をする場合があります。

発毛効果が現れたとき

AGA治療を開始して、発毛効果が十分に得られて現在の毛量に満足している場合に、治療薬を中断するケースがあります。

AGA治療をスタートしてから治療効果が十分に得られるまで6ヶ月～1年ほどかかるため、その際に治療を終了してもよいと感じた場合は、医師に相談しましょう。ただし、AGAは完治するものではないため、薬を中断してから再度抜け毛に悩む可能性がある点に注意が必要です。

ほかにも「薄毛が気になる年齢の間は毛量を気にしていたけど、薄毛が気にならない年齢になったから辞める」などの理由でAGA治療を辞める方もいらっしゃいます。

効果がほとんど出なかったとき

AGA治療の効果がほとんどでなかったときに、多くの方がAGA治療薬をやめます。

AGA治療を続けていき、6ヶ月～1年程度経過すれば効果を実感できる方が多いですが、中には効果が得られないと悩む方もいます。長期的に服薬を続けていても効果が得られなければ、治療に対するモチベーションが下がってしまうでしょう。さらに、AGAの治療費は自費診療のため、それなりの金額が必要です。

これらのことから、効果がほとんど得られない場合は中断に至ってしまいます。

また、AGA治療薬を飲んでいても長期間効果が出ない場合は、薄毛の原因がAGA以外の可能性が考えられます。その場合AGA治療薬を続けても一向に改善されず、服薬による副作用を受けるだけです。

長期間続けても効果が出ない場合は、医師に相談してほかの原因を探るのが得策です。

その他よく使われるAGAの治療方法

AGA治療の方法は、飲み薬や塗り薬を使用するだけではありません。メソセラピー・LED・レーザー・植毛など薬物治療以外の方法があり、服薬が継続できない方はこれらの治療方法を試してみてはいかがでしょうか。

それぞれの治療方法を解説していきます。

参考：抜け毛・薄毛が気になる方へ – エージーエー – AGAを知ろうー

メソセラピー

メソセラピーとは、頭皮に薄毛や抜け毛に有効な成分を注入し、発毛を促進する方法です。薄毛や抜け毛に有効な成分として含まれているのは、以下のようなものです。

• ミノキシジル
• ケラチノサイト成長因子
• インスリン様成長因子
• 血管内皮細胞成長因子
• 線維芽細胞成長因子
• 銅ペプチド

メソセラピーでは、さまざまな成分を頭皮に直接注入して、薬だけの治療よりも早期に効果を実感できるでしょう。成分を個人に合わせた配分にできるため、多くの方に対応した治療が可能です。

LED・レーザー

レーザー治療でAGAの治療をすることも可能です。

低出力・低エネルギーのレーザーを使用すれば、細胞レベルでの新陳代謝の活性化・血行改善・末梢神経の沈静化などの効果が得られます。レーザーを頭皮に当てると毛母細胞の分裂が促進されて、しっかりとした髪を作れます。体質などの理由で薬物療法ができない方でも使える治療法です。

参考：脱毛症（脱毛）

植毛

AGA治療の方法として植毛があります。植毛は、頭皮の一部から毛包を取り除いて薄毛が気になる部位に移植する方法です。一回当たり1～2本の植毛しかできないため時間がかかりますが、広範囲の皮膚の切除が必要ない点がメリットです。

しかし、植毛しても植毛部で生着できていなかった場合は抜け落ちてしまうため、慎重に検討する必要があるでしょう。

抜け毛を防ぐためにもクリニックでAGA治療を始めよう

抜け毛が気になっている方は、現在以上の悪化を防ぐためにもクリニックでAGA治療を進めましょう。

AGAは進行性の脱毛症なため、時間が経過すればするほど薄毛が進行していきます。細胞は決まった回数しか再生できず、毛包のヘアサイクルにも上限があるためヘアサイクルの短縮を抑えるために治療を行う必要があります。

ヘアサイクルに上限があることからも、重症度が低く軽度な場合の方が治療によって改善が期待できるため、悩んでいる方は早めに受診してみることがおすすめです。

まずは無料カウンセリングにてご相談ください。